インフラ・イノベーション研 - TOP of 東京大学情報学環「インフラ高度化

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インフラ・イノベーション研究会 第4回講演会 企画
「情報共有基盤の構築と活用」
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趣旨:
社会インフラは不特定多数の人が利用し、それを管理する団体・企業も多種多様である。社会
インフラの利用形態や管理状況、工事状況等は、利用者の活動に大きな影響を及ぼすとともに他
の組織の施設管理にも影響を与える。このため、相互に影響を及ぼす情報について企業や行政等
の間で流通・利用できる仕組みを構築することができれば、利用者サービスの向上と管理コスト
の削減などに繋がるものと考えられるが、こうした情報共有基盤の構築は十分とは言えず、多く
の企業や行政では、個別に施設情報や利用情報等を保有しているのが現状である。
一方、最近では、電子地図や道路基盤地図情報の整備、個々の施設を認証・管理する情報シス
テム、位置情報に対応した携帯電話サービス等、保有する情報を流通・利用できる環境が整いつ
つある。例えば、位置情報の基盤となる地図情報については、国土地理院が、測量の基準点、公
共施設の境界線、行政区画等の基盤地図情報の電子化と場所情報コードの整備を進めている。こ
れにより詳細な地図に紐づく形で様々な情報を管理することが可能となる。また、施設管理の分
野では、ICタグや ucode 等により位置情報や施設情報を活用した社会インフラの効率的な維持
管理を目的としたデータ管理・解析処理の方法なども検討が進んでいる。さらに、利用者サービ
スの視点から見てみると、既に、現在地、周辺施設情報ナビゲーション、交通情報、天気、ゲー
ム、観光情報の提供はもちろん、友人や家族の居場所を確認するサービス等、位置情報を用いた
様々なサービスが提供されている。
第4回の講演会では、これらの分野における先駆的な取り組みについて、パネリストの方々に
お話し頂いた後、地図情報、施設情報、利用情報等、企業や行政等が保有する様々な情報を流通・
利用させる情報共有基盤の仕組みとそれがもたらす新たなサービスの可能性について議論する。
また、インフラ・イノベーション研究会では、様々な知識や経験を結合して新しい価値を生み
出すこと、産・官・学の横断的な人的・知的ネットワークを生み出すことを目的としており、講
演会の終了後に参加者による交流会を開催する。
日
時:2010年12月16日(木)16:00~18:30
場
所:東京大学
工学部2号館9階92教室(東京都文京区本郷7-3-1東京大学内)
地図 → http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_03_j.html
その他:講演会終了後、18:30より同教室において交流会(会費 500 円)を行う
<パネリスト>
‐国土地理院
企画部
‐株式会社パスコ
地理空間情報企画室
室長補佐
インフラマネジメント事業部
‐株式会社NTTドコモ
出口
法人事業部モバイルデザイン推進室
‐コーディネータ:東京大学
大学院情報学環
様
中崎
豊
技術二部長
智恵
特任教授
<プログラム>
16:00~18:00:パネリスト発表(40分×3)
18:00~18:30:パネルディスカッション
担当部長
石川
雄章
様
佐藤
一夫
様
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パネリストからの発言内容(概要)
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■国土地理院
企画部
地理空間情報企画室
室長補佐
出口智恵
様
‐題名:国土地理院における情報基盤整備の取組
‐概要:
平成 19 年 5 月に成立した地理空間情報活用推進基本法に基づき、国土地理院では電子地図
上における地理空間情報の位置を定めるための基準となる「基盤地図情報」の整備・提供に
取り組んでいる。また一方で、誰もがいつでもどこでも容易に自分の位置を知り、必要な地
理空間情報を利活用できる社会を実現するため、ICタグやQRコード等空間認識の指標と
なる「場所情報コード」の推進も行っている。
本講演では、こうした国土地理院の取組の概要を紹介するとともに、その延長線上に描い
ている「地理空間情報高度活用社会の将来像」について紹介する。
■ 株式会社パスコ インフラマネジメント事業部 技術二部長 中崎豊 様
‐題名:空間情報とユビキタス ID の融合による公物管理への応用
‐概要:
株式会社パスコでは、現実世界のあらゆる“モノ”や“場所”に付与されたユビキタスI
D(ucode)と空間情報を紐付けることにより、「いつでも、どこでも、だれでも」必要なと
きに必要な場所で、必要な精度で位置情報を得られるユビキタス空間情報基盤の構築に取り
組んでいる。そのユビキタス空間情報基盤の活用により、安全・安心な社会の実現に向けた
“ユビキタスソリューションサービス”の提供とともに、
“語りかける国土の実現”を目指し
ている。本講演では、パスコが考えるユビキタス社会の実現に向けた公物管理サービスにつ
いて、地理空間情報システム(GIS)とユビキタス ID 技術の融合による公物管理の取り組
み事例を紹介する。
■株式会社 NTT ドコモ 法人事業部モバイルデザイン推進室 担当部長 佐藤一夫 様
‐題名:進化するケータイと新たなサービスモデルの可能性について
‐概要:
ケータイネットワークのブロードバンド化、ケータイ端末の高機能化及びクラウドサービ
スの台頭によって可能になる新たなサービスモデルについて説明する。具体的には位置情報
を活用した利用者向けのパーソナライズサービス及び位置情報及びケータイから収集可能な
ライフログ情報を匿名化・統計化した上での企業向けサービス、公共サービスへの応用につ
いて実証実験等の事例を含めて解説する。
<パネルディスカッション>
ディスカッション:情報共有基盤の仕組みと新たなサービスの可能性
題1:情報共有基盤の仕組みと実現に向けた課題
・情報共有基盤にとって必要な機能とは何か/現在の取り組みと課題
等
題2:新たなサービスの萌芽と発展性
・可能性を感じさせる新たなサービス/社会インフラ管理への応用
等
以
上