神戸大学経営学研究会 2012 年度前期 第 9 回部会資料 ケーススタディ 〜SCM モデルの構築〜 担当:井崎友博(発達1回), 山本尉貴(経営1回) 1. 概要 今回は、各班が擬似3PL 業者として、とある物流経路を最適化(全体の利益を最大化)してください。(詳細は、前 のスライドで説明します。) <全体の利益の計算方法> 全体の利益 = 小売の売上 − { 製造コスト + 発送コスト1 + (発送コスト2)} <このケースの最適化のために必要なこと> ・ 需要を正確に予測する! ・ 商品の製造量と店頭に並ぶ量を出来るだけ同じ量にして、途中経路の在庫を極力減らす! ・ 小売に並べる商品の数について、あらかじめ計画を立てておく!(商品数が多いほうが、1商品のシェアが取れ なかったときのリスクが減少するが、配送コストも多くかかる。) 2. 内容 <第1ピリオド 〜メーカーの仕事〜> ・ 下のリスト内にあるメーカーが製造可能な商品一覧から、今回流通ラインに載せる商品を1つ、または複数選択し、 それぞれの製造する個数を決めてください。 商品名 商品 A 商品 B 商品 C 1 個あたりの生産コスト ¥100 ¥200 ¥500 現在の市場全体の需要予測 200~500 100~300 30~80 生産する個数(A) ・ 生産コストは、以下の式にしたがって計算します。 生産コスト = 商品𝐴の生産する個数 ×100 + 商品𝐵の生産する個数 ×200 + 商品𝐶の生産する個数 ×500 ・ 製造した商品すべてを卸売業者に配送します。この時、配送コストは以下の式にしたがって計算します。 配送コスト 1 = 製造した総商品数 ×(配送定数) 配送定数は、以下のとおりです。 配送する品目数 配送定数 1 品目 20 2 品目 26 3 品目 32 (生産コスト) = ; (配送コスト 1) = ; <第2ピリオド 〜卸売の仕事〜> ・ 正確な市場全体の需要を、前でサイコロを振り、決定します。 出目 商品 A 商品 B 商品 C 1(総需要衰退) 200 100 30 2(需要安定) 300 200 50 3(商品 A ブーム) 500 200 50 4(商品 B ブーム) 300 300 50 5(商品 C ブーム) 300 200 80 6(総需要増加) 500 300 80 ・ 先ほど決まった需要データを元に、小売に発送する商品とその個数を決定してください。 商品 A 商品名 商品 B 商品 C メーカーで製造した個数(A) 正確な市場全体の需要 小売に発送する個数(B) 卸売の在庫(A)-(B) ・ 決定した個数の商品を小売業者に配送します。この時、配送コストは以下の式にしたがって計算します。 (配送コスト 2) = (配送する総商品数)×(配送定数) ※配送定数は前述の通りです。 (配送コスト 2)= ; <第3ピリオド 〜小売の仕事〜> ・ 小売は、卸売から仕入れた商品のすべてを店頭に陳列し、販売価格を決定します。 商品名 商品 A 商品 B 商品 C 市場の標準販売価格 ¥300 ¥600 ¥1500 自店舗の販売価格(C) ¥ ¥ ¥ <第4ピリオド 〜決算〜> 以下の計算はすべて、前のコンピュータでまとめて行います。 ・ 各班で、各商品ごとの(A),(B),(C)の値を発表し、シェアが決定されます。(シェアは価格が低いほど大きく、価格が 高いほど小さくなる。シェア計算の方法は現段階では公表しない。) ・ 小売の売上が計算されます。 ・ メーカー、卸売、小売の全体の利益が計算されます。
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