家庭、地域社会、学校を結ぶ情報通信 発 行 所 No377 2007年(平成19年)8月27日発行 台中日本人学校(台中縣日僑学校) 電 話 04−2567−2079 FAX 04−2567−2085 e-mail [email protected] ホームページ http://myweb.hinet.net/home5/tjs97/ 校 長 室 よ り 校 長 小波津繁雄 1. 実りある2学期がスタート 台中日本人学校の児童・生徒及び保護者の皆さんこんにちは!お久しぶりでございます。 本校では、長い夏休みを終え今日から2007年度の2学期がスタートしました。児童・生徒 の皆さんは、夏休みは楽しく有意義に過ごすことができたでしょうか。皆さんと、久しぶりに会 うことが出来るのを心待ちにしていました。元気に登校し真っ黒に日焼けした皆さん一人ひとり の顔を見ますと、休み中にいろいろなことを経験し、自信に満ち一段と成長したように感じられ、 とても嬉しく思っています。また、中学3年生の皆さんにとっては、これまでの夏休みと違い、 受験対策のため自主学習に追われたかと思いますが、充実した日々を過ごしたことと思います。 児童・生徒の皆さんには、夏休みに経験したことや学んだことを、是非2学期の学校生活や家 庭での生活に生かして欲しいと願っています。 さて、2学期は一年の中でも一番長く、実り多い学校生活ができる学期です。 2学期における学習指導では、子どもたちが1学期で学習したことを元にさらに向上出来るよ う、学校職員一同気を引き締め、基礎的・基本的な事柄を中心に指導の強化を図り一人ひとりが 確かな学力を身に付けることができるよう推進いたします。 また、2学期は教育活動として大切な行事をたくさん予定しております。校内水泳記録会、音 楽朝会、学校創立30周年記念式典及び学習発表会、小学部修学旅行、マラソン大会など多岐に わたっております。 学校行事は、子どもたちの成長ぶりが顕著に見られますので、しっかりした指導目標や子ども たちの達成目標を掲げ計画的に取り組ませたいと思います。保護者の皆様には、後ほど改めて行 事へのご案内を差し上げますので、その折りにはご来校下さり子どもたちを激励していただくよ うお願い申し上げます。 本校の全ての児童・生徒の皆さんは、それぞれに個性があり無限の可能性を秘めています。子 どもたちが学習活動や行事、諸活動で、ますますチャレンジ精神を発揮し粘り強い取り組みが出 来るよう、今後ともきめ細かい指導・支援を行いますので、保護者の皆様には本校教育へのます ますのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。 2 PTA主催校内ボランティア清掃に多数 去る8月24日(土)午前9時より、本校PTA(会長:森本良詩子)主催による清掃が行わ れ、校内がとてもきれいになりました。この活動は、毎年この時期にPTAの皆さんの善意によ り児童・生徒にも呼びかけ教室を中心に清掃し学習環境を整え、子どもたちが清々しい気持ちで 2学期を迎え学習活動に集中できるように願いを込め行っております。 本校では、普段から教育活動の一環として、昼食後に小学部と中学部の縦割り班活動による校 舎内外の清掃を行っておりますが、当日は子どもたちがなかなか手の届かない所の隅々まで清掃 していただき、見違えるほどきれいになりました。当日ボランティア清掃活動に参加して下さっ た多くの皆さんに、学校を代表し心からお礼申し上げます。どうも有り難うございました。 3 新しい仲間が台中へ 1学期の後半に、本校から小学部3人と中学部2人の仲間が転校し寂しく思っていましたが、 2学期には新しく小学部に5人、中学部に2人の転入生を迎えることになりました。みんなで快 く歓迎し、転入生が台中日本人学校の学校生活に早く慣れるよういろいろ親切に教えてあげて下 さい。 窓 ☆ 7月19日(木) ・20日(金) 小学部・中学部宿泊学習 小学部 1 日目 小学部2日目 天候に恵まれた宿泊学習。1日目は、まず飛牛牧場へ行きました。広大な敷地を散策したり、 動物にえさをあげたり、クッキーを作ったりと日ごろできないことをたくさん体験しました。帰 ってからは、中学部生徒が作ってくれたカレーを食べ、キャンプファイヤーで盛り上がりました。 2日目はしっかり朝食を摂った後、班対抗の水泳大会を行いました。縦割りグループでの活動が 多い中、リーダーがしっかり班をまとめてくれる姿がとても頼もしかったです。有意義な2日間 を過ごしました。 ☆中学部宿泊学習 1日目は鹿港へ行き、班別行動で古い街並みを散策しました。夕方には全校児童・生徒分のカ レーを作りました。夜には体育館でキャンドルファイヤーとレクリエーションで楽しみました。 2日目は水泳活動を行い、水球をしてみんなと交流を深めました。 ☆ 7月21日(土) 1学期終業式 1学期が終了しました。校長先生の話を聞き、ほとんどの児童・生徒が健康や安全に気を付けて、充実 した休みを過ごそうと思ったようです。児童・生徒を代表して、小学部5年生と中学部2年生の代表が, 1学期の思い出や反省とともに、今後の抱負について発表しました。 ☆ 8月25日(土) PTA校内清ボランティア お忙しい中、たくさんの保護者の皆様にご協力をいただきました。教室に始まり、トイレ、ろうか、窓 と本当にきれいになりました。児童・生徒のみなさんも熱心に体を動かしてくれました。おかげさまで、 2学期は気持ちよくスタートをきることができます。ありがとうございました。 図書紹介 アルゼンチンババア よしもとばなな 「よしもとばなな」 、小説を普段読まない人でも聞いたことがあるだろう。 「キッチン」でデビ ュー後、 「哀しい予感」や「白河夜船」など数々の作品がベストセラーとなり、今では、イギリス、 フランス、中国、韓国、トルコ、アメリカ、そして台湾など30数カ国で翻訳、出版されている。 外国人にとってもこの「BANANA」という名前はとてもなじみやすく、人々から親しまれて いる。 海燕新人文部科学賞をはじめとし、 山本周五郎賞や紫式部文部賞など数多くの賞を受賞し、 1993年にはイタリアのスカンノ賞を受賞した。 よしもとばななさんが作家になろうと思ったのは5歳くらいからで、小説を書き出したのが小 学校3年生だったそうである。絵がうまい姉(漫画家のハルノ宵子)に影響され漫画家になりたい 時期もあったようだが、姉には勝てないと思い「それなら私は文章だ」と自然に思うようになっ たという。 よしもとばななさんが書く小説はとても後味がよく、リアルに迫ってくる。その中でも「アル ゼンチンババア」は、つい目を引く素敵なタイトルに、奈良美智さんが描くつり目の女の子の表 紙はとてもやわらかい雰囲気で、思わず手に取りたくなる。このお話は、仲の良かった3人家族 の物語。イルカの島で過ごした楽しい思い出を残し、大好きだった母が亡くなった。母を愛し、 仕事一筋だった墓石彫りの父はなぜかその日に限って病院に顔を出さず、突然姿をけしてしまっ た!そして、半年後、父は街はずれの廃屋みたいなビルで発見された。それは広い草原にポツン と佇む小さな田舎町の中の異国のようだった。このビルは、ものすごい厚化粧と派手な服装で有 名な「アルゼンチンババア」の家だった。父はこともあろうにそんな女性と恋に落ちていた。み つこは勇気を奮い起こし、誰も足を踏み入れたことのない「アルゼンチンババア」の住む家へ、 父を奪還に向かうのだが…。この小説は、今年の3月に映画化され、役所広司(父)さん、鈴木 京香さん(アルゼンチンババア)、掘北真希さん(みつこ)ら豪華キャストが熱演し、人気を浴びた。 映画化は、 「キッチン」 (1989) 「つぐみ」 (1990)に次いて3度目である。人の生と死をテ ーマにしながらも幸福の姿を心優しく描き出している。悲しみを乗り越えてよみがえる父と娘の 美しい絆に、体中がじんわりするような感動作である。親の前では素直になれない私でも、言葉 には言い表せない親子の絆という温かさを感じた。ぜひ、見かけたら手にとってみることをお薦 めする。 中学部2年 学習委員
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