在 学 生 の い ま 「未来への食育」に向けた活動 東南アジア、 ラオスの現状と寄付活動 教育学部環境教育課程 岡本 藍 経済学部 上田 茜 進」を目的に学生自主企画プロジェクトに参加しました。現代の ルは、主に東南アジアの開発 日本において、加工食品やファストフードが広く浸透し、特に大 経済学を中心に研究を行う 学生においては外食が増え、食に対する意識の低下を強く感じ ゼミです。昨年は 東南アジ ます。 しかし、次の子育て世代である大学生、 とりわけ、本学教 ア最貧 と呼ばれるラオス人 育学部においては将来子どもたちを教育する学生が多数を占 民民主共和国に計7名で向 とが出来る未来に向かって歩めるのか、それもまたラオスの課 中華人民共和国 題の1つであるはずです。 ラオス ラオス大学との交流、 アンケート調査 ビエンチャン ● タイ ベトナム 私達、金准教授ゼミナー ミャンマー 私たち、環境教育課程の森研究室は、 「滋賀大生の食育の推 ラオス滞在中の9月4∼5日の2日間、国立ラオス大学の学 生とディスカッションや互いの理解を深める交流を行いました。 めています。そこで学生たちに野菜の収穫体験、 また自ら収穫 かいました。ラオスはタイや した野菜を味わうことで食に対する意識の向上を図るために活 ベトナムなどの新興国に隣 1日目は今後のラオスの発展に関する議論を行い、将来を担う 動を進めてまいりました。 接し、静かに高成長を続けて 現地大学生の素直な意見を聞くことができました。印象的だっ いますが、教育やインフラ整備は十分とは言えず、発展や支援 た意見としては「ラオスに足りないものは知識と、勉学への意 が必要な国の1つです。日本とラオスの繋がりは意外にも深 欲や周囲の協力」というものです。実際、ある男子生徒は田舎 く、2014年度までの累計で約1,400億円、無償資金協力を の出身で、家族の理解がなく、十分に教育を受けることが出来 行っており、 ラオスに対する支援としてトップとなっています。 なかったそうです。また、教師不足や教科書の質も問題であり、 農場の野菜を食堂サラダバーへ提供 食べ比べイベントの様子 その日の朝に収穫した新鮮なトマトとキュウリを食堂に提 食べ比べを行なったことで、農と食をより近く、現実的に感じ 供し、サラダバーの近くでポスターの掲示、農場のPR活動を てもらえたと考えています。 行いました。この活動により、新鮮な野菜のおいしさ、品種の 多様性を感じてもらうとともに、農場の認知度が向上したと考 えています。 カンボジア 課題となっています。 びわ湖環境ビジネスメッセで サツマイモの食べ比べのブース出展 12歳の子供たちとの交流および寄付活動 2日目には、食堂にて「ラオス女性の社会進出と教育」に関す るアンケートを約100名に実施、お互いの国の料理を作るな 私達はラオスの どの交流も行いました。これら一連の活動から、異文化交流に 12歳、中学校1年 留まらず、途上国としての未来への展望や、現地の生の声を聞 びわ湖環境ビジネスメッセにおいて、滋賀大学のブース内で 生約30名と交流活 くことができ、双方にとって有益な時間となりました。 サツマイモの食べ比べイベントを行いました。さらに農場で生 動を行いました。こ 産したお米やサツマイモをお土産として配布し、学外に「農を の活動においては、 考える滋賀大学」のPR活動を行いました。 事前に彦根市立佐 和山小学校に協力 を依頼し、文房具を 中心に寄付を募り ラオス小学校交流 ました。物資は 新品 に限定したものの、多くの児童に参加して 頂き、150冊を超えるノートや300本以上の鉛筆が集まりま した。現地ではこれら物資を配布し、 けん玉大会、 サッカー、折り 紙などを行いました。活動の中でも、けん玉は男の子を中心に 大人気で、大盛り上がりとなりました。また私達が持ち込んだ日 多種多様なトマト 本のお菓子に、子供達は目を輝かせていました。 サツマイモの収穫体験および食べ比べ 最後にラオスの子供達に 将来の夢 を描いて貰ったのです が、 これが私の中で最も印象に残っています。それは子供達が 描くほとんどが家 品 種により、サ ツマイモは、甘さ、 本学ブースでのPR活動の様子 色 、触 感などが異 最後に なることを感じて もらうとともに、サ 最後に や木の風景画だっ 約2週間の滞在で、上記の活動以外にも様々なモノを目に たからです。理 由 し、感じることができました。近年、タイを中心に注目を浴びる は「 夢とは何なの 新興国の陰には、後発国と呼ばれる最貧の層が存在します。こ か わ から な い か のような国々を取り残すことなく世界全体として、 ボトムアップ ツマイモのおいし 今後の学校教育で、 「 食育」はさらに重要視されていくと思 ら 」。私 達 の 中 の も行いながらの発展の必要性を感じた活動となりました。これ さも体感するため います。私たちは、農業を通して「食」に対する意識のより一層 当たり前 が覆さ からもラオスに留まらず、広い視野で世界を見ていきたいと考 の イ ベ ントで す 。 の向上にむけてこれからも引き続き活動を行っていきたいと れた 瞬 間 でした 。 えています。皆さんもこのような国々の存在を知り、できる事 夢や目標を持つこ や自らの生活、生き方を少しでも考えてみて下さい。 収穫体験に加えて 14 ラオス大学 収穫体験の様子 考えています。 ラオス小学校交流 15
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