3 たばこ 現状と課題 *喫煙率の減少 *喫煙や分煙の取組推進

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たばこ
たばこは、がん、循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患等の呼吸器疾患、糖尿病、低体重
児の出生等、さまざまな健康障害の原因となります。喫煙者が禁煙することは、ニコ
チンに依存性があることなどにより、必ずしも容易ではありませんが、禁煙するとそ
の年数とともに、肺がんをはじめ喫煙に関連した疾患にかかるリスクが確実に小さく
なります。
◆現状と課題◆
たばこは、がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD),ニコチン依存症など、身体とここ
ろの健康に悪影響を及ぼします。近年、健康増進法の制定、WHOたばこ規制枠組み
条約などの社会状況の変化を背景に、学校・企業・医療機関の施設の禁煙化など受動
喫煙対策が進み、喫煙率も低下しています。しかし、喫煙による健康被害、特に未成
年や女性の喫煙及び受動喫煙などについては今後とも対策が必要です。
*喫煙率の減少
平成23年度特定健診の喫煙調査によると、男性20.8%、女性2.0%でした。年代別で
は、男性は、40歳代が30.8%と最も高く、40~50歳代で30%前後と高い傾向でした。
女性では、50歳代が7.2%と最も高く40~50歳代が喫煙傾向となっており、年齢が上
がるにしたがって、低下傾向になっていますが、今後も40~50歳代中心に喫煙率の低
下を目指す必要があります。
(図1)一方、妊娠届出書による妊婦の喫煙状況は、平成
23年12.8%であり、4年間の平均をみると、平成21年を境に減少傾向となっています。
妊婦が喫煙をしていた場合、低出生体重児や早産児を出産するリスクが高くなるこ
とが知られるため、たばこについての正しい知識を伝える必要があります。(図2)
*喫煙や分煙の取組推進
たばこをやめたい人に対する禁煙支援は、個別に禁煙支援プログラムに沿ってサポ
ートするものや、集団で行う禁煙教室、医療機関でニコチン代替療法剤や禁煙補助剤
を処方する禁煙外来などさまざまな方法で行われています。
また、禁煙治療が保険適応になり、服薬での治療が進むなど禁煙環境の整備が進め
られています。
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図1
喫煙状況
図2
妊婦の喫煙状況
【妊娠届出書の情報により】
【平成23年特定健康診査受診者問診結果より】
◆◆重点目標◆◆
40・50代の喫煙率減少
策定時
目標値
男性 40 代30.8%
50 代29.3%
女性 40 代 4.8%
50 代 7.2%
男性 40 代 50 代
25.0%
女性 40 代 50 代
4.5%
◎喫煙が健康に及ぼす影響を理解し、未成年の喫煙をなくすとともに、喫煙率の減少を
目指します。
指
標
禁煙普及啓発事業の増加
(禁煙教室・情報提供等)
妊娠中の喫煙の減少
(妊娠届出時の妊婦の喫煙率)
全面禁煙施設の増加
現状値
平成34年度の目標値
2回
5回
12.8%
7.8%
78%
90%
(公的機関)
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◆◆市民の行動目標◆◆
◎たばこが健康に及ぼす影響について理解しよう
◎積極的に禁煙に取り組もう
◎妊娠中の喫煙を減らそう
◎周囲への受動喫煙に対して意識をもとう
◆◆目標を実現するための市の取り組み◆◆
☆ 健康情報の提供・普及啓発
□
たばこが健康に及ぼす影響について、ポスター掲示やパンフレット配布を通じ、
情報を提供します。
☆ 正しい知識を得る機会の充実
□
青少年に対する喫煙の害の普及啓発を強化し、喫煙経験の防止に努めます。
□
禁煙教室等で喫煙の害、効果的な禁煙方法について学ぶ機会を設け、禁煙への
支援をします。
□
たばこと慢性閉塞性肺疾患(COPD)関連について正しい知識を得る機会を支
援します。
□
妊娠期にたばこが及ぼす影響について正しい知識を伝え支援します。
☆健康づくり活動の推進
□ 地域等における禁煙や分煙に関する健康づくり事業を推進します。
☆環境づくりへの支援
□
学校や職域等、関係団体と連携し分煙に関する情報の提供や受動喫煙の防止を支
援します。
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