LOIS プロジェクト-東部イングランド~北海における水文過程の総合的研究 LOIS: a large-scale multidisciplinary research programme to investigate water, sediment and chemical fluxes from east coast British rivers to the North Sea 小口 高(東京大学・空間情報科学研究センター) ヘレン=ジャービー,コリン=ニール(英国生態学・水文学研究所) Takashi OGUCHI (Univ. Tokyo), Helen P. JARVIE, Colin NEAL (Centre for Ecology and Hydrology, UK) キーワード:英国,LOIS プロジェクト,河川環境,GIS Keywords:UK, LOIS, river environment, GIS 討 する際 に重 要 となる.また,物 質 ・エネルギー循 環 にお 1.はじめに ける沿 岸 域 の機 能 をモデル化 し,そのモデルを用 いて今 英 国 では,1993~1998 年 に,Land Ocean Interaction Study ( LOIS ) と 呼 ば れ る 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト が 行 わ れ た . 後 50~100 年 間 における沿 岸 域 の環 境 変 化 を予 測 した. LOIS は,英 国 の河 川 流 域 と海 洋 との相 互 作 用 を,物 質 このような予 測 により,環 境 の効 率 的 かつ経 済 的 な管 理 循 環 の観 点 から解 明 することを目 的 としている.LOIS は, が可 能 となる. 過 去 に英 国 で行 われた自 然 環 境 に関 する総 合 的 研 究 の LOIS のもう一 つの目 的 は,伝 統 的 に分 かれて仕 事 をし 中 でも最 大 規 模 であり,50 億 円 を超 える予 算 が投 入 され ていた研 究 者 の融 合 である.水 資 源 管 理 ,水 質 解 析 ,水 た.取 り上 げら れた課 題 が多 様 で,研 究 者 の取 り組 みも 文 学 ,地 形 学 ,地 質 学 ,環 境 科 学 ,生 物 学 ,海 洋 学 とい 活 発 で あ っ た た め , LOIS は 国 際 的 に 注 目 を 集 め た った多 様 な分 野 の研 究 者 が LOIS に参 加 し,その所 属 も (Leeks and Jarvie, 1998). 民 間 企 業 ,政 府 研 究 機 関 ,民 間 研 究 機 関 ,大 学 と多 様 筆 頭 筆 者 の小 口 は,1997~98 年 に文 部 省 在 外 研 究 であった.また,これらの分 野 と機 関 にまたがった学 際 的 員 として英 国 に滞 在 した際 に,LOIS の中 核 メンバーであ な共 同 研 究 が重 視 された.その結 果 ,LOIS の成 果 の多 く る Colin Neal に出 会 い,LOIS に参 加 する機 会 を得 た.そ が 3 名 以 上 の共 著 として公 表 された. の後 , Colin Neal の共 同 研 究 者 である Helen Jarvie と さ ら に LOIS は , 国 際 プ ロ ジ ェ ク ト で あ る IGCP 共 に,LOIS の成 果 を活 用 した研 究 を継 続 的 に進 めてい (International Geosphere-Biosphere Programme) に対 る(概 要 は小 口 ほか,2002 を参 照 ).小 口 は LOIS に参 加 する英 国 からの貢 献 という意 義 も持 っている.特 に IGCP した唯 一 の日 本 人 であるので,この場 をお借 りして LOIS の サ ブ ・ プ ロ ジ ェ ク ト で あ る LOICZ ( Land-Ocean の概 要 を日 本 語 で紹 介 する. Interactions in the Coastal Zone)とは共 通 点 が多 く,密 接 に関 連 している. LOIS が生 み出 した主 要 な成 果 は,対 象 地 域 における 2. LOIS の目 的 LOIS は,陸 域 ~海 域 の物 質 とエネルギーの移 動 過 程 自 然 ・人 文 環 境 の総 合 的 データベース,土 砂 ・栄 養 分 ・ を,特 に沿 岸 域 に注 目 して解 明 し,モデル化 することを目 有 機 物 ・汚 染 物 質 などの移 動 を表 すフラックス・モデル, 的 とする(NERC, 1992). 検 討 対 象 には, 河 川 水 ・地 下 および多 数 の研 究 論 文 である. 水 ・海 洋 水 による物 質 ・エネルギー移 動 とともに,大 気 と 3. LOIS の基 本 構 造 水 との間 の移 動 も含 まれる.また,物 質 移 動 のフラックス を規 定 する物 理 的 ,化 学 的 ,生 化 学 的 ,生 物 学 的 過 程 LOIS には RACS,SES,NORMS,LOEPS という 4 つのサ を詳 しく検 討 した.英 国 は海 洋 国 であり,海 岸 線 が長 く大 ブ・プロジェクトがある(NERC, 1992).これらは,河 川 流 陸 棚 が広 い た め,LOIS のよ うな研 究 に適 した 地 域 であ 域 ~沿 岸 域 ~外 洋 域 といった広 域 の研 究 を分 担 して効 る. 率 的 に進 めることと,対 象 となる時 間 スケールの相 違 を考 慮 して設 定 された(図 1). LOIS の最 も主 要 な研 究 対 象 は,現 在 生 じている物 質 ・ エネルギー移 動 であるが,過 去 および未 来 に関 する検 討 RACS(The Rivers, Atmosphere, Estuaries and も行 われた.まず,河 川 流 域 や海 底 の堆 積 物 を採 取 して Coasts Study)は,LOIS の中 核 ともいえるプロジェクトで, 分 析 し,完 新 世 ,とくに過 去 2,000 年 間 の物 質 移 動 を検 河 川 ,大 気 ,海 洋 の物 質 循 環 の解 明 を目 指 している.水 , 討 した.この時 期 には,農 業 や都 市 の発 達 ,化 石 燃 料 の 土 砂 ,有 機 物 ,化 学 成 分 といった各 種 物 質 の移 動 を計 利 用 ,産 業 革 命 などにより,自 然 の作 用 に徐 々に人 為 の 測 するとともに,移 動 時 に生 じる化 学 的 ・生 物 学 的 変 化 と 影 響 が加 わり,多 量 の物 質 が陸 域 から海 洋 に運 ばれるよ 物 質 の移 動 量 を規 定 する要 因 を解 明 し,将 来 の土 地 利 うになった.したがって,この時 期 のデータは,物 質 ・エネ 用 変 化 や海 面 変 化 の影 響 を予 測 した.とりわけ,河 川 と ルギー移 動 に関 与 する自 然 と人 為 の影 響 を分 離 して検 エスチュアリーの境 ,海 面 と大 気 の境 ,および海 岸 線 とい 36 図1 河 川 流 域 ~沿 岸 域 ~外 洋 域 にみられる地 学 ・水 文 現 象 と 各 サブ・プロジェクトの対 象 範 囲 (NERC,1992). った事 象 の境 界 における物 質 ・エネルギー移 動 の解 明 を も,堆 積 物 などに関 する情 報 を整 理 してデータベース化 重 視 している.RACS の研 究 対 象 地 域 は,イングランド中 し,それを用 いて過 去 の土 砂 移 動 過 程 などを分 析 した. 上 記 の各 サブ・プロジェクトは,データの収 集 と編 集 を 部 の東 西 約 300 km,南 北 約 350 km の範 囲 である(図 2). 特 に,東 部 イングランドのツイード川 流 域 ~ハンバー川 流 行 うコア・プログラムと,データを解 析 して個 々の問 題 に対 域 ~グレート・ヤーマスにかけての地 域 では,RACS(R)と 処 する課 題 プ ログラムとで構 成 される.後 者 は前 者 の発 呼 ばれる河 川 に関 する集 中 的 な研 究 が行 われた(図 3). 展 に依 存 するため,相 対 的 に遅 れて始 まった.さらに,研 RACS(R)では,既 存 データの編 集 と解 析 を行 うとともに, 究 の後 期 では,データベースと解 析 結 果 とを関 係 づけな 下 流 部 での詳 細 な観 測 を行 うために,本 プロジェクト独 自 がらモデルを構 築 する試 みも行 われた. の観 測 地 点 を新 たに設 置 した. 4. LOIS における河 川 水 質 研 究 SES(The Shelf Edge Study)は,大 陸 棚 と海 洋 の間 の 物 質 循 環 を解 明 するプロジェクトで,アイルランド北 方 の 前 記 のように,RACS(R)は LOIS の中 心 的 なプロジェク 北 大 西 洋 における約 100 km 四 方 の範 囲 を対 象 としてい トであり,その中 でも河 川 による土 砂 移 動 と水 質 に関 する る(図 2).特 に,海 水 中 の浮 流 物 質 と溶 流 物 質 が大 陸 棚 研 究 が大 き な 比 率 を占 め て い た . ここで は , 筆 者 ら が参 上 に沈 積 する過 程 の解 明 を重 視 し,その過 程 を 1 km 程 加 した RACS(R)における河 川 水 質 研 究 の概 要 を,LOIS 度 の空 間 解 像 度 を持 つ三 次 元 モデルによって再 現 した. に関 する The Science of the Total Environment の特 集 本 プロジェクトで用 いられた海 流 や土 砂 移 動 に関 するデ 号 3 巻 (1997, 1998, 2000)を参 考 にまとめた. 前 記 のように,RACS(R)の主 要 対 象 地 域 は,東 部 イン ータは,主 に船 を用 いた観 測 によって収 集 された. NORMS(The North Sea Modelling Study)では,陸 地 グランドから北 海 に注 ぐ河 川 の流 域 である.これらの流 域 と海 洋 の特 徴 ,完 新 世 海 面 変 動 ,大 陸 棚 の地 形 発 達 な には多 数 の都 市 が存 在 し,多 様 な汚 染 物 質 を北 海 に供 どを考 慮 しながら,北 海 の物 質 移 動 と水 質 のモデル化 を 給 し てい る . と りわ け, ハン バ ー 川 流 域 は英 国 有 数 の工 行 った.本 プロジェクトでは,リモートセンシングを用 いて 業 地 帯 である南 部 ヨークシャーを含 み,産 業 革 命 時 の鉱 現 在 の浮 遊 物 質 や汚 染 物 質 の分 布 を把 握 した.また,そ 工 業 による土 壌 汚 染 といった歴 史 的 な影 響 もあるため, の結 果 と,堆 積 物 のコアの分 析 から得 られる過 去 に関 す 汚 染 度 の高 い水 を多 量 に供 給 している.一 方 ,その北 方 る情 報 とを GIS を用 いて統 合 した.NORMS の対 象 地 域 は に位 置 するツイード川 流 域 のように,汚 染 度 の低 い 水 を RACS と共 通 である. 供 給 する自 然 度 の高 い流 域 もある.さらに,農 業 活 動 や LOE PS (T he La nd-Oc ea n Ev o lu t io n Pe rs pe ct i ve 地 質 も, この地 域 の河 川 水 質 と北 海 へ の物 質 供 給 を規 Study)も,RACS および NORMS と同 一 の地 域 を扱 うプロ 定 している(Robson and Neal, 1997a).したがって,RACS ジェクトであり,完 新 世 ,特 に過 去 2000 年 間 における現 (R)を通 じて,多 様 な環 境 下 における河 川 水 質 の特 徴 が 象 の時 空 間 変 化 の解 明 を目 的 とす る. 本 プロ ジェ ク トで 明 ら か にされ , そ の 成 果 は 英 国 以 外 の 地 域 にも 応 用 可 37 図 2 RACS および SES の対 象 範 囲 (NERC,1992). 図3 東 部 イングランドにおける RACS(R)の中 心 的 研 究 地 域 (NERC, 1992). 38 含 む海 洋 環 境 に及 ぼす影 響 を詳 しく検 討 する必 要 があ 能 である. る.RACS(R)は,このための基 礎 データを提 供 したとみな RACS(R)以 前 にも,英 国 の河 川 水 質 を総 合 的 に解 析 される. するプロジェクトがいくつか行 われたが,その大 半 は自 然 度 の高 い流 域 を対 象 にしていた.たとえば,1980 年 代 に 5. おわりに ヨーロッパで行 われた,酸 性 雨 の影 響 に関 するプロジェク ト SWAP(The Surface Water Acidification Programme) LOIS は河 川 水 ,海 洋 水 ,および大 気 による物 質 移 動 では,英 国 の湖 水 地 域 が主 な研 究 地 域 の一 つとされた. に注 目 したプロジェクトであるが,人 口 が多 い沿 岸 域 を主 一 方 ,RACS(R)は,人 口 が多 い下 流 域 における人 為 の な対 象 とするため,人 文 ・社 会 環 境 とも強 い関 連 を持 って 影 響 に注 目 している. いる.したがって,LOIS は環 境 全 般 に関 する総 合 的 研 究 の一 事 例 とみなされる.また,新 たな観 測 手 法 の導 入 や RACS(R)の大 きな成 果 の一 つは,河 川 の水 質 に関 す る総合的なデータベースの構築である.英国では 観 測 地 点 の設 置 により,詳 細 なデータを収 集 するとともに, Environment Agency が長 年 にわたって河 川 水 質 のデー 既 存 のデータをデジタル・データベースとして取 りまとめ, タを収 集 してきたが,地 方 別 にデータの記 載 方 法 が異 な それを GIS などにより解 析 する作 業 が重 視 された.その結 り,データがデジタル化 されていなかったために,水 質 の 果 ,多 数 の新 知 見 が得 られた. 広 域 的 解 析 は困 難 であった.そこで,英 国 生 態 学 ・水 文 日 本 にお いても,河 川 や沿 岸 の環 境 に関 する多 様 な 学 研 究 所 (Centre for Ecology and Hydrology,LOIS 実 データが蓄 積 しているが,それらは分 散 して存 在 し,多 様 施 時 には Institute of Hydrology)では,これらの既 存 の な形 式 で記 録 されている.このため,既 存 の情 報 の統 合 水 質 データを統 合 したデジタル・データベースを構 築 し, 的 な分 析 は困 難 である.この状 況 では,貴 重 な資 産 を有 LOIS に 貢 献 し た ( Moore, 1997; Tindall and Moore, 効 活 用 できず,流 域 や沿 岸 域 の環 境 保 全 に関 する説 得 1997).このデータベースと GIS を活 用 すると,水 質 の空 力 のある提 案 も困 難 である.したがって,日 本 においても 間 分 布 を従 来 よりも非 常 に高 い解 像 度 で解 析 できる LOIS と同 様 な学 際 的 ・総 合 的 な環 境 研 究 プロジェクトを (Robson and Neal, 1997b; Neal et al., 1999; Oguchi et 実 施 し,既 存 の資 産 と最 新 の技 術 を積 極 的 に活 用 するこ al., 2000).また,水 質 分 布 に基 づいて代 表 的 な観 測 地 とが望 まれる. 点 を抽 出 し,データの特 徴 を詳 細 に分 析 するとともに (Jarvie et al., 2000a),土 地 利 用 ,地 形 ,降 水 量 といっ た上 流 域 の特 徴 と水 質 との関 係 も検 討 された(Jahiruddin 参考文献 et al., 1998; Jarvie et al., 2002).後 者 では,GIS の流 域 小 口 高 ・Jarvie, H.P.・Neal, C. (2002):LOIS データベ 抽 出 機 能 ,バッファリング,および指 定 領 域 内 のデータ計 ースと GIS を活 用 した東 部 イングランドの河 川 水 質 分 測 機 能 が有 効 に活 用 された. 析 .地 学 雑 誌 ,111, 410-415. Eatherall, A., Boorman, D.B., Williams, R.J. and Kowe, 前 記 のように,LOIS では独 自 の河 川 水 質 観 測 地 点 を R. (1998): Modelling in-stream water quality in LOIS. 設 置 し,従 来 よりも詳 細 なデータを収 集 した(Evans et al., Sci. Total Environ., 210/211, 499-517. 1997; Leeks et al., 1997).この成 果 を活 用 し,水 質 の時 間 変 化 や成 分 濃 度 どうしの相 関 を詳 しく検 討 した研 究 が Evans, J.G., Wass, P.D. and Hodgson, P. (1997): 行 われた(Jarvie et al., 1997a, 2000b, c, d; Neal et al., Integrated continuous water quality monitoring for 1997a, b, 1998a, b, 2000a, b, c, d).とりわけ,河 川 水 中 the LOIS river programme. Sci. Total Environ., 194/195, 111-118. の窒 素 ,リン酸 ,二 酸 化 炭 素 に関 する研 究 が数 多 く行 わ れた(House and Warwick, 1998a, b; House et al., 1997; House, W.A. and Warwick, M.S. (1998a): Intensive Jarvie et al., 1998; Neal et al., 1998c, d, 2000e; Uncles measurements of nutrient dynamics in the River et al., 1998).さらに,大 気 から河 川 水 への窒 素 酸 化 物 Swale. Sci. Total Environ., 210/211, 111-137. やアンモニアの供 給 過 程 の分 析 (Smith et al., 1997),家 House, W.A. and Warwick, M.S. (1998b): A mass- 畜 の洗 浄 水 が河 川 の水 質 に及 ぼす影 響 の把 握 (Virtue balance approach to quantifying the importance of and Clayton, 1997),汚 染 源 の分 布 と水 の流 出 過 程 に基 in-stream processes during nutrient transport in a づ く 水 質 分 布 の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン ( Lewis et al., 1997; large river catchment. Sci. Total Environ., 210/211, 139-152. Eatherall et al., 1998; Whitehead et al., 1998)なども行 House, W.A., Leach, D., Warwick, M.S., Whitton, B.A., われた. RACS(R)の水 質 研 究 を通 じ て,東 部 イングランドから Pattinson, S.N., Ryland, G., Pinder, A., Ingram, J., 北 海 に流 入 する汚 染 物 質 の量 が推 定 できるようになった Lishman, J.P., Smith, S.M., Rigg, E. and Denison, (Webb et al., 2000).北 海 には,東 側 の大 陸 ヨーロッパ F.H. (1997): Nutrient transport in the Humber rivers. からも多 量 の汚 染 物 質 が供 給 され,それらが海 底 に沈 積 Sci. Total Environ., 194/195, 303-320. Jahiruddin, M., Smart, R., Wade, A.J., Neal, C. and している(Jarvie et al., 1997b).今 後 ,この過 程 が生 物 を 39 the Lewis, D.R., Williams, R.J. and Whitehead, P.G. distribution of boron in water in the River Dee (1997): Quality simulation along rivers (QUASAR): catchment in north east Scotland. Sci. Total Environ., an application to the Yorkshire Ouse. Sci. Total Cresser, M.S. (1998): Factors regulating Environ., 194/195, 399-418. 210/211, 53-62. Jarvie, H.P., Neal, C., Leach, D.V., Ryland, G.P., Moore, R.V. (1997): The logical and physical design of House, W.A. and Robson, A.J. (1997a): Major ion The Land Ocean Interaction Study database. Sci. concentrations and the inorganic carbon chemistry of Total Environ., 194/195, 137-146. Neal, C., Robson, A.J., Harrow, M., Hill, L., Wickham, the Humber rivers. Sci. 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