⽇本 CDR センター 第 10 回業界指定講習会における質問票に対する回答集 本回答集は、2016/7/23-24(東京)、7/30-31(⼤阪)および 11/5-6(東京Ⅱ)に 開催されました “第 10 回「CDR 認定取得」を⽬指すための『業界指定講習会』” で配布された テキストの正誤表および講習会当⽇に受講者の皆様から寄せられた質問事項に対して、講習会の 各講師からの回答ならびに講習会第⼆⽇⽬の択⼀問題の解説をまとめたものです。 配布テキスト正誤表 テキスト ページ 誤 正 テキストⅡ P265 上 解説 適切なショック治療であるはあるが、 解説 適切なショック治療ではあるが、 テキストⅡ P211 上 PVAB:150ms PVAB:100ms テキストⅡ P214 上 上限レート:120bpm 上限レート:130bpm テキストⅡ P228 下 遅い⼼室センシング(LRLー150ms) 遅い⼼室センシング(LRL+150ms) テキストⅡ P229 上 遅い⼼室センシング 遅い⼼室センシング (基本レートー150ms) (基本レート+150ms) 第一日目【基礎スキル講座】に関する質問 Q. P198 植え込みデバイスと電磁⼲渉 スライド8 感度 1.0mv に設定している単極ペースメーカ患 者さんの右⼿、左⾜の間に 1.5v 電池を接触させた場合オーバーセンスが発⽣するでしょうか? 極間 1cm 多極ペースメーカ患者さん(感度 1.0mv)に同じように右⼿、左⾜の間に9V 電池を 接触させた場合オーバーセンスが発⽣するのでしょうか?通常、患者さんに電池を触らないように指 導することはないと思いますが、オーバーセンスするのであれば触らないように指導した⽅が良いでしょ うか? A. 感度 1.0mV の単極ペースメーカ患者さんの⼿、⾜の間に 1.5V の電池を接触させた場合は オーバーセンスを発⽣します。双極の患者さんで9V 電池の場合は、その他の考慮すべき条件に よって影響が異なってくるでしょう。患者さんの指導については、患者さんが⽇常において、⼿⾜ の指の間で電池に触れようとするようなことがあるでしょうか。もしないなら、⽇常で⽣じようもな いことまで、指導対象にする必要はないでしょう。 Q. P225 植え込みデバイスと電磁⼲渉 「散乱線による・・・・・本体周辺をシールドする」とあるがシール ド⽅法を教えてください。 A. 放射線の⼀般的なシールド法は鉛(あるいは銅)で覆う⽅法で⾏うことは、放射線技師の常識 といえます。放射線治療上の責任は彼らにかかっていますので、どのようなシールドが必要かを説 明すれば、実際の処置は彼らが施すことになるでしょう。 ⽇本 CDR センター Q. 「重粒⼦線治療は避けるべきです」は、先⽣の⾒解ですか、 ガイドライン等による内容かどちらかを 教えてください。 A. 何が質問の真意か理解できませんが、現在の循環器学会の「ペースメーカ,ICD,CRT を受 けた患者の 社会復帰・就学・就労に関するガイドライン(2013 年改訂版)」では、「影響が ある」ことしか指摘していませんので、現在では私個⼈の⾒解ということになるでしょう。ただし、こ れは治療後に現在のデバイスを使⽤し続ける場合のことであって、治療後にデバイスを交換する ことまで考慮している場合には、治療を実施できることも記憶しておいて下さい。 Q. 新幹線⾞両基地の⾒学会が JR で⾏われていますが、デバイス患者への影響はあるのでしょうか? また、参加できたとして注意点はありますか? A. ⾞両基地の全ての架線に給電した状態で、基地の奥深い架線の下まで⾒学者を⼊らせるよう な⾒学会の場合は、デバイス患者は参加しない⽅が良いでしょう。給電された架線が 8 本以上 連続して存在する状態で、これらの架線の中央に⽴つと電界の影響を受けてしまいます。ただし、 この状況でも⾞内にいるのであれば、電界は⾞内には⼊り込めない(電⾞に落雷があっても、 ⾞内の⼈には影響しないのと同じ理由)ので、問題にはなりません。 Q. ペースメーカの⼊っている患者様が X 線 CT を使⽤する際、「両腕拳上」をすることでどの程度軽減さ れるのでしょうか? A. 講演および資料をきちんと理解して頂ければ、「両⼿挙上」は「医薬品・医療機器等安全性情 報」に書かれている内容であることが分かり、それを情報として紹介している私に聞くべき質問では ないことに気付くのではないでしょうか。あえて私の考えを披露すると、「両⼿挙上」はデバイスを 「照射部分からずらす⼯夫」として紹介していますので、胸部上部に植込まれている場合は、何も 問題がなくなることもあり得ますが、植込み部位によっては全く有効でない場合もあるでしょう。 Q. 本体・リード線近くで電気メスを交換時、感染リード抜去時に使⽤していたが⼤丈夫ですか? 植え込みデバイスと電磁⼲渉で、本体に電気メスが触れるとリード先端で焼灼される実験がありまし た。なるべく電気メスは離してくださいとのことだったので。⼼筋へのダメージの可能性は? A. 「電気メスを交換時、感染リード抜去時に使⽤していた」としていますが、質問者は医師でしょう か?デバイスの植込み、交換時等に、電気メスがごく普通に使われているのが現実であることは 理解しています。しかし、電気メスが原因となって、閾値上昇が⽣じることはほとんど理解されてい ないので、注意喚起のために取り上げている次第です。電気メスを使⽤した場合に考えうる⼼筋 へのダメージは、先端電極周辺の⼼筋の⾼周波焼灼およびそれに伴う閾値の上昇です。通常、 ⼼筋の⾼周波焼灼は、治療として使⽤される⾼周波アブレーションより効果が弱いため、これ⾃ ⾝の影響は⼩さく、現実的な問題になるのは閾値上昇の⽅です。 質問の内容から、質問者もこれまで上記の事を理解していなかったように思われます。したがって、 過去に、術後の閾値上昇を⽣じた例があるなら、その原因として電気メスを含めて検討し直して みることをお勧めします。また、患者に電気メスを使⽤できるのは医師だけですので、電気メスが ⽇本 CDR センター 閾値上昇の原因になりうることを理解した上で、1 回の通電をごく短時間に収める等、これを避 けるための⼯夫をすれば、ある程度の使⽤は医師の責任内で許されることになるでしょう。 Q. 電気メス使⽤のペースメーカへの影響についての質問です。ペースメーカ本体の近くで電気メスを使 ⽤すると過⼤⼊⼒保護機能が働き、リード先端に過熱作⽤が働くことは分かったのですが。本体に 接続されていない遺残リード付近で電気メスを使⽤しても問題ないのでしょうか。リード抜去の癒着 をはがすために電気メスを使⽤しても問題ないのでしょうか? A. ペースメーカ本体の近くで電気メスを使⽤した場合、リード先端で熱作⽤が⽣じるのは、過⼤⼊ ⼒保護ダイオードを通じて、⾯積の広いデバイス本体から、予想していなかった電気メスの⾼周 波電流が電極に流れ込むためです。したがって、本体に接続されていない遺残リード付近で電気 メスを使⽤した場合は、⾼周波電流が流れ込む⾯積が広くはないため、またペーシングに使⽤し ているわけではなく、その電極での閾値が上昇しても影響は現れないため、問題は少ないといえ ます。 患者に電気メスを使⽤できるのは医師だけであるので、電気メスの影響を理解した上で、これを 避けるための⼯夫をすれば、ある程度の使⽤は医師の責任内で許されることになるでしょう。 Q. 医療施設の安全⼯学とトラブルシューティング。体外式ペースメーカの点検項⽬として測定すべき 漏れ電流の項⽬を教えてください。 A. 体外式ペースメーカは内部電源 ME 機器になりますので、JIS に書かれている「内部電源 ME 機器の接触電流は,外装の部分間だけを測定するが,外装と⼤地との間は測定しない。」とい うことになります。具体的には機器の外装間に MD(測定⽤器具)を⼊れて測定することになり ますが、体外式ペースメーカの場合、外装は絶縁されていますので、10cm×20cm の⾦属箔 を 2 枚貼って、その間の漏れ電流を測定することになります。しかし、体外式ペースメーカは⼩型 なので、実際に実現することは困難かと思います。また、これに近い状態で測定しても、間違いな く漏れ電流はゼロかと思います。 結論から⾔いますと、体外式ペースメーカは交流電源ならびに接地とは無関係ですので、特に漏 れ電流を測定しなくても問題ないと考えます。 Q. 筋膜下ポケットのデメリットがあれば教えて下さい。 筋膜下植込みと筋膜上植込みでは、交換時にやり難い、やり易いといった違いはありますか? (筋膜下の⽅が交換時に⼿間がかかりそうなイメージがあります) A.デメリットは、初めは⼿技に慣れが必要と⾔うことでしょうか。やったことが無ければ、ビデオなどを みただけでは取っつきにくいかもしれません。⼀度やってみると,その利点や⼿技のコツが⼤分わ かります。現在、様々な形でハンズオンを計画するようにしています(企業協賛というものが多い ですが...)。ご要請があれば、私は可能な限りハンズオンや⼿術指導に伺っていますので営業エ リアでもしお話しがあればご相談ください。 交換時は、⽪下植え込みと全く変わりません。というのは、結局筋膜も含めてポケットカプセルが ⽇本 CDR センター 出来上がりますので、同じような感覚で電池交換は可能です。 Q. 感染中の⼀時ペーシングでの再感染の注意点はありますでしょうか? A. ⼀時ペーシングリードは、それだけでデバイス感染のリスクを増すと⾔われています。抜去⼿術後に ⾃⼰脈が⼗分でない⽅の場合、再植え込みまでの期間どうしても⼀時ペーシングリードが必要と なる場合があります。しかも、抜去サイドの創部の治癒の具合などから、数週間必要となること があります。⼀時ペーシングリードによる感染はあり得ることですので、発熱などの兆候があれば 直ちに交換することや、抗⽣剤の継続使⽤(抜去サイドのポケットに対して使⽤していることが多 いが)などで対応しています。抜去後の⾃⼰脈をみて、出来るだけ⼀時ペーシングリードは⼊れ ない⽅が、再感染予防という点では有利です. 第二日目【トラブルシューティング講座】に関する質問 Q. P171 の解説にて上限レートの変更に関する説明がされていませんでした。 A. この例題での問題点は 2:1 ブロック作動です。この問題を回避するためには上限レートを⾼く設 定して、1:1 作動にさせる必要があります。ただ、上限レートは PVARP と AV ディレイによって制 限されるため、100ppm を超える設定ができません。今回上限レートの制限をあげるために PVARP を短縮させていますが、この変更を⾏うだけではウェンケバッハ作動となります。PVARP の短縮に加え、上限レートを 130ppm に変更することによって、1:1 作動となり、問題が解決さ れます。 Q. P180 の⼝頭説明にて「R 波後だから⼼室ペーシング」と説明されていますがミスリードになってしまうリ スクがありませんか? A. 「⼼房センシングから設定 AV ディレイ 320ms 後のスパイクであると考えられるため、⼼室ペーシ ングである」と訂正させてください。 Q. P200 Q3 ⼼室もアンダーセンスでは? A. ご指摘のとおり⼼室のアンダーセンシングも疑われます。Q3 の⼼電図では明らかな⼼房アンダー センシグが認められますので回答を「B.⼼房感度を鋭く」にしました。⼼室に関しては、体表⾯の PVC の⽴ち上がりと⼼内⼼電図のセンシングできるタイミングに差があれば設問の様な⼼電図と なる作動が考えられ、確かに⼼室センシング感度を鋭くすることで改善できる可能性が考えられま すが、択⼀問題としては正解をBとさせていただきました。現場では⼼室のセンシングテストを⾏い ⼼室もアンダーセンシングしてないか確認が必要と思います。 ⽇本 CDR センター Q. P211 問題 20 で PVAB 150ms と記されていますが、ファーフィールドが 120ms なので、問題的 に 120ms 以下ではないでしょうか? A. これは設定の記載ミスでした。PVAB150ms ですと本問では FFRWS ⾃体⽣じていないことに なります。正誤表に記載しましたが PVAB 設定 100ms として考えていただきたいと思います。 Q. P212 問題 21 の解説にて PAC とされている2拍⽬は FFRWS(typeⅠ)と思われます。 A. ご指摘のとおり FFRWS(TypeⅠ)らしき波形も⾒受けられますが、PAC と思われる波形も含 まれており、今回はまとめて PAC と説明させて頂きました。 Q. P214 問題 22 MTR130ppm だと思います。 A. 上限レートに誤表記がありました。ご指摘どおり 130ppm です。 Q. P214 問題 22 で講師の⽅が NCAP と同じ機能が他メーカにはないと説明していましたが、ボストン 社には AFR という機能があります。正しい説明をしてください。 A. ご指摘通り類似した機能でした。訂正いたします。ボストン社の AFR 機能も NCAP と同様に受 講期ペーシング防⽌機能です。いずれの機能も早い⼼房ペーシングレートにより⼼房の機能的キャ プチャー不全後の⼼室ペーシングによる逆⾏伝導を防ぐことにも寄与していると考えられます。 Q. P216 問題 22 の解説にて NCAP は PMT 防⽌機能ではないはずです。受攻期ペース防⽌機能で す。 A. NCAP は受攻期ペーシング防⽌機能ですが、早い⼼房ペーシングレートにより⼼房の機能的キャ プチャー不全後の⼼室ペーシングによる逆⾏伝導を防ぐことにも寄与していると考えられます。 Q. P228 問題 28 の解説で RYTHMIQ の説明「その他の基準は遅い⼼室センシング(基本レートー 150ms)」とありましたが、正しくは(基本レート+150ms)ではないでしょうか? A. ご指摘のとおり、正しくは「基本レートインターバル+150ms」となります。 Q. P245 神経調節性失神に対しての設定。問題に対しての答えとしては、各社の神経調節性失神に 対しての機能を設定するのが正解かと思われる。しかし、現場 Dr.からレートを急に下げたくないといわ れることもあり、レートスムージングやレートレスポンスまたは VRR にて対応することがある。試験問題と しては出ないかもしれないが、実際の選択としてはどうなのか? A. 急激なレート低下やレートのばらつき⾃体を防⽌する、レートスムージング、レートレスポンス、 VRR 機能等が、神経調節性失神に対しての治療効果が期待できる場合には、医師からの指⽰ に従って設定してください。 ⽇本 CDR センター Q. P255 解説② どこのメーカーだと Coil の EGM が⼼室のセンシングに影響がありますか? A. このケースの様に Integrated Bipolar リードが使⽤されたシステムでショック電極のコネクタピ ンの逆接続があった場合、ペーシング電極の陽極側と RV Coil がつながっている(導通している) ため、どのメーカであってもセンシングに影響を与えてしまう可能性が想定されます。 Q. P261 ケース4 ケース (4) ⾃然停⽌した 13 連発の VT ではありませんか? ATP の1発⽬は Fusion で、2発⽬は機能的補⾜不全、3発⽬以降は VT 停⽌後だと思います。治療の遅延を提 案すべきエピソードではないでしょうか?(シミュレータで作成したエピソードで2発⽬が捕捉されてい ないように⾒えるだけかもしれませんが) A. ご指摘の通り、本事象が 13 連発の VT と判断することも可能なエピソードで適切ではなかった可 能性があります。しかし、もう⼀つの可能性としては、ATP の2発⽬の刺激がリエントリー回路内 のみをキャプチャーした(ターミネーション)したことにより頻拍が停⽌したことも想定できるかと思 われます。エピソードは講習会で説明した内容を意図してシミューレーションしたものですが、他に ⾮持続性 VT エピソードが認められるなど、ご指摘の診断が⾏われた場合には検出時間(回数) の延⻑のプログラム変更を提案すべきと思います。 Q. P270 波 形 認 識 機 能 各 社 の ⽐ 較 が 欲 し か っ た で す 。 ボ ス ト ン Rhythm ID 、 メ ド ト ロ Wavelet、SJM モフォロジー。 A. 各社の機能⽐較は、本講習の⽬的と異なりますのでご質問の件については、各社の取扱い説 明書等を参照してください。 Q. P271 ケース (7) 3回⽬の ATP 後1拍 VT が出ていると思うのですが、ATP3回後の⾃然停 ⽌ではないでしょうか? A. はい、その様にも考えられますが、VT に対する治療による停⽌のタイプとして type-2 breaks と分類されることもあります。ただし、ICD 治療の成功を治療後の再検出が無かったと考えます と、この ATP は効果があったと判断されます。 Q. P273 ケース7 まとめの項に記載されております“スマートモード” とはどういった設定なのでしょう か? A. 治療の結果、停⽌効果が得られなかった ATP 条件(治療ステップ)をスキップさせ停⽌効果 が得られた ATP 条件を優先的に実⾏する機能です。 Q. P276 ケース7において Ramp で停⽌している例を提⽰しているにも関わらず、ケース8の結果 から Ramp<Burst という効果(差)があるような説明はミスリードになってしまうリスクがありませ んか? A. ATP の停⽌効果は症例によって異なります。RAMP 治療が適切ではない治療ではありませ ん。ケース7では BURST よりも RAMP に効果があった事を例題として提⽰しました。このケー ⽇本 CDR センター スから学んで頂く事は最適な ATP 設定の考え⽅です。同じようにケース8では RAMP により増 悪したケースを提⽰しました。これは増悪に導く治療⽅法を回避する考え⽅を学んで頂く為です。 ATP の⽂献をご紹介したのは参考にして頂く為です。 Q. P277 ケース9 VT ゾーンの条件に記載されております“リズムマッチ閾値”について詳しくご説明頂 きたいです。 A. リズムマッチ閾値とは波形形態認識における、洞調律時波形形態と頻拍検出時波形形態との相 関率の事です。設定したパーセンテージよりも低い相関性であれば、治療するべき不整脈として 判断する事になります。 Q. P283 の Q10 で、Af 中の VT による Shock 治療を⾏っているが、Af 中の Aberrant Conduction を否定する根拠はなんですか? A. 本ケースの場合、頻拍時のみワイド QRS を呈する、あるいは通常時にも脚ブロックが認められる といった変⾏伝導を鑑別する情報が得られないため完全には否定できません。また、植込みデバ イスから得られる near field 及び far field 波形の電位及びインターバルのみで鑑別すること には限界があると思われます。この設問ではショックベクトルと RV リード先端電位の⼤きな変化を 診た時に SVT から VT が発⽣したと考えて頂く⽬的で作成したもので、ATP による⼼室頻拍の 停⽌効果が得られた⼼電図を提⽰出来れば納得頂けたと思います。実臨床においては、エピソー ドについて質問を受けた際には、ご指摘の点の可能性がないかを逆に担当医師に伺うべきかと思 います。 Q. P291 ケース (12) のアノーダルスティムレーションについて V-V ディレィの設定が必要なく、ツイッチン グがなければアノーダルスティミュレーションを利⽤して利⽤して LV 単独⾼出⼒で両⼼室キャプチャー をした⽅が、電圧不⾜によるキャプチャーロスのリスクは低下し、電池寿命+延⻑すると思うのですが、 選択肢の⼀つと考えられますか? A. 設定された LV 出⼒にもよると思いますが、マージンが確保されており、両⼼室キャプチャーが担保 され、その上で RV 出⼒設定をするより電池寿命延⻑の効果が期待できるなら選択肢の 1 つに なると思います。しかし使⽤する機種によっては、LV 単独ペーシング設定が出来ない機種もあり ますので、事前に把握しておいてもよいかもしれません。 Q. P291 LV 先⾏でペーシングをするため、1.9v に設定していたとのことでしたが、LV 閾値は 1.8v であり、1.8v ではいけないものなのでしょか? A. 本来、出⼒設定は可能な限りマージンを持って設定すべきです。このケースではマージンを多く持 ってしまうと V-V ディレイが無効になるためにやむを得ず設定されているケースになります。1.8V に設定した場合には LV ノンキャプチャのリスクが多少なりとも⾼くなる可能性が考えられます。 ⽇本 CDR センター Q. P305 キャプチャーロスとレーテンシーの⾒分け⽅はありますか? A. LV 閾値測定時に、房室伝導が保たれている症例で⼼房ペーシングすると左室の収縮が房室伝 導によるものか、AV ディレイ後のペーシングによるものかの判断が付きにくいこともあります。その 場合には今回のケースのように、VVI モード(LV)で測定を⾏うこと、またレートを変更して 何度か測定することで判断が可能となると考えられます。 Q. P312 ケース 10 V-EGM 上で 10S あたりの VT 発⽣時のモフォロジーマッチ率が 100%であるの はなぜですか? A. ご指摘の通り、10s あたりより⼼室性頻拍(VF を意図しています)が発⽣していますが、マッ チ率が 100%になっております。これは、シミュレータによる波形のため VF 波が、サイナス時と同 等の波形となるためこのようになっております。ご了承いただけますようお願いいたします。 Q. P315 ケース 19 ATP が Capture しない時は、V Output を上げるより Cycle Length を変更 する⽅が良いのではないでしょうか?若しくは Burst→Ramp に変更する。 A. このケースは、閾値上昇により ATP がキャプチャーしていないことを意図して作成したものですの で、当⽇は閾値上昇によるキャプチャーロスに関しての解説をさせていただきました。ATP が無効 な場合は、サイクルレングスの変更や追加刺激、バーストからランプに変更するなどを考慮ことに なります。 その他のご質問・ご意見 Q. 初年度、5年更新、10 年⽬とカテゴリー別に受講エリアを分けた⽅が良いかもしれないと思います。 受講態度に違いがあり過ぎでした。 A. 今後の改善のテーマとしてさせて頂きたいと思います。 Q. 私は⽼眼でマーカ、数値が⾒難いのでテスト時に⽼眼鏡だけではなくルーペも持ち込みたいと思いま す。持ち込める様に対応をお願いします。 A. ご要望の件については、試験を実施するプロメトリック社のホームページに、特別な受験環境を 必要とされる⽅の予約のページに対応⽅法が記されております。内容を要約しますと「拡⼤鏡・ ルーペの持込み希望の場合は、試験当⽇にご⾃⾝が必ず会場受付に持ち込み希望の旨をお申 し出ください」という内容になっておりました。詳細はそのページで確認してください。 Q. 各社のマーカ解説を⼊れて欲しいです。 A. 各社の代表的なマーカについては、テキストの臨床ペーシング、臨床 ICD,臨床 CRT の付録ペー ジに紹介していますので、ご参照ください。但し、より詳細な内容を知りたい場合には各メーカの 取扱説明書を参照ください。 ⽇本 CDR センター Q. 第⼆⽇の内容ですが、とてもたのしかったです。 A. ありがとうございます。今後とも有意義な講習会となるよう努めたいと思います。 Q. デバイス知識が低い臨床⼯学技⼠がペースメーカ、ICD、CRT-D のデバイスチェックを⾏っている現 状に対して、CDR の⽴場としては不適切な設定や作動の⾒落としが散⾒されることで患者への不 利益につながっております。臨床⼯学技⼠への CDR 資格を有していないとデバイスチェックをできな い、もしくはメーカー同席の上でデバイスチェックを推し進めるように働き掛けはできませんでしょうか? ⽇本 CDR センターとしてのこれからの考えを⽰して欲しいです。改善を望みます。 A. CDR 認定は⽇本不整脈⼼電学会が認定する制度であり、ご提案及びご要望に対して⽇本 CDR センターが何らかの⽅針や対策を述べる⽴場には残念ながらありません。 但し、⼀般的な⾒解として以下に述べさせていただきます。ご指摘の様なペースメーカ等を植込ん でいる患者の不利益となるような状況はあってはなりません。CDR 認定制度は患者の安全を⼀ つの⽬的とした認定制度であり、臨床⼯学技⼠基本業務指針においても患者の安全を確保する ための業務であると謳われております。法律においても製造販売業者、医療機器卸売販売業者 等は適正な使⽤のために必要な情報を収集し、医薬関係者に対し、これを提供するよう努めなけ ればならないと規定されており、⼜、医薬関係者も適正な使⽤を確保するため、必要な情報の収 集、検討及び利⽤を⾏うことに努めなければならないと記されています。 CDR 認定は資格ではありませんのでご指摘の様な規制にはふさわしくないかと思われます。 解決策としては、CDR の⽬的である適正かつ安全使⽤のための更なる情報提供と医療従事者 の⽅々の知識・技術の研鑽に努めて頂くといった相互の連携が必要と考えられます。 Q1. この心電図はDDDペースメーカのストリップチャートです。 次の選択肢のうち、可能性の高い問題点はどれでしょうか? 第10回 「CDR認定取得」を目指すための 『業界指定講習会』 25mm/s モード:DDD 基本レート:60ppm 上限レート:130ppm AVディレイ:150ms 臨床ペーシング講座Ⅰ 心房不応期(PVARP):280ms 心室不応期(VRP):230ms 出力:心房2.5V/0.4ms、心室2.5V/0.4ms 感度:心房1.5mV 、心室2.0mV A : 心房アンダーセンシング B : 心室アンダーセンシング C : 電磁干渉による心室オーバーセンシング D : T波による心室オーバーセンシング E : 一度房室ブロック(正常作動) A1. A :心房アンダーセンシング A1. 一見、AS-VSで作動しているⅠ度房室ブロック患者にみえる 設定センス後AVディレイ150msでVPが行われていないことから、心房アンダーセ ンシングを疑う(VSはPVCと認識され、VAインターバルによる作動をする) モード:DDD 基本レート:60ppm 上限レート:130ppm AVディレイ:150ms 心房不応期(PVARP):280ms 心室不応期(VRP):230ms 出力:心房2.5V/0.4ms、心室2.5V/0.4ms 感度:心房1.5mV 、心室2.0mV ※VAI = 1000 ms– 150ms = 850ms A :心房アンダーセンシング このトラブルを解決するための対策方法について、心房側の感度設定を見直し、 適切な値に変更したところ、アンダーセンシングは解消され、房室同期がとられる ようになった。 モード:DDD 基本レート:60ppm 上限レート:130ppm AVディレイ:150ms 心房不応期(PVARP):280ms 心室不応期(VRP):230ms 出力:心房2.5V/0.4ms、心室2.5V/0.4ms 感度:心房0.5mV 、心室2.0mV 心房アンダーセンシング 25mm/s VAI VAI VAI VS (PVC) VS (PVC) VS (PVC) 25mm/s Q2. この心電図はDDDペースメーカのストリップチャートです。 次の選択肢のうち、適切な説明はどれでしょうか? A2. D :心室側の機能的キャプチャーロス 波形自体は、心室側のアンダーセンシングが発生している( 部分) 設定されたセンス後AVディレイ320msののちにVPを行っているが、心室筋の生理 的不応期中のため、キャプチャーロスしている(機能的キャプチャーロス) 25mm/s モード:DDD 基本レート:60ppm 上限レート:115ppm AVディレイ:320ms 心房不応期(PVARP):200ms 心室不応期(VRP):230ms 出力:心房2.5V/0.4ms、心室2.5V/0.4ms 感度:心房0.5mV 、心室4.0mV モード:DDD 基本レート:60ppm 上限レート:115ppm AVディレイ:320ms 心房不応期(PVARP):200ms 心室不応期(VRP):230ms 出力:心房2.5V/0.4ms、心室2.5V/0.4ms 感度:心房0.5mV 、心室4.0mV 25mm/s A : 心房側のフュージョン B : 心房側のアンダーセンシング C : 心室側のオーバーセンシング D : 心室側の機能的キャプチャーロス E : 正常作動 機能的キャプチャーロス A2. D :心室側の機能的キャプチャーロス このトラブルを解決するための対策方法について、そもそもの原因は心室側のア ンダーセンシングによるものであるから、心室側の感度設定を見直す必要がある。 モード:DDD 基本レート:60ppm 上限レート:115ppm AVディレイ:320ms 心房不応期(PVARP):200ms 心室不応期(VRP):230ms 出力:心房2.5V/0.4ms、心室2.5V/0.4ms 感度:心房0.5mV 、心室1.5mV 心室側の感度設定を、[4.0mV ⇒ 1.5mV]に変更したところ、アンダーセンシング は解消され、不要なペーシングも行われなくなった。 25mm/s 8 Q3. この心電図はDDDペースメーカのストリップチャートです。 次の選択肢のうち、対応として最も適切なのはどれでしょうか? 基本レート 上限レート AVディレイ 心房/心室出力 60ppm 120ppm 220ms 3.5V(0.4ms) B :心房感度を鋭く A3. ① 心房/心室感度 1.5mV/3.0mV PVARP 250ms VRP 250ms PAVB 38ms 25mm/s A :心室感度を鈍く D :心室出力を大きく E :心室感度を鋭く ① P AP VP B :心房感度を鋭く ② ③ ① P AP VP AP VP ③ P AP VP AP VP AP VP ① 設定AVディレイ(220ms)によるAPとVPを行いキャプチャー ② 心房アンダーセンシングによるAP直後の自己心室波を心室側でセンシングしたことで、 心室セーフティーペーシング機能が働き、AVディレイの短い心室ペーシング ③ 心房アンダーセンシングによるAP後のPAVB(38ms)内に自己心室波がマスキングされ、 設定AVディレイ(220ms)での心室ペーシング 対処:感度調整などで心房アンダーセンシングを改善させる。 C :心房出力を大きく Q4. この心電図はDDDペースメーカのストリップチャートです。 次の選択肢のうち、対応として適切なのはどれでしょうか? 基本レート 上限レート AVディレイ 60ppm 130ppm 250ms 心房/心室出力 心房/心室感度 3.5V(0.4ms) 0.25mV/4mV PVARP/PVAB VRP A4. C :心室感度を鋭く 250ms/60ms 250ms ① ② ① 心房不応期内センシング(AR)が心室センシング(VS)の直前に発生 ② AEGMで心房波の後に自己R波のファーフィルド波形を認める ⇒ TypeⅡのファーフィールドR波センシング(Far-Field R Wave Sensing:FFRWS) A :心室感度を鈍く D :PVABを延長 B :心房感度を鋭く E :PVABの短縮 C :心室感度を鋭く 対処方法 心室感度を鋭くする。 心房感度を鈍くする。 この心電図はDDDペースメーカのストリップチャートです。 Q5.. 次の選択肢のうち、途中から起こった頻拍の原因はどれですか? モード:DDD 基本レート:60ppm 上限レート:120ppm 第10回 「CDR認定取得」を目指すための 『業界指定講習会』 ペース後AVディレイ:200ms センス後AVディレイ:180ms A/V出力:共に2.5V/0.4ms PVARP:250ms A/V感度:0.25mV/2.5mV ECG & Marker A-EGM 臨床ペーシング講座Ⅱ V-EGM 25mm/s A : 心室アンダーセンシング D : 心房粗動(AFL) B : 心房アンダーセンシング E : 心房オーバーセンシング C : RNRVAS A5. E :心房オーバーセンシング AS-ARのECGに心房波が確認できない⇒心房オーバーセンシングの可能性が大きい。 この心房オーバーセンシングによりPMTが発生している。 オーバーセンシングの原因究明 ⇒ 心房感度の変更を検討 16 Q6..フォローアップで得られた心電図を解消するためにペースメーカ の設定をどのように変更すべきか下記選択肢から選んで下さい モード:DDD 基本レート:60ppm 上限レート:110ppm ペース後AVディレイ:225ms センス後AVディレイ:200ms A/V出力:共に2.5V/0.4ms PVARP:250ms PVAB:150ms A/V感度:0.5mV/2.0mV A6. 心房頻拍が発生しているが、PVAB内にあるため2拍に1拍しかセンシング 出来ていない。PVABを短縮して全ての心房頻拍をセンスさせ、モードスイッチが 作動するように変更。 25mm/s 心房 EGM 心房 EGM 心室 EGM 心室 EGM A : PVABの短縮 D : 心房感度を鈍くする B : PVARPの短縮 E : AVディレイの延長 C : 心房感度を鋭くする A :PVABの短縮 Q7. この心電図はDDDペースメーカのストリップチャートです。 何が起こっているのでしょうか?選択肢から選んでください。 基本レート : 60ppm A7. D :心室ペーシング抑止機能の作動 SafeR機能によるAAIからDDDへのモードスイッチ (Sorin Group) モード : SafeR(AAI ⇔ DDD) センス後AVディレイ : 155ms AAI作動 ■ ■ 基本レート : 60ppm ■ 上限レート : 130ppm ペース後AVディレイ : 220ms 房室伝導障害の確認 DDD作動 A :一過性の心房アンダーセンシング B :心房ペーシング不全 C :心室ペーシング不全 Marker D :心室ペーシング抑止機能の作動 E :レートドロップレスポンス機能の作動 Q8. この心電図はDDDペースメーカの心房閾値自動測定の ストリップチャートです。閾値を選択肢から選んでください。 連続する12サイクル中3サイクル心室センシングが欠如し DDDモードへスイッチ(Ⅱ度房室ブロック基準) A8. E 【その他の基準】 Ⅲ度房室ブロック基準 Ⅰ度房室ブロック基準 心室ポーズ基準 :1.7V ACC(Atrila Capture Control)機能による 心房閾値自動測定 (BIOTRONIK) + 0.5V 0.1Vステップでの閾値サーチ A :2.2V B :1.8V C :1.6V + 0.5V D :2.3V キャプチャーロス E :1.7V 閾値は1.7 V Q9. ・73歳男性は、間欠的な完全房室ブロックに対して、 3ケ月前にCRT-Dを植え込んだ チャートは、定期フォローアップで確認されたものです。 これは、次のどの調律を示していますか 第10回 「CDR認定取得」を目指すための 『業界指定講習会』 臨床ICD講座Ⅰ 解説 A 1:1伝導の心房粗動 B FFRWセンシングを伴った心房細動 C Slow VT D PMT E 洞性頻脈 ①上限レートでペ-シングしている ・消去法で考えてみます。 解説 ②同じ心房レートにも関わらず、ASとARの注釈となっていることから PVARPの延長(PMTインターベンション)されたと考えられる。 ③ PVARP延長後(AR)の次の心房インターバル(AR-AS)及び以降も 同じインターバルである。 ② ③ ① A 1:1伝導の心房粗動 ;心房レートは一定しており、速いが明らかにAFLの周期よりは遅い B D PMT FFRWセンシングを伴った心房細動 ;FFRWの徴候は認められない。心房波を正しくセンシングしている E 洞性頻脈 Slow VT 答は E 洞性頻脈 ;全て心房センシングに引き続き両室ペーシングが行われているため否定される 2 Q10. ・ 下 記 の EGM は 単 形 性 心 室 頻 拍 の 既 往 に よ り 、 I C D を 植込んだ患者に保存されていたエピソードです。 ・ 発生したエピソードの解析をお願いします 3 Q10. ・ 設定パラメータ ①頻拍の検出が完了し、波形形態認識機能によりSVTと判断され 解説 たので治療を抑制 ②SVTがVTに移行した 解説 ③治療(ショック21J)の実行と停止 ⇒速いAF伝道を伴う心室応答であったが、途中から心室性頻拍 に移行したと考えられる 頻拍の検出から波形形態評価と抑制 充電とショック実行 上室性頻拍がVTに移行した ① ② ③ まとめ • 抑制されていたエピソードが心室性頻拍に移行したので治療を実施した • ⇒適切に抑制、適切に作動 Q11. ・CRTDを植込まれた患者の外来フォローアップ時の心電 図と診断データです。何が起きているか解析しなさい。 第10回 「CDR認定取得」を目指すための 『業界指定講習会』 臨床ICD講座Ⅱ A LV non-capture B LV under sensing C LV latency D Crosstalk E LV double count 8 Q11. ・上段:各種診断データ ・下段:LV閾値測定時データ(極性:LV tip to LV ring) 基本レート 上限レート ペース後AVディレイ センス後AVディレイ 左室先行 心房出力 右心室出力 左心室出力 心房感度 右心室感度 左心室感度 ARP VRP PVARP LV T-wave protection :0.5mV :0.8mV :1.6mV :Auto :250ms :225ms :ON 9 解説 ・青矢印を確認するとペーシング後に左室の収縮波形が 確認できない ・赤矢印を確認すると左室の収縮波形が確認できる ・緑枠内を確認するとCRTペーシング率は100%であるが、 LVsとLVpの比がほぼ半分であることが確認できる 上段 下段 10 :60ppm :130ppm :150ms :120ms :30ms :3.5V/0.4ms :3.5V/0.4ms :4.0V/0.4ms 11 解説 ・緑枠内を確認すると左室ペーシング閾値は1.7Vであること が確認できる ・青および赤矢印を確認すると左室のペーシングから遅れて 左室が収縮していることが確認できることから、LV latency (約80ms)があることがわかる まとめ ・LV latencyがあるために、RVペーシングによる右室収縮後 に左室が収縮している。左室先行ペーシング(30ms)を設 定しているが設定が不十分である 解決策 • 左室先行ペーシング設定変更を検討する • LV lead位置移動を検討する 注意 A LV non-capture B LV under sensing C LV latency BiVペーシング率が100%である が、LVsとLVpがほぼ半数の場 合には、ペーシング不全以外 に、LV latencyも考慮する D Crosstalk E LV double count 12 13 ・ 下は、CRT-D植込み後、2年経過する患者のデータである Q12. ・ 患者は植込み後、趣味の散歩を再開できるほどまで回復したが、数か月 ・ また以下が来院時の設定とフリーズキャプチャ波形である Q12. ・ 以下の選択肢で、最初にすべき対応として最も適切と考えられる 前より軽度の歩行でも息切れがするとのことで、散歩を控えるようになっ たと言っている ものはどれか? ⼼房EGM 右室EGM 左室EGM A1.両⼼室ペーシング率を向上させるためにAV伝導能を下げる薬剤の投薬 B2.左室ペーシング閾値の測定と設定変更 C3.最⼤トラッキングレートの設定変更 D4.レートレスポンスの設定変更 E5.⼼エコーによる⾄適AV/VVディレイの測定と設定変更 14 ・ 両心室ペーシング率:96% ・ AV/VVディレイ:至適でない可能性もあるが、最初にすべき対応ではない 解説 ・ 最大トラッキングレートでの心室ペーシング:1%未満 解説 ・ 左室ペーシング閾値:フリーズキャプチャ波形を確認すると左室ペーシン グのキャプチャロスの可能性が見られる ・ レートレスポンスの設定:評価は難しいが適度なばらつきは見られる ペーシング率 3ヶ月ほど前より アクティビティの低下傾向 ⼼房EGM 右室EGM 右室キャプチャ後、 左室に伝導 左室EGM 約100ms 最も適切と思われる選択肢は、2.左室ペーシング閾値の測定と設定変更 B ・ 左室ペーシング出力:2.5V/0.5ms→5.0V/0.5msに変更 解説 ・ 右室EGMと左室EGMが、ほぼ同じタイミングで出現 →右室・左室ともにキャプチャ ⼼房EGM 右室EGM 左室EGM
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