フリーソフト スクイーク(Squeak eToys 3.0)を利用したアルゴリズムの導入

「情報 B」「情報の科学」に対応
フリーソフト スクイーク(Squeak eToys 3.0)を利用したアルゴリズムの導入
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はじめに
「情報 B」では、3年間、スクイークを利用してアルゴリズムの導入を行い、JavaScript を使ったプ
ログラミングに繋げています。スクイークの一番の利点は、命令が書いてあるタイルを並べることでプ
ログラムするので、コード入力のミスによるストレスが無いことにあり、学習者の主体的な実習を支援
します。欠点は、最初に起動したときに何をしたらよいか分からないことです。私自身、ダウンロード
した際に訳が分からずあきらめた経験がありますが、一度操作を教えてもらうと簡単です。全国的に小
学生からのプログラミング学習に活用されていることがうなずけます。本日の研修では、皆さんに実際
に操作していただいて、授業への有用性を判断していただければ幸いです。
スクイークはもともと SmallTalk で記述されているので、タイルに相当する SmallTalk のソースコ
ードを見るモードもあります。さらに、最新版(3.0)では条件分岐の他にループも使えるようになった
ため、かなり高度なプログラミング学習までサポートすることが可能です。
スクイーク 3.0 は、サイト「みんなでたのしくスクイーク」http://etoys.jp/
よりダウンロードが可能
です。また、旧バージョン仕様ですが、解説のアニメーションやテキスト(PDF)も役に立ちます。
教科研究会情報部会の今年度第一回研究会(平成 22 年 7 月 24 日)においては、同サイトの運営者に
よるスクイークとスクラッチという共にタイルを利用したプログラミング環境の研修会があります。本
日の体験で興味を持たれた方は、参加されてはいかがでしょうか。
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導入「図形描画」
スクイークでは自分で描いたオブジェクト(用意された図形もあります)を動かすことができます。
オブジェクトが「ペン」を降ろした状態で動けば、そこに軌跡が描かれます。もちろん、軌跡を消す機
能もあります。正方形や正三角形から始めて、複雑な図形を描かせていくことで、「順次」と「繰り返
し」の概念を自然に理解していきます。
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応用「おみくじ」
スクイークには乱数を発生する機能があります。また、配列(入れ物)に登録した画像の番号(カー
ソル位置)の指定により、表示する画像を選択することができます。この2つの機能を組み合わせて、
サイコロやおみくじを作ることができます。ジャンケンや占いに発展させることができる教材です。
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紹介「ライントレース」
スクイークと言えば「ライントレース」と言われるくらい有名な教材です。自分で描いた車がコース
に沿って動く様子は学習者に興味を持たせます。「条件分岐」の学習に適しており、複数のセンサーで
ライントレースを行う場合は、入れ子の条件分岐も扱うことができます。
本日の研修ではこの実習は割愛させていただきます。
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作例
・図形描画
・サイコロとおみくじ
・ライントレース