下水道維持管理 5 修復・改築工法の概要

下水道維持管理 5
−修復・改築工法の概要−
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修復・改築工法の概要
製管工法
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プロファイルドラム
製管工法は、既設管渠内に硬質塩化ビニル
材をスパイラル状に嵌合させながら製管し、
既設管渠との間隙に裏込材を充填して、複
合管とする工法です。
プロファイル
新管用製管機
既設管
新管
図1 製管工法(例)
反転工法
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反転工法は、硬化性樹脂を含浸させた繊維
性の補修材料を、既設人孔から下水道管渠
内に加圧しながら反転挿入し、加圧状態の
まま樹脂を硬化させ、管渠内に密着した更
正管を形成する工法です。
反転挿入方法には、水圧によるものと空気
圧によるものがあります。
反転機車
空気圧縮機
発動発電機
サーモホース
到達受け
図2 反転工法(例)
形成工法
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形成工法は、硬化性樹脂を含浸させた繊
維性の補修材料を、対象管渠内の補修箇所
に貼り付けることによって、部分補修を行
う工法です。硬化方法には、熱硬化、光硬
化ならびに自然硬化があります。
補修に必要な機材は、既設人孔から搬入・
搬出するため、非開削で施工が可能です。
テレビカメラ車
内面補修車
管路調査技師
巻取ウインチ
補修材
止水栓
TVカメラ
補修装置
図3 形成工法(例)
ライニング工法
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シールホース
コンクリート素地
エポキシ系、ビニルエステル系、ポリウレ
タン系などの樹脂に硬化剤を混合すること
によって常温で硬化させ、防食被覆層を形
成する工法です。
防食被覆層の形成方法は、ローラーや金ゴ
テを用いる人力作業と、吹付機を用いる機
械施工に大別されます。
コンクリート表面に施す前処理、表面処理、
素地調整、防食被覆層の施工および養生な
どの一連の工程からなります。
コンクリート表面処理
断面調節層
プラマー処理
防食被覆層
図4 ライニング工法(例)
止水工法
5
高圧洗浄車
止水工法は、管渠継手部やクラックからの
侵入水を止水するもので、管体強度は増加
しません。
止水工法には、対象管渠の外周地盤空隙に
注入材を充填して水みちを塞ぐ工法と、粘
着性と弾力のあるシール材を侵入箇所に貼
り付けて止水する工法があります。
補修プラント車
止水プラグ
TVカメラ車
TVカメラ
注入材
TVカメラ
継手部・クラック・副管 取付管
図5 止水工法(例)
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リング工法
TV車
リング工法は、円筒状に加工されたステン
レス製の帯状材料を、対象管渠内の補修箇
所に圧着、着装する工法です。
エアー
作業車
洗浄車
スナップロック
上流
ケーブル
嵌合機
止水栓
下流
TVカメラ
図6 リング工法(例)
さや管工法
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さや管工法は大きく分けて2種類です。
1つは、既設管渠の内径よりも小さい管渠を
牽引挿入し、間隙に充填材を注入して複合
管を形成するものです。
もう1つは、硬化性樹脂を含浸させたライナ
ーや硬化性の連続管を既設管渠内に引き込み、
拡張・密着させて製管するものです。
いずれも更正管が工場製品であるため、仕
上り後の高い信頼性が特長です。
FRPパイプの挿入
図7 さや管工法(例)
改築推進工法
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下水道管渠の新設工事に使用されている推
進工法を応用して、管渠の布設替えを行う
工法です。
この工法には、対象管渠を破砕しながら新
管を布設するものと、既設管渠の外側にさ
や管を推進挿入した後で、内側の既設管渠
を破砕除去するものがあります。
トラッククレーン
ルプリケータ
到達立杭
フロントジャッキ
老朽
下水管 ゲビンテ鋼棒 クラッキングヘッド
コンプレッサ
計測器
ワイヤロープ
杭口コンクリート壁
ジャッキ台 または鉄板反力板
図8 改築推進工法(例)
2801GK1.0-011.4
発進立杭
新管
インパクトモール
(推進機)
ターゲット
発進台