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中村 雨紅 - 八王子市図書館

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八王子こどもレファレンスシート
中村 雨紅
う こう
▲昭和31 年ころの雨紅
『
中
村
雨
紅
詩
謡
集
』
よ
り
空
に
は
キ
ラ
キ
ラ
金
の
星
。
小
鳥
が
夢
を
円
い
大
き
な
見
る
頃
は
お
月
さ
ま
子
供
が
帰
っ
た
後
か
ら
は
か
烏 らす
と
一 いっ
緒 しょ
に
帰
り
ま
し
ょ
う
。
お
手
々
つ
な
い
で
皆
帰
ろ
山
の
お
寺
の
夕
焼
け
小
焼
け
で
鐘 かね
が
鳴 日
る が
暮
れ
て
夕
焼
け
小
焼
け
(
大
正
8
年
作
)
雨紅のおいたち
ゆ う や
こ
や
どうよ う
「夕焼け小焼け」という童謡を知って
いますか。市内では夕方になるとどこに
いても耳にするあのメロディーです。こ
なかむ ら う こ う
の童謡の詩を書いたのが、中村雨紅です。
中村雨紅は、明治30年(1897)2
み や お じんじ ゃ ぐ う し
たかい
月6日、宮尾 神社 宮司 であった父高井
たんご
ふ み な み た ま ぐ ん おんがた
丹吾、母・シキのもと東京府南多摩郡恩方
しゃ むしょ
むらかみおんがた
村上恩方の宮尾神社の社務所で生まれ、
みやき ち
宮吉と名づけられました。ですから雨紅
▲ 日暮里時代の雨紅(写真中央)
の本名は高井宮吉といいます。明治42年
▲ tyuuoしゃししゃs
じんじょう
そつぎょう
(1909)に上恩方尋常 小学校(現在の恩方第二小)を 卒 業 し、明治 44 年(1911)恩
ほうお ん
し は ん
方村報恩高等小学校を卒業、その後大正5年(1916)に東京府立青山師範学校を卒業し
きたとしまぐん に っ ぽ り ま ち
きょうし
て、この年に東京府北豊島郡 日暮里町 第二日暮里小学校の教師 になりました。大正6年
なか むらけ
よ う し
(1917)、雨紅が20歳のとき、おばの家である中村家の養子になりました。その翌年、
てんき ん
日暮里町第三日暮里尋常小学校に転勤となります。
げんじつ
師範学校で学び、教育の理想を持って教師になった雨紅でしたが、子どもたちの現実の
まず
すがた
ぬす
姿 はすさんだものでした。貧しい家庭の子どもが多く、子どもたちが店先から食べ物を盗
まど
ど そ く
んだり、授業中いなくなったり、教室に窓から土足で出入りしたりする姿を見た雨紅は、
どうとくし ん
ゆた
かんじゅせ い
じ
こ ひょうげんりょく
じょうそうきょういく
ひつようせい
子どもたちに道徳心や豊 かな感受性 と自己 表現力 を育てる情操 教育 の必要性 を感じまし
ど う わ
ころ
た。そしてこの頃から学級文集を始めるとともに、童話を書き始めたのです。
たんじょう
夕焼け小焼けの誕生
い し き
大正時代の中ごろには、
「子どもたちに芸術性の高い童謡や童話を」という意識が高まり、
ざっし
『赤い鳥』や『金の船』
(後に金の星)などの児童文芸雑誌が生まれます。雨紅の作品もこ
の『金の船』に、大正10年(1921)高井宮のペンネーム(文章を書くときに使う名前)
の ぐ ち うじょ う
で、童謡「お星さん」などがのりました。特に童話「お別れの先生の話」は野口雨情(童
じ ゃ ま
謡詩人)などにとてもほめられました。しかし、童話を書くことは勉強を教える邪魔にな
しか
せんね ん
ると校長に叱られ、雨紅は道を歩きながら考えられる童謡づくりに専念するようになりま
した。
せい
ところで、中村雨紅というペンネームには、養子先の「中村」という姓と、野口雨情の
えら
そ
に
ように偉くなりたいと「雨」を一字もらい、「紅」はそれに染まる、似かようという思いが込
められています。大正12年(1923)に「夕焼け小焼け」が発表されました。ところが
が く ふ
か ん と う だ いし ん さ い
はい
その楽譜は世の中にでまわる前に、関東大震災のため灰 になってしまったのです。わずか
のこ
に残った13部ほどの楽譜が、人から人へと歌い広められていきました。
雨紅は仕事から帰るとき、八王子駅からふるさと恩方までの約16kmの道のりをいつ
とちゅ う
も歩いて帰りましたので、途中で日が暮れていくこともよくありました。「夕焼け小焼け」
ゆ う ぐ
おさな
け し き
は、そんなふるさとへの帰り道、夕暮れ時の山里を歩きながら、 幼 い頃の山国の景色やな
かんしょう
つかしさなどの感傷 も加わり作られたそうです。
かんがくし ゃ
ほんじょうぶんてい
ち
よ
こ
よ う し えんぐ み
この年雨紅は、漢学者だった本城問亭の次女千代子と結婚しました。中村家との養子縁組
かいしょう
もど
たかし
も解消 し、名前も高井に戻ります。大正 13 年(1924)には長男の 喬 が生まれました。大
か な が わ け ん り つ あ つ ぎ じ っ か こ う と うじ ょ が っ こ う
正15年(1926)日本大学高等師範部を卒業後、神奈川県立厚木実科高等女学校の教師(現
在の県立厚木東高校)となりました。雨紅は東京から厚木に引っ越し、昭和2年(1927)、
みどり
長女 緑 が生まれました。厚木に移ってからの雨紅は、童謡・詩などをつくり続けますが、
たいしょく
高校の国語教師として昭和 24 年(1949)に退職 するまで、本名の高井宮吉で通しました。
ばんねん
晩年の雨紅
かんれ き
いわ
ゆ う し
けいだい
昭和31年(1956)雨紅の60歳の還暦を祝 い恩方村の有志が宮尾神社境内 に「夕焼け
かん せいじ
ひ
ほ うし ょ う じ
こうけ い じ
じょうふく じ
しんげんい ん
小焼け」の碑をたてました。その後、恩方の観栖寺・宝生寺・興慶寺・浄福寺・心源院 に
く さ か わし ん
こきょ う
「夕焼け小焼け」ゆかりの碑や鐘などがつくられ、作曲者草川信の故郷である長野県の各
こころのこ
所にも碑がたてられています。昭和45年(1970)には、雨紅がどうしても心残 りだと、
こうけ い じ
た
興慶寺に「ふる里と母と」の碑を建てました。
昭和46年11月、雨紅は神奈川県立厚木病院に入院し、翌年5月8日、75 歳で亡く
なりました。雨紅は生涯、ふるさとをメインテーマに童謡や詩を作り続け、今でも多くの
人々にうたいつがれています。
『
中
村
雨
紅
詩
謡
集
』
よ
り
今
も
聞
え
る
母
の
声
。
い
つ
も
や
さ
し
く
あ
た
た
か
く
そ
の
葉
取
る
な
よ
実
を
取
る
な
き
れ
い
な
実
で
も
牛
殺
し
お
い
し
い
そ
う
で
も
蛇へ
び
い
苺ち
ご
川
の
瀬
音
も
子
守
唄
。
ネ
ン
ネ
コ
サ
ラ
サ
ラ
ト
ン
ト
ロ
リ
村
の
は
ず
れ
の
閻え
ん
魔ま
ど
堂う
岡
に
残
る
よ
傘か
さ
松
よ
今
も
帰
れ
ば
ふ
る
さ
と
の
ふ
る
里
と
母
と
(
昭
和
40
年
作
)
調べてみましょう
ひとつのテーマについて調べる時、何冊かの本を調べることは、とても大切なことです。
さんこうぶんけん
次にあげる参考文献は、図書館にある本の中で、小・中学生のみなさんにもわかりやすい
ものです。自分で調べ、まとめてみましょう。
せびょうし
ぶんるい
*最初にかいてある数字は、本の背表紙についている分類(ラベル)番号です。
*☆印のついているものは、特に小学生におすすめのものです。
あしあと
21-28 夕焼け小焼け
中村雨紅の足跡
厚木市立中央図書館/編
1990 年
おんど
中村雨紅にまつわる話が詳しく書かれている。雨紅が作った校歌・園歌・音頭な
がいりゃくいちらん
ねんぷ
どの作品概 略 一覧や年譜あり。
21-28 夕焼け小焼け(パンフレット)
かんたん
白井禄郎・緑/編
1999 年
しょうかい
雨紅について簡単に紹 介 。作品の紹介や年譜あり。
21-28 物語
夕焼け小焼け
依田信夫/著
2001 年
雨紅だけでなく、夕焼け小焼けの作曲者である草川信についても書かれている。
物語調で詳しく書かれている。
21-28 詩魂
恩方に育まれて(パンフレット) 八王子市中央図書館/編
1997 年
雨紅の年譜と恩方の雨紅ゆかりの碑などの所在図あり。
21-28 追想
中村雨紅
八王子市中央図書館/編
1986 年
中村雨紅をしのぶ会座談会の記録。雨紅にまつわる話が話し口調で書かれてい
る。参考文献あり。
☆21-29 郷土みてある記
八王子市生活文化部広報課/編
1995 年
小学校の先生が、八王子の歴史や、関係の深い人物や動植物、事柄を小学生に
もわかるようにやさしく解説したもの。
中村雨紅が書いた本
A-ナ『夕やけ小やけ中村雨紅詩謡集』
A-ナ『中村雨紅詩謡集』
じょじょうたんぺんしゅう
A-ナ『 抒 情 短 篇 集
A-ナ『中村雨紅
A-ナ『中村雨紅
1971年
わか
若かりし日』
とぎ ど う わ
お伽童話
せいしゅん ふ
1971 年
青 春 譜』
1975 年
第1集~第3集』
1985 年
1994 年
編集・発行
八王子市中央図書館
2010 年 12 月
中村雨紅
参考文献を所蔵している図書館
※2015 年 12 月現在
表の中の○は貸出もできるもので、△は見たり、コピーしたりできます
タイトル
所蔵図書館
中央
夕焼け小焼け 中村雨紅の足跡
○
夕焼け小焼け(パンフレット)
△
物語夕焼け小焼け
△
生習
南大沢
川口
北野
みなみ野
△
△
中村雨紅生誕百年記念展
詩魂
恩方に育まれて
△
追想 中村雨紅
○
○
○
△
郷土みてある記
△
△
△
△
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