ASPを利用した受・発注者間の情報共有 −工事施行段階における電子納品までの効率的な進め方の紹介− 財団法人 日本建設情報総合センター 主任研究員 田代恭一郎 http://www.cals.jacic.or.jp 現状の文書の電子化及び電子納品 ・受発注者間のやり取りはメールを利用 受注者 発注者 ファイル、メールの管 理が必要 ・納品時に納品データ作成 受注者 文書作成ソフトにより 作成したファイルを メールに添付してやり 取り 発注者 電子納品生成ソフトな どを利用して膨大な ファイルより作成 間違えを生じやすい 情報共有システムの提案 受注者 発注者 ・情報共有サーバで情報を共有 ・情報共有システムにより納品データを自動作成 情報共有の方法 ・発注者内サーバを利用 発注者内に共有サーバを設置し情報共有システムを運用する ①サーバ設置費用が必要 ②ネットワーク運用管理の人材が必要 ③情報共有システムの開発費用が必要 ④既存システム連携等のカスタマイズ可能 サーバを独自に 設置するのはコス ト、資源的な制約 がある ・ASP(ApplicationServiceProvider)を利用 第三者が運営する共有サーバを利用し提供される情報共有システムを利用する ①ASPが提供するサーバを利用 ②ネットワーク運用管理はASP業者が行う ③ASPの提供する情報共有システムを利用 ④カスタマイズには不向き コスト、運用面の 問題は解決される が柔軟性は劣る ASPを利用した情報共有システムの概要 ・受発注者間でリアルタイムに情報を共有 ・日常の業務(発議、承認)により電子納品データを作成 発議 受注者 承認 インターネット 閲覧 閲覧 通知 発注者 通知 データベース 電子納品作成依頼 竣工検査 送付 送付 打合せ簿を例とした画面の流れ 情報共有システムの流れ(例:打合せ簿) ・新規登録(打合せ簿発議) ・電子納品要領に沿ったデータを入力 ・登録すると関係者に自動でメール通知 ・必要であればファイルも添付可能 情報共有システムの流れ(例:打合せ簿) ・一覧表示 ① ② ③ ①工事毎に表示可能 ②一覧で処理状況が把握可能 ③「未確認」のみ表示など抽出表示が可能 情報共有システムの流れ(例:打合せ簿) ・確認画面 ① ② ①処理履歴を確認可能 ②発議に対してワークフローを経た承認可能 情報共有システムの流れ(例:打合せ簿) ・様式表示 ・承認者を一覧で表示 情報共有システムの実用化に向けて 情報共有システムを利用すると(施工中) ・正確性の向上 膨大な文書ファイルの管理は共 従来 受注者 発注者 発注者 有サーバ上で実現 ・閲覧性の向上 登録情報の閲覧時に検索、 抽出などの機能により、簡単に 対象帳票を閲覧可能 情報共有 受注者 発注者 情報共有システムを利用すると(竣工検査時) 従来 ・品質の向上 受注者 発注者 システムにより自動生成される ため間違えがない ・省力化 電子納品作成ボタンでシステム により自動生成され、ASP業者 からCD-Rが送付される 情報共有 受注者 発注者 今後の取組み ・実証実験の分析 ・情報共有システム標準仕様の策定、公表
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