ハンガリー西部汚泥流出事件による被害支援の会 大阪大学外国語学部ハンガリー語有志 主催 ハンガリー西部汚泥流出事件による被害支援の会の設立経緯 10月4日に、ハンガリー西部の町 Ajka(アイカ)にあるアルミニウム工場で工場廃液を 溜めるダムの堤防が決壊し、流出した大量の有害物質を含む汚泥が町や村を襲い、死 者9名、負傷者約 120 名を出すという恐ろしい事故がありました。 この事故を受けて、大阪大学外国語学部ハンガリー語学科は、事故の被害を重く受け止 め、少しでもハンガリーの人々の役に立ちたいという強い思いから「ハンガリー西部汚 泥流出事故による被害支援の会」を設立しました。 被害に遭われた住民の方々へ細やかなケアが行われ、一日でも早く元の美しい景観を取 り戻せるよう、私達の募金が 現地での支援活動に役立ってほしいと願っています。 皆様のお力添え、ご協力 よろしくお願いいたします。 2/8 「ハンガリー西部汚泥流出事故による被害支援の会」規約 第1条〈名称〉 本会はハンガリー西部汚泥流出事故による被害支援の会と称する。 第2条〈所在地〉 本会は大阪府箕面市粟生間谷東8丁目1番大阪大学外国語学部ハンガリー語 学科に置く。 第3条〈設立年月日〉本会は平成22年10月10日に設立した。 第4条〈目的〉 本会は平成22年10月4日にハンガリー西部にあるアルミニウム精錬工場 で工場廃液をためる貯水池が決壊し、有害汚染物質が大量に流出した事故に よる被害を支援する目的で発足した。 第5条〈活動〉 1、 ハンガリーで起きた汚泥流出事故について、多くの方に知っていただき、 ご支援ご協力いただけるよう広める活動をする。 2、募金活動を行う。 ・街頭募金・郵便振り込みによる募金 ・募金箱の設置・インターネットを使用した募金の呼びかけ 3、募金の管理を行う。 4、その他、目的を達成するために必要な活動を行う。 3/8 本会に次の役員を置く。 第6条〈役員〉 (1)代表責任者1名[早稲田みか] (2)副代表 2名[山野井茜、工藤珠未] (3)会計 1名[工藤珠未] (4)局員 若干名 この規約は平成22年10月10日から施行する。 附 則 募 金 の 流 れ 街 頭 募 ゆうちょ 振替口座 金 ハンガリー大使館、ハンガリー友好協会 インターネットでの 等各種機関へ募金の呼びかけ 募 金 の 呼 び か け 口座名称:ハンガリー汚泥流出事故による被害支援の会 店名:天王寺店 店番:099 預金種目:当座 口座番号:0163855 ※外国へ送金するため、一時この口座で管理します。 ※別途振り込み手数料が必要となります。(3 万円未満の場合 80 円、3 万円以上の場合 290 円かかります) 送 金 ハンガリー赤十字 (MAGYAR VÖRÖSKERESZT) http://www.voroskereszt.hu/ 4/8 事 故 の 概 要 2010 年 10 月 4 日、ハンガリー・アルミニウム製造販売株式会社のアルミニウム精製工 場にある鉱滓ダムから 100 万立方メートルにも及ぶ 赤い工場廃液(以下、汚泥)が、2 メートルの津波となって周辺約 40 平方キロの土地を襲い 7 つの村が被害に遭いました。 汚泥は家の中まで流れ込み、車や家畜を押し流し、畑や河川も汚染されました。 また、この事故で 9 人の方が亡くなられ、120 人以上の人々が負傷しました。 環境への汚染の恐れもあり、専門家によると、汚泥に含まれる重金属が地中にしみ込み 植物に吸収されることで何らかの影響が何十年も残る恐れがあるとされています。 事故前 事故後 5/8 流出された汚泥が乾燥すると、重金属や その他の金属を含んだ塵や埃が発生する ため、肺癌や呼吸器系障害を引き起こし たり、有害物質が肺から血管系に入り込 む可能性もあり、非常に危険であると言 われています。 6/8 被害者の声 http://www.youtube.com/watch?v=diE19S3aWLs& feature=related インタビューから一部抜粋 「あの時の様子を言いあらわすことなんてできないけど、泥が押し寄せてきた時はまるでここら へんが赤い海のようだったわ。(~中略~)近くに住んでいる息子のところに引っ越す予定だけど、 またここに帰ってくることは一生ないでしょうね...」 http://www.youtube.com/watch?v=KDwTjWBBezs&fea ture=related インタビューから一部抜粋 「事故以来 2 人の子供は夜中も泣き続けて眠ることもできず、事故のことばかり話しているわ」 http://www.youtube.com/watch?v=KDwTjWBBezs&fea ture=related インタビューから一部抜粋 「いったい誰がこの地に残れるっていうんだ。この周辺は誰もまた住めないよ…」 7/8 汚泥の成分 事故が発生したハンガリー・アルミニウム生製造販売株式会社の広報によれば、酸化鉄(Ⅲ)40 ~45%、酸化アルミニウム 10~15%、二酸化ケイ素 10~15%、酸化カルシウム 6~10%、二酸 化チタン 4~5%、酸化ナトリウム 5~6%とあります。しかし、ハンガリー科学アカデミーが独 自に調査した結果によると、酸化鉄 33~40%、酸化アルミニウム 15~19%、二酸化ケイ素 10~ 15%、酸化カルシウム 3~9%、二酸化チタン 4~6%、酸化ナトリウム 7~11%、五酸化バナジ ウム 0.2~0.4%、五酸化リン 0.5~1.0%、二酸化炭素 2~3%、三酸化硫黄 0.8~1.5%、酸化マ グネシウム 0.3~1.0%、フッ素 0.1~0.15%、炭素 0.15%~0.20%でした。また AFP 通信や国 際環境保護団体グリーンピースによると、採取された汚泥には 110ppm のヒ素、1.3ppm の水銀、 660ppm のクロム、カドミウム、鉛が含まれていたとされています。 人体への影響 酸化鉄(Ⅲ) 今回流出した汚泥の 40~45%を占めており、皮膚刺激、重篤な目の損傷、 呼吸器への刺激などの恐れがあります。 五酸化バナジウム 飲み込むと生命に危険で、吸い込むと有害です。遺伝性疾患や発癌の恐れ、 生殖能または胎児への悪影響の恐れもあり、呼吸器、血液系、肝臓、腎臓 の障害などをもたらします。水生生物にも有害です。 五酸化リン 吸い込むと生命に危険で、重篤な皮膚の薬傷や重篤な目の損傷を引き起こ します。 水酸化ナトリウム 重篤な皮膚の薬傷、重篤な目の損傷、呼吸器の障害などを引き起こし、水 生生物にも有害です。 ヒ素 WHO の下部機関 IRAC より発癌性があると勧告されており、 剥離性の皮膚炎、 角の色素沈着、骨髄障害、抹消性神経炎、吐き気、嘔吐、下痢、激しい腹 痛などをもよおす人体にとって非常に有害な物質です。 水銀 体内に入った場合、下痢や、肺炎、重篤な腎障害、肝障害、手足の知覚喪 失、精神異常などを生ずると言われています。 クロム 酸化状態によっては発癌性があり、皮膚の炎症や潰瘍、 鼻の炎症、呼吸器 癌などの原因になると言われています。 カドミウム 腎機能に障害が生じ、骨軟化症や骨粗鬆症などを引き起こします。またカ ドミウムとその化合物は WHO の下部機関 IRAC より発癌性があるとされてい ます。 鉛 体表や消化器官に対する接触・定着により腹痛・嘔吐・伸筋麻痺・感覚異 常症など様々な中毒症状を起こすとされています。 8/8
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