スワンガンツ肺動脈造影用カテーテル - Edwards Lifesciences

210.0
表
天
EWL-140-287
**2008年 1月21日改訂(第5版)
*2007年 8月31日改訂(第4版)
*医療機器承認番号 15100BZY00946
* 機械器具5
1.
* 高度管理医療機器
医療用嘴管及び体液誘導管
肺動脈用カテーテル 35889000
(汎用注射筒 13929001)
スワンガンツ肺動脈造影用カテーテル
再使用禁止
【警
1. この製品は天然ゴムを使用しています。天然ゴムは、かゆ
み、発赤、蕁麻疹、むくみ、発熱、呼吸困難、喘息様症
状、血圧低下、ショックなどのアレルギー性症状をまれ
に起こすことがあります。このような症状を起こした場合
には、直ちに使用を中止し、適切な処置を施して下さい。
2. バルーンを適正容量以上に膨張させないこと。また、膨
張させたまま造影剤を注入しないこと。
[肺動脈の損傷及びバルーンの破裂を避けるため。]
3. カテーテルが楔入部にある時には、バルーンを長時間膨
張させないこと。
[肺動脈を閉塞することになり、肺梗塞を生じるおそれが
あるため。]
【禁忌・禁止】
297.0
本品はポリ塩化ビニル(可塑剤:フタル酸ジ(2-エチルヘキシ
ル)等)及び天然ゴム(バルーン)を使用しています。
尚、本天然ゴムには、添加剤としてウシの乳に由来する微量の
カゼインを使用しています。
告】
使用上の禁忌
1. 再使用禁止
2. 再滅菌禁止
3. 規定の造影剤の注入圧及び注入速度を超えないこと。
[カテーテルの注入用ハブ等の破損のおそれがあるため。]
4. カテーテル使用中及び体内に留置時は磁気共鳴装置(MRI
等)を使用しないこと。
[カテーテルが損傷(溶融)するおそれがあるため。]
5. 空気が動脈系に混入する可能性がある場合(小児患者、
右−左心内シャント又は肺内シャントが疑われる患者)
には、バルーン膨張媒体として空気を使用しないこと。
[空気塞栓を生じるおそれがあるため。]
*このスワンガンツ肺動脈造影用カテーテルはダブル・ルーメン
構造で、造影剤注入用の側孔がバルーン手前についており、合
計8個の穴があいています。カテーテルの先端孔は閉じており、
造影剤がカテーテルの側孔から噴出されるようになっています。
先端孔が閉じているため、肺動脈楔入圧の測定はできませんが、
肺動脈圧のモニターは可能です。
*
【使用目的、効能又は効果】
・造影剤の注入
・肺動脈圧モニター
*
【品目仕様等】
該当なし
*
【操作方法又は使用方法等】
・包装が破損したり開封されていた場合は使用しないで下さい。
・箱に記載されている使用期限を過ぎたものは使用しないで
下さい。
・無菌的に操作して下さい。
適用上の禁忌
1. 造影剤過敏症及び造影検査による危険性が高いと考えら
れる患者
2. ラテックスアレルギーによるアナフィラキシー様症状の経
験がある患者
【原則禁忌】
(次の患者には適用しないことを原則とするが、
特に必要とする場合には慎重に適用すること)
再発性敗血症、凝固系が亢進している患者
[カテーテル自体が敗血症や血栓形成の病巣となるため。]
必要な器具
1. スワンガンツ肺動脈造影用カテーテル
**2. 経皮的シースイントロデューサーと滅菌スリーブ
3. 造影剤注入装置
4. X線透視装置
5. 心電計
6. 圧トランスデューサーと増幅器
7. 記録計あるいはモニター装置
*
【形状・構造及び原理等】
さらに、カテーテル挿入時に発生しうる緊急事態に備えて、次
のものをすぐに使用できるようにしておいて下さい:
抗不整脈剤、除細動装置、呼吸補助装置
スワンガンツ肺動脈造影用カテーテル
モデル:191F7、191F8
バルーン膨張用バルブ
造影剤注入口
造影剤注入用ハブ
カテーテルの挿入準備
1. カテーテル・ルーメンの開存を確認するために、またルーメ
ン内の空気を除去するために、ご使用前に必ずカテーテル・
ルーメンを滅菌溶液でフラッシュして下さい。
バルーン
スタイレット
注意:抵抗感があり、スムーズにフラッシュできない場合は、
カテーテルを交換して下さい。
仕様につきましては末尾の表をご参照下さい。
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品
名 EWL-140-287
本コード
仮コード
制作日
H20.01.23
校
1255G0123302
初校
作業者印
清
水
MC
C
AC
色
スミ
アカ
トラップ
(
)
角度
調
APP.TB
210.0
裏
天
注意:バルーン付カテーテルを右心室あるいは肺動脈に進め
られないことは殆どありませんが、右心房や右心室が
肥大しているような場合、特に心拍出量が低い患者や
三尖弁不全症の患者などではカテーテルの挿入が困難
になることがあります。この場合には、患者に深呼吸
させることによってカテーテルの挿入が可能になるこ
とがあります。
2. 付属のシリンジを使ってバルーンを適正容量まで膨張させ、
異常がないか確認します。バルーンに著しい歪みがないかチ
ェックした後、滅菌生理食塩水又は滅菌水内にバルーンを浸
し、バルーンの漏れを調べます。挿入前にバルーンを収縮さ
せて下さい。
3. 圧モニターが必要な場合には、カテーテルの造影剤注入用ル
ーメンにフラッシュ装置と圧トランスデューサーを接続しま
す。また、圧トランスデューサー内及び接続チューブ内に気
泡がないことを確認します。
6. X線透視下で、カテーテルの注入用側孔が肺動脈の分岐部に
位置するようにカテーテルの先端を右あるいは左の肺動脈起
始部に進めます。注入用側孔の位置は、カテーテル先端から
15
. ∼25
. cmのところにあります。
カテーテルの位置調整はバルーンを収縮させた状態で行って
下さい。バルーンを膨張させたままにしておくとカテーテル
の位置が変わってしまうからです。
カテーテル挿入
種々の挿入方法がありますが、下記の手順が標準的なものです。
**1. カテーテルをセルディンガー型ガイドワイヤーとシースイン
トロデューサーを使用して経皮的に挿入するか、静脈切開を
行って挿入します。適切なイントロデューサーのサイズに関
しては、末尾の仕様表を参照して下さい。
注意:また、バルーンを膨張させたまま造影剤を注入すると、
血管に損傷を与える可能性があります。
2. 挿入中のカテーテルの硬化が必要な場合には、5∼10mLの冷
却滅菌生理食塩水をゆっくりと注入しながらカテーテルを進
めます。
7. 実際の造影の前に、造影剤のテスト注入を行うことをお勧め
します。バルーンを収縮させた後、5∼10mLの造影剤を手動
注入(ハンド・インジェクト)し、カテーテルの位置や造影
剤に対する耐性などをチェックします。
297.0
3. X線透視下で、心電図を連続的にモニターしながらカテーテ
ルを注意深く右心房内に進めます(圧モニターは、必要に応
じて行います)。
カテーテルが右心房と上下大静脈との結合部付近まで挿入さ
れた時の挿入部位からカテーテル先端までの距離は、典型的
な成人の場合、右前肘窩から約4
0cm、左前肘窩から約5
0cm、
頸静脈から15∼20cm、鎖骨下静脈から10∼15cm、大腿静脈
から約30cmです。
注意:大量の造影剤を肺動脈や肺動脈枝に注入する前及び注
入中は、カテーテルを必ず収縮させた状態にしておか
なければなりません。適正な造影剤注入レートや圧力
に関しては、末尾の仕様表を参照して下さい。
8. 選択的造影法は、右あるいは左の肺動脈枝全体像を見るのに
役立つものです。選択的造影を行うには、カテーテルを必要
な肺動脈枝へ挿入し、カテーテルの注入用側孔が造影したい
血管枝の主部に位置するようにカテーテル先端を操作します。
前項に記述したように、実際の造影の前に造影剤のテスト注
入を行って下さい。
4. 付属のシリンジを用いて、炭酸ガス又は空気でバルーンを適
正容量まで膨張させます。(液体を使ってバルーンを膨張さ
せないで下さい。)図1にバルーン用バルブの操作法を示し
ます。
バルーン用バルブ
9. 造影が終了したら、バルーンを収縮させたままカテーテルを
すぐに抜き取ります。これは潜在的な不整脈の発生を未然に
防ぐためです。バルーンが損傷するおそれがありますので、
シリンジで強制的に吸引しないで下さい。バルーン収縮後は、
バルーン用ルーメンに不注意に液体や空気を注入しないよう
に、シリンジを再度取り付けておいて下さい。
この←で開いています
開く
カテーテル
閉じています
閉じる
図1
【使用上の注意】
1. 使用注意
(1)左脚ブロック患者
[カテーテル挿入中に右脚ブロックが生じ、完全心ブロ
ックに至るおそれがあるため、心電図を注意深くモニタ
ーして下さい。]
バルーン用バルブの操作
注意:空気が動脈系に混入する可能性のある場合は、万一バ
ルーンが破裂しても炭酸ガスであれば、速やかに血液
中に溶解するため、無菌炭酸ガスの使用をお勧めしま
す。炭酸ガスはラテックス製バルーンから拡散するた
め、バルーンは膨張後2∼3分で収縮し、バルーン付カ
テーテルの流動性が失われます。
(2)ウォルフ−パーキンソン−ホワイト(WPW)症候群の
患者
[カテーテル挿入中に頻脈性不整脈が生じる危険性があ
るため、心電図を注意深くモニターして下さい。]
(3)肺高血圧症の患者
[肺動脈破裂を生じさせるおそれがあるため。]
5. バルーンを膨張させたまま、カテーテルを右心室そして肺動
脈まで挿入します。
(4)心奇形の患者
[挿入が困難な場合があるため。]
注意:右 心 室 圧 波 形 が 最 初 に 観 察 さ れ た 点 か ら、さ ら に
15cmカテーテルを進めても右心室圧波形がまだ見ら
れる場合には、カテーテルがループ(輪)を形成して
いる可能性があります。これはカテーテルのねじれや
結節の原因になります(「不具合・有害事象」の項を
参照)。このような場合には、バルーンを収縮させカ
テーテルを右心房内に引き戻して下さい。その後バル
ーンを再び膨張させてからカテーテルを進めて下さい。
2. 重要な基本的注意
(1)心内カテーテル付近での電気メス(ESU)の使用による
不整脈の発生が報告されています。ESUを使用する場合
は、ESUメーカーの指示に従って適切な接地を行って下
さい。
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品
名 EWL-140-287
本コード
仮コード
制作日
H20.01.23
校
1255G0123302
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)
角度
調
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(2)カテーテルの留置期間は、患者の状態によって求められ
る最小の時間だけにして下さい。
5)敗血症/感染
無菌操作、抗生物質軟膏の局所使用、滅菌布の頻繁な
交換など、感染予防対策をとることをお勧めします。
カテーテル挿入期間は72時間を超えないようにして下
さい。
(3)スタイレットを使ってカテーテルを留置した後、必ずス
タイレットを造影剤注入前に抜いて下さい。
(4)挿入時に抵抗感がある場合には、カテーテルを無理に押
し込まないで下さい。
6)右脚ブロック、完全房室ブロック
カテーテル先端等による心筋の刺激により、カテーテ
ル挿入中にブロックが生じるおそれがありますので、
心電図をモニターして下さい。
(5)本品は可塑剤であるフタル酸ジ(2-エチルヘキシル)が
溶出するおそれがあります。
(6)肺動脈内でのバルーンの再膨張は、注意深く徐々に行っ
て下さい。通常、膨張時には抵抗感を伴います。抵抗が
ない場合には、バルーンが破裂していると考えられます
ので、直ちに膨張を中止して下さい。バルーンが破裂し
ていてもカテーテルは使用することができますが、空気
あるいは液体がバルーン用ルーメンに入らないように注
意して下さい。
7)気胸
カテーテル挿入時や挿入中のカテーテル先端の遠位移
動、シースイントロデューサー挿入時の穿刺等により
気胸を起こすおそれがあります。
8)三尖弁及び肺動脈弁の損傷
カテーテル挿入時や挿入中のカテーテルの位置の調整
等により三尖弁及び肺動脈弁の損傷を起こすおそれが
あります。
(7)スワンガンツ・カテーテル抜去時には、必ずインフレー
ションシリンジをバルーン用バルブから取り外し、バル
ーン用バルブが開放になっていることを確認してバルー
ンを完全に収縮させて下さい。
9)血栓症及び血小板減少症
カテーテルの留置により、血栓の形成や血小板の減少
を引き起こすことがあります。
(8)カテーテル抜去時にバルーンがシースイントロデューサ
ー部位等で抵抗を感じた場合は、バルーンの収縮が不完
全である可能性がありますので、バルーン用バルブが開
放状態になっていてバルーンの収縮手技が完全であるこ
とを再度確認して下さい。
10)血栓性静脈炎
血栓形成により静脈壁の炎症が惹起されることがあり
ます。
(2)その他の不具合
1)ねじれ、ループ及び結節
右心室波形が最初に観察された点からカテーテルを
15cm進めても右心室圧波形が残っている場合には、
右心室内でカテーテルがループを形成していることが
あります。これは、カテーテルのねじれや結節の原因
となります。このような場合には、バルーンを収縮さ
せ、カテーテルを右心房まで引き戻します。バルーン
を再び膨張させ、肺動脈楔入部までカテーテルを進め
た後、バルーンを収縮させます。
結節が生じた場合には、X線透過装置を使用します。
適切なガイドワイヤーを挿入して結節が解ける場合が
あります。結節が解けない場合には結節が少しでも小
さくなるよう、X線透視下でバルーンを収縮させた状
態でカテーテルを注意深く引き、抜去します。
297.0
(9)バルーンの収縮状態を再確認後に、なおも抵抗を感じる
場合は、シースイントロデューサー及びカテーテルを共
に抜去することを検討して下さい。(抵抗のある状態で
シースイントロデューサーからのカテーテル抜去は、バ
ルーンの損傷・離脱を引き起こす可能性があります。)
3. 不具合・有害事象
本品の使用に伴い、以下のような不具合又は有害事象が発生
する場合があります。
(1)重大な有害事象
1)肺動脈の破裂
バルーン付カテーテル使用中における致命的な肺動脈
破裂の発生に関係する因子は、肺高血圧症、高齢、低
体温法及び抗凝固剤を使用した心臓手術、カテーテル
先端の遠位移動、動静脈瘻の形成及びその他の血管の
損傷です。
【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
2)穿孔
カテーテルの挿入中及び使用中に心筋及び血管等を穿
孔するおそれがあります。
1. 貯蔵・保管方法
直射日光を避け、乾燥した涼しい場所で室温にて保管して下
さい。
3)肺梗塞
カテーテル先端の移動により自然楔入状態、空気塞栓
及び血栓塞栓が生じると、肺梗塞に至るおそれがあり
ます。
2. 有効期間・使用の期限
外箱に記載(自社基準による)
4)不整脈
カテーテルの挿入中に不整脈が発生することがありま
すが、通常は一過性で自己限定性です。不整脈の中で
もっとも多く見られるものは心室性期外収縮ですが、
心室性頻拍及び心房性頻脈も報告されています。カテ
ーテル挿入中における心室性不整脈発生率を低下させ
るためにリドカインの予防投与を検討して下さい。心
電図モニターを行い、抗不整脈剤及び除細動装置によ
り迅速に対応できるような準備が必要です。
【包装】
1個入
【主要文献及び文献請求先】
文献請求先
エドワーズ ライフサイエンス株式会社 VCCマーケティング部
〒102-0085東京都千代田区六番町2番地8
電話番号:03−5213−5740
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仮コード
制作日
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表
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*
【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
エドワーズ ライフサイエンス株式会社
〒102-0085東京都千代田区六番町2番地8
電話番号:03−5213−5700(顧客窓口センター)
外国製造業者(国名):エドワーズライフサイエンス社(米国)
Edwards Lifesciences LLC
*仕様
カテーテル有効長(cm)
カテーテル・フレンチサイズ
カテーテルの色
収縮時バルーン径
適合イントロデューサー径
膨張時バルーン径(mm)
バルーン膨張容量(mL)
適合ガイドワイヤー径(インチ)
注入用側孔位置(cm)
カテーテル・マーカー間隔(cm)
固有周波数※(注入ルーメン)
振幅比(注入ルーメン)
造影剤注入レート※※(mL/sec)
備考
カテーテル材質
191F7
191F8
110
110
7F
8F
黄
茶
7F
8F
7F
8F
13
13
15
. (CO2)
15
. (CO2)
00
. 40
00
. 46
15
. ∼25
.
15
. ∼25
.
10
10
573
. Hz
527
. Hz
33
.:
1
31
.:
1
20
28
(650Psig)
(535Psig)
成人用
成人用
ポリ塩化ビニルによる成型加工、X線不透過
※
37±2℃ H2OでStatham P23Db圧トランスデューサーによる測定。
表示の注入レートは、該当圧力でMedrad Mark Ⅳ注入器を使用し、Renografin76造影剤を37℃にしたときに得られた平均値です。実
際の注入量は、温度、注入器機種、造影剤の粘度によって影響を受けます。
297.0
※※
上記のすべての値は、公称値です。
特注カテーテルにつきましては、別途添付の仕様をご参照下さい。
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H20.01.23
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