ジェームス・クドー展 - プロモ・アルテギャラリー

Untitled 2001 Acrylic on Canvas 160x60cm
Brazilian artist
photo: Sergio Guerini / Alex Bertini
James Kudo
ジェームス・クドー展
9/21 –10/2
2001
(金)
(火)
主催/会場=プロモ・アルテ ラテンアメリカンアートギャラリー
12:00∼19:00 (月曜日休み exceto às segundas-feiras) 期間中作家来日
後援=駐日ブラジル大使館 Patrocínio: Embaixada do Brasil em Tóquio
協賛=ヴァリグ・ブラジル航空 Colaboração:
問合せ先=プロモ・アルテ ラテンアメリカンアートギャラリー
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-51-4 ガレリア2F
GALERIA 2F, 5-51-4, Jingumae, Shibuya-ku, Tokyo
Tel:03-3400-1995 Fax:03-3400-9526 URL: http://www.promo-arte.com
Brazilian artist
James Kudo
ジェームス・クドー展
photo: Sergio Guerini / Alex Bertini
日本では久しぶりとなるジェームス・クドーの個展である。これまでの作品をよく知る者にとって今回の新しいシリーズも含めた展覧会は、
今までにないスケールで観る者をクドーの世界に惹きつけてくれるであろう。
ジェームス・クドーはこれまで、彼がブラジルに生まれた日系人であること、サンパウロで勉強した後、かの地の日本人コロニアの日本文化
協会主催である「第20回サロン文協展」において金賞を受賞し、ニューヨークで勉強する機会を得たこと、等々そのユニークな経歴を中心に紹
介されることが多かった。しかし作品を主体に彼の世界を捉えていくと、そこには一貫して流れる彼のノスタルジックで繊細な想いが見えて
くる。
クドーの作品にしばしば登場するモティーフのひとつに、すべり台がある。幼少のころ、ブラジルの田舎町で自然に囲まれて育ったクドーは、
すべり台をはじめて目にしたとき、「遊びたい」という感情の前にそのフォルムの美しさに目を奪われたという。今、彼が描こうと試みるのは
当時から変らない、すべり台に対するあこがれと、美しいと感じた子供時代の感動である。
子供が絵を描くとき、自分が描きたい対象や出来事がうまく描けるまで、ともすると何本もの線や色を置いては消し、消しては描く作業を繰
り返す。その行為は最初から間違うことのないよう、失敗を恐れて線を引く作業と対照的である。一時期サンパウロの病院でアートセラピー
の仕事に携わっていたクドーにとって、そんな子供たちの絵を描く姿は、改めて自分の幼少時代に発見したさまざまなモノを想い出させてく
れるいい機会であったという。
新作の中には写真を用いた作品が見られる。すべり台や遊び場の情景が彼の幼少時代の想いを再現しようという試みだとすれば、こちらはそ
の試みのプロセスを少々解き明かして見せている作品シリーズと言えよう。
写真を撮る、という行為は言い換えれば瞬間の情景をネガに焼き付ける、ということである。その後人の手を加えて現像し、はじめて私たち
はプリントされた写真を眺めることが出来る。幼少の頃の感動をひとつひとつネガに焼き付けていたクドーは大人になった今、ネガに彼の手
を加え、作品にすることによってその情景を再現しようとしている。そのプロセスは時間を超え、国境を越えて画布に記録されていく。時の
流れをひとつの画面に表すとき、それは二部作や三部作となり、私たちに一瞬の中の凝縮された時空を体験させてくれるのだ。
ニューヨーク生活で本当に「一人」になり、真の意味での自由を知ったというクドーは、その後自由に幼少時代の自分との時空を行き来するよ
うになった。彼の作品を前に、私たちも自分の幼少時代の感動を、そのなつかしい風景を想い出せるかもしれない。
ジェームス・クドー 略歴
1967
ブラジル、サンパウロに生まれる
1990
サンパウロ美術大学、アート ステューデントリーグ(ニューヨーク)にて学ぶ
Born in 1967, São Paulo, Brazil
Graduated from São Paulo Art University, studied at
Art Student League, New York, USA
個展歴
2001
1998
Selected Solo Exhibitions
1996
1995
1994
1993
1992
プロモ・アルテ ラテンアメリカンアートギャラリー(東京)ダン・ギャラリー(サンパウロ)
カンジド・メンデス ギャラリー(リオデジャネイロ)
ノタリアート・ギャラリー(ニュールンベルグ/ドイツ)
ビピズ・ギャラリー(ケルン/ドイツ)ヒベライン・プレット美術館(サンパウロ)
プロモ・アルテ ラテンアメリカンアートギャラリー(東京)
SESCパウリスタ・ギャラリー(サンパウロ)カンピーナス現代美術館(ブラジル)
プロモ・アルテ ラテンアメリカンアートギャラリー(東京)
イカロ・ギャラリー(ニューヨーク)MOA オカダ・モキチ基金(サンパウロ)
アメラシア銀行(ニューヨーク)
グループ展歴
2000
「Todayラテン・カリブ現代美術展」三浦美術館(松山)
1998
サンパウロ美術館 「インターナショナル・コンペティション」(サンパウロ)
「国際丹南アートフェスティバル‘98武生」(福井)
1996
「ブラジル現代日系作家展」サンパウロ美術館、岐阜県立美術館、麻布美術工芸館、新潟県民会館、
徳島郷土文化会館、横須賀市はまゆう会館、太田市東毛学習文化センター
「ブラジル・サンパウロの5人展」国際丹南アートフェスティバル
‘96武生
(福井)
「土岡秀太郎生誕100年記念100点展」(福井)
1995
「日本人と日系人作家展」サンパウロ大学現代美術館
「ブラジル-日本友好100周年展」メトロポリタン美術館(クリチバ/ブラジル)
「ブラジル-日本美術展」MOAオカダ・モキチ基金(サンパウロ)
ティアガルテン・ギャラリー(ベルリン/ドイツ)
ヴァーゲ・マルケン イベロアメリカ研究所(ベルリン/ドイツ)
「支流」カーザ・ド・オリヤール(サント・アンドレ/ブラジル)
1994
MOA オカダ・モキチ基金(サンパウロ)サンパウロ美術館 芸術工房(ロート/ドイツ)
受賞歴
UNAMA美術コンクール アマゾン大学(ブラジル)
1995
グンテル賞 サンパウロ大学現代美術館
第20回ヒベイロン・プレット現代美術コンクール(ブラジル)
1993/91/90 サロン文協会コンクール (ブラジル)
1987
第2回アバレー近代美術サロンコンクール(ブラジル)
プロモ・アルテ ラテンアメリカンアートギャラリー
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 5-51- 4 ガレリア2F
GALERIA 2F, 5-51-4, Jingumae, Shibuya-ku, Tokyo Tel:03-3400-1995 Fax:03-3400-9526
E-mail: [email protected] URL: http://www.promo-arte.com
2001 -Dan Galeria, São Paulo, Brazil
1998 -Candido Mendes Gallery, Rio de Janeiro, Brazil
-Kunstraum Notariat, Nümberg, Germany
1996 -Bipi's Galerie Koln, Germany
-Museu de Arte de Ribeirão Presto, São Paulo, Brazil
1995 -Promo-Arte Latin American Art Gallery, Tokyo, Japan
-Contemporary Art Museum of Campinas, Brazil
1993 -Icaro Gallery, New York, USA
Selected Group Exhibitions
2000 -Latin American & Caribbean Art Today -Miura
Museum of Art, Matsuyama, Japan
1998 -Museum of Art of São Paulo, Brazil
-Tannan Art Festival '98, Japan
1996 -Contemporary Brazilian Nikkey Artists MASP, São
Paulo, Brazil (touring exhibition -Museum of Gifu
Prefecture, Tokyo Azabu Museum, Niigata Municipal
gallery, Tokushima Kyodo Museum, Japan)
Selected Awards
1995 -Premio Gunther de Pintura, MAC/USP, Brazil
-XX National Contest of Contemporary Art, Ribeirão
Preto, Brazil