平成 27 年 9 月発行 <内容> 1.「やさしい日本語」技術研修実施報告 2.外国人のための生活ガイド(東京都国際交流委員会) 3.最近の災害事例から 1.「やさしい日本語」技術研修実施報告 平成27年6月27日(土)と7月4日(土)にインターカルト日本語学校秋葉原校にて、 「やさ しい日本語」技術研修を実施しました。 1日目の前半は、一橋大学国際教育センター講師・栁田直美先生から「 『やさしい日本語』とは? -外国人支援に求められるやさしい日本語の考え方-」と題して、「やさしい日本語」がなぜ必要な のか?「やさしい日本語」はどのように活用されているのか等について講義をしていただきました。 1日目の後半は、インターカルト日本語学校講師・齋藤美幸 先生から、外国人にとって分かりやすい文とはどのようなもの か等について講義をしていただいた後、文章の「やさしい日本 語」への書き換え訓練、 「やさしい日本語」を使った避難所ポス ター作成等の演習を行いました。 2日目は、まず外国人への話し方の良い例・悪い例をDVD で視聴し、参加者同士で練習を行った後、インターカルト日本 語学校に通う外国人学生と1対1で実際に「やさしい日本語」 参加者が作成したポスターについて 解説する齋藤先生 で話をしてみる実習を行いました。また、実習後は外国人学生 と参加者の会話の様子を動画で確認しました。その後、実習を 踏まえて再度参加者同士で「やさしい日本語」への言い換え訓練を行い、最後に「わたしにとっての 『やさしい日本語』とは?」について改めて考え終了となりました。 現在、都内には180か国の外国人が暮らしています。 「多言 語化は理想ですが、全ての言語に対応することは不可能(栁田 先生講義より) 」です。また、日本語は外国人にとって理解する のは難しい言語だとも言われています。災害時には「やさしい 日本語」が多くの外国人を助けることになるかもしれません。 「やさしい日本語」について多くを学んだ2日間でした。 ご協力いただいた外国人学生の皆さん 1 ★ 参加者の声(アンケートより) ★ ・1日6時間も自分が持つかが心配だったが楽しい講義だった。やさしい日本語の基礎から実践までよ く組み立てられていたと思う。自分の話し方、使う日本語をこれから意識しそう。 ・自分の使っている日本語の難しさを自覚できた。手書きが、いかにきれいに書こうとも、少しのズレ や不正確さのせいで誤解を招いてしまうことに愕然とした。 ・普段使っている日本語をやさしく言い換えるという発想が新鮮でとても勉強になった。 ・自分自身も日本語を理解していないと伝えたいことが上手に伝わらないということを実感した。また、 使い方に工夫(ジェスチャーなど)を加えることで、全く変わるということも確認できた。ぜひ災害 時だけでなく通常時でも活用していきたい。 ・無駄な部分を削り重要な部分を伝えるという作業は、災害時の各国外国語翻訳を行う際にも役立つ技 術だと思う。 ・実際に日本語のノンネイティヴの方と話ができて勉強になった。日本語が通じないのは英語が通じな い以上にストレスフルな状況だと思った。自分のボキャブラリーを今以上に増やしたり、柔軟な発想 を持つようにしていきたい。 ・実践的で具体例や実体験の紹介などとてもわかりやすくてよかった。学生さんとの実践は本当に勉強 になり、モチベーションも上がり、責任を感じた。 2.外国人のための生活ガイド(東京都国際交流委員会) 東京都国際交流委員会ホームページでは、東京で生活する外国人のために役立つ様々な情報を 「外国人のための生活ガイド」として掲載しています。 この中には「緊急災害時の対応」の項目もあり、緊急災害時の通報先や、地震・家事などの際に 気を付けること等災害に対する基本的な心構えや対応方法を紹介しています。日本語・英語・中国 語・韓国語のほか、 「やさしい日本語」バージョンもありますので、ぜひ一度ご覧ください! ◇ 東京都国際交流委員会 → ◇ 外国人のための生活ガイド → http://www.tokyo-icc.jp/index.html http://www.tokyo-icc.jp/guide/index.html 2 3.最近の災害事例から 最近の災害で大きなニュースで報道されたものに、噴火と火災があります。 <噴火について> 昨年 9 月 27 日に御嶽山が噴火し、戦後最悪の死者 57 人、行方不明者 6 人を出しました。 また、記憶に新しいところでは、今年 5 月 29 日に、鹿児島県の口永良部島が噴火し、全島民が 屋久島へ避難し現在でも避難の継続を強いられています。 東京に近い場所では、箱根の大涌谷が小規模噴火を起こし噴火警戒レベルが3になり、7月3日 に警戒区域として火口から半径 1km に拡大され、ロープウェイは運行休止を継続、観光客の減少な ど観光への影響が大きくなってきています。 日本では、火山のあるところは観光地になっているところが多く、観光旅行を計画する場合、噴 火警報・予報の情報には十分注意が必要です。その噴火警報・予報は、気象庁ホームページに掲載 されており、英語版もありますので活用したいものです。 気象庁ホームページ → 噴火警報・予報 → http://www.jma.go.jp/jp/volcano/ 英語版 → http://www.jma.go.jp/en/volcano/ <火災について> 火災については、毎日どこかで起こっている頻度の多い災害です。また誰でも思いがけない場所 で遭遇する可能性のある災害でもあります。今年 6 月 30 日に東海道新幹線の中で人為的な火災が 発生し、たまたまそばに居合わせた方が 1 名亡くなるという不運に見舞われましたが、煙を吸った ことが死亡原因と報道されています。 火災発生時の避難方法の中に、 「煙を吸わないよう、ぬれたハンカチやタオルなどで鼻と口をお おい。姿勢を低くして非難します。 」ということがあります。今回被害を受けられた方がこの方法 を取られたかどうかわかりませんが、このようなことを頭に入れておくだけで、被害を少しでも軽 減できるかもしれません。 ≪問合せ・連絡先≫ 〒163-8001 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号 東京都 生活文化局 都民生活部 地域活動推進課 活動支援国際係 e-mail: [email protected] TEL 03-5320-7738 FAX 03-5388-1331 3
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