【選択講習⑥】 平成 28 年 8 月 8 日(月) 英米文学 (中・高英語教員対象:定員 40名) 時 間 内 容 9:20~9:30 (10 分) 講 師 はらだ あきこ きむら かつひこ 原田 明子 ガイダンス 木村 克彦 9:30~10:30 (60 分) 文学と風土や歴史 木村 克彦 私たちが文学作品を読むとき、様々な「読み」があり得る。 「作品そのもの」を読み込むのも、 それはひとつの読み方である。しかし、例えば「夢想と美」の作家であっても、四囲の環境、時代 の空気、また、連綿と流れてきた歴史、ひいては文学史を看過することもできない。歴史、文学史 両面から、まずは考察してみたい。 休憩(10 分) 10:40~12:10 (90 分) 木村 克彦 文学は何を表現できるか 「サロメ」や「ドリアン・グレイの肖像」は、真に19世紀末英文学の象徴である。しかし、そ れらがワイルドの全てか。ワイルドは現し世を観るのみならず、 「行為」へと走った。また、ワイ ルドとて、万人に共通人生の「悲哀」に対峙したはずで、それは童話のなかにも見て取れる。後半 では、やや視点を拡げたい。また、ワイルドが影響を与えた日本文学にも言及したい。 昼休み(50 分) 13:00~14:00 (60 分) アメリカ文学とアメリカらしさ 原田 明子 16 世紀以降、ヨーロッパ人は南北アメリカ大陸で、世界商品の生産に着手した。北米植民地の始 まりも、そうした流れの中にある。大英帝国の人々にとって、アメリカとはどんな場所だったのか。 王や貴族はいないものの、経済的、人種的な格差社会であったアメリカの国の成り立ちを振り返り、 18 世紀末のブラウンや、19 世紀半ばのメルヴィルが、自分たちの生きた時代に何を見、何を感じ 取っていたのか、それぞれの作品から紹介する。 休憩(10 分) 14:10~15:40 (90 分) Whiteness の光と影 ― 作家たちは何を表現してきたか 原田 明子 メルヴィルの『白鯨』や「ベニート・セレーノ」 、20 世紀のヘミングウェイの短編を題材に、ア メリカ文化に深く浸透していた whiteness へのとらわれを考察する。whiteness は、白人の有色人 種に対する優位性を示す表象で、アメリカ文学の主要な作家たちの作品にたびたび登場している。 メルヴィルやヘミングウェイは、それをどのように受け止め表現しているか。一方で、非白人の作 家たちは、そのようなアメリカ文化をどうとらえているか。現代の先住民作家、シルコーの作品を ひもといてみる。 15:40~16:40 (60 分) 16:40~16:50 (10 分) テスト 原田 明子 木村 克彦 アンケート 原田 明子
© Copyright 2024 Paperzz