流通BMSの動向と導入 - データ・アプリケーション

流通BMSの動向と導入
∼ 流通BMSの簡単解説と
パルタックKS様ご導入事例 ∼
2008年11月11日
ビジネス推進部
藤野 裕司
DALのご紹介
社名
代表者
設立
資本金
従業員数
売上
事業内容
株主
パートナー
株式会社データ・アプリケーション(DAL)/JASDAQ 3848
http://www.dal.co.jp/
代表取締役社長 橋本 慶太
1982年9月27日
386,435,000円
74名(2008年6月現在)
14億円(平成19年度)
企業間データ交換用ミドルウェア(B2B)、
企業内アプリケーション連携用ミドルウェア(EAI)の
商品開発と販売およびコンサルティング
㈱アイネス, ㈱ワイ・ディ・シー, ㈱イー・シー・ワン,
㈱日立ビジネスソリューション, ㈱オージス総研,
TIS㈱,住商情報システム㈱,DAL役員,
社員持株会,他
ビジネス・パートナー:64社
テクノロジー・パートナー:3社
1
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目次
1.流通BMSの概要
1-1 従来型EDIの課題
1-2 課題解決のための流通BMS
1-3 流通BMSと通信プロトコル標準
1-4 流通BMSに移行するメリット
1-5 食品分野での展開
1-6 2008年度の取り組み
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1 .流通BM S 概要
3
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1-1 従来型EDIの課題
従来型EDIには課題が山積し、このままでは運用に耐えられない状況となってきた。
– 全銀・JCA手順はもう限界!
• サポートする機器が販売停止、もしくは高コスト。
• 画像情報が送れない。JCA手順は、漢字も送れない。
JCA手順は
通信速度は2400bps
通信速度は2400bps
– 安価で高速のインターネットが使えない。
– 国際標準ではないため、海外との取引に利用できない。
– ファイル転送のため、トランザクション単位の処理ができない。
日本語
– データが固定長のため仕様変更が困難。
– それらの解決策としてWebEDIが登場したが、
漢字不可
画像情報不可
• 各社個別画面ができたことにより新多端末(多画面)現象が起こった。
• 手動操作によるファイル転送を求められるようになった。これにより、EDI
本来の自動処理ができなくなり、多大な人的負荷が発生するようになった。
– 企業間・企業内を取引のデータが縦横無尽に行き来している。
– EDIの適用領域が「電子商取引」の範囲外へ
取引先
拡大している。
– 従来型EDI、WebEDI、社内ファイル転送、
データ変換(手組み)は、
新多端末現象
すべて別のシステムとして稼動しており、
Internet
運用監視が複雑化している。
機器の販売停止
取引先 B
A
取引先 C
WebEDI A
WebEDI C
WebEDI B
取引先 D
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WebEDI D
1-2 課題解決のための流通BMS
★課題解決のため
– インターネット環境での効率的・効果的なEDIを目指す。
– 可能な限り標準化を進め、全体最適を目指す。
– 共通基盤は、デファクトスタンダードから選べるようにする。
結論
– インターネット経由の国際標準の通信手順を使用したXML-EDI!
– コードは国際標準(GTIN、GLN)を採用。データ項目・メッセージは業
界標準を策定。
取引業務プロセス(メッセージ種)
EDIメッセージ
データ項目
コード(GTI
コード(GTI N 、GLN )
データ表現形式(X
データ表現形式(X M L)
L)
通信インフラ
通信手順(ebX
通信手順(ebX M L M S 、AS2 、JX 手順)
通信基盤(インターネット TCP / I P )
共通基盤
(デファクトスタンダードの
中から選択)
(ebXM L M S、AS2、JX手順は、
「Ⅱ.2通信プロトコル」で説明)
(図は流通システム開発センター資料より)
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1-2 課題解決のための流通BMS
– 次世代標準EDI 検討の経緯
流通サプライチェーン全体最適化促進事業
2003年度
2004
2004年度
基礎調査・研究
取引プロセス
モデルの検討
設計
開発
2005
2005年度
流通システム標準化事業
2006
2006年度
2007
2007年度
標準化検討と実証
実証
実験
基本形の標準化検討
2008
2008年度
実用化と普及拡大へ
実証
(図は流通システム開発センター資料より)
物流系・情報系メッセージ検討
(在庫預り型DC、
P OS/ 在庫データ等)
実証
(生鮮、
アパレル)
【第一ステップ】 (経済産業省 流通SCM事業)
2003年∼2005年
• GMS・食品スーパー(グロサリ商材対応)
–マスターデータの同期化(ここでは説明を省略)
–次世代標準EDI
次世代の標準化に対する基礎調査・研究を行い、その成果を踏まえた実
証実験を実施、運用可能性を確認。
6
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1-2 課題解決のための流通BMS
【第二ステップ】 (経済産業省 流通システム標準化事業)
2006年
• GMS・食品スーパー(グロサリ商材) → 対応
– 共同実証プロジェクト(小売4社、卸9社)
– 流通BMS V1.0 リリース
• GMS・食品スーパー(生鮮商材、アパレル商材) → 検討
• 百貨店(アパレル・靴商材対応) → 検討
2007年
• GMS・食品スーパー(生鮮商材、アパレル商材) → 対応
– 共同実証プロジェクト(小売7社、アパレル6社、生鮮4社)
– 流通BMS 基本形V1.1、生鮮v1.0 リリース
• 百貨店(アパレル・靴商材)、チェーンドラッグストア → 検討
• EDI標準の維持・管理
2008年
• GMS・食品スーパー
– 物流ラベル標準化、中小流通業への普及、業界を通した共同実証
• 百貨店(アパレル・靴商材)、チェーンドラッグストア
– 共同実証
• EDI標準の維持・管理
– 流通標準普及推進協議会(仮称)立ち上げに向けた準備
7
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1-2 課題解決のための流通BMS
7業務14メッセージを標準化
卸・メーカー
小
商品マスタ登録
値札作成
受
商品マスタ登録
商品マスタ
(GDS)
センタ在庫補充
売
在庫補充
値札メッセージ
発注メッセージ
集計表作成データ
注
発
注
検
品
発注修正データ
出
出荷メッセージ
荷
出荷梱包メッセージ
小売へ
卸・メーカーから
受領メッセージ
受領訂正メッセージ
小売から
返品受領
返品メッセージ
売掛
返
卸・メーカーへ
品
買掛
請求
請求メッセージ
消込
消込
支払メッセージ
支払
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1-2 課題解決のための流通BMS
★業界動向
(流通システム開発センター資料より)
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1-3 流通BMSと通信プロトコル標準
①流通ビジネスメッセージ標準(流通BMS)
すべての企業間取引で共通のEDIメッセージを使えるように、
「メッセージ種別」、「メッセージ構造」、「データ項目」と「データ項目の意味」、「データ属
性」を標準化。
国際標準「共通企業識別コード(GLN)」「共通商品識別コード(GTIN)」
「商品マスター情報同期化(GDS) [←必須ではない]」に準拠。
データ構造は柔軟性に富むXML。
EDI対象は7業務14メッセージ
a.
b.
c.
d.
•
•
現行業務で使用頻度が高い「値札」「発注」「出荷」「受領」「返品」「請求」「支払」の7業務を標準化。
「出荷」は「出荷(伝票)」と「出荷梱包(紐付けあり)」 「出荷梱包(紐付けなし)」の3メッセージ。
•
•
•
生鮮には独立した「発注」「出荷」「受領」「返品」の4メッセージ。
発注補助情報として「集計表作成」の1メッセージ追加。
2008年3月には、新たに「発注」の補助データとして「集計表作成」とアパレルの「値札作成」業務
が追加された。
伝票レスと検品レス
e.
•
•
納品書や受領書のやりとりをEDIに置き換えることにより、伝票をなくし、事務処理や伝票の保管コ
ストを削減できる。
納品書に代わるASN(事前出荷明細)を小売に送ることにより、小売は入荷時の検品をバーコード
のスキャンによって行うことができる。そのために、梱包ラベルとしてSCM(Shipping Carton
Marking )ラベルの貼付が必要となる。
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1-3 流通BMSと通信プロトコル標準
②通信プロトコル標準
a. 通信基盤:インターネット、TCP/IP。
b. 通信プロトコル:国際標準のebXML MS、AS2と日本独自標準のJX手順。
① ebXML MSとは?
–
–
–
–
–
–
ebXML MSとは、CEFACTとOASISが共同で開発した次世代EDIの国際標準ebXMLの通信プ
ロトコル部分ebXML MSのこと。
インターネット上で高速安全なEDI環境を構築できる。
アジアを中心に実装が始まっている。
リアルタイムのEDI(メッセージング)を実現。
データ発生のつどプッシュ型で相手に送るサーバ方式。
通常のファイル転送(文字情報)のほか、ファイル添付(Word、Excel、PowerPoint、PDF、CAD、
画像、音声、動画、等)も可能。
② EDIINT AS2とは?
–
–
–
–
–
IETFが制定したインターネットEDIの国際標準。
米国を中心に実装が始まっている。
ebXML MS同様、データ発生のつどプッシュ型で相手に送るサーバ方式。
ウォルマートを中心に国際レベルでの流通調達で普及が始まっている。
日本でも日用品雑貨メーカを中心に検討の機運が高まっている
③ JX手順とは?
–
–
–
–
–
2007年4月正式に命名され、それ以前はSOAP-RPCと呼ばれていた。
中小企業では、データ発生のつどプッシュ型で相手に送るサーバ方式の常時運用は難しい。
その点JX手順は、必要の都度センターにアクセスし、データを送受信するプル型。
任意のタイミングでクライアントから起動し、取引先やVANとデータの授受を行う。
ebXML MSでは現行EOSからの移行が難しいため、実態に合わせて作られた日本独自標準。
JCA手順の機能を引き継ぎ、種別指定の受信が可能。
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1-3 流通BMSと通信プロトコル標準
★Push型通信プロトコルのメリット(ebXML、AS2)
データ発生の都度送信ができるので、集中による送信待ちが無くなる
(送信側メリット)
・データ発生に合わせてデータ交換ができるため、対向の時間締めの概念が必要ない
相手サイドの締め概念が無くなるので、自己サイドにて締めが可能
(受信側メリット)
・データ発生都度取得できているので、こちら側のスケジュールでデータの取り出し可能
自己サイドのスケジュールにて業務が可能(両者メリット)
・データ送受信の自由度が高いので、業務スケジュールが通信に縛られることがない
業務
務シ
シス
ステ
テム
ム
業
EDI
E
D
I
サー
ーバ
バシ
シス
ステ
テム
ム
サ
イン
ンタ
ター
ーネ
ネッ
ット
ト
イ
ビジネス
ビジネス
ビジネス
ビジネス
文書
文書
文書
文書
EDI
E
D
I
サー
ーバ
バシ
シス
ステ
テム
ム
サ
業務
務シ
シス
ステ
テム
ム
業
ビジネス
ビジネス
ビジネス
ビジネス
文書
文書
ビジネス
ビジネス
文書
文書
文書
文書
ビジネス
ビジネス
ビジネス
ビジネス
文書
文書
ビジネス
ビジネス
文書
文書
文書
文書
ビジネス
ビジネス
ビジネス
ビジネス
文書
文書
文書
文書
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1-4 流通BMSに移行するメリット
①流通ビジネスメッセージ標準を採用することによるメリット
– 最初にシステムを標準対応することにより、以降取引先毎のシステム
開発は不要となる。
• 最初の標準対応も、現行業務を前提としているため、過大な開発負担はな
い。
– 同じシステムで現行のバッチ型ファイル送受信を行うことも、標準通信
プロトコル本来の機能であるメッセージ単位のトランザクション処理もで
きる。
• データ発生の都度送受信することにより、データ精度を高めリードタイムを
短縮することが可能。
– 社内でのデータ活用が柔軟になる。
• XMLデータを活用することにより、アプリケーションの多様化に容易に対応
できる。
– 国際標準(XML、GLN、GTIN)採用により、グローバル対応が容易。
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1-4 流通BMSに移行するメリット
②通信プロトコル標準を採用するメリット
– 物理的回線や専用ハードウェアの管理が不要になる。
– 対応可能なハードウェアが豊富。
• 同期モデム損傷による受発注業務停止のリスクがなくなる。
– TCP/IP経由のオープン系システムであるため、社内システムとの親和
性が高い。
• ハードやソフトの共用・集約ができ、技術や資産の有効活用が可能。
• 回線の高速化、利用料低廉化により、リードタイム短縮・締め時間延長・利
用コスト削減が可能。
• 漢字や画像、EXCEL、PDFなど多様なデータを扱えるので、さまざまなアプ
リケーションを通じ、データの有効活用が可能。
– ファイル転送型WebEDIの手動操作がなくなる。
• 人件費や人的ミスを削減でき、業務の自動連携を促進できる。
– 国際標準(ebXML MS、AS2)採用により、グローバル対応が容易。
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1-4 流通BMSに移行するメリット
③通信インフラが個別回線からインターネットに
a.JCA手順固有のリスクから解放される。
・複数回線の管理
・固有のハードウェア(同期モデム等)
b.インターネット利用による処理の高速化、コストの低廉化が実現できる。
ACM S
E2X
EDIデータ
EDIサーバ
ACM S
E2X
EDIデータ
EDIサーバ
DMZ
ダイアルアップ
ルータ
UST
・・・・
公衆回線網
全銀,JCA
2400bps
I N S64
全銀TCP / I P
9600bps∼
19.2k bps
ルータ
ファイア
ウォール
・・・・
従量課金
ACM S
E2X
通信サーバ
定額料金
インターネット
50M bps∼
100M bps
(ベストエフォート)
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1-4 流通BMSに移行するメリット
④相手先毎の個別対応がなくなり、取引先やデータ種別の
追加が容易に
B社
フォーマット
データ変換
データ変換
プログラム
プログラムC
C
C社
フォーマット
EDI
E
D
I
サー
ーバ
バシ
シス
ステ
テム
ム
サ
データ変換
データ変換
プログラム
プログラムB
B
取引先ごとに、データを自社の
フォーマットに変換するプログラム
を作成する必要があった。
・・
・
・
A社
フォーマット
・・
・
・
アプ
プリ
リケ
ケー
ーシ
ショ
ョン
ン
ア
社内
形式
データ変換
データ変換
プログラム
プログラムA
A
• 標準フォーマットを、取引先ごとに
区別することなく自社フォーマット
に変換できる。一部固有の部分
がある場合も、従来と違い限られ
た範囲での対応に抑えることがで
きる。
新たなアプリケーションで
の利用可!!
項目・コード
レイアウト変換
一般的には
中間
形式
XML
ビジネス
文書
市販製品
XML変換
イン
ンタ
ター
ーネ
ネッ
ット
ト
イ
手組み開発
ACMS ANY変換
EDI
E
D
I
サー
ーバ
バシ
シス
ステ
テム
ム
サ
アプ
プリ
リケ
ケー
ーシ
ショ
ョン
ン
ア
社内
形式
• この変換は市販のツールを利用
できる。ただし、ツールによっては、
項目・コード・レイアウト変換など
を別に行う必要があるものもある。
• X M Lビジネス文書は、このまま新
たなアプリケーションでの利用が
可能。
• UN / EDI FACTやCI I 、X .12など
は、標準フォーマットをそのまま利
用することができなかった。
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1-4 流通BMSに移行するメリット
⑤伝票レスでコスト削減
– 伝票レスとは、小売と卸・メーカの双方が「受領データ」を保存することにより、
従来印刷していた複写式のTA(Turn Around)伝票の印刷が不要になること。
– これにより、伝票用紙代、プリント費用、伝票保管費用を削減できる。複写式伝
票を印刷するインパクトプリンタも、機種が少なく印刷速度が遅い、メンテコスト
がかかるなど多くの問題を抱えていた。印刷後の伝票も、後日参照・検索する場
合、膨大な紙の山から探し出すのは業務の効率を大幅に低下させていた。
– 従来も実施例はあるものの、小売毎に仕様が異なり卸側は相手先毎別システ
ムを持つ必要があった。今回の流通BMSでは、その仕様が標準化され、システ
ムの統一を図ることが可能となった。
– ただし、これを実現するには双方に高度な在庫精度と検品体制が必要となる。
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1-4 流通BMSに移行するメリット
⑥検品レスで業務の改革と効率化
– 検品レスとは、卸・メーカ側から納品伝票に代わる「出荷(梱包紐付けあり)デー
タ」(事前出荷明細)を事前に小売側に送っておき、出荷時に梱包に貼付した
SCMラベルのバーコードを受け入れ側(主に小売物流センター等)がスキャンし、
あらかじめ受信した事前出荷明細と照合することにより検品を行うこと。店舗で
の検品は省略できる。
– この検品レスも、前期伝票レスト同様、小売毎の異なる仕様であったものが標準
化されたため、大きな省力効果が期待できる。
– 一方、卸・メーカ側は従来にも増して高度な物流体制が求められることとなる。こ
れを機会に業務改革を目指し更なる高効率化を進めたい。
事前出荷明細
出荷(梱包紐付けあり)データ
出荷明細
照合
出荷検品
入荷検品
卸・メーカ側
小売側
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1-5 生鮮特有の業務プロセス
生鮮食品分野では、加工食品とは異なる特有の業務プロセスがある。
①出荷変更基準
発注内容が出荷時に変更となる場合がある。
ex)商品の産地が変わる、商品の価格(原価)が変わる、商品の規格変更で商品
コードが変わる、入り数が変わる、過剰納品を受けた場合、など。
②発注書型プロセス
納品時に商品や原価が確定する。発注時はオーダーを上げるだけ。
ex)市場買い付け商品、相場商品、不定貫商品、など。
③集計表活用型プロセス
商品を物流センターへ総量納品する場合、店別仕分作業用として集計表を送る。
④仮伝票型プロセス
単価などの取引条件が商品手配の際(真夜中)に変更となり、出荷時には確定で
きない場合がある。このような場合、仮単価で出荷し、確認後確定データを送る。
⑤出荷型プロセス
事前商談により発注内容が決まっている場合、発注データを送らず出荷データか
らEDI取引を始める。
(流通システム開発センター資料より)
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1-6 2008年度の取り組み
【流通システム標準普及推進委員会】
・事業の推進主体。消費財流通の製配販に関わる43団体の事務局代表
(専務理事クラス)で構成
【標準の維持管理組織に関する検討】
・平成21年4月設立予定の「流通システム標準普及推進協議会(仮称)」の
各種規約や運用ルール等の検討
【メッセージメンテ、技術仕様の検討】
・メッセージメンテは流通BMSへのCR(チェンジリクエスト)への対応業務やXMLスキーマの開発等。
技術仕様は、インフラ仕様(通信プロトコル/セキュリティ等)の検討
【物流ラベルの標準化検討】
・流通BMSと連携して発行される物流ラベルと納品時添付帳票の標準化検討
【スーパー業界】
・スーパー業界における標準化検討(JCA手順から早期移行するための残課題検討)
・物流ラベル標準化検討 ・中小流通業への普及検討
【百貨店業界】
・共同実証
・流通BMSへの変更要求
・流通BMSの拡張性の検討
【チェーンドラッグストア業界】
・流通BMSの検討と共同実証
【流通システム開発センター
資料より】
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Ⅱ.パルタックK S 様
ご導入事例
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流通BMSの取組みと期待する事
∼未来へ大きく変わる標準EDI∼
【 もう次世代ではない新流通EDI
】
2008年 11月11日
株式会社パルタックKS
情報システム本部
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会社概要
■商 号
株式会社パルタックKS(Paltac KS Corporation)
■事業内容 化粧品・日用品、一般用医薬品卸売業
■所在地
本社/大阪市中央区南久宝寺町一丁目5番9号
支社/北海道・東北・関東・東京・横浜
中部・近畿・中国・四国・九州
■創 業
■設 立
1898(明治31)年12月 1日
1928(昭和 3)年12月22日
■資本金
■代表者
5,206百万円(平成20年4月1日現在)
代表取締役社長 三木田國夫
■従業員数 2,728名 <平成20年4月1日現在>
(役員・送出出向社員は除く、執行役員・受入出向社員含む)
■取引銀行 三菱東京UFJ銀行
みずほ銀行
三井住友銀行
Copyright (C) 2008 Data Applications Company, Limited. All rights reserved.
23
23
主な取扱い商品群
「化粧品・日用品、一般用医薬品卸売業」として、幅広い取扱い
ヘルスケア
医薬品
医薬部外品
衛生用品
健康用品
健康食品
サプリメント
ベビー用品
介護用品
ビューティケア
【コスメチック】
フェイスケア
シーズンエチケット
メイクアップ
男性化粧品
装粧品
【ヘアケア】
シャンプ
ヘアメイク
ヘアカラ
ホームケア
【ホームケア】
衣料用洗剤
台所用洗剤
住居用洗剤
芳香消臭剤
防虫・除湿剤
殺虫剤
【ハウスキーピング】
キッチン用品
リビング用品
電気用品
家庭備品
アパレル・履物
文具・玩具・図書
ペット用品
ホームエンタテーメント
【ペーパープロダクツ】
ティッシュペーパ
トイレットペーパ
子供用オムツ
大人用オムツ
失禁用品
生理用品
【オーラル・バスケア】
オーラルケア
石鹸
ボディシャンプ
入浴剤
カミソリ
トラベル用品
24
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24
営業物流ネットワーク
50の営業拠点と14のRDCで全国をカバー
50の営業拠点と14のRDCで全国をカバー
本社
支社(10支社)
営業拠点(支店・営業所・出張所等)
RDC(14カ所)
北海道支社
北海道支社
RDC北海道
RDC北海道
札幌米里物流C
札幌米里物流C
KB既存センター(8箇所)順次統合予定
東北支社
東北支社
RDC北陸
RDC北陸
RDC仙台
RDC仙台
中国支社
中国支社
RDC中国
RDC中国
岩手物流C
岩手物流C
RDC新潟
RDC新潟
本社
関東支社
関東支社
RDC岐阜
RDC岐阜
九州支社
九州支社
RDC九州
RDC九州
東京支社
東京支社
RDC関東
RDC関東
RDC東京
RDC東京
加須物流C
加須物流C
横浜支社
横浜支社
中部支社
中部支社
RDC東海
RDC東海
四国支社
四国支社
近畿支社
近畿支社
RDC四国
RDC四国
RDC近畿
RDC近畿
RDC堺
RDC堺
小牧物流C
小牧物流C
茨木物流C
茨木物流C
川越物流C
川越物流C
RDC横浜
RDC横浜
海老名物流C
海老名物流C
(平成20年4月時点)
愛媛物流C
愛媛物流C
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25
25
1. 流通BMS導入までの経緯
2. 弊社の流通BMSへの取り組み
3. 実装時に苦労した点
4. 流通BMS接続状況と今年度目標
5. 今後の期待
26
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26
1. 流通BMS導入までの経緯
1.1 共同実証プロジェクトの概要
1.2 EDIメッセージ標準化の考え方
1.3 流通BMS本番稼動までの道のり
27
Copyright (C) 2008 Data Applications Company, Limited. All rights reserved.
27
1.1 共同実証プロジェクトの概要
経済産業省事業
次世代標準EDI WG
スパーマーケット協会・チェーンストア協会
加盟18社
発注・出荷・受領・請求・支払・返品の
標準メッセージ作成
2006年10月より小売4社・卸9社による共同実証開始
EDIメッセージ標準化の目的
・小売業を取り巻く電子商取引の方法を整備・標準化し、業務効率の向上を図る
・それにより、本来の使命である「消費者サービスのさらなる向上」、「新たな価値
の創造」を実現していく
28
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28
1.2 EDIメッセージ標準化の考え方
すべての企業間取引で、共通のEDIメッセージを使えるように、「メッセージ種別」、「メッ
セージ構造」、「データ項目」、「データ項目の意味」、「データ属性」を標準化する
各社の現行業務を出来るだけ担保し、移行の負担を軽減する
将来の技術・業務に対応できる準備を盛り込む、必須ではない
・商品マスタ情報の同期化(GDS)
・共通企業識別コード(GLN)
・共通商品認識コード(GTIN)
インターネットを使用した通信を前提とする(XML、セキュリティ)
取引証憑の要件を満たすEDIメッセージとすることで、仕入伝票を
不要とする
29
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1.3 流通BMS本番稼動までの道程
2006年10月
12月
2007年1月
2月
経済産業省事業
次世代EDI WGに参加
プロバイダ契約、DNS契約(OCN様)
固定IPアドレス 申請
Bフレッツ申請
ドメイン申請 (NTTCOM様)
通信機器の発注
ACMSのAS2とebXMLモジュール発注
証明書申請(インテック様)
通信機器の接続・AS2 ebXMLモジュールのインストール
シュミレーション環境での疎通テスト
−ACMS販売代理店であるTIS様の支援(構築・対応)−
3月
小売店様との相対でのテスト開始
4月18日 大手小売店様との本番開始(名古屋地区)
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2. 弊社の流通BMSへの取り組み
2.1 社内EOSサーバ統合
2.2 通信コスト削減を目指す
2.3 通信環境の構築
2.4 通信ソフトACMS・B2Bを選んだ理由
2.5 発注から納品までの流れ
2.6 標準化による開発コスト削減
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2.1 社内EOSサーバ統合
1. EOSサーバ統合を実施
・全国の支社に設置するEOSサーバを東西2箇所のセンタに統合
・ランニングコストの削減を計る
・更なる災害対策・保守管理の向上
2. JCA-H手順廃止
・大手小売店様とのJCA−H手順廃止
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2.2 通信コスト削減を目指す
今、弊社で使われている回線種は
・JCA2400BPS
・JCA9600BPS
・JCA19.2K BPS
・全銀BSC 9600BPS
・全銀BSC 19.2K BPS
・全銀TCP/IP 64K BPS
と6種類。その回線種毎に数本∼数十本の回線を用意し小売店様からの要
望に応えているのが現状です。
弊社の予想では、流通BMSを多くの小売店様が導入されることにより、
将来月額数十万円の通信費の削減が図れると想定しています。
・JCA2400BPS
・JCA9600BPS
・JCA19.2K BPS
・全銀BSC 9600BPS
・全銀BSC 19.2K BPS
・全銀TCP/IP 64K BPS
集約
インターネット回線
(接続時間に関係なく固定料金)
(接続時間にて課金)
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2.3 通信環境の構築
パルタック KS
既 存ED Iサ ーバ ( Win do w s)
新 ED Iサ ーバ ( Lin ux )
In tern et
発注
出荷
受領
流 通B MS
フ
基 幹 シス テ ム
TSV
ト
変
換
FireWall
ッ
マ
ebXML/ MS
XML
ォー
TSV
メッ セ ージ 用
キース トア
メ ッセ ージへ の 署 名
XML
返品
請求
支払
S SL 用
キー ス トア
GMS
(流 通 B MS)
通 信の 暗 号 化
AS2
基幹
連携
プラネ ット
SMO O T H EDI
公衆網
固定長
JCA
固定長
全銀
固定長
全 銀 T C P / IP
既存 ED I
VAN
( JD - N ET な ど)
メ ーカー
( 既 存ED I)
ス ーパ ー・
ド ラッグス ト ア な ど
( 既 存 ED I)
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2.4 通信ソフトACMS B2Bを選んだ理由
導入当初より、障害もなく、安定している
・2000年にACMS/NT導入(一部の支社)
・2005年にACMS B2B導入、全国統一ソフトとする
操作性がよい
・WEBによる操作(各支社から操作可能)
・グループ管理ができる(内部統制)
・フォーマット変換が容易
迅速なサポート
・問い合わせに対する回答が速い(DAL様・TIS様)
・機能追加、修正対応が速い
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2.5 発注から納品までの流れ
小売店様
インターネット
発注データ
出荷データ
受領データ
請求データ
支払いデータ
返品データ XMLデータ⇔TAB可変長データ
変更箇所
出荷業務は
変更なし
基幹業務
フォーマット変換
ACMS
送受信
送受信ソフト
配送
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2.6 標準化による開発コスト削減
A企業
B企業
C企業
D企業
個別フォーマット
個別プログラム
現行EDIでは、企業毎に個別のデーターフォーマットである為、処理プログラムも
企業毎に作成しなければなりません。そのことが、開発期間を余分に費やし、バグ
発生の要因となっています。
フォーマットの標準化により開発・テストの工数短縮が計れ、お互いのコスト削減
へと繋がってきます。また、プログラムの品質向上します。
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3. 実装時に苦労した点
1. 新しい言葉を理解する
・XML形式データとは
・通信手順 eb-XML、AS2、JXとは
・スキーマの定義とは
・サーバ認証・認証局とは
2. インターネット使用の為、セキュリティ確保
3. XMLとタブ区切り可変長データ間コンバージョンパラ
メータ作成
4. 通信機器手配・プロバイダ・ドメイン・証明書取得に
手間取った
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4. 流通BMS接続状況と今年度目標
1.接続小売店様 (2008年6月現在)
稼動中
6 小売店様
テスト中
1 小売店様
2.今年度の流通BMS接続予定
ドラック・ホームセンタ業界を中心に10企業との
接続を目標とする
3.預け在庫型センタ対応
補充勧告データや在庫データ等の対応システム
開発
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5. 今後の期待
1. 多くの企業が導入している
・小売・卸共に経費削減・業務効率化が進む
・その為にはVAN会社の協力も必要
・通信関連ハード・ソフトが低価格で使える
2. 標準化維持組織が機能している
・業種・業態で個別仕様が出ないように監視
・通信ソフトの認定
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データ・アプリケーション
ACMS統括本部
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・その他記載の社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。
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