快走の入り口 サスペンション・セッティング 14 今月はビューエルのタイヤテストで大発見あり。超有益快走情報だ サスペンション・セッティングの連載は、2011年1月号の巻頭特集からスタートして すでに1年と2カ月、14回目である。 しかしどうも、 まだまだ終わる気配が少しも見えてこない それというのも、 オートバイを楽しく安全に走らせることとサスペンションセッティングが密接な関係にあるからだ Photos:Teruyuki Hirano, Y. Nabeshima, M. Sato and Y. Sato オザワR&Dのサスキットと カーボンホイール仕様のS1000RR オザワR&Dと本誌が協力して足まわりをチューンア ップしたBMW S1000RRがどのように峠を快走したかは 先月号の"スペシャル・スーパースポーツ王座決定戦" でお伝えした。そこで今月は、市街地で試乗してみた。 250ccスーパースポーツ化計画 カワサキ・ニンジャ250Rの第2回 ニンジャ250Rを、どこのだれが乗っても文句なしのス ーパースポーツに仕上げる連載の2回目である。今月の テーマはタイヤのラジアル化。しかし、純正サイズのリ ア用ラジアルが存在しない。そこでとった解決策の話。 XB12RとXB9SXの2台を使い ビューエルに合うタイヤを探す 女性ライダーのビューエルXB9SXの操縦安定性を高 めて乗りやすくしようというシリーズの3回目だが、今 回はもう1台XB12Rを借りてきて、ビューエルに合うタ イヤ探しという観点から取材をしたところ、これが…。 サスペンション・セッティング 14 __ Part 1 東京都内のチョイ乗りですら、カーボンホイールは圧勝 いつものワインディングロードで、 スタンダードからカーボンホイールに交換して得た好印象と まったく同じ走行フィーリングの向上が市街地でも得られた。オザワR&Dのサスキットと ダイマグ製カーボンホイールのふたつを装着したS1000RRは実に素晴らしいと、言い切ってしまおう S1000RRのコーナリング能力と走りの味わいが、 ダイマグのカーボンホイールによって大幅に向上 した事実は先月号で報告した。では、ハイスピー ドでコーナリングするのではなく、市街地をゆっ くり走ってみたらどうか。これは当然テストすべ き項目である。ではあるが、正直なところ、過大 ❶カーボンホイールへのタイヤ (標準装着品のメッツラー・レ ーステックK3インタラクト) 装着作業は、いつものように、 スピードスターにお願いした。 ❷サムアップ! こいつはかな りいいぞと、ご機嫌の私である。 な期待をせずに私はクラッチをミートした。 ところがどうだ。走りだした瞬間から動きの軽 ーンウィズでちょっと飛 さがはっきりとわかったではないか。引き続き感 ばした首都高速の楽しさ じたことを列記するなら、ブレーキの利きのよさ と、きりがないのである。 (峠では気づきにくかったが、リアもよく利く)、 ひとまとめに記すなら、 小さな角の曲がりよさ、Uターンのしやすさ、リ オートバイがひとまわり 小さく、軽くなったよう なのだ。これまでの私は S1000RRを市街地の足に することを好まなかった。クルクルと自在になる ❶ ● 52 BIKERS STATION 2012-2 ❷ ● うれしい。だれもが身長175cm以上ではないのだ。 …とは言いかねるハンドリングが車体を大きく感 とにもかくにも、S1000RRのオザワR&Dサス じさせていたのがその理由だと、カーボンホイー キット装着車とダイマグ・カーボンホイールCA5 ル仕様に乗ったことで、はっきりとわかった。 との相性は抜群によろしい。S1000RRのオーナ オザワR&Dのサスキットによって、大荷重に ーの皆さんには、だまされたと思ってこのふたつ はばっちり耐えながらも足着き性が向上するのも を試されたいと申し上げる。 (佐藤康郎)
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