ライン式クリーンルームの特徴

ライン式クリーンルームの特徴
ライン式クリーンルームの大きな特徴は,各ユニツトが予め工場でつくられるユニット式のクリー
ンルームシステムであるということが理解される。そのため従来のクリーンルームシステムのような
大規模な工事を必要としない。現場施工も極めて簡略化され短期間でシステムを稼働することがで
きる。特徴を整理すると下記のようになる。
(1)ユニットの組合せで、どんな条件のクリーンルームにも適応できる。
(2)給気、リターンダクト、一般に機械室が不要である。
(3)小型ユニット機械だからメンテナンスが容易である。
(4)天井内に空調ダクトを使用しないため、室内 天井を高くとるか又、階高を低くすることができる。
(5)換気回数が少ないので,運転音は比較的静かである。
(6)既設のクリーンルームにACU、CUを増設することによるクラス変更や増設又,生産ライン変更に伴う
移設も簡単にしかも低コストでできる。
(7)パネル工事も含め、工期は他のシステムに比べ大幅に短縮できる。
(8)冷熱源として、冷水も使用できる。又ヒーターは蒸気仕様も可能である。
(9)大型クリーンルームになるほど、設備費、運転コストも大幅に節約できる。
(10)部屋別のクラス設定や、稼働時間の長短による部屋ごとの調節が可能である。
(11)グレーチングなしでも「classl00」が可能である。そのために生産装置のレイアウト
が非常に楽になる。ただしグレーチング床を用いれば、なおいっそうグレードアップしたクリーンルームになる。
(12)室内に複数のユニットが配置され、各々が個別のセンサーで温湿度を制御するため、広い部屋でも
温湿度のバラつきが非常に少なくなる。
以上の工事上、運転上等の特徴の他にエアーの吹出しと吸込の形状に大きな特徴がある。
その特徴とは天井面に設置されたライン状のサプライユニットにより安定した気流がブローされ、ま
たラインとラインの境界域は、上方から下方への均一の安定気流となってリターンサイドへ導かれる
ため、作業域のクリーン環境を確実にキープすることができる。
又、床面に置かれた本体ユニットの低部からリターンエアーが強制吸引される。汚染空気は常に
床面を流れ、歩行による塵埃の汚染があっても瞬時にサプライユニットより吹き出される気流に押さ
れ、ACU、CUへと導かれる。このようなライン式クリーンルームの気流形状の特徴をコンピューター
解析したシミュレーションを図1~3に参考として示す。
クリーンルームの施工時の問題として、クリーンルーム天井内のダクトスペースの確保、他室天井内を通過する
ダクトや配線の経路、工事時期とスペース、温湿度センサーと機械室熱源との発停の動作確認等いろいろ問題があり
実際の施工現場においてはこれらの何倍もの問題が起こり工事も長引いているのが現状である。
一方ライン式クリーンルームは間仕切り天井をクリーンルーム専用パネルで作りその中にクリーン化と
空調機器を持ったエアーコントロールユニット(ACU)とクリーン化機能のみを持ったクリーンユニット(CU)を
配置し、それらの下面より吸い込まれたエアーは天井部の室内側に取付けたサプライユニット(SU)を通じ
て直接室内の全域にクリーンで空調されたエアーを送風する。
温湿度制御に関してはACU本体にセットされているセンサーにより本体内の冷却器、加熱器、加湿
器を発停し温湿度制御を行う。
従ってパネル工事を終えてしまえば工事の施行はほぽパネル内に限られてくるため、取り合いが非
常に楽になる。又、センサーと熱源が一体のため熱源発停の動作確認も非常に簡単にできます。
図 1 ライン方向断面の気流の大きさと方向
図 2 ライン直角方向断面の気流の大きさと方向
図 3 床上高さ81mm平面の気流の大きさと方向
ライン式クリーンルーム機器説明
(1)エアーコントロ-ルユニット(ACU)
冷却器、加熱器、加湿器、自動制御機器をコンパクートに一体化。 内臓したHEPAフィルターから清浄化した空気を送りだす。
(2)クリーンユニット(CU)
エアーコントロールユニットとの併設が基本となるが、温湿度を必要としない単純な清浄化対策用と
して、単体でも利用される。内臓されたHEPAフィルターから清浄化した空気を送り出す。
(3)サプライダクト(SD)
エアーコントロールユニット、クリーンユニットと接続して清浄化された空気を180°方向に送風す
るためのユニットである。室内に取り付ける。
SU(サプライユニット)
(4)屋外ユニット(CDU)
圧縮機、冷却ファン等を一体化した冷凍機。
CDU(屋外ユニット)
(5)外気取入れユニット(0AU)
ファン及びフィルターが組み込まれ、外気の一次処理をする。
OAU(Outdoor Airb take Unit)
1.3 特 徴