週刊テクニカル分析 前号のおさらい:東京金の一目均衡表とトレンドライン 発行日 : 2017/4/28 前回のレポート 4月7日 前回4月7日発行のテクニカル分析において「東京金は遅行線が価格帯に絡むように推移していたが価格を上 放れていることや、基準線が雲の上に出てきたことなどから、さらに上昇してもおかしくはない形になってい る」と分析した。その後は先週は陰線となったものの今週はさらに高値を更新し上昇している。ただ、遅行線の ある価格の実態がレンジ相場となっているため、現在の価格も時間的には動きづらい時間帯に入ってくるため、 このままレンジとなる可能性もある。 TOPICs 平均足、パラボリック、MACD 平均足(コマ足)は、値動きのブレを排除してトレンドをわかりやすく捉えられるようにローソク足に修正を加えた 指標で、平均足を使うとトレンドを明確にとらえることが出来る。 平均足の算出方法は高値・安値はローソク足の高値・安値と同じで、始値と終値の計算方法が違う。始値は(前日始 値+前日高値+前日安値+前日終値)÷4、終値は(当日始値+当日高値+当日安値+当日終値)÷4となる。 パラボリックは、J.W.ワイルダー氏が考案したSAR(Stop And Reverse)という指標を使用して、相場のトレンド 転換点を計るトレンドフォロー型の指標で、パラボリックは価格が長期間にわたって一方向に動く場合に有効だ。 MACDのクロスは、トレンド転換を捉えるタイミングが若干遅れる欠点があるが、MACDが上昇過程にあるときに は平均足が陰転した場合でも、MACDのシグナルがクロスしていなければトレンドが転換と判断しない。その後、平 均足が陽転や陰転した場合でも、MACDを併用することで、平均足のトレンドが継続しているかどうかの確認をする ことができる。 これらの指標はトレンドフォロー系の同じようなシステムで長所と短所が似ているが、すべてのサインが揃ったとき に売買することでダマシを回避でき有効なサインとなる。 - 1 - TOPICs 金市場を平均足、パラボリック、MACDで見てみよう NY金 NY金はサポートゾーンが近づいている NY金は4月17日 に1297ドルまで上 昇後に失速し、すべ てのサインが下落の サインを示している。 今後はいったん反落 となりそうだ。ただ、 1260ドル付近がサ ポートゾーンとなっ ており、ここを割り 込んだ場合には本格 的な下落となること が予測される。反転 上昇した場合にもサ インが上昇方向に揃 うまでは戻り売りの チャンスとなる時間 が続くこととなる。 東京金 東京金は上値が重いものの上昇トレンド継続 東京金は3月末か らの上昇サイン点灯 が続いている。ただ、 3月2日高値4553 円に未だ達しておら ず上値が重い展開と なっている。それで も平均線が陰線と なった場面では押し 目買いのポイントに なっていることにも 注目したい。わずか ながら高値も更新し つつあり、上昇トレ ンドが継続しており、 平均足が陰線となっ た場面では再上昇の 場面で押し目買いを 狙っていきたい。 - 2 - TOPICs 他市場はどうか 東京白金 東京白金は下落サインへと転換するか 東京白金は3400 円付近でのレンジと なっている。サイン も4月中旬以降は上 昇サインが揃ってい たが、戻り高値を更 新できずに反落して いる。MACD、パ ラボリックともに下 落サインへの転換が 近づいており、持ち こたえることができ るかどうか注目した い。このまま下落の サインが点灯した場 合には下落トレンド が再開することが予 測される。 東京原油は再下落の可能性も 東京原油 東京原油は狭いレ 東京原油は4月 13日に38200円 ンジでの取引が続い ていたが、これを下 の戻り高値をつける 抜けると15日には と反落し、そのまま 35170円まで下落 下落サインがすべて した。すべての指標 揃い、下落してきた。 が下落のサインで 昨日一度平均足が陽 揃ったままでさらに 線となったものの再 下落することも考え 度反落しており、 られる。平均足が陽 24日安値の 線となるような場面 35020円を割り込 ではトレンドが下向 むようだとさらに下 きではっきりしてい 落することが予測さ ることから戻り売り れる。下値メドは3 のチャンスの場面と 月28日安値の なる。 33850円となる。 - 3 - 東京ゴムは上昇サインも250円にレジスタンス 東京ゴム 東京ゴムは今週に 入りパラボリックに 続きMACDも上昇 サインとなり、すべ て上昇のサインと なった。前回の戻り 高値となった250 円がレジスタンスラ インとなっており、 ここを超えて上昇す るようであれば本格 的な上昇トレンドと なることが予測され る。 今後の予想 今週は平均足、パラボリック、MACDを利用して週足にて分析した。 NY金はすべてのサインが下落のサインを示しており、1260ドル付近がサポートゾーンを割り込んだ場合には本格 的な下落となることが予測される。東京金は3月末からの上昇サイン点灯が続いており、わずかながら高値も更新しつ つあり、上昇トレンドが継続している。 東京白金はMACD、パラボリックともに下落サインへの転換が近づいており、すべての下落のサインが点灯した場 合には再度下落か。 東京原油は下落サインがすべて揃い下落しており、24日安値の35020円を割り込むようだとさらに下落することが 予測される。 東京ゴムはすべて上昇のサインとなっているが、250円がレジスタンスラインとなっており、ここを超えるまでは 本格的な上昇トレンドとはならないだろう。 掲載される情報は株式会社コモディティー インテリジェンス (以下「COMMi」という) が信頼できると判断した情報源をもとにCOMMiが作 成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、COMMiは保証を行なっておらず、また、いかなる責任を 持つものでもありません。 本資料に記載された内容は、資料作成時点において作成されたものであり、予告なく変更する場合があります。 本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権はCOMMiに帰属し、事前にCOMMiへの書面による承諾を得ることなく本資料およびそ の複製物に修正・加工することは堅く禁じられています。また、本資料およびその複製物を送信、複製および配布・譲渡することは堅く禁じら れています。 COMMiが提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。 本資料に掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を 増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。 本資料は、投資された資金がその価値を維持または増大を補償するものではなく、本資料に基づいて投資を行った結果、お客様に何ら かの障害が発生した場合でも、COMMiは、理由のいかんを問わず、責任を負いません。 COMMiおよび関連会社とその取締役、役員、従業員は、本資料に掲載されている金融商品について保有している場合があります。 投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。 発行元 : 株式会社コモディティー インテリジェンス 〒103-0014東京都中央区日本橋蛎殼町1丁目11-3-310 会社電話: 03-3667-6130 会社ファックス 03-3667-3692 メールアドレス: [email protected] - 4 -
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