power の新しい定義 ユーザーマニュアル Antec社製TruePower 2.0ユーザーマニュアル ATX12V version 2.0電源 モデル:TPII-380, TPII-430, TPII-480, TPII-550, TPII-480Blue, TrueControl II-550 TruePower 2.0シリーズ電源は、最新のATX12V version 2.0仕様に対応しています。デュア ル12V出力回路は、システムコンポーネントに対しより安全な、安定性の高い出力回路 を提供するとともに、一層の電力効率性を実現するため、電力消費を25%まで削減、電 気代の節約も可能です。さらに、本製品には、幅広いインダストリアル・グレードの保 護回路として、OCP (過電流保護)、OPP (過電力保護)、UVP (不足電圧保護)、SCP (短絡 保護)を搭載しています。 コネクタ:TruePower 2.0は、ATX12V version 2.0フォームファクタ電源です。本電源は、 24-and-20-pinメインコネクタ1つ(写真1、写真2)、4-pin +12V電源コネクタ1つ、4-pin周 辺機器コネクタ5つ、15-pinシリアルATAコネクタ4つ、6-pin PCI-Expressグラフィックカ ード専用電源コネクタ1つを装備しています。 本電源は、従来のATXフォームファクタ電源に対する下位互換性も備えています。電源 を正しく接続するためにも、TruePower 2.0をデバイスに接続する前には、ご使用のマザ ーボードおよび周辺機器付属のユーザーマニュアルをお読みください。 TruePower 2.0は、高性能温度反応システムを搭載し、ノイズ低減およびクーリングの最 適化を実現します。電源ファンは、常にその時点の負荷および条件に対する最低速度で 回転するとともに、さらに、システムケース・ファンの速度の制御も行います。また、 システムケース・ファンを接続できる 2つの専用ファンコネクタ("Fan Only"と記載)も装 備しています。 TruePower 2.0 は、これによりシステムケース・ファンを調整し、さらに システムノイズを低減します。備考:‘Fan Only’コネクタに3つ以上の外部ファンを接続 しないでください。これ以上のクーリング電力を必要とされる場合は、周辺機器用4-pin コネクタにケースファンを接続できますが、この設定では、当社推奨の設定に匹敵する 静音性は実現できません。備考:Antec社は、CPUファンを"Fan Only"コネクタに接続する ことをお勧めしません。 本電源には、さらに3-pinファン・シグナルコネクタも搭載しています。これをマザーボ ード上のファンコネクタのいずれかに接続してください。マザーボードBIOSまたは、マ ザーボードに搭載されるモニタリング・ソフトウェアを通じてリア部電源ファンの速度 を監視することができます。 備考:温度が低い場合、ファンの速度は1000 RPM以下まで低下することがあります。こ のような低速状態の場合、マザーボードによっては、正確にファン速度を探知すること ができないものもあり、ファンの欠陥を示す誤った警告を出すことがあります。正確に ファンを監視するためには、マザーボードのマニュアルをお読みください。 アクティブパワーファクター修正 (欧州連合における販売デザインモデルのみに適用さ れます):欧州連合向けに設計されたTruePower 2.0モデルは、欧州標準規格コード EN61000-3-2に準じ、パワーファクター修正(PFC)回路を搭載しています。 電源スイッチ:本電源には、メイン電源スイッチが付いています。初めてコンピュータ をスタートアップさせる前に、スイッチをON ( I ) の位置にしてください。通常の稼動 については、スイッチをOFF (O) の位置に戻す必要はありません。電源は、ソフト on/off機能を装備しているため、コンピュータケースのソフトスイッチを通じてコンピ ュータの電源切替を行います。コンピュータがクラッシュした場合、またソフトスイッ チの使用を通じて終了できない場合には、OFFの位置にスイッチを戻す必要があります。 設置方法: 1. これまでご使用になっていた電源から電源コードを取り外します。 2. コンピュータケースを開けます。ケースマニュアルに記載されている手順に従ってく ださい。 3. マザーボードおよび周辺機器デバイスからすべての電源コネクタを切り離します。 マザーボードおよびケースファン、ハードドライブ、オプティカルドライブ、フロッピ ーディスクなどの周辺機器デバイスからすべての電源コネクタを切り離します。 4. コンピュータケースからこれまでご使用になっていた電源を取り外し、新しいAntec社 製電源に取り替えます。 5. 備考 (欧州連合向けに設計されたモデルには適用されません):新しい電源の設置を行う 前に、赤の電源電圧スイッチの設定を点検します。設定は、お住まいの地域の電圧(北 米、日本など:115V、 欧州、東南アジア、他:230V)と適合させる必要があります。必要に 応じて電圧設定を変更してください。間違った電圧設定を使用された場合、システムを 損傷する恐れがあります。この場合、保証は無効となります。 6. 必要に応じて、24-and-20pinメイン電源コネクタ、および4-pin +12Vコネクタをマザー ボードに接続します。 7. 周辺機器電源コネクタをハードドライブ、オプティカルドライブなどのデバイスに接 続します。 8. シリアルATAハードドライブまたはシリアルATAオプティカルドライブを使用する場 合、シリアルATAコネクタを接続します。 9. PCI-Express対応グラフィックカード専用コネクタをPCI-Express対応グラフィックカー ドに必要に応じて接続します。 10. 専用の"Fan Only"コネクタには、最高3つまでファンを接続できます。備考:これらの コネクタにはファン以外のデバイスを接続しないでください。True Power 2.0がケースフ ァンを制御することを希望しない場合は、標準の4-pin周辺機器コネクタにケースファン を接続できます。 11. オプション:電源ファンの速度を監視する場合、3-pinファン・シグナルコネクタをマ ザーボードのファンコネクタのいずれかに接続してください。備考:電源の稼動のために ファンシグナルコネクタを接続する必要はありません。 12. コンピュータケースを閉じ、AC電源コードを電源に接続してください。 付録 A: 電圧の読み取り 電源の電圧出力を検証する場合は、マルチメーターの使用をお勧めします。+12V出力 および+5V出力のマザーボードBIOSの数値およびそれぞれのソース情報としてマザーボ ードの電圧レポートに依存するソフトウェア・プログラムは、多くの場合において不正 確です。(例については、 http://www.antec.com/mobo_voltage_test.html をご覧ください。) 出力を正確に測定するためには、電源を入れた状態で、最低定格負荷が必要です。測定 には、Antec社製のATX電源テスターの使用をお勧めします。マザーボード+CPU+RAM のコンビネーションをテストする場合、他の機器マニュアルで、設定が最低定格負荷要 件と一致していることを確認します。 注意:以下に示す手順に従って正しくテストが行われなかった場合、TruePower 2.0また はコンピュータシステムに損傷をきたす恐れがあります。テスト装置が正しく設定・接 続されなかったり、または間違った出力に接続されたことに起因するいかなる損傷につ いても、製品の限定保証の対象とはなりません。 備考:TrueControl II-550電源の電圧をテストするためには、初めにコントロールパネル を接続する必要があります(Appendix Bをご覧ください)。コントロールパネルが接続され ていない場合、すべての電圧出力は最低定格電圧でのみ機能します。 +12V1、+12V2、+5V、+3.3V出力の測定 : 1. メーターの測定ダイヤルをVDCに設定します。 +20VDCまたはそれ以上の最高測定範 囲を選択します。 2. +12V1出力の測定:電源の4-pin Molexコネクタを使用し、正極(赤)を黄色のワイヤーでコ ネクタピンに挿入します。負極(黒)をコネクタピンのいずれかに黒のアース線で挿入し ます。 3. +12V2出力の測定:電源の4-pin +12V CPU電源コネクタを使用し、正極(赤)を黄色のワイ ヤーでコネクタピンに挿入します。負極(黒)をコネクタピンのいずれかに黒のアース線 で挿入します。 4. +5Vの測定:電源からの4-pin Molexコネクタを使用し、正極(赤)を赤のワイヤーでコネ クタピンに挿入します。負極(黒)をコネクタピンのいずれかに黒のアース線で挿入しま す。 5. +3.3Vの測定:電源のシリアルATAコネクタおよび4-pin Molexコネクタを使用し、オレ ンジ色のワイヤーに接続されたシリアルATAコネクタの小さなピンに正極(赤)を慎重に 触れさせます。負極(黒)を4-pin Molexコネクタのコネクタピンのいずれかに黒のアース 線で挿入します。シリアルATA上の+5Vおよび+12V1(それぞれ赤および黄色のワイヤ ーに対応)も同じ方法で測定できます。 付録B — TrueControl II-550: TruePower 2.0の機能に加え、TrueControl II-550は、フロントアクセス可能な個別の+5V、 +3.3V、+12V電圧およびファン速度制御装置を搭載しています。これにより、ユーザー はシステム起動中に、システム機能を妨害することなく個別に電圧を調節できます。こ の機能により、オーバークロックの場合でさえ、重負荷システムを安定させることが可 能です。さらに、本機能により、Fan Onlyコネクタに接続される内部電源ファンおよび ケースファンの最低速度の調節も可能です。 TrueControl II-550は、TruePower 2.0の電源およびコントロールパネルの2つの部分で構成 されています。この特殊電源は、これを正確に機能させるため、また正確に電圧を制御 するために、パネルへの接続が必須です。調整範囲はアイドリング・モード下の規定電 圧の±5%です。備考:コントロールパネル上の+12V ノブは、電源の+12V1および+12V2を 制御するものです。+12Vノブを回転させることで、+12V1および+12V2出力の数値を同 時に変化させます。 TrueControl II-550への追加設置: 1. 5.25"フロントコントロールパネルを、ちょうど5.25"デバイスと同じようにケースに設 置します。 2. 6-pinホワイト・コントロールパネル・コネクタ(白ケーブル)をコントロールパネル の背後のコネクタに接続します。これで設置完了です。(写真 3、 写真 4) TrueControl II-550のご使用にあたって: 1. デフォルト電圧は、+12V、 +5V、+3.3Vで設定されています。出力電圧を上昇させる には、ノブを時計回りに回転させ、下降させるには反時計回りに回転させます。電圧 の調整可能な範囲は、規定出力電圧(表1を参照のこと)の±5%です。備考:出力設定の変 更を行っても、電圧フィードバック回路に対する影響はありません。これにより、例 えば、+5V出力を+5.2Vに設定する場合には、電源電圧フィードバックは、+5V出力を +5.2Vに限りなく近い値で維持するよう作動します。 2. 最低ファン速度を調節するために、速度加速に対してはノブを時計回りに回転させま す。備考:この手動ファン制御が内蔵のLow Noise Technologyファン制御回路をオーバー ライドすることはありません。ノブを回転させることにより、最低ファン速度を変更 できます。最低ファン速度のデフォルトは、約900 RPMです。調整ノブにより、最低 ファン速度を最高速度約2100 RPMにまで設定することが可能です。 表1. 電圧調整範囲 出力 +12V1 & +12V2 +3.3V +5V 範囲 ±5% ±5% ±5% 最低電圧 +11.4V +3.14V +4.75V 最高電圧 +12.60V +3.47V +5.25V
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