豊橋市立南稜中学校 1 年生 保健体育科・器械運動 マット運動 1 ねらいと方法 (1)実践のねらい この授業は、大須賀浩教諭が校内授業研究会という位置づけの中で取り組んだもので ある。単元の後半部分である本時(4/7)は、側方倒立前転・跳び前転・前方倒立回 転跳びの3つの技にチャレンジする。本時の指導の目標のひとつは、「技のポイントを 押さえて練習に取り組むことができる。」である。難しい3つの技を安全かつ正確に演 技できるようにするにはどうしたらよいか。授業構想を練っていく中で彼は、模範演技 を自分が行ったものを動画に収録し、電子黒板で説明することを考えた。途中姿勢や体 が進む方向を説明するのに、効果が狙えると考えたからである。 (2)実践の方法 技を行う上で必要な技能・注意する点について全員を集めて伝え、より多くの生徒が 正しく技を行えるようにしたいと考えた。まず、事前準備として教師自身が3つの模範 演技を行い、動画をカメラに収録した。次に、各技のポイントを説明するため、一時停 止やマーキングペンを入れる部分を検討した(側方倒立回転では一直線上で倒立を経過 して回転する様子など) 。実際の授業では、電子黒板を体育館へ移動し設置した。 2 実践 この3つの技は危険が伴う。また、 正確に美しく成立させるためのポイン トもある。技を行う上で必要な技能・ 注意する点について、予定通り全員を 集めて電子黒板で教師が行った模範演 技の動画を見せ、説明した。 3 成果と今後の課題 電子黒板による模範演技解説の効果は絶大であった。若者らしい柔軟な発想と、電子 機器を積極的に授業へ導入するチャレンジ精神が成果をあげたと考える。跳び前転は補 助が入ればほぼ全員でき、側方倒立回転も足が上に上がり一直線上に近く着地できるよ う意識できる生徒が増えた。なによりも、電子黒板に見入る生徒の目の輝きが授業を参 観した教師の一致した感想であった。課題としては、電子黒板は体育館常設の備品では ないため移動が大変で毎時使用は難しい。生徒の演技を収録して見せることも考えられ るが、安全に監督するためには、撮影にもう一人教員配置が必要となり難しい面がある。 (文責 柴田民生) - 64 -
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