老朽鋼構造物のオンサイト材料特性評価

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老朽鋼構造物のオンサイト材料特性評価
鋼構造物から試験サンプルを切出さずに鋼材規格の判定をすることが可能です。
オンサイト材料特性評価の特徴
老朽化した鋼構造物(橋梁、建物等)のメンテナンスに於いて、使用されている鋼材の素性が明確でない場合があり
ます。従来は鋼材の規格を特定するためにはサンプルを採取し、成分分析、材料試験等を実施する必要があり、
結果を得るまでに多くの時間、コストを要していました。
本評価方法では、オンサイトでサンプルを切出さずに
① GreenFACT®による鋼の元素分析
② ポータブル硬度計による表面硬度の測定
③ SUMP法による表層組織のレプリカの採取
を一貫して実施します。得られたデータから、経験豊富な鋼材の専門家が精度の高い鋼材規格判定をすることが
可能です。
オンサイト材料特性評価の事例
● オンサイト元素分析
小型・軽量の発光分光分析装置GreenFACT®によ
り高精度に迅速定量することが可能です。
鉄鋼材料における各元素の測定範囲(%)
成分
C
Si
Mn
P
S
Cu
Al
Cr
測定範囲
0.003-4.5
0.005-3.5
0.003-18.0
0.002-0.5
0.002-0.4
0.005-4.0
0.002-1.5
0.003-30.0
成分
Mo
Ni
V
Ti
Nb
Co
W
Zn
測定範囲
0.005-7.0
0.003-30.0
0.003-5.0
0.002-2.0
0.003-1.5
0.005-10.0
0.005-5.0
0.002-10.0
構造物のオンサイト元素分析例
GreenFACT®装置外観
● SUMP法による鋼材組織の判定
SUMP法(Suzuki’ s universal microstructure printing
method)とは観察面を研磨・エッチングしたあと、アセチル
セルローズ膜に転写し、その転写膜を光学顕微鏡や走査
型電子顕微鏡(SEM)で観察する方法です。金属組織の
みならず、結晶粒内及び結晶粒界の炭化物なども観察で
きます。
SUMP法によるレプリカ転写組織の観察例
(対象材:590N/mm2級 高張力鋼板)
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