エアバス、EADS の軍用機部門を「エアバス・ミリタリー」に統合

2009 年 4 月 16 日
GDM15/2009R
エアバス、EADS の軍用機部門を「エアバス・ミリタリー」に統合
欧州を代表する航空機メーカー、エアバス(本社:仏トゥールーズ、社長兼 CEO:トム・エンダー
ス)は 4 月 15 日(現地時間)、EADS の軍用輸送機部門である MTAD をエアバスの一部門に統合するこ
とを発表した。統合した軍用機部門は「エアバス・ミリタリー」としてエアバス管理の下ですべての
軍用機関連の業務を執り行う。これにより、5,000 人を超える従業員が新たにエアバスチームの一員
として加わった。この統合計画は 2008 年 12 月に EADS の取締役会で決定された。この統合記念式典
が 15 日、スペインのセビリャで開催された。
スペインを拠点とするエアバス・ミリタリーはこれまで EADS が管理していた軍用輸送機関連の業務
をすべて引き継ぐ。小型の軍用輸送機 CN-235 や C-295 から、エアバス A330 旅客機をもとに開発され
た多目的タンカー/輸送機(MRTT)や A400M 軍用輸送機、さらにはエアバスの旅客機をベースとした
軍用機の開発も担当する。顧客へのサポート、サービスについては今後もエアバス・ミリタリーが行
う。
エアバス・ミリタリーはエアバスの一部門としてその利益、損益について責任を負う。業務は軍用機
や軍用システムの開発から、製造、マーケティング、セールスまで幅広く受け持つ。
この統合によって、軍用機プロブラムを再編し、より効率的な管理体制を敷き、明確で統一された指
揮系統を確立する。A400M プログラムはエアバス・ミリタリーのトップに新たに任命されたドミン
ゴ・ウレニャが指揮を取り、開発を促進する。
この部門統合の重要な利点の一つとして挙げられるのは、製造とエンジニアリングにおけるリソース
の配分を効率的に実施することができる点である。旅客機と軍用機の両方の開発・製造を管理するこ
とによって今後さらなる利点が生まれ、エアバス・ミリタリー部門の能力を飛躍的に高めていくこと
ができる。
エアバスは 100 座席から 525 座席以上を装備する最新旅客機を製造する航空機メーカー。フランス、
ドイツ、英国、スペインに設計・製造センターを持つ他、日本、米国、中国、中東に現地法人を置く。
本社は仏トゥールーズ。EADS が 100%出資する。
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