第5学年1組 保健体育科 授業のデザイン 日時 2016年5月25日(水)5校時 場所 体育館 指導者 北脇 俊宏 1.単元名 「すっと 立てるかな」マット運動 2.児童の実態と単元について 本学級の児童は、男19名、女子10名 計29名である。 素直で元気な児童が多く、活発であるが、じっくりと課題に取り組んだり、落ち着いて 話を聴いたりすることは苦手である。 4年生のときから「聴く」ことは「相手を認めること」であり、聴いてもらえると話し ている人は安心できるということを繰り返し話し、静かに「聴く」ということはできるよ うになってきた。しかし、自分に興味、関心のあることが話している人以外に少しでもあ るとそちらに気を取られて相手が安心できるような聴き方ができない児童が多い。5年生 になり、学級で大切にすることを考えたときには、自己中心的な行動をするのではなく、 みんなのことを考えて行動できるようにしたいという意見が多く出た。そのことから学級 の合言葉を自己中の反対の意味として「みな中」とした。お互いが自分のことだけでなく みんなのことを考えて、誰もが認め合い、支え合い、安心して生活できる学級を目指して 毎日の生活の中で取り組みを行っている。自分がやりたいことをするのではなく、学級全 体としてしなければならない事を意識することで少しずつ人のことを「待つ」ことや相手 の考えを「認める」ことができるようになってきたように思う。今後も、より「みな中」 な行動を考えながら、誰もが安心して生活できる学級を目指していきたい。 運動については、男子は体を動かすことが好きな児童が多く、休み時間は外でドッジボ ールをして遊ぶ児童が多い。運動技能についても比較的高い児童が多いが、運動が不得意 で苦手だと感じている児童と大きな差がある。女子は休み時間に外に出て遊ぶ児童は少な いが、体育の時間には積極的に体を動かす児童が多い。ただし、普段から運動することが 習慣化していない児童が多く見られ、そのような児童は運動に対して苦手感をもっている と考えられる。 マット運動では「失敗したらどうしよう。」という不安感や、 「体のあちこちが痛い。」と いう思いから苦手意識をもつ児童が少なくない。そこで、本単元ではマット運動の中心的 なおもしろさを「 (私が)転がる―(私を)転がす おもしろさ」と位置づけた。マットの 上で体を回転させるときにはある一定のところまでは自分の意思で体を操作できるが、一 度体が回り始めると自分の意思で体を操作することができなくなる。そこで求められるの は体を動きの流れにうまく乗せられるかということである。自分で転がる力と自分を転が す力が求められる。動きの流れにうまく体を乗せられたときにスムーズに回転でき、心地 よさが生まれると考える。回転することのおもしろさを感じながら、友だちの動きをグル ープで見合い、身体言語としてその動きを訊き合うことで目指す動きに近づけていけるよ うにしたい。 3.単元目標 ・友だちと互いの運動について訊き合いながら技の練習ができる。 (態度) ・心地よさを感じながら大きな動作で回転技ができる。(技能) ・自己の能力に適しためあてをもち、課題解決に合った練習方法や場を選ぶことができ る。 (思考) 4.学習計画(全7時間) 第1次 オリエンテーション 第2次 前転ですっと立てるかな 後転ですっと立てるかな 前転や後転で狙った所にすっと立てるかな 跳び前転ですっと立てるかな 跳び前転で狙った所にすっと立てるかな(本時) 第3次 マット運動発表会 5.本時の目標 ・友だちと跳び前転について訊き合いながら練習できる。(態度) ・腰を大きく開いた跳び前転から狙ったところに立つことができる。 (技能) ・自己の能力に適しためあてを設定して練習することができる。 (思考) 6.本時の展開 学習活動 教師の支援 1.回転することを楽しみながら基本的な回転 ・楽しい雰囲気で練習できるように音楽をか 技の練習をする。 ける。 跳び前転ですっと立てるかな 2.グループで跳び前転について訊き合い、よ ・良い動きや良いアドバイスを取り上げて褒 り大きく回転しながら狙った位置に立つ 練習をする。 める。 ・グループ練習の途中で集合させ、課題を整 理し全体で訊き合わせる。 跳び前転ですっと立って友だちとつながろう 3. グループで跳び前転でつながりながらの ・発表を見る視点を確認する。 発表に挑戦する。 7.参観の観点 ・子どもの学びはどこで生まれたか(どこで滞ったか) ・聴き合う関係ができているか(子ども同士、子どもと教師) ・ 「つなぐ」 「もどす」のあり方はどうか。 ・授業を参観して、自分が学んだことはなにか。
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