Antoniolo

Azienda. Agricola
Antoniolo
Gattinara, Piemonte, Italia
アントニオロ
火山岩土壌から生まれるネッビオーロ
家族のみで経営するガッティナーラの老舗
いる。自然がワインを造るんだ』
ピエモンテ北部、アルプスに
程近い位置にガッティナーラ
の丘はある。緯度はアオスタ
と同じで、ランゲと比べて年
間を通して冷涼で非常に厳し
い自然環境にある。この地域
ではネッビオーロをスパンナと
呼び、スパンナの最高峰と称
されるのが DOCG ガッティナ
ーラである。アントニオロは1948年にマリオ・アントニオロによって設立
された。畑はガッティナーラの丘の南面に12ha を所有し、この地域を
代表する単一畑を3つ所有している。(レ・カステッレ:1.5ha、オッソ・
サン・グラート:5.5ha、サン・フランチェスコ:3.5ha を所有)現在ではロ
ザンナと彼女の娘ロレッラ、息子のアルベルトと共に品質の向上に努め
ている。
珍しい火山岩(アルカリ性)のネッビオーロ
1/100まで激減したガッティナーラ
『1900年代ガッティナーラはワインの王と称
されていた。しかし今ではそれはバローロに取
って代わられ、畑は荒廃し、全盛期の1/100
まで激減してしまった。反対にランゲは森が開
墾され葡萄畑が100倍になっている。元々葡
萄にとって素晴しい環境であったのはガッティ
ナーラなんだ』/アルベルト。昔は全て葡萄畑
であったガッティナーラの丘は今ではほとんど
が森。ところどころに葡萄畑が散らばっていて
森と一体化している。『お陰でここでは森から色々な種類の種子が飛
んできて自生、虫も動物も豊富に存在する。畑は自然の一部になって
商品記号
ワイン
特筆すべきはその土壌。ランゲの粘土質とは違いアルプスに由来する
火山岩土壌が主であり斑岩(マグマが冷え固まったもの)が豊富。この
土壌はアルカリ性に傾きや
すく、ミネラルの吸収を促進
させるという。(粘土石灰は
酸性)ゲンメまで降りると海
に由来する土壌に変化する
ので火山岩土壌のネッビオ
ーロはガッティナーラとボー
カにしか存在しないというこ
とになる。醸造に関しては1
4~16日の長めのマセラシオンを行い、セメントタンクで醗酵(コステ・
デラ・セシアのみステンレスタンク)。以前レ・カステッレでは一部バリッ
クを使用して熟成させていたが、
2008年を最後に全て大樽に
変更されていくという。『最も優
れた畑を所有していると自負し
ている。オッソ・サン・グラートと
サン・フランチェスコは斑岩の
含有量が非常に高く、痩せて
いる。ワインはしっかりとした骨
格を備え高い酸度によって長
熟向き。レ・カステッレは粘土の比率が高く、地中深くに岩盤が通って
いるのでミネラル豊富なワインを産む』生産量は年間4000ケース程
度。品質を落としたくないので増やさないのだという。現在では全世界
割当制で販売開始と共に完売してしまう。
州
di Caluso Bianco
69L04 Erbaluce
エルヴァルーチェ・ディ・カルソ・ビアンコ
Piemonte
ヴィンテージ 色
2010
白
サイズ
参考上代
メモ
在庫
750ml
2,600
〇
750ml
2,800
〇
Erbaluce di Caluso100% この地域のみで栽培されている品種。エルヴァルーチェの中では非常にドライな仕上りになっていて好印象。
della Sesia Nebbiolo
69N06 Coste
コステ・デッラ・セシア・ネッビオーロ
Piemonte
2009
赤
Nebbiolo 100% 50年を超える樹齢。ステンレスタンクで醗酵、熟成。2ヘクタールから800ケースを生産していて年々レベルが上がってきている。土壌は火山岩土壌に砂質が混ざりこんでいる。ランゲより軽やかで早めに熟成が
進んでいくが2年から5年の熟成によってネッビオーロのタンニンが甘味に変わりリッチな余韻を演出する。
69L05 Gattinara
ガッティナーラ
Piemonte
2007
赤
750ml
4,800
〇
平均樹齢45年、11haの畑。氷河期に遡る石灰分の多い地層が表面近くまで出ている。15日程度のマセラシオン。熟成は中規模の古樽で24-30ヶ月。古樹ならではの凝縮感と複雑味を感じさせる。特に2004年はガッティ
ナーラ史上でも歴史に残る年と言われ、最盛期のアントニオロを感じさせてくれる。バローロ以上にしっかりとした骨格と北ピエモンテらしい細かいミネラルと伸びのある酸に控えめな果実の甘味は絶妙。
最新価格表にてご確認ください
"Le Castelle"
69N07 Gattinara
ガッティナーラ・レ・カステッレ
Piemonte
2007
赤
750ml
5,800
〇
南向き斜面に位置する40年樹畑。特にミネラルに富む土壌を有しながら厚い果実味も備える。熟成はバリックで24ヶ月。果実味が強くバリックにも負けないボリューム感は若いうちから楽しめる。タンニンの質が優しく細かいのが特
徴。
"S.Francesco"
69F46 Gattinara
ガッティナーラ・サンフランチェスコ
4月入港予定
Piemonte
2005
赤
750ml
6,500
〇
南西向きの畑で日照量は最も多い。セメントタンクでの醗酵後、12ヶ月トノー、18ヶ月大樽で熟成。ネッビオーロらしい繊細できめの細かい味わい。アントニオロのクリュの中で最もバランスに優れたワイン。
"Osso S. Grato"
69F47 Gattinara
ガッティナーラ・オッソ・サン・グラート
Piemonte
2006
赤
750ml
7,500 3Bicchiere/Gambero R
〇
最も古い樹が残っている畑。50-60年樹。5.5ヘクタール。ステンレスタンクで醗酵、若干酸素と触れさせながら醗酵。大樽で30ヶ月熟成。最もネッビオーロらしい長熟タイプ。若いうちはそのタンニンと強めの酸に圧倒されるが、時間と
共にネッビオーロらしい華やかな香と湿ったキノコを思わせる香が出てくる。
かつて“ワインの王様”と呼ばれたワイン
1900年代、ガッティナーラの丘は一面葡萄畑になっていた。(上写真:1900年代のガッティナーラ)
今ではほとんどの畑が荒れ果て、森になってしまっている。
ガッティナーラDOCGの生産量は1/100まで減少した。
『ランゲは平地にまで葡萄畑が広がっている。あんなところでは良いワインなんて造れるはずないのに』
『近年の温暖化でランゲのアルコール度数は上りすぎている。ガッティナーラは温暖化の影響は全く無い』
ランゲにも負けない素晴しい条件が揃った畑“オッソ・サン・グラート”
ガッティナーラに最初にクリュの発想を持ち込んだのがアントニオロ。
『僕等のお婆ちゃんがガッティナーラの本当の素晴しさを理解してもらう為に74年から始めました』
オッソ・サン・グラートは偉大な畑。
南向き斜面の中腹から上部に位置し、痩せた火山岩土壌。
小石が非常に多く存在している。
間違いなくガッティナーラ最高の畑と言って間違いない。
伝統的に行われているセメントタンクでの発酵を経て大樽で熟成される。
森の中に点在する自然に囲まれた畑
ランゲとは全く違う風景。
森が主で、ところどころに葡萄畑が点在する。
斑岩(マグマに由来)主体の火山岩土壌。ランゲ地方の粘土石灰土壌とは酸性だが、
火山岩土壌はアルカリ性。よって葡萄はミネラルを吸収しやすい環境になっている。
※赤ワインの産地でアルカリ性土壌はガッティナーラ、ボーカ、エトナ等、極僅かなエリアに限られている。
畑には豆科の植物が植えられ、年に1回程度刈り込まれる。
除草剤も、化学肥料も一切使用されない。緑に囲まれた森と一体化した畑。
畑の本当の力を引き出す
『隣の畑は葉の色が濃いだろう?あれは科学的な肥料を与えているから』
『この時期の僕等の畑は薄い黄緑色。施肥をほとんどせず、痩せた土壌のベストの色だよ』
もうこの畑は森の一部になっている。
森の色々な植物の種子が飛んできて自生しているし、色々な虫や動物が自生している。
だからといって毎日のケアをしないで良い訳ではない。
畑には毎日4名のスタッフが出て畑のケアをしている。
セメントタンクで発酵、そして全てのワインを大樽での熟成に変更
コステ・デラ・セシア以外は全てセメントタンクでゆっくり発酵。
熟成に関しては基本的に全て大樽での熟成。
3つあるキュヴェのうち“レ・カステッレ”に関しては一部バリックでの熟成を行っていたが、
09ヴィンテージよりバリックを全廃。大樽のみでの熟成に切り替える。
04は9月が暑く、はっきりとした年。ミネラルも果実も酸も素晴しかった。06は冷涼で雨が多く、夏も気温が上らなかった。
しかし、9月の晴天のお陰でエレガントで長い余韻を持つワインに仕上がった。我々の目指すべきスタイルだ。
05は04、06には劣る少しイージーな年。でも早くからガッティナーラの素性を見せてくれる。