留学成果報告書

平成 26 年度派遣留学生
留学成果報告書
アビリン・クリスチャン大学(アメリカ)
国際文化学部国際文化学科
13KK057
中村
美郷
『留学を通して得られたもの』
この過去約5ヶ月間は、今までの人生の中で最も中身の濃い5ヶ月間でした。
留学前は5ヶ月間も日本を離れることを不安に感じ、約半年もの間日本の友達
に会えなくなることをとても残念に思っていましたが、今留学を終え、心から
留学してよかったと思っています。そう思えるのは、留学を通して得たものが
たくさんあるからです。私はこの留学を通して色々な困難を乗り越えるたくま
しさと度胸、語学力、そして多くの友人と助け合いの精神を学んだと思います。
まず、留学期間中様々な困難に直面しましたが、それらの困難を乗り越えて
いく中で、困難を小さなものと捉えてそれを乗り越えていく強さを獲得しまし
た。例えば、私は何度もフライトのトラブルに遭遇しました。最初に遭遇した
トラブルは、留学の初日に起こりました。13時間のフライトの末、やっとダ
ラスに到着し、ダラスからアビリンへの乗り継ぎを待っていたところ、搭乗予
定のフライトがキャンセルされてしまいました。今その時のことを振り返ると
頭が真っ白になり、不安でどうしようもなかったことを覚えています。まず飛
行機には乗り馴れていないので、どうやって手続きをしたらよいのか分かりま
せんでしたし、その上やり取りは全て英語で行われ、フライトの変更を伝える
アナウンスも全て英語だったため、英語に慣れていないこともあってほとんど
聴き取ることも、話すこともできませんでした。それでもその場には助けてく
れる先生はいなかったため、一緒に渡航した荒井君、眞島君と3人で協力して
なんとかするしかなく、空港にいた親切な人達の助けを借りてなんとかアビリ
ンまでたどり着くことができました。その当時は、このトラブルをこの上ない
ぐらいの不運で非常に大きなトラブルだと思っていましたが、今振り返るとこ
のトラブルは非常に些細なことのように思えます。そう思えるのは、この留学
期間中に様々なトラブルを経験して強くなったからだと思います。例えば12
月にアビリンからロサンゼルスへ一人で旅行した時、より大きくて複雑なフラ
イトの遅れに巻き込まれたのですが、それでもなお私は二度目のトラブルに遭
った時の方が一度目のトラブルの時よりも自信があり、落ち着いて対処するこ
とができました。この二つの経験を比較すると、私はたった数ヶ月の間に大き
く成長したのだと感じます。そしてこのような数々のトラブルを経験する中で、
自分の力でトラブルに対処する強さを手に入れたと思います。
次に、自分の中で大きく成長したと思うのが語学力です。最初の一週間にオ
リエンテーションの行事があったのですが、その一週間はほとんど周りが何を
話しているのかが分からず、また内容を理解していないこともあって自分から
話すこともできず大変苦労しました。あまりにも周りについていくことができ
なくて、日本に帰りたいと思ったときもありました。しかし、数週間ほどする
と完璧ではないものの何となく相手が何を言っているのかが理解できるように
なり、留学が終わるころには、アメリカ人のルームメイトと計画を立てて一緒
に旅行ができるぐらい話せるようになりました。一番語学力が伸びたきっかけ
は、ルームメイトを持ったからだと思います。アビリンにいる間は彼女と毎週
のように出かけましたが、一緒に何かをするためにはどうしても英語が必要に
なってくるので、自然と英語に慣れていき、もっと上手くコミュニケーション
を取りたいと思う気持ちが生まれ、より英語の勉強を頑張ろうと思うようにな
りました。きっと日本に留まって英語の勉強を続けていたら、こんなに飛躍的
に語学力が伸びることは無かったと思います。
そして、留学を通して得たものの中で一番大切なものは友人です。文化の違
いなどもあってどのように周囲と仲良くなっていけばよいか分からないときも
ありましたが、日本に帰る頃には気がつけば日本人、中国人、韓国人、アメリ
カ人、マダガスカル人、サウジアラビア人、メキシコ人…とにかく様々な国籍
の友人ができていました。ここで出会った友達は色々な国からやってきている
ので、私は今世界中に友達がいるということになります。私はそれをとても素
敵なことだと感じます。そして彼らには留学期間中、色々と助けてもらったの
で、もし彼らが日本に来る機会があったら、ぜひ今度は私が彼らを助けたいと
思います。また彼らとの付き合いは半年にも満たない短い期間ですが、それで
もなお困難を一緒に乗り越えてきたことにより、この留学で出会った友人達と
の間には強い絆を感じます。こうやって国を越えた人々の絆を感じられたこと
が、この留学を通して得た一番大きなものだと私は思います。
私が留学をしようと思った最初の理由は、英語が話せるようになりたいと思
ったからです。しかし留学を終えて今何を得られたかを振り返ってみると、語
学力以外にも非常に多くのものを得られたと思います。語学力に加え、困難に
立ち向かう強さ、強い絆で結ばれた友人、これらは留学という経験をしない限
り得られないものだと思います。そしてこれら留学を通して得たものは、これ
からの私の人生を支えてくれる貴重な経験になると思います。最後に後輩達に
メッセージですが、留学を迷っているのであればぜひ挑戦してほしいと思いま
す。海外留学は学生の間しかできませんし、留学を通してしか得られないもの
もたくさんあります。留学は決して簡単なことではありませんが、きっと留学
を終えて帰国する時、その努力に見合った何かが得られたことを実感すること
と思います。
以上
平成 26 年度派遣留学生
留学成果報告書
アビリン・クリスチャン大学(アメリカ)
経営学部国際経営学科
12MI004
荒井
直輝
私は2014年8月16日~2015年1月12日までの約5か月間アメリカのテキサス州
にある Abilene Christian University(以下 ACU)にお世話になりました。まずは、
どうやって生活を送っていたのかを簡単に紹介します。
生活はキャンパス内にある University Park(以下 UP)という寮で3人のルーム
メイトと共にしていました。4人で生活していましたが、個人の部屋もきちん
とありました。授業がある建物までは徒歩15分くらいでした。授業は月曜~金
曜、1科目50分で、1日4科目でした。Reading, Writing, Grammar, Conversation が
ありました。朝9時~15時の間には授業は全て終わっていました。授業のレベ
ルは、“これはもうすでに知っている”というようなものから“初めて知った”
というようなものまで幅広かったですが、頭が悪い私でもなんとかやれたので、
心配いりません。わからない時は遠慮なく先生に質問してください。それに現
地でできた友達も必ず助けてくれます。私もレポートの宿題が出た時は図書館
に行ってそこにいる友達に何度も助けてもらいました。そして授業が終わった
後は基本的に自由です。ACU には設備の整ったジムがあり、無料で利用できま
す。自分は週3~4回、多いときは週に4~5回行っていました。そこで新しい友
達もできました。食事については、Bean という学食があります。それを利用す
るにはミールプランを購入しないといけません。400ドル、600ドル、800ドル
のプランがあります。それを購入すると学生証がプリペイドカードみたいにな
るので学食に入るときにそれを出せば OK です。朝、昼、夜利用できておよそ1
回の料金が7ドルくらいなので、400ドルのプランで十分間に合うと思います。
私は図書館の中にあるスターバックスを利用したかったので、600ドルのプラ
ンにしました。私の場合、昼は学食、夜はほぼ自炊していました。材料は、学
校の職員の方が毎週金曜日にスーパーに連れていってくれますし、あるいは車
を持っている友達が乗せていってくれるので何不自由なく買い物することがで
きました。
次に私が学んだことや感じたこと、考えたことなどを紹介します。
私は二次面接のとき、“あなたはアメリカに留学して何がしたいですか”と
いう質問に“現地で友達をたくさん作ります”とだけ言いました。なぜなら、
人との出会いは何よりも大切だと思っているからです。アメリカで5か月生活
して、以前よりもっと強くそう感じるようになりました。ACU に着いて次の日
からすぐウェルカムウィークという1年生の歓迎週間がありました。今振り返
ってもその時期が一番英語を使いましたし、聴き取らないといけませんでした。
来たばかりで一番英語がわからないときに、一番英語を使ったので正直辛かっ
たです。1週間で2回心が折れました。これほど自分の英語力のなさを悔やんだ
ことはなかったこと、またアメリカ留学なんて自分には早すぎたのではないか
と思いましたが、そんな時たくさんの友達が私を支えてくれました。日本から
も SNS を通じて励ましてくれましたし、現地の友達もメッセージをくれたり、
直接声をかけたりしてくれました。こうやって私を支えてくれる友達がいたか
らこそ、私は辛いことも乗り越えることができました。人は一人では絶対に生
きてはいけません。支え、支えられながら生きています。それをとても痛感し
ました。アメリカで助けられた分、今度は私が日本にいる留学生の役に立ちた
いと思っています。
留学して勉強になるのは言葉ばかりではありません。むしろ言葉以外の部分
で学ぶことが多いと感じました。まず日本での生活は恵まれていると感じまし
た。コンビニへ行けば好きな時間におにぎりやお弁当、それだけでなく大体の
ものは手に入ります。レストランへ行けば水も無料で出てくるし、メニューも
写真つきで言葉がわからなくてもどんな料理なのかわかります。こういったこ
とがすべて当たり前ではありません。特にレストランに行ったときは、想像し
ていたものと全く違う料理が出てくることがよくありました。
UP での生活は基本的に何でも自分でしないといけません。もうすでに一人
暮らしをしている人は感じていると思いますが、親のありがたみがよくわかり
ました。黙っていても勝手にご飯が出てきて、服もきれいにしてもらっていた
り、そういった生活に慣れていた私にとってはとてもいい経験になりました。
アメリカ留学中、飛行機に合計9回乗りました。時には、1人で乗らないとい
けないときもありました。言葉が通じない環境の中、時差があることを知らず
飛行機を逃してしまったり、また新しいチケットを取ったりと失敗もしてよう
やく乗れたので、もう英語圏ならどこでも行ける自信がつきました。
最後になりますが、最初はうまくいかないことばかりでした。精神的に辛い
ことが多く、慣れるまでは毎日悩んだものでした。英語が話せず、聴き取れず、
理解できずの毎日でした。何度も失敗し、小さいですが挫折もしました。でき
ることなら、失敗も挫折もしたくないものです。私もそう思っていました。し
かしながら、今振り返って思うことは、失敗や挫折がないと成長できません!
私はウェルカムウィークでの挫折があったから、“もっとわかるようになりた
い”と思い、積極的に人の中に飛び込んでいき、話しかけたりしました。そし
て、気づくと自然に友達がたくさんできていました。そしてみんないい人たち
ばかりで、わからないことがあれば助けてくれました。私が帰るころには“I
miss you” “Please come back soon” とまで言ってくれるようになっていました。
アメリカでのたくさんの “人”との出会いが私を支えてくれて、大きくしてく
れたと思います。この繋がりは一生切れることのない、大切な宝物となりまし
た。将来は日本にずっといるのは嫌なので、海外(できればアメリカ)に出て
いきたいと思っています。
以上
平成 26 年度派遣留学生
留学成果報告書
アビリン・クリスチャン大学(アメリカ)
商学部第一部商学科
12CC325
眞島
優希
いきなりダラスで飛行機が飛ばずに 7 時間足止めされるという形で始まった
派遣留学だったが、重大な問題は起きずに楽しい時間を過ごすことができた。
着いた次の日からは Welcome week で登録をしたり、学内を案内してもらっ
た。さらに Welcome week 中は ESL のチームとしてオリエンテーションやイベ
ントに参加したりした。
その期間で ESL の人たちとはかなり仲良くなったので授業に対して不安無く臨
むことができた。数人はレギュラーの学生とも友達にはなったが、行ったばか
りの英語力では上手く話すことができなかった。Welcome week 中はご飯を無料
で食べることができたのでその間は食費が全くかからなくてとても助かった。
Welcome week では他にもゲームの様なものもあり、大変な週であったがとても
楽しむことができた。
Welcome week が終わると授業が始まった。授業は毎日同じ時間割で、
Reading, Grammar, Writing, Conversation があった。毎日同じ時間に同じ教
室、同じメンバーで授業を受けるというのが高校までの授業みたいで毎日授業
に行くのが楽しかった。どの授業も週に2回 ACU の生徒が授業をしてくれる日
があった。授業の内容は基礎からだったけれど知らないこともあり、日本語で
は説明できないようなニュアンスなどを学べたのは留学してよかったと思う。
授業はいつも 2 時前には終わるので、その後は宿題をして終わったら遊んで
いた。日本人も私たちも含めて 12 人いて、さらに日本人とアメリカ人のハー
フも居たから、集まってパーティーをしたこともあった。最初こそ日本人と居
ることも多かったが次第に少なくなっていった。中でも大きなポイントは
Ethnos だと思う。Ethnos は毎年行われているカルチャーショーで 9 月頃から
練習が始まって、11 月に本番が 2 日間行われる。私は日本のチームにしか参加
しなかったが、リーダーとして振り付けを考えたり、陣形を考えたりと日本で
は絶対にできない経験ができた。日本のチームには、中国、アメリカ、韓国、
マダガスカル、マレーシアの人たちが参加してくれてトリで踊ることができた。
さらに中国のチームから練習を観てほしいと頼まれ、その前から一緒に居るこ
とはあったが、それ以降はほとんど毎日一緒に居るようになった。Ethnos では
本番のほかにもフラッシュモブを日本と中国のチームだった。フラッシュモブ
では最初は日本のチームに参加していたけど抜けた人も一緒に踊ってくれて、
本番とは違ったよさがあった。
Ethnos が終ってからは、日本のチームに参加してくれたマレーシア人、中国
のチームの中国人、中国のチームに参加していたマレーシア人2人の5人とい
つもいた。週末にはご飯を作ってもらったり、映画に観に行ったりした。中に
はせっかくアメリカに行ったのにアジア人とばかりいてもったいないと思う人
がいるかもしれないが、私はこの人たちと仲良くなれてよかったと思う。もし
アメリカ人としか仲良くしていなかったら今後も知りたいと思うことはアメリ
カのことと、行く前と変わらないけど、アジア人と仲良くなったからこそ今で
はアメリカだけでなく中国や韓国、マレーシアについても知りたくなったし、
将来についても視野が広がったと思う。平日は毎日図書館に行って閉館までい
た。基本的には図書館では話をすることが多かったが、ご飯を食べに色んな所
に行った。
授業が終った次の週は、テストの週だった。ESL は、テストは無かったがプ
レゼンテーションがあった。そしてその後に先生の家にご飯を食べに行った。
テストの週の最後の日の夜は卒業式があり日本人が1人、そしていつも一緒に
いた中国人が卒業式に参加した。卒業式には中国人の友達が何人も来ていて、
終った後にファミリーレストランに行った時は 20 人くらい人が来ていて私も
こんなに慕われる人になりたいと心の底から思った。その日は ESL でも夜にパ
ーティーをしたが、卒業式に行くために韓国人と2人で抜けて帰って来たらす
でにみんな帰っていて驚いた。
大きな休みは 11 月の Thanksgiving だ。私はオースティンとヒューストンに
中国人、フィリピン人、ホンジュラス人、マレーシア人と行った。オースティ
ンではそこに実家があるアメリカ人の友達に案内してもらい公園などの観光名
所に連れて行ってもらった。そして他のオースティンに実家がある人の家に泊
めてもらい、そこで Thanksgiving の伝統的な料理を食べたり、銃を撃たせて
もらったりして、次の日からはその人のおばあちゃんの家がヒューストンにあ
るから泊めてもらい、そこでは毎日チャイナタウンにご飯を食べに行ったり、
買い物に行ったり、遊園地に行ったり、NASA に行ったりして過ごした。この期
間は全く日本語を使わずに過ごせ、この期間で英語が伸びるとは言われていた
が本当に伸びたと思った。そして、授業が終った後は1ヶ月間時間があったか
ら、フロリダとニューヨークに行った。フロリダは向こうの大学に行っている
日本人と2人でディズニーワールドとユニバーサルに行って来た。大学にいる
間は、私が1番英語ができず、自分の英語が伸びたのかを実感しにくかったが、
両方とも有名なテーマパークのため日本人も多く、注文ですら手こずっている
人たちを見て、ショーを完璧ではないけど理解できる私は多くの日本人からみ
れば話せるようになったのかなと思った。ニューヨークには1人で行ったが、
カウントダウンには5人のマレーシア人、1人の韓国人、1人の日本人そして
私で行った。7時間くらい外で待っていてカウントダウン自体は楽しかったが、
もう行かなくてもいいかなと思った。宿に帰ると、部屋に入ることができず、
夜中の2時すぎに1人で友達が泊まっているブルックリンまで行ったのは良い
経験になったと思う。1月1日は韓国人と日本人でチェルシーマートに行った
り、ブルックリンブリッジに行ったりした。そして最終日は1人でお土産を買
いつつ自由の女神やワールドトレードセンターに行った。
留学をして感じたことは、半年だと全然足りないと思ったし、海外の大学に
通いたいと思うようになった。行く前は日本で就職して運良くアメリカに行け
たらいいなと思っていたが、今ではどうしても海外で就職したいと思っている。
でもその前にもう一度留学したい。
以上