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Ⅵ 名詞のそれぞれの格変化の特性 名詞の格変化は前述したように単数

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名詞変化各論
1
Ⅵ 名詞のそれぞれの格変化の特性
名詞の格変化は前述したように単数で7つの格変化、複数でも7つの格変化がある。
従って、文に表れる場合に合計14の形があることになる。そのうち、単数主格はもっ
とも基本となる形であり、辞書にも掲載されている形である。従って、各格変化を述べ
る場合にはこれを基準に述べるべきであるので、以下では単数主格以外の残りの13の
格についてそれぞれの特性を述べる。ただ、幸いなことに複数主格と複数呼格は常に同
一の形であるので複数呼格を特別に取り上げる必要はない。そこで、複数呼格以外の1
2の格の変化形の特性について述べることとする。
1.単数生格の形
単数生格の形については男性名詞、女性名詞、中性名詞で異なっている。
1)男性名詞
① まず、男性名詞についてはロシア語は子音で終わる場合は語尾が -а となったが、
ポーランド語の場合、-a の場合と -u の場合がある。この場合は硬子音のみならず、硬
化子音、軟子音の場合もそうである。ロシア語の場合、語尾が й の場合、ь の場合は、
単数生格の語尾は я となったが、それとはやや異なるのである。それにポーランド語の
場合で特徴的なのは語幹の最後の子音の前が ó や ą の場合にそれぞれ o や ę のよう
に子音交替が起きると言うことである(詳細は第1部第2章参照)。 -a となるか –u と
なるかはある程度規則性がある。
ア.まず、男性人間名詞と有生名詞の場合は、原則として -a となる。
syn 息子 → syna、kot 猫 → kota、gość 客 → gościa、koń 馬 → konia、
lekarz 医師 → lekarza、dorsz 鱈 → dorsza
イ.しかし、例外的に有生名詞であっても、単数生格が -u となる場合もある。
wół 雄牛 → wołu、
ウ. 難しいのは無生名詞の場合である。 –a となる場合もあるが、-u となる場合もあ
る。原則的には -u となる場合が多いが、例外がかなり見られる。数の少ない -a の方
を把握する方が効率的なので -a を付加する場合を挙げる。
・果物や野菜類- banan バナナ → banana、kalafior カリフラワー → kalafiora、
gryb キノコ → gryba
・乗り物 nissan 日産車 → nissana
・貨幣の単位 dolar ドル → dolara
・ スポーツ名 tenis テニス → tenisa、ping-pong 卓球 → ping-ponga, hokej ホッ
ケー → hokeja
しかし、baseball 野球 → baseballu
・ ダンスの種類 walc ワルツ → walca, polonez ポロネーズ → poloneza 尚、ダン
ス自体は taniec ダンス → tańca となり、これも -a となるが、出没母音の e が
関わる。
名詞変化各論
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・ タバコの種類 papieros タバコ → papierosa
・ 道具、容器 bat 鞭 → bata、nóż ナイフ → noża, klucz 鍵 → klucza、widelec
フォーク → widelca(出没母音の e が関わる), garnek 鍋 → garnka(出没母音
の e が関わる),talerz 皿 → talerza, ołówek 鉛筆 → ołówka, dzban 花瓶 →
dzbana,
・ 身体の部分 nos 鼻 → nosa、ząb 歯 → zęba(生格では最後が開音節になるの
でその前は ą → ę と子音交替がある。)、brzuch 腹 → brzucha、łokieć 肘 →
łokcia (出没母音の e が関わり、主格では e の前の k が軟音化する。)、palec 指
→ palca(出没母音の e が関わる)
しかし、bark 肩 → barku
・ ほとんどのポーランドの町 Gdańsk → Gdańska、Kraków → Krakowa、
Lublin → Lublina、Olsztyn → Olsztyna、Wrocław → Wrocławia、
Szczecin → Szczecina
・ 日にちの単位 wieczór 夕方 → wieczora, poranek 朝 → poranka(出没母音の e
が関わる)
・-ak,-ek,-ik,-yk で終わる名詞 これらの多くは縮小形である。但し、このような語
尾で終わっても物質名の場合は -u となる。
krzak 低木 → krzaka、zegarek 腕時計 → zegarka、stolik 小さなテーブル →
stolika、koszyk 小さなかご → koszyka
・ 機器、備品等も -a を付加する。telewisor テレビ → telewisora、karolyfer 暖
房機 → karolyfera
・ 男性名詞である月名 grudzień 12月 → grudnia、listpad 11月 → listpada、
czerwiec 6月 → czerwca
・ -ć, ń, dź, c, dz, rz, ż で終わる男性名詞で、物質を表すものや抽象名詞ではないも
のは -a となる。grzebień 櫛 → grzebienia、hamulec ブレーキ → hamulca、
pieniądz コイン → pieniądza、rydz マッシュルーム → rydza、kalendarz カ
レンダー → kalendarza、krzyż 十字 → krzyża
エ.上述したもの以外の無生名詞は -u を付加することにより、生格形を作る。
・ 抽象名詞 akt 行為 → aktu、bieg 走ること → biegu、biznes ビジネス →
bizinesu、cel 目的 → celu、ciąg 列 → ciągu、dar 贈り物 → daru、dialog 対
話 → dialogu、dług 責任 → długu、dostatek 裕福 → dostatku、opór 抵抗 →
oporu、żal 嘆き → żalu、czas 時間 → czasu、zawód 職業 → zawodu、plan
計画 → planu
・ 集合名詞 las 森 → lasu、tłum 群衆 → tlumu、naród 国民 → narodu、sejm
ポーランド議会 → sejmu、urząd 政府機関 → urzędu(生格になると最後の音
節は開音節になるので ą が ę に母音交替する。)
・ 固体名、液体名、気体名 diament ダイアモンド → diamentu、miód 蜂蜜 →
miodu、cukier 砂糖 → cukru、olej 油 → oleju、azot 窒素 → azotu、tlen 酸
素 → tlenu、czad 一酸化炭素 → czadu、etanol エタノール → etanolu
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注:しかし、węgiel 炭素は węgla となる。
・ 多くの外来語 bas バス(男性の低音部) → basu、dres ドレス → dresu、ekran ス
クリーン → ekranu、element 要素 → elementu、etap 段階 → etapu、exodus 大
量流出 → exodusu、teatr シアター → teatru、numer 番号 → numeru、dramat ド
ラマ→ dramatu、hotel ホテル → hotelu、
注:しかし、drink 飲み物 → drinka
・ 多くの外国名 Egipt エジプト → Egiptu、Iran イラン → Iranu、Irak イラク →
Iraku、Czad チャド → Czadu
注:しかし、Izrael イスラエル → Izraela となる。
・ 多くの外国の都市、川、山名等 Londyn ロンドン → Londynu、Rzym ローマ →
Rzymu、Dunaj ドナウ川 → Dunaju、Kaukaz コーカサス山脈 → Kaukazu
注:しかし、Paryż パリ → Paryża、Berlin ベルリン → Berlina、のように -a を
付加する場合もある。
・ 動詞から派生した名詞の多くも -u となる。druk 印刷(drukować 印刷する、より
派生)→ drucku、
dźwięk 音、
響き
(dźwięczeć 鳴る、
鳴り響く、
より派生)
→ dźwięku、
wydatek 支出 (wydać 支出する、より派生)→ wydatka、majątek 所有物・財産
(mieć 持つ、より派生) → majątku、wynik 結果(wynikać より派生)→ wyniku
・ 曜日を表す名詞の内、男性名詞は4つあるが、それらは -u を付加する。月曜日、火
曜日、木曜日、金曜日である。尚、他の3つは女性名詞である。
・ 建物、施設 bar 酒場 → baru、dom 家 →domu、 hotel ホテル→ hotelu、pokój
部屋 → pokoju (2音節目のó が o になることに注意)、park 公園 → parku、dach
屋根 → dachu、dół 穴 → dołu、dwór 中庭 → dworu、
・ 物質 dżem ジャム → dżemu
・ -sz で終わる男性無生名詞 fałsz 偽り → fałszu
・ rok 年 → roku
2)中性名詞
① この場合は、原則として-a となる。この場合は主格の語尾が-oであろうが、-e であ
ろうが、-aとなるのである。ロシア語では通常、語尾が е の場合には я となるが、ポ
ーランド語では я に相当するものは -ia であるからである。(例:zbliżenia 接近))。
② 中性名詞には語尾が -um や -io になるものがあるが、これらの場合は単数形は全く
変化しないので、単数生格は単数主格と全く同じである。
③ それ以外の特殊なものとしては語幹が -en- タイプのものと、-ęt- タイプのものがあ
る。これらも語尾は -a となる。単数主格以外の単数形では語幹の終わりに eń あるい
は ęć という音節が挿入されるので、その点を考えれば理解できる。例えば、imię 名前、
の場合、単数主格の語幹である imi- に eń が挿入されるので、その語幹は imieni- と
なるので単数生格は imienia であり、zwierzę 動物、の場合、単数主格の語幹である
zwierz- に ęć が挿入されるので、その語幹は zwierzęci- となるので、その単数生格は
zwierzęcia となる。
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前者と同じ生格を取るものには、znamię 旗 → znamienia、ramię 肩 → ramienia、
plemię 部族 → plemienia 等がある。
後者と同じ生格を取るものには、cielę 子牛 → cielęcia、jagnię 子牛 → jagnięcia、
pisklę ひよこ → pisklęcia 等がある。
3)女性名詞
この場合は-y か –i である。-y になるか –i になるかは、まず、綴り字の規則に従う。
すなわち、k, g の後は -y とは決してならないので、-ky, -gy となることはない。また、
硬化子音の後は -i とは決してならない。すなわち、cz, sz, dz, rz, ż の後は i を綴らない
のである。さらに、l の後は必ず -li となり、-ly となることはなく、また、ł の後は必
ず -ły となり、-łi となることはない。
次に、語尾などによって以下の如くになる。
① 主格が硬子音+ a で終わる場合は a を y に替える。これはロシア語において а を
ы をに替えるのと同じである。głowa 頭 →głowy
② 主格が軟子音+ a に終わる場合は a を i に替えるのが基本である。これはロシア
語において я を и に替えるのと同じである。ziemia 地球 → ziemi(本来ならziemii
となるところであるが、ii と続く場合は最初の i は脱落する。但し、artyleria 砲兵隊、
の場合は artylerii となり、ii と続く。これはこの単語が外来語=フランス語から=の
ためである。
)
、
kuchnia 台所 → kuchni、
kłotnia 争い → kłotni、
ciocia 叔母 → cioci、
gosposia お手伝い → gosposi、kula 球 → kuli、ostoja 保護者 → ostoi(母音+j + i と
続く場合は、j は消去されるので、ostoji が ostoi となる。これに対して、子音 + j +i と
続く場合で、j が c, z, s の後の場合は j は消去されない。lekcja 講義 → lekcji とな
る。)furia 怒り → furii となる(これも外来語であるので、-ii と i が二つ続く。)。
③ 硬化子音(但し、l を除く)+a の場合は、正書法の規則により硬化子音+ y とな
るのが通常であるが、-ca で終わる場合は、正書法の規則とは関係なく -cy となる。ulica
通り → ulicy
④ 主格が硬化子音(但し、l を除く)で終わる場合は -y を付加する。twarz 顔 →
twarzy、noc 夜 → nocy、rzecz 物 → rzeczy、mysz マウス → myszy、podróż 旅行 →
podróży、sprzedaż 販売 → sprzedaży
⑤ 主格が軟子音で終わる場合と l で終わる場合は -i を付加する。これはロシア語にお
いて語尾が ь となる場合には ь で表される軟子音に и を付加するのと同じである(も
ちろん ь は省かれる。)。sól 塩 → soli (ó が o になることに注意)、nić 糸 → nici
(本来は nicii となるところであるが、ii と続く場合は、最初の i は脱落する。)、łódź
ボート → łodzi(本来は łodzii となるところであるが、最初の i は脱落する。また、ó
→ o と母音交替がある。)、gęś ガチョウ → gęsi、więź 逮捕 → więzi、 jesień 秋 →
jesieni、kolej 鉄道 → kolei、społeczność 社会 → społeczności
⑥ 尚、-ia で終わる名詞(すなわち、②の場合)の内、dia, chia, fia, gia, kia, lia, ria, tia
で終わる名詞の生格は、-dii, -chii, -fii, -gii, -kii, -lii, -rii, -tii となり、-ii が連続する。外
来語の場合が多い。
名詞変化各論
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-dia, -fia, -tia, -chia, -gia, -kia, -lia, -ria で終わる名詞の場合は本来は -dja, -fja, -tja,
-chja, -gja, -kja, -lja, -rja であるが、これらの場合、j は書けないので、いずれも i と綴
るから、このようになるのである。そして、これらの場合の生格は -dii, -fii, -tii, -chii, -gii,
-kii, -lii, -rii と、ii とi が連続するのである。
tragedia 悲劇 → tragedii、parafia 教区 → parafii、sympatia 同情 → sympatii、
rafineria 精製工場 → rafinerii、Szwajcaria スイス → Szwajcarii、religia 宗教 →
religii
2、単数与格の形
1)男性名詞の場合
生格は有生名詞、無生名詞、男性人間名詞を区別する必要があったが、単数与格の形
を考える場合、それらを区別する必要はない。
① ほとんどの男性名詞は語尾が -owi となる。この形はロシア語には全くないものであ
る。
sen 夢 → senowi、student 学生 → studentowi、ptak 鳥 → ptakowi
② しかし、少数の古いもので、主に単音節の男性名詞で語尾が –u となる。
pies 犬 → psu、kot 猫 → kotu、kwiat 花 → kwiatu、chłopiec 少年 → chłopcu、
chłop 農民 → chłopu、ksiądz 聖職者 → ksiądzu、lew ライオン → lwu、orzeł ワ
シ → orłu(これは難しいが、e が出没母音であり、与格では没するが、主格では発
現し、その前の r が rz に子音交替を起こすため、主格では orzeł となっているので
ある。)、 pan 紳士 → panu、świat 世界 → światu
③ 単数主格が -ca で終わる名詞は –cy となる。
kierowca 運転手 → kierowcy、sprzedawca セールスマン → sprzedawcy
④ 単数主格が -ca 以外の -a で終わる男性名詞では -e となる。
mężczyzna 男 → mężczynie、kolega 同僚 → koledge、artysta 芸術家 → artyście
尚、この場合の -e は e1 であるので、第一子音交替が起きている。
⑤ 少数であるが、与格が2種類あるものもある。
bez ニワトコ(植物の一種)→ bzu と bzowi、kat 暴君・独裁者 → katu と katowi、
mech コケ → mchu と mchowi、osioł ロバ → osłu と osłowi(後半の o が出没母
音であり、与格では没するが、主格では発現し、その前の s が si に子音交替を起こ
すため、主格では osioł となっているのである。
2)中性名詞の場合
中性名詞の場合は、特別な場合(単数形がすべて同形の場合)を除いて、語尾の -o や
–e を -u に替えることである。ロシア語の場合に、常に語尾が у となることと一致す
る。ただ、次のことに注意すべきである。
① 語幹が -en- タイプの名詞はほとんどが語尾が –ieniu となる。例えば、imię 名前、
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は imieniu となる。ramię 肩、は ramieniu となる。単数主格以外の単数形では語幹
の終わりに eń 音節が挿入されるので、その点を考えれば理解できるであろう。
② 語幹が –ęt タイプの名詞は –ęciu となる。
例えば、
zwierzę 動物、
の場合、
zwierzęciu
となる。単数主格以外の単数形では語幹の終わりに ęć という音節が挿入されるので、
その点を考えれば理解できるであろう。
③ -um や –o で終わる名詞は変化せず主格と同じである。
3)女性名詞の場合 この場合は前置格と全く同じである。これには例外がない。従っ
て、詳細は前置格の項を参照されたい。ただ、注意すべき点を以下に述べる。尚、ロシ
ア語の場合もほとんどは前置格と同じであるが、一部異なるものが見られる。(本当か
=平成23年8月29日午後2時30分)
① 単数主格が硬子音+a で終わる場合
この場合は-a が –e となるのが原則である。しかも、その e は e1 であるので、そ
の前の子音に第一子音交替が起きる。例えば、góra の与格は górze となるのである(こ
の場合、語末の e の前の r が rz に交替しているのである。)。ロシア語で硬子音+а
の場合、а が е になるのと同じである。
尚、日本人の苗字の Shimomura 下村の与格は Shimomurze となるが、これも上の
原則に当てはまっている。
② 単数主格が(広義の)軟子音+a で終わる場合
この場合は –a が –y または –i となるのが通常である。ロシア語では子音+я に相
当するが、ロシア語では я が е に替わったが、ポーランド語は異なるのである。そし
て、硬化子音の場合は -y となり、(狭義の)軟子音の場合は –i となるのが原則であ
る。これらの名詞は全く単数生格と同じになる。従って、これらの名詞は単数では生格、
与格、前置格が全く同じ形になる。
tęcza 虹 → tęczy、tablica プレート → tablicy、zorza 夜明け → zorzy、kolacja 夕
食 → kolacji、świnia 豚 → świni、seria シリーズ → serii(外来語であるため、-ii と
i が重なる)interwencja 介入 → interwencji
③ 単数主格が(広義の)軟子音で終わる場合 これらもすべて単数生格と同じである。
従って、これも生格、与格、前置格が全く同じ形になる。
ア、硬化子音の場合は語尾が -y となることが多いが、-i となることもある。
noc 夜 → nocy、mysz マウス → myszy、podróż 旅行 → podróży、sól 塩 → soli
イ、(狭義の)軟子音で終わる場合は語尾が -i となる。
łódź ボート → łodzi、jesień 秋 → jesieni、nić 糸 → nici、kolej 鉄道 → kolei(本
来なら koleji となるところであるが、母音+j + i と続く場合は j が省略されるのであ
る。)
3.単数対格の形
1)ロシア語においては、男性名詞は活動体については生格と、不活動体については主
名詞変化各論
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格と同じであった。また、中性名詞は主格と同じであり、女性名詞については特有では
あるが、ある程度簡便であった。ポーランド語においては中性名詞と女性名詞はロシア
語に準じて良いが、男性名詞はやや異なった様相を呈している。それは、男性名詞には
無生名詞、有生名詞、男性人間名詞があるからである。
2)男性名詞
① 男性人間名詞の場合
ア、原則として、生格と同じである。例えば、sąsiad 隣人、の場合、生格は sąsiada で
あり、対格も sąsiada となる。ただ、単数主格が -a で終わる男性名詞の場合は、女性
名詞のように変化するので対格の語尾は生格と異なり、通常は –ę となる。例えば、
kolega 同僚、の場合、生格は kolegi であるが、対格は kolegę となる。
Znam dobrego polskiego kolegę. 私は良いポーランドの仲間を知っている。
イ、また、形容詞変化をする男性名詞、例えば、sędzia 裁判官、の場合、sędziego と
なり、hrabia 伯爵、の場合、hrabiego となる。myśliwy 狩人、の場合は、myśliwego
となる。
ウ、- o で終わる男性人間名詞の場合、例えば maestro 巨匠、の場合は、maestra と、
-a で終わることに注意すべきである。
② 有生名詞の場合
生格と同じである。
lew ライオン → lewa、kot 猫 → kota、pies 犬 → psa
③ 無生名詞の場合
ア、原則として主格と同じである。
czas 時間 → czas、but 靴 → but、chleb パン → chleb
イ、しかし、例外として単数対格において生格形を借用して使用するものがある。この
場合は、語尾は -a となり、生格語尾が -u ではなく、-a になるものがこれに該当する。
それには以下のものがある。
・果物や野菜の場合
banan バナナ → banana、grzyb キノコ → grzba、pomidor トマト → pomidora、
kalafior カリフラワー → kalafiora、ziemniak ジャガイモ → ziemniaka
jeść banana バナナを食べる kupić grzyba キノコを買う jeść pomidora トマトを食
べる
・自動車の場合
nissan 日産車 → nissana、mercedes メルセデス車 → mercedesa、
kupić nissana 日産車を買う
・貨幣の単位
dolar ドル → dolara、funt ポンド → funta
mieć dolara ドルを持つ、wydać funta ポンドを使う
尚、euro ユーロ、は中性名詞でしかも不変化である。
・スポーツの種類
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tenis テニス → tenisa、hokej ホッケー → hokeja、golf → golfa
grać w tenisa テニスをする grać w hokeja ホッケーをする grać w golfa ゴルフを
する
・ダンスの種類
polonez ポロネーズ → poloneza、walc ワルツ → walca
tańczyć poloneza ポロネーズを踊る tańczyć walca ワルツを踊る
・タバコの銘柄、飲み物の種類等
kapitan カピタン → kapitana、szampan シャンパン → szampana
palić kapitana カピタンを吸う pić szampana シャンパンを飲む
※ ただ、注意すべきは単数生格の語尾が -a となる男性無生名詞のすべてが、単数対格
の語尾が -a となるのではないことである。例えば、orzech くるみ、は単数生格は
orzecha となるが、単数対格は原則通り主格と同じ orzech となる。さらに問題は、単
数生格の語尾が -u となる男性無生名詞で単数対格が -a となるものがあるかという点
である。(平成24年10月22日午後7時30分)
ウ、尚、部分生格の場合、対格形が生格形と同じになるとする考えもある。しかし、こ
の場合は、生格形が使われると考えれば良く、対格形が生格形と同じになると考える必
要はない。例えば、kupić chleba パンを買う、という場合、そのパンは部分を表してい
るので、生格形が用いられるのであり、対格が生格と同じになると考える必要はない。
現に、動詞として widzić 見る、が使われる場合、常に widzić chleb であり、決して
widzić chleba とはならない。また、パンを部分としてではなく、全体として扱う場合
には kupić が使われても kupić chleb となり、主格と同じ形の対格が使用されている
のである。
エ、単数主格が -a で終わる男性無生名詞の場合は、女性名詞と同じく -ę となる。
eminencja 卓越ぶり → eminencję、satelita 衛星 → satelitę
2)中性名詞の場合 すべて主格と同じである。これには例外はない。
3)女性名詞の場合
① -a で終わる女性名詞は、原則として –ę となる。それが、硬子音+a、硬化子音+a、
軟子音+a であってもである。
koza 羊 → kozę、susza 干ばつ → suszę、ziemia 地球 → ziemię
② -i で終わる女性名詞は、-ę を付加する。例えば、gospodyni 奥さん、の場合は
gospodynię となる。
その他には、wychowawczyni 女性教師、が wychowawczynię となる。
ただ、これには例外があり、pani 婦人、の場合、対格は panią となる。
③ 子音で終わる女性名詞は主格と同じである。
pamięć 記憶 → pamięć、twarz 顔 → twarz、korzyść 利益 → korzyść
④ 尚、外来語であっても -ę で終わる。
tragedia 悲劇 → tragedię、lekcja 講義 → lekcję、misja 使節 → misję
名詞変化各論
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4、単数造格の形
1)男性名詞の場合
通常、男性名詞の変化を考える場合、男性人間名詞、有生名詞、無生名詞を区別して
考える必要があったが、造格に関する限りはいずれも同じ変化をするので(違いは語幹
の最後の子音によるから)それらを区別する必要はない。
① この場合は、語尾は –em となるので簡単である。従って、子音で終わる男性名詞は
単数主格に -em を付加すれば単数造格になる。ロシア語においては語尾は ом か ем
になるが、それよりも単純である。その子音が、硬子音、硬化子音、軟子音であっても
同じである。例えば、kwiat 花 → kwiatem、sąsiad 隣人 → sąsiadem、przyjaciel 友
人 → przyjacielem、deszcz 雨 → deszczem 等である。しかし、出没母音が関係する
場合や、母音交替があるのでその点の注意は必要である。例えば、osioł ロバ、の場合、
その造格形は osłem となり、2番目の o が没する。また、majster マスター、の場合、
majstrem となり、-e- が没する。
そして、注意すべきは、-em の e は e4 であるので、語幹が k, g 以外の子音で終わ
る男性名詞には子音交替はない。
② このようにして 語幹が –k や –g で終わる名詞の場合には、単に –em を付加すれ
ばよいのではなく、-iem を付加する必要がある。e4 の前の k, g はそれぞれ ki, gi と
軟音化するからである。例えば、Polak ポーランド人、の場合は Polakiem になり、
pociąg 列車、の場合は pociągiem になる。
③ また、-a で終わる男性名詞は、後述のように女性名詞で –a で終わるものと同じく
–ą に替える。
kaleka 不具者 → kaleką、poeta 詩人 → poetą、kolega 同僚 → kolegą、
artysta 芸術家 → artystą
2)中性名詞の場合
① 男性名詞と同じく語尾が –em となるが、語尾の –o あるいは –e に替えて、-em と
するのである。 ロシア語においては ом か ем になるが、それよりも単純である。
przywództwo リーダーシップ → przywódstwem、pole 畑 → polem
② ただ、注意すべきは男性名詞と同じくk や g が関係する場合である。語尾が –ko や
–go で終わる名詞の場合は、-kem や –gem とはならず、-kiem や –giem となるので
ある。これは男性名詞の場合と同じく、-em の e は e4 であり、k → ki、g → gi と
子音交替があるからである。
lotnisko 飛行場 → lotniskiem、tango タンゴ → tangiem
③ 難しいのは –ę で終わる名詞の場合である。このような中性名詞は単数では語幹の
終わりが軟音である音節が挿入される。そして、挿入される音節の違いによって2つに
分けられる。それは -eń- と -ęć である。そして、前者の場合、例えば、imię 名前、の
場合、imieniem となる。後者の場合は、例えば zwierzę 動物、の場合は、zwierzęciem
名詞変化各論
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となる。
④ -um や –io で終わる名詞の場合は、単数は不変化であることから、-um や –io の
ままであることは言うまでもない。
3)女性名詞の場合
① 単数主格が -a で終わる場合は、 例外なく–ą になる。
ręka 手 → ręką、ulica 通り → ulicą、ciocia 叔母 → ciocią、droga 道 → drogą、
taśma テープ → taśmą
② 子音で終わる場合(主格語尾がゼロの場合=もっとも、その子音は硬化子音か軟子音
である)も語尾が –ą となる。
myśl 考え → myślą、noc 夜 → nocą、kolej 鉄道 → koleją、podróż 旅行 →
podróżą、rzecz 物 → rzeczą、pieśń 歌 → pieśnią、wieś 村 → wsią przepaść 断
崖 → przepaścią、kość 骨 → kością、jesień 秋 → jesienią
尚、krew 血、や brew 眉、等の女性名詞は語幹の最後が -wi という軟音であり、単
数主格は -i が隠れた形になっている。従って、造格では隠れていた -i が浮上し、さら
に女性名詞の造格語尾である -ą が付加され、krewią, brewią となる。ただ、-wi の前
の e は出没母音で軟音の前は没するのでそれぞれ krwią, brwią となる。
③ 主格の語尾が -i となる女性名詞も -ą を付加する。例えば、gospodyni 婦人、は
gospodynią となる。いずれにしろ語尾は –ą となる。ロシア語においては語尾が ой あ
るいは ей あるいは. ью となったが、それよりも単純である。
5,単数前置格の形
1)男性名詞の場合
男性名詞の場合、生格、対格を問題にする場合には無生名詞、有生名詞、男性人間名
詞の区別が意義を有したが、前置格を問題にする場合にはその違いはない。
① 男性名詞の前置格は語尾が-e か –u になる。生格については –a となるか、-u とな
るか、複雑な問題があったが、前置格の場合は比較的簡単である。語幹の最後の子音の
種類でほぼ決定されるからである。
ア、 語幹が硬子音に終わる場合は –e が原則である。ただ、そのうちでも軟口蓋音で終
わる場合(k, g, ch など)は –u である(例:zamach 攻撃 → zamachu、wybuch 爆
発 → wybuchu、Bóg 神 → Bogu、bank 銀行 → banku)。
イ、前置格として語尾が -e となる場合は、その前の子音に第一子音交替が起きること
に注意すべきである。この場合の e は e1 であり、その関係でその前の子音に音交替が
生じるのである。また、それに伴い、語幹の母音に母音交替が起きる場合もあることに
注意すべきである。
・子音交替だけが起きる例:chleb パン → chlebie、sklep 店 → sklepie、fotograf 写
真 → fotografie、staw 池 → stawie、tłum 群衆 → tłumie、plan 計画 → planie、
generał 将軍 → generale、czas 時 → czasie、raz 回 → razie、student 学生 →
名詞変化各論
11
studencie、papier 紙 → papierze
・子音交替と共に、母音交替も起きる例:cukier 砂糖 → cukrze(この場合、語幹の e
が没するとともに、ki が k となる。)
ogród 庭 → ogrodzie、wóz 車 → wozie、stół テーブル → stole、błąd 誤り →
błędzie、świat 世界 → swiecie、las 森 → lesie、obiad 昼食 → obiedzie、
ウ、しかし、語幹が硬子音で終わっても、例外的に語尾が -u となる名詞もある。例え
ば、dom 家 → domu、syn 息子 → synu、pan あなた(男性)→ panu、等である。
② 硬化子音、軟子音で終わる場合は –u である。ロシア語の場合 е となるのが原則で
あるが、第二前置格で у となる場合があり、それに相当するのであろう。また、この場
合は子音交替はないが、母音交替が起きることがあるのに注意すべきである。
例:chłopiec 少年 → chłopcu、klucz 鍵 → kluczu、talerz 皿 → talerzu、cmentarz 墓
地 → cmentarzu、nóż ナイフ → nożu、koń 馬 → koniu、liść 葉 → liściu、kraj 国
→ kraju
③ 男性人間名詞で主格が –a で終わる場合は、
後述の如く女性名詞で –a で終わる場合
に準じれば良い。例えば、tata お父さん、は tacie となる。kolega 同僚 → koledze し
かし、一部、語尾が -y となる名詞があり、それに注意が必要である。それは –ca で終
わる場合である。それには、kierowca 運転手 → kierowcy 、sprzedawca 店員 →
sprzedawcy 等が挙げられる。
3)中性名詞の場合
男性名詞とほぼ同じである。すなわち、最後が硬子音+o で終わる場合(但し、k , g,
ch に関する場合は除く)には –e となり、硬化子音 + e 、軟子音 + e の場合は、-u と
なるのである。後者で多いのは動名詞に関する場合である。例えば、o wystąpienie 離
脱について、である。また、語幹語尾が k, g, ch である場合も -u となる。例えば、
osuwisko 地滑り、は w osuwisku 地滑りで(原因で)、となる。
尚、男性名詞と同じように子音交替と共に母音交替が起きる場合があることに注意す
べきである。例えば、miasto 町、は mieście に、ciasto ケーキ、は cieście になる。
また、czoło 首領 → czele となる。
特殊な中性名詞として、語尾が –ę となる名詞の場合には imieniu や zwierzęciu
u となる。これらは単数では語幹の終わりが軟音である音節が挿入されるからである。
そして、前者は eń が、後者は ęć が挿入されるのである。
-um や –io で終わる名詞は単数は不変化であるので、そのままである。
3)女性名詞の場合
女性名詞の前置格で特徴的なことは、与格と全く同じことである。これは例外がない。
この点はロシア語と同じである。そして、多くは子音交替があるのでその点で注意が必
要である。さらに加えて、②の場合は、与格のみならず生格とも同じことである。
① 主格が硬子音+a で終わる名詞
男性名詞と同じように –a が –e となる。ロシア語において主格語尾の а が前置格
名詞変化各論
12
では е となるがそれと類似している。その e は e1 であるために、通常は第一子音交
替がある。また、母音交替が起きる場合もある。
osoba 人間 → osobie、Europa ヨーロッパ → Europie、głowa 頭 → głowie、szafa
戸棚 → szafie、zima 冬 → zimie、gazeta 新聞 → gazecie、kapusta キャベツ →
kapuście、woda 水 → wodzie、gwiazda 星 → gwieździe( zd は e の前ではźdź と
子音交替があり、さらに a の後ろが z から ź に軟音化するので、a から e に母音交
替があるのである。)、prasa マスコミ → prasie、koza 山羊 → kozie、żona 妻 →
żonie、szkoła 学校 → szkole(ł が l に子音交替することに注意。)、góra 山 → górze、
apteka 薬局 → aptece、polityka → polityce、noga 足 → nodze、cecha 特徴 → cesze
② 軟子音あるいは硬化子音+a で終わる場合、硬化子音で終わる場合、軟子音で終わる
場合は、いずれも生格と同じである。従って、これらの場合は、生格、与格、前置格が
同じ形になる。例えば、stolica 首都、の場合、生格は stolicy であるので、前置格も
stolicy となる。詳しくは、生格の項を参照されたい。
6.単数呼格の形
1)呼格はロシア語には見られないものであるが、ポーランド語では見られるものであ
る。これは、話したり書いたりする時に直接に呼びかける相手に対して使われる。
Drogi Adamie! アダム様 Kochana Mamusiu! お母さん
Szanowny Panie! 拝啓(手紙で相手が男性の場合)Szanowna Pani! 拝啓(手紙で
相手が女性の場合)Ty świnio! おまえは豚だ。
2)まず複数呼格は複数主格と全く同じであるので、呼格の変化を考える場合、単数の
みで良く、複数は考慮に値しない。そこで、以下では単数についてのみ言及する。
3)
① 男性名詞の場合はほとんどは単数前置格と同一である。従って、前置格と同様、子音
交替や母音交替が起こる。そして、語尾が -e となる場合は、子音交替が起きる。しか
し、-e は前置格と異なり、e2 であるので、第二子音交替が起きる点が前置格と異なっ
ている(前置格の -e は e1 であり、第一子音交替が起きる。)
例えば、chłop 農民、の呼格は chłopie となる(この場合、前置格と形は同じである。
p の第一子音交替、第二子音交替、第三子音交替の結果はいずれも pi となるから同じ
であるのである。
② また、単数前置格で語尾が -u となる場合(語幹が硬化子音、軟子音に終わる場合及
び軟口蓋音で終わる場合)も呼格では -u となるのが原則である。
例えば、koń 馬 → koniu、ptak 鳥 → ptaku、gość 客 → gosciu、deszcz 雨 →
deszczu
③ 尚、一部の名詞はやや異なった語尾を取る。それは、-ec で終わる名詞の一部と、-a
で終わる男性人間名詞である。この場合は前置格と異なることになる。
ア、-ec で終わる名詞 この場合も第二子音交替が起きることに注意すべきである。
この名詞では語尾が –cze となるものがある。但し、この場合は男性人間名詞の場合
名詞変化各論
13
である。
chłopiec 少年 → chłopcze、Niemiec ドイツ人 → Niemcze、kupiec 商人 → kupcze
( しかし、男性人間名詞ではないものはたとえ -ec で終わっても、前置格と同じにな
る。czerwiec 6月 → czerwcu、koniec 終わり → końcu )
イ、 -a で終わる名詞
この名詞では語尾が –o となる。
kierowca 運転手 → kierowco、kolega 仲間 → kolego、sługa 召使い → sługo
ウ、また、Bóg 神、は Boże となるが、Bogu でも良い。
4)中性名詞の場合
これは、完全に主格と同じである。主格が –o で終わろうが、-e で終わろうが、例外
がない。要するに、中性名詞の場合は主格、対格、呼格が全く同じである。
5)女性名詞の場合
① 硬子音+a で終わる場合
語尾は -o となる。
ręka 手 → ręko、siostra 妹 → siostro
② 軟子音、硬化子音+a で終わる場合
これも語尾は –o となるのが原則である。
ziemia 土地 → ziemio、stolica 首都 → stolico
ただ、指小形で語尾が –ia であるものは、-iu となる。
babunia おばあちゃん → babuniu、ciocia おばちゃん → ciociu
③ 硬化子音に終わる場合
語尾が -y となる。
młodzież 若者 → młodzieży、noc 夜 → nocy、twarz 顔 → twarzy
④ 軟子音に終わる場合
語尾が -i となる。
postać 形 → postaci、pieśń 歌 → pieśni
⑤ 単数主格語尾が -i となる場合は単数主格と同じである。
gospodyni 婦人 → gospodyni、pani (女性を指して)あなた → pani
7.複数主格の形
ポーランド語はロシア語と同じように名詞には単数と複数の区別がある。種々の格に
おいて語尾が異なってくるが、ここではまず主格について言及する。
1)男性名詞の場合
男性名詞の複数形を考える場合、男性名詞の種類別に考えるのが合理的である。すな
わち、男性名詞には男性人間名詞、男性有生名詞、男性無生名詞があるが、男性人間名
詞と後2者では原則として複数形が異なる。従って、複数形を考える場合には、男性人
間名詞と後2者を分けて考えるべきである。そして、ロシア語の複数形と類似している
名詞変化各論
14
のは、男性有生名詞、男性無生名詞なのでこれらを先に記載する。
① 男性有生名詞、男性無生名詞の複数形
ア、語幹が硬子音で終わる場合 基本は語幹に y を付加することである(但し、k, g で
終わる場合は、-k+ y で -ky、 -g+ y で gy となるべきところであるが、綴り字の規則
により -ky, -gy とは書けないので、-ki, -gi とする。②のごとく語幹に i を付加するの
である。).。
sposób 方法 → sposóby、telegraf 電信 → telegrafy、telegram 電報 → telegramy 、
plan 計画 → plany、sklep 店 → sklepy、staw 池 → stawy、pies 犬 → psy、obraz
絵 → obrazy、obiad 昼食 → obiady、kot 猫 → koty、dach 屋根 → dachy
これはロシア語で ы を付加することと同じである( ы は y に相当)。
イ、語幹が軟口蓋音で終わる場合(但し、ch は除く)基本は語幹に i を付加すること
である。
ptak 鳥 → ptaki 、pociąg 列車 → pociągi
ロシア語の場合は、и を付けるが、同じである。但し、軟口蓋音であっても -ch で終
わる場合は y を付加する。例えば、dach 屋根、は dachy となる。
ウ、語幹が硬化子音・軟子音で終わる場合 この場合は基本は語幹に e を付加すること
である。
żołnierz 兵隊 → żołnierze 、plac 広場 → place、hotel ホテル →hotele、kraj 国 →
kraje、pieniądz 貨幣 → pieniądze、klucz 鍵 → klucze、grosz グロス → grosze、
garaż ガレージ → garaże、
koń 馬 → konie(注:ポーランド語で ń は ni に相当)
、
liść 葉 → liście、gwóźdź 釘 → gwoździe、łabędź 白鳥 → łabędzie、łosoś 鮭 →
łososie、jedwab 絹 → jedwabie、tułów 胴体 → tułowie、karp 鯉 → karpie
ロシア語の場合は ь に替えて、и を付けるが、多少異なっている。
エ、語尾が -a となる場合もある。この場合は、無生名詞の一部に認められる。このよ
うな名詞の中で、複数形が -y となることも認められるものがある。ただ、この場合は、
-a となるか、-y となるかによって意味が異なるものもある。
・-a となる場合 cud 不思議・驚き → cuda
・-a でも -y でも認められる場合で意味が異ならない場合
grunt 土地、基礎 複数形は grunta でも grunty でも良い。
gust 好み 複数形は gusta でも gusty でも良い。
・-a でも -y でも認められる場合で意味が異なる場合
akt
akta が複数形となる場合は公文書、証明書などを表すが、akty が複数形とな
る場合は行為、行動、という意味を表す。
organ organa が複数形となる場合は公共の機関、施設等を表すが、organy が複数
形となる場合は、器官を表す。
② 男性人間名詞の複数形
ア、語幹が硬子音で終わり、単数主格に語尾がない場合には、複数主格語尾は -i とな
るのが原則である。そして、この場合は最後の子音において子音交替があるのが通常で
ある。なぜなら、この i は i1 であり、第一子音交替を起こすからである。
名詞変化各論
15
snob 気取りや → snobi、chłop 農民 → chłopi 、sąsiad 隣人 → sąsiadzi、student
学生 → studenci、producent 生産者 → producenci、policjant 警察官 → policjanci、
Czech チェコ人 → Czesi 、Białorusin ベラルーシ人 → Białorusini、diabeł 悪魔
→ diabli、detektyw 探偵 → detektywi
イ、硬子音+ a で終わる場合も同じである。
mężczyzna 男 → mężczyźni、poeta 詩人 → poeci となる、patriota 愛国者 →
patrioci、となる。 astronauta 宇宙飛行士 → astronauci( t 語幹の後者の3つは
少し説明を要する。本来なら、-ty となるところであるが、この場合の y は第一子音
交替を起こす。それ故、t → ć となるが、-ćy とは綴り字の規則により書けないので、
-ći となる。しかし、-cii と i が続く場合には最初の i は脱落するので、-ci となるの
である。)
ウ、語幹が硬子音で終わっても、称号、職業、家族関係の用語、ある種の国民を表す場
合 -owie となる。
・家族関係の用語
mąż 夫 → mężowie、ojciec 父 → ojcowie、syn 息子 → synowie、pan ―氏 →
panowie、dziadek 祖父 → dziadkowie、dziadzio おじいちゃん → dziadziowie、
szwagier 義理の兄(弟)→ szwagrowie
これらはロシア語においてсын → сыновья となるのと類似している。
・神や威厳のある支配者を表す名詞の場合もこの語尾を取る。
bóg 神 → bogowie、car 皇帝 → carowie
・苗字の場合に、この語尾を取るものもある。
Nowak ノバック氏 → Nowakowie ノバック夫妻、Buszko ブシコ氏 → Buszkowie
ブシコ夫妻
・ある種の国民や部族の場合
Afgan アフガニスタン人 → Afganowie、Pers ペルシア人 → Persowie
・職業名の場合もこの語尾を取ることがある。
minister 大臣 → ministrowie、admirał 司令長官 → admirałowie
・その他
członek メンバー → członkowie、anioł 天使 → aniołowie、pasażer 乗客 →
pasażerowie、wódz 指導者 → wodzowie、uczeń 生徒 → uczeniowie 、więzień 囚
人 → więźniowie、
エ、語幹が(広義の)軟子音で終わる場合には 語尾 –e を取る。
gość 客 → goście、urwipołeć いたずら者 → urwipołcie、kniaź 王子 → kniazie、
przechodzień 通行人 → przechodnie、lekarz 医師 → lekarze、dziennikarz ジャー
ナリスト → dziennikarze、pisarz 作家 → pisarze、żołnierz 兵隊 → żołnierze、
towarzysz 仲間 → towarzysze、Łotysz ラトビア人 → Łotysze 、kustosz 守衛・園
長 → kustosze、posługacz 付添人・案内係 → posługacze、bogacz 金持ち →
bogacze、podpalacz 放火犯 → podpalacze、złodziej 窃盗 → złodzieje、gnój 嫌な
やつ → gnoje、góral 高地人 → górale、model モデル → modele、stróż 保護者・
名詞変化各論
16
監視人 → stróże、kibic サポーター → kibice
尚、語尾が –in となる国民を表す名詞では、単数主格の語尾の –in を取り、-ie を
付加する場合もある。例えば、Rosjanin ロシア人 → Rosjanie 、Amerykanin アメ
リカ人 → Ameriykanie、Egipcjanin エジプト人 → Egipcjanie である。
オ、語尾が -y となる場合は語幹が k, g, r で終わる場合であり、この場合には必ず子音
交替を伴う。すなわち、k → c、g → dz、r → rz となる。注意すべきは、語幹が k, g
で終わっても、男性有生名詞、男性無生名詞とは異なることである。すなわち、前述し
たように後者の場合には -ki, -gi となるが、この場合は子音交替があってしかも -y に
終わるのである。なぜなら、この場合、k, g, r とも硬子音であるので本来なら①と同じ
く -i を付加するのであるが、その i は i1 であるので第一子音交替を起こす。そして、
子音交代後の子音である c , dz, rz の後は -i を書かないために、-y となるからである。
(ただ、r については①に何ら言及していないので再考の余地あり=平成24年6月8
日午後3時45分)
Polak ポーランド人 → Polacy、Brytyjczyk イギリス人 → Brytyjczycy、górnik 鉱
夫 → górnicy、kolega 仲間 → koledzy、doktor 博士 → doktorzy、Pakistańczyk パ
キスタン人 → Pakistańczycy、prawnik 弁護士 → prawnicy、Izraelczyk イスラエル
人 → Izraelczycy、napastnik 攻撃者 → napastnicy
・kolega 仲間 → koledzy、suługa 召使い → słudzy、等の場合は、単数主格に語尾 -a
が付くだけで、このオに含めて良い。
・その他に –y となる場合には、語尾が –ca となる場合や、-iec となる場合が挙げられ
る。
kierowca 運転手 → kierowcy 、łowca 狩人 → łowcy、Niemiec ドイツ人(但し、
男性)→ Niemcy 、sportowiec スポーツマン → sportowcy、chłopiec 少年 → chłopcy
カ、語尾が -a となる場合もある。
brat 兄弟 → bracia、ksiądz 神父 → księża
③ 形容詞変化をする男性名詞の複数形
ア、この場合は、語尾が -i となるか -y となるものが多い。
・-i となるもの。例えば、wojskowy 軍人、の場合、形容詞変化であり、この複数形は
wojskowi となる。注意を要するのは語尾の最後が -owi と通常の男性名詞の与格と同
じになることである。uczony 学者 → uczeni、の場合は o → e と母音交替もあること
に注意すべきである。その他の例としては、księgowy 簿記係、があり、この複数主格
は księgowi となる。dorosły 大人 → dorosli
・-y となるもの。例えば、chory 病人、の場合、形容詞変化であり、この複数形は chorzy
となる。służący 召使い → służący(この場合は、結局は単複同形となる。)
イ、しかし、特殊な場合として -owie となるものがある。
例えば、chorąży 下級准尉、の場合、複数主格は chorążowie となる。尚、その他の
変化形は形容詞変化と同じである。
2)中性名詞の場合
名詞変化各論
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① 語幹が硬子音で終わろうが、軟子音で終わろうが、硬化子音で終わろうが、語尾が a
になる。
piwo ビール → piwa、mieszkanie 住民 → mieszkania 、pole 畑 → pola、
ロシア語で о で終わる中性名詞の複数形の語尾が а となることと同じである。また、、
ロシア語では単数主格の語尾の е の場合、複数主格の語尾は я になるが、それも同じ
である。これはポーランド語では я に相当するのは ia であるからである。
② ただ、次のことに注意が必要である。
ア、-um, -io で終わる場合 これらは特殊な変化をするが、複数主格形に関する限りは、
語尾が a となる。すなわち –um では –a となり、-io では –ia となるのである。
centrum センター → centra となり、studio スタジオ → studia となる。
イ、-ę で終わる場合、複数では語幹の終わりが硬音である音節が挿入され、それらは-on
と ęt である。前者の場合には、imię 名前 → imiona 、ramię 肩 → ramiona、等が
ある。後者の場合には、cielę 子牛 → cielęta 、pisklę ひよこ → pisklęta 、książę 王
子 → książęta、等がある。
いずれにしろ、中性名詞の複数主格は語尾が –a となるのである。
③ もっとも形容詞変化の中性名詞だけは例外で、その複数主格は -e となる。
drugie 主コース → drugie、zielone 緑の草木 → zielone
この場合は単複同形となるのである。
3)女性名詞の場合
① 名詞変化をする女性名詞
ア、語幹が硬子音で終わる場合 基本は語尾が y になることである。
zima 冬 → zimy、mucha はえ → muchy 等。ロシア語の場合 ы になるが、それと
同じことである。
イ、ただ、語幹が軟口蓋音の k や g で終わる場合は語尾が i になる。
apteka 薬局 → apteki、droga 道 → drugi
ロシア語で-к や -г で終わる名詞が、-ки,-гиとなるのと同じである。
また、単数主格の終わりが -ansa となる場合は、複数主格の語尾は -e となる。
szansa チャンス → szanse
ウ、語幹が(狭義の)軟子音で終わる場合、基本は語尾が e になることである。
ziemia 地球 →ziemie、agencja 機関 → agencje
ロシア語の場合は я を и に替えるが、多少異なっている。
・単数主格語尾がゼロの場合にも、
wieś 村 → wsie 、dłoń 手掌 → dłonie
ロシア語の場合は ь を и に替えるが、多少異なっている。
・もっとも、 語尾が i となる場合もある.。それらには -ś, –ść , -ć , -ń , -dź がある。
gęś ガチョウ → gęsi、kość 骨 → kości 、nić 糸 → nici、pieśń 歌 → pieśni、
spowiedź 告白 → spowiedzi
エ、語幹が硬化子音に終わる場合 語尾が e になる。
名詞変化各論
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twarz 顔 → twarze、tęcza 虹 → tęcze、zorza 夜明け → zorze、
ロシア語の場合はь を и に替えるが、多少異なっている。しかし、次のものは例外で -y
となる。
wesz しらみ → weszy、mysz マウス → myszy、rzecz 物 → rzeczy
② 形容詞変化をする女性名詞
この場合は、複数非男性人間形が使われる。
bezrobotona 女性の失業者 → bezrobotone、znajoma 知り合い → znajome
8.複数生格の形
ロシア語の名詞複数において与格、対格、造格、前置格はそれぞれほぼ同じであり多
様性はなかったが、複数生格は多様性があった。この点、ポーランド語においても同様
である。
1)男性名詞の場合
複数主格の場合は、無生名詞・有生名詞と男性人間名詞を区別する必要があったが、
複数生格を考える場合には、それらを区別する必要はない。語尾の違いは語幹の最後の
子音が影響するからであり、男性人間名詞かそうでないかは影響しないからである。
① 語幹が硬子音に終わる場合
ア、原則として –ów を付加する。これは、ロシア語において ов を付加するのと類似
している。
dom 家 → domów、ptak 鳥 → ptaków、list 手紙 → listów
主格の語尾がゼロであっても、a であってもこれは同じである。
dyplomata 外交官 → dyplomatów、ser チーズ → serów、las 森 → lasów
語幹が k や g で終わる場合、複数主格語尾は -y ではなく、-i であったが、複数生
格語尾は -ów となる。
ptak 鳥 → ptaków、pociąg 列車 → pociągów
イ、しかし、以下の点に注意すべきである。
・ 単語の最後が -anin となる場合である。この場合、-anin の前の子音が影響する。
すなわち、それが硬子音の場合には -anów となるが、軟子音・硬化子音の場合には -an
となる。このような名詞は複数形のいずれも最後の -in が削除され、前者はそれに語尾
の -ów が付くのに対して、後者は語尾なしの形になるのである。
Amerykanin アメリカ人 → Amerykanów、muzułmanin イスラム教徒 →
muzułmanów
paryżanin パリ市民 → paryżan、Rosjanin ロシア人 → Rosjan、chrześcijanin キ
リスト教徒 → chrześcijan、wegetarianin 菜食主義者 → wegetarian
・ 国名で複数形の形を取るものがあり、それらは語尾が -y となるが、それらの複数生
格は語尾がゼロとなる。
Niemcy ドイツ → Niemc、Czechy チェコ → Czech、Węgry ハンガリー →
Węgier、Włochy イタリア → Włoch
名詞変化各論
19
しかし、国民を表す場合は複数生格は語尾が -ów となる。
Czech チェコ人 → Czechów(尚、複数主格は Czesi )
・ 口唇音の場合
単数主格が口唇音(b, p, f, w, m)で終わる名詞であるが、語幹が軟音(bi, pi, fi, wi, mi)
であるものは複数生格の語尾は -i となる。
karp 鯉 → karpi、paw クジャク → pawi (一方、chleb パン → chlebów )
・ mężczyzna 男、の場合は語尾がゼロとなり、mężczyn となる。
② 硬化子音に終わる場合
-ów を付加する場合と、-y を付加する場合がある。これらは語幹の最後の子音別に検
討する必要がある。
・-c や –dz で終わる場合は、原則として -ów を付加する。
koniec 終わり → końców(この場合、e は出没母音なので -ów が付加されると c の
前の e は没する。そして、ni は母音ではなく、子音の前になるので ń と綴るのであ
る。)、materac マットレス → materaców、rydz キノコ → rydzów、wódz 指導
者 → wodzów(主格では後に来るものが閉音節であったので ó となったが、複数生
格では開音節となるので o と母音交替がある。)
しかし、-c, -dz で終わっても、-y を付加する場合がある。
miesiąc 月 → miesięcy(この場合、単数主格は後に来るものが閉音節であるのでそ
の前は ą であったが、複数生格では開音節であるので、ą → ę と母音交替があり、
-ęcy となる。その他には、tysiąc 千 → tysięcy、zając 野ウサギ → zajęcy がある。)
pieniądz 硬貨 → pieniędzy(この場合も、同様にą → ę と母音交替がある。)
・-sz, -rz, -ż, -cz, dż で終わる場合は -ów を付加しても、-y を付加しても良いことが多
いが、徐々に -ów は廃れつつあり、現代では -y を付加することが多い。
-sz で終わる名詞 kosz 籠 → koszy か koszów、czynsz 管理費 → czynszy か
czynszów、dorsz 鱈 → dorszy か dorszów、ratusz 市庁舎 → ratuszy か ratuszów
grosz グロス → groszy、wiersz 詩 → wierszy
しかし、marsz 行進 → marszów
-ż で終わる名詞 bagaż 荷物 → bagaży か bagażów、garaż ガレージ → garaży
か garażów、krzyż 十字架 → krzyży か krzyżów、wąż 蛇 → węży か wężów
bandaż 包帯 → bandaży
しかし、mąż 夫 → mężów
-rz で終わる名詞は語尾が -y を取る名詞が多い。
lekarz 医師 → lekarzy、talerz 皿 → talerzy、kucharz 料理人 → kucharzy、
korytarz 廊下 → korytarzy
しかし、-y でも -ów でも良い名詞も少なからずある。
gospodarz 家主 → gospodarzy か gospodarzów、pisarz 作家 → pisarzy か
pisarzów
-cz で終わる名詞
badacz 研究者 → badaczy か badaczów、działacz 活動家 → działaczy か
名詞変化各論
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działaczów、słuchacz 聴取者 → słuchaczy か słuchaczów
klucz 鍵 → kluczy、brodacz ひげを生やしている人 → brodaczy
しかし、deszcz 雨 → deszczów、mecz 試合 → meczów 試合、tłuszcz 脂肪 →
tłuszczów
-dż で終わる名詞 例が見あたらない(平成24年6月9日午前10時20分)
-l で終わる場合は、語尾が -i となる名詞と、 ów となる名詞がある。
nauczyciel 教師 → nauczycieli、szpital 病院 → szpitali、góral 高地人 → górali
後者の例は、ból 痛み → bólów、cel 目的 → celów 等がある。しかし、-i でも -ów で
も良い名詞がある。例えば、hotel ホテル → hoteli か hotelów、alkohol アルコール →
alkoholi か alkoholów、
③ 軟子音に終わる場合
ア、-j で終わる場合は、語尾は -ów となる名詞が多い。
kraj 国家 → krajów、nastrój 気分 → nastrojów、zdrój 泉 → zdrojów
しかし、i となる名詞もある。
pokój 部屋 → pokoi (本来ならpokoji となるところであるが、-ji の場合、綴り字の
規則により j は書かないので、語尾は –i となるのである。)złodziej 窃盗 → złodziei
イ、歯音軟子音の場合は -i となることが多い。
gość 客 → gości(本来は gośći であるが、母音の前の ć は ci となる。そうすると
gościi となるところであるが、i が続くと最初の i は脱落するので gości となるので
ある。)、liść 葉 → liści、śmieć くず → śmieci
śledź ニシン → śledzi、gwóźdź 釘 → gwoździ、łabędź 白鳥 → łabędzi
dzień 日 → dni、kamień 石 → kamieni、koń 馬 → koni、korzeń 根 → korzeni、
mięsień 筋肉 → mięśni、ogień 火 → ogni、pień 幹 → pni、słoń 象 → słoni
しかし、語幹が-ń で終わる名詞には語尾が -ów となる名詞も少数ながらある。
uczeń 生徒 → uczniów、więzień 囚人 → więźniów
-ów でも -i でも良い名詞には、cień 影、styczeń 1月、がある。
cień 影 → cieni か cieniów、
-ś で終わる場合も -i を付加する場合と -ów を付加する場合がある。ただ、後者の方
が好まれる傾向にある。rabuś 強盗 → rabusi あるいは rabusióww
-ź で終わる名詞は -ów を取る。kniaź 領主 → kniaziów、paź 小姓 → paziów
④ -a で終わる場合は –ów となる。この場合、通常は単数の変化は女性名詞の変化に
準じ、複数の変化は男性名詞の変化に準じるからである。
kolega 同僚 → kolegów、artysta 芸術家 → artystów、znawca 専門家 → znawców
もっとも、女性名詞と同じ変化をする場合もある。その場合は、語尾はゼロとなる。
例えば、mężczyzna 男、の場合、mężczyzn となる。 kaleka 身体障害者 → kakek と
なる。
2)中性名詞の場合
① まず、語幹が硬子音に終わる場合は、単数主格の語尾は -o となり、複数生格の語尾
名詞変化各論
21
は、ゼロとなるのが原則である。ロシア語において語幹のみになるのと同じである。
piwo ビール → piw、miasto 町 → miast、okno 窓 → okien(この場合、出没母音
e が現れ、その結果、e の前は軟音化するため、-k- が -ki- となるのである。)、kino
映画館 → kin、pióro ペン → piór、drzewo 木 → drzew、mięso 肉 → mięs、żelazo
鉄 → żelaz
② 語幹が硬化子音や軟音に終わる名詞は、単数主格の語尾は -e となるが、複数生格の
語尾はゼロとなるのが原則である。ロシア語においては е で終わる場合は、ей となる
ので、その点異なっている。
miejsce 場所 → miejsc、pole 野原 → pól( o の後が閉音節となるため、o → ó と
母音交替がある。)、słońce 太陽 → słońc、morze 海 → mórz、zboże 穀物 → zbóż
danie 料理 → dań、podanie 申請書 → podań、zadanie 課題 → zadań、żądanie 要
求 → żądań、zajście 騒乱 → zajść、nasienie 種 → nasion(この場合は、e → o の
母音交替を含んでいる。)、ziele ハーブ → ziół(これは特殊で、l → ł への子音交
替、e → o への母音交替、さらに o → ó への母音交替を含んでいる。)
odkrycie 発見 → odkryć、pojęcie 概念 → pojęć、uczucie 感覚 → uczuć、zajęcie 仕
事 → zajęć
③ 語幹が硬化子音や軟子音に終わる名詞であっても、語尾が y か i となる名詞もある。
このような名詞は通常は、接頭辞が付いた名詞である。例えば、wybrzeże 海岸、の場
合、複数生格は wybrzeży となる。podwórze 中庭 → podwórzy、narzędzie 道具 →
narzędzi、pogotowie 準備態勢 → pogotowi
④ その他に、特殊なタイプがあり、単数主格が –um や –io で終わる名詞は、um や o
を取り、男性名詞と同じく –ów となる。
centrum 町の中心 → centrów、museum 博物館 → muzeów、studio スタジオ →
studiów、radio ラジオ → radiów
単数主格が軟子音+ e で終わる名詞の中にも -ów となるものがある。例えば、
przysłowie 諺 → przysłów となる。
語幹が -on- タイプのものや、-ęt- タイプのものも特殊である。-on- タイプの名詞
の代表的なものは imię 名前、であるが、これは imion となる。一方、-ęt- タイプの名
詞の代表的なものは zwierzę 動物、であるが、これは zwierząt となる(最後が閉音節
となるので、その前の ę は ą に母音交替がある。)。これらの場合は、語尾はゼロと
なると言える。
⑤ 不規則なもの
中性名詞の複数生格で不規則なものとしては、dziecko 子供、がある。この複数生格
は dzieci となり、上のいずれにも当てはまらない。
3)女性名詞の場合
① 硬子音+a で終わる場合
この場合は、a を取り、語尾がなく、最後は硬子音だけになる。ロシア語において硬
子音だけになるのと同じである。
名詞変化各論
22
lampa ランプ → lamp、osoba 人間 → osób、droga 道 → dróg、szkoła 学校 →
szkół、zupa スープ → zup、góra 山 → gór、kobieta 女性 → kobiet、kawa コー
ヒー → kaw、wiza ビザ → wiz、rozmowa 会話 → rozmów
② 硬化子音+a で終わる場合
この場合も、a を取り、語尾はゼロとなる。
plaża 浜 → plaż、tęcza 虹 → tęcz、susza 干ばつ → susz、róża バラ → róż、praca
仕事 → prac、jędza 魔女 → jędz、burza 嵐 → burz、szyja 頸部 → szyj、chwila
瞬間 → chwil、kula 球 → kul、niedziela 日曜日 → niedziel、koszula シャツ →
koszul
しかし、-la で終わる場合はゼロ語尾以外のこともある。
-la で終わる名詞の場合に語尾が -i となる場合もあるが、規則性はなく、個々に覚え
るしかない。-i となる例は、kontrola 監督 → kontoroli、morela 杏 → moreli
また、どちらも取る場合がある。centrala 中心 → centrali か central、willa 邸宅 →
willi か will
③ 軟子音+ a で終わる場合 この場合は、単数主格は最後が -ia となるか、-ja とな
る。
この場合も、語尾がゼロとなるのが原則である。
ciocia 叔母 → cioć、
babcia お婆ちゃん → babć、
ziemia 土地 → ziem、
mamusia マ
マ → mamuś、 świnia 豚 → świń
しかし、単数主格の最後が -nia となる名詞の場合は、注意が必要である。すなわち、
上の świnia のごとく -nia の前の音が母音である場合には、語尾はゼロであるが、子
音である場合には語尾が -i となることである。従って、czereśnia サクランボ、は
czereśni となり、pisownia 正書法、は pisowni となる。uczelnia 高等教育機関、は
uczelni となる。szatnia クローク、は szatni となる。
もっとも、どちらでも良い名詞がある。czytelnia 閲覧室 → czytelni か czytelń、
jadalnia 食堂 → jadalni か jadalń、kawiarnia 喫茶店 → kawiarni か kawiarń
さらに注意すべきは、単数主格が子音+ -nia で終わる名詞の中にはその複数生格の
語尾が -i となるか、あるいは -n (硬音)になる名詞があるということである。
kuchnia 台所 → kuchni か kuchen、suknia ワンピース → sukni か sukien
外来語の場合には、特殊なものとなる。すなわち、語尾は -i となり、しかも、最後
が -ii と i が2つ重なるのである。従って、この場合は生格は単複同形となる。
tragedia 悲劇 → tragedii、chemia 化学 → chemii、histria 歴史 → historii、partia
党 → partii
尚、少数であるが、-nia 以外の -ia で終わる名詞には語尾が -i となるものもある。
例えば、głębia 深み、は głębi となる。
※ 尚、-ja で終わる名詞の内、外来語の場合、例えば -cja, -sja, -zja で終わる名詞の場
合は、
a を i に替える。
stacja 駅 → stacji、
lekcja 講義 → lekcji、
poezja 詩 → poezji、
impresja 印象 → impresji、misja 使節 → misji、okazja 機会 → okazji、nadzieja 希
望 → nadziei(本来なら nadzieji となるところであるが、綴り字の規則により母音の
名詞変化各論
23
後で i の前の j は消去されるのである。)
④ 硬化子音で終わる場合は、-y を付加する。従って、この場合は単複とも同形となる。
男性名詞の場合は、選択的に -ów となるものがあったが、女性名詞の場合には常に -y
となるのである。
noc 夜 → nocy 、
twarz 顔 → twarzy、
rzecz 物 → rzeczy、
mysz マウス → myszy、
podróż 旅行 → podróży、sprzedaż 販売 → sprzedaży
しかし、語幹が l で終わる名詞は、語尾が -i となる。sól 塩 → soli、szpital 病院 →
szpitali
⑤ 軟子音で終わる場合は、 -i を付加する。従って、この場合も単複とも同形となる。
łódź ボート → łodzi(この場合は、łódzii となるが、i が2つ続く場合は最初の i は
脱落し、また、ó はその後が開音節になるので、ó → o と母音交替がある。)wieś 村 →
wsi(本来はwiesii となるが、i が2つ続く場合は最初の i は脱落し、後が開音節にな
るので、出没母音の e が没し、さらに主格の場合は e の前は軟音化していたのが、e が
没したため、軟音化が解除される=表現不適切=平成22年3月1日午後6時50分),
część 部分 → części、jesień 秋 → jesieni、gałąź 小枝 → gałęzi、kolej 鉄道 → kolei
⑥ 外来語で -ea, -ua で終わる女性名詞は -a が -i となる。例えば、idea アイデア →
idei、statua 彫像 → statui
※ 硬子音で終わる女性名詞はない。一見、硬子音で終わるように見えても、実は軟子音
で終わっているのである。例えば、głąb 深み、の場合、単数主格は głębj であり、複数
生格は語尾の、-i を付加し、głębi となるのである。
9.複数与格の形
1)男性名詞、中性名詞、女性名詞で語尾が異なることはない。常に語尾は –om とな
る。
例えば、男性名詞では、syn 息子、は synom となる。lekarz 医師、は lelarzom と
なる。koń 馬、は koniom となる。中性名詞では miasto 町、は miastom となる。pole
野原、は polom となる。女性名詞では ziemia 地球、は ziemiom となる。
2)国の名前で複数のものがあるが、それも同様である。例えば、Węgry ハンガリー、
は複数形を取る名詞であり、与格は Węgrom となる。
Unia grozi Węgrom. EU諸国はハンガリーに圧力をかける。
3)少し注意すべきは中性名詞の特殊な場合である。単数主格の語尾が -ę となる名詞
の場合である。語幹が -on- タイプのものと、-ęt- タイプのものがある。-on- タイプの
名詞の代表的なものは imię 名前、であるが、これは imionom となる。一方、-ęt- タ
イプの名詞の代表的なものは zwierzę 動物、であるが、これは zwierzętom となる。
しかし、いずれにしろ語尾が -om となる。
10.複数対格の形
名詞変化各論
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1)男性名詞
男性名詞に関しては無生名詞、有生名詞については主格と同じであるが、男性人間名
詞については生格と同じである。基本的には無生名詞、男性人間名詞については単数と
同じであるが、有生名詞は異なった様相を呈している。これは複数においては修飾され
る名詞が男性人間名詞と非男性人間名詞とで異なった扱いをするのでそれに合わせた
ものである。すなわち、例えば、形容詞がこれらの名詞を修飾する場合に、その形容詞
の形は有生名詞を修飾する場合は、非男性人間形であり、非男性人間形は主格と同じだ
からである。
2)中性名詞
主格と同じである。
3)女性名詞
主格と同じである。
11.複数造格の形
1)この場合は、語尾が-ami となるのが原則である。男性名詞であろうが、中性名詞
であろうが、女性名詞であろうが、語尾は同じになる。ロシア語において ами あるい
は ями になるのと同じである。また、名詞によっては母音交替が起きることや出没母
音が関係することに注意すべきである。
świat 世界 → światami、wybór 選択 → wyborami(ó → o と母音交替がある。)、
pociąg 列車 → pociągami、miesiąc (暦の)月 → miesiącami、stół テーブル →
stołami、ząb 歯 → zębami( ą → ę と母音交替がある。)、gazeta 新聞 → gazetami、
mięso 肉 → mięsami、rzecz 物 → rzeczami、uczeń 生徒 → uczeniami、kamień
石 → kamieniami(母音の前に ń は書けないので、ń → ni と綴る。)
2)少し注意すべきはクレスカの付く子音で終わる名詞で1音節の場合である。例えば、
gość 客 → gośćmi 、nić 糸 → nićmi 、koń 馬 → końmi となり、単に単数主格に –mi
を付加するだけで形成される。しかし、część 部分、の場合は częściami、gwóźdź 爪、
の場合は gwoździami となる様にこれは絶対的なものではない(もっとも、後者には
gwoźdźmi という形も使われる。)。
3)また、中性名詞であるが、dziecko 子供、の場合は、dziećmi となる。
尚、mieszkaniec 住民、は mieszkańcami となる。単数主格に –ami を付加すると
mieszkaniecami となるが、c の前の e は c の後に母音が付くと、脱落する。そうす
ると mieszkanicami となるが、子音の前や単語の終わりの ni は ń となるので、結局、
mieszkańcami となるのである
名詞変化各論
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4)さらに特殊なのは przyjaciel 友人、である。この場合は、-mi となるが、単数主格
にそのまま付加されるのではなく、przyjciółmi となる。
12.複数前置格の形
1)名詞複数前置格は、男性名詞であろうが、中性名詞であろうが、女性名詞であろう
が、語尾が –ach となるのがほとんどである。ロシア語で -ах か -ях となるのと類似
している。
hotel ホテル → hotelach、grupa グループ → grupach、gość 客 → gościach(複
数造格は gośćmi と少し変則になったが、前置格は原則通りである。)
2)ただ、わずかであるが、-ech となるのがある。それは、一部の複数形の国名である。
それには、Niemcy ドイツ → Niemczech、Węgry ハンガリー → Węgrzech、Włochy
イタリア → Włoszech 等、がある。
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