第1号 医療法人社団 群仁会 保坂内科クリニック ご挨拶 こんにちは!!保坂内科クリニック 管理栄養士の黒嶋です!! 毎日皆様が生活の上で必ず行うもののひとつに「食事」があります。透析患者様は普段から タンパク質やリン、カリウム等の栄養成分に気を配りながら食事をしている事と思います。 皆様の食事に対しての不安や疑問に書面を通して少しでもお役に立てれたら・・・と思い、 このたび、透析患者様向けの「食事専門通信」を発行する事となりました!! 普段何気なく疑問に思う食材についてのワンポイントや、 簡単に出来て安心して食べられるお料理レシピなど・・ 楽しく読んで頂けると幸いです!!どうぞよろしくお願いいたします!! ※100g当たり エネルギーリン いちご 34kcal 170mg うど 18kcal 25mg ふき(ゆで) 8kcal 15mg たけのこ(ゆで) 30kcal 60mg 菜の花(ゆで) 28kcal 86mg アスパラガス(生) 22kcal 60mg カリウム 170mg 220mg 230mg 470mg 170mg 270mg 目安 中1粒約15g 約5㎝で25g(皮付き) 細竹1本約15g お浸し1人前約50g 中1本約20g リンが高い食材は何だろう? 「リン」と言う栄養成分はほとんどの食材に含まれているものです。 食材の中でリンは皆様も日々気を付けながら食事されている事と思います。 食材の中でも特に含有量の多い食材はいったい何なのでしょうか? 食品群別に多い順から並べてみました。 (100g当たり) とうもろこし ホットケーキ 玄米 スパゲティー(乾麺) マカロニ(乾麺) カップめん(麺のみ) クリームパン 食パン そば(ゆで) もち デニッシュパン あんぱん そうめん ごはん 中華めん(ゆで) うどん(ゆで) 270mg 170mg 130mg 130mg 130mg 120mg 120mg 83mg 80mg 78mg 75mg 74mg 70mg 34mg 31mg 18mg 炭水化物といわれる穀類。中でもリンが多いものはダ ントツで『トウモロコシ』です。 1本約150g(食べられる部分)なので、食べる時 は注意が必要ですね。 『ホットケーキ』は中に入っているベーキングパウ ダー(ふくらし粉)にリンが多く含まれています。 ベーキングパウダーを使ったケーキやお菓子類にも気 を付けましょう。 麺類では『ゆでうどん』がリン含有量が少なめですね。 市販のうどんは1玉約200gなので食べやすい食品 です。皆様はこの穀類をしっかり摂ってエネルギーを とる事が大切です。 (100g当たり) 大豆(乾) きな粉 納豆 ゆで大豆 木綿豆腐 こしあん 絹豆腐 豆乳 はるさめ(乾) 580mg 520mg 190mg 190mg 110mg 85mg 81mg 49mg 16mg (100g当たり) 豚レバー 豚ひれ肉 鶏ささみ 豚もも肉 鶏もも肉(皮なし) 牛もも・ひれ肉 豚ロース肉 豚ひき肉 豚ばら肉 牛ばら肉 鶏手羽先 牛ミノ・ホルモン 340mg 230mg 220mg 200mg 190mg 180mg 180mg 170mg 140mg 130mg 100mg 80mg (100g当たり) いわし きんめだい しらす干し ししゃも ほっけ(開き干し) かつお あじ(開き干し) さけ たら まぐろ(赤身) さば さんま 570mg 490mg 470mg 360mg 300mg 280mg 270mg 270mg 270mg 270mg 230mg 180mg 豆類は植物性のたんぱく質で健康食と言われています。 基本的に乾燥の豆類はリン・カリウムが多く含まれて いますが、柔らかく煮る事で含有量もかなり減少しま す。 木綿豆腐・絹豆腐の100gは約1/3丁分に相当し ます。メイン料理に豆腐料理を取り入れると魚や肉類 よりもリンを少なく摂取できますね。特に体重を落と したいという方にはおすすめの食材ですよ。 はるさめはリン含有量がかなり少ないので、サラダや 炒めものにおすすめです。 『あんこ』は意外にリンが少ない事が分かります。さ らに「こしあん」はリンもカリウムも少なめですので、 あんこを摂り入れた間食も良いエネルギーアップにな ります。 ちなみに一般的にスーパーで売っているあんぱんには、 約50gのあんこが入っています。 肉類はほかのたんぱく質に比べて、アミノ酸価 という数値が高く、筋肉や体の組織を作るたんぱ く質が豊富で食べて欲しいたんぱく質です。 肉類は基本的に「脂の多い肉はリンが低 い」と覚えてください。豚ばら肉や鶏手羽先、 ホルモンや牛タン等も比較的リンが低いので食べ やすい食品です。 メインのおかずにする場合、1食当たり50∼6 0g(女性の手のひらに乗るくらいの大きさ)を 目安にたべましょう。 魚類は青魚(さば・さんま等)より白身の魚(た い・ほっけ等)の方がたんぱく質が多く同時にリ ンも多く含まれています。 メインのおかずにする場合、1食当たり50∼6 0g(女性の手のひらに乗るくらいの大きさ)を 目安にたべましょう。 マグロは赤身より中トロ、中トロより大トロの方 がリンは少ないのです。 マグロが原料になっているツナ缶もリンが少なく、 調理しやすい食材です。(特に「ライトフレー ク」と書いてあるツナ缶がおすすめです。 編集後記 今年から定期的に透析室にお邪魔して、皆さんの食事状況やご相談、時には世間話・・・ をさせて頂いております。長い白衣を着た人物がウロウロしていたら、「あ、栄養士がきたな。」と 思って頂けると嬉しいです。ごはんの事でわからない事があったらどんな事でも結構ですので 声をかけて下さいね!!「お食事通信 第2号」は6月発行予定です。お楽しみに★
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