の講演のアジェンダ この講演は、日本航空

2009年11月25日(水)R2
特別セミナー
資材管理が経営を変える~航空産業の未来~
講師 鶴田 国昭氏
元コンチネンタル航空 購買担当上級副社長
参考図書:鶴田国昭著:「資材管理が経営を変える」~航空機産業の未来~
米巨大エアーラインを再建した達人が語る航空産業の未来
主催 日本資材管理協会(03-5687-3477)
この時の講演のDVDは日本資材管理協会に申し込んでいただけば、入手できます
このアジェンダはhttp://te-wisdom.net/00001-09-11-25kouenn.pdfよりダウンロードできます
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目 次
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Purchasing and the Airline Business Model 資材調達とエアラインのビジネスモデル
AIRCRAFT UTILIZATION AND PRICE NEGOTIATION 航空機の有効な利用と価格ネゴ
Direct Cost Structure of Airline エアーラインにおける直接コスト(費用)の構造
Profile of A Good Airline 優良なエアーライン(航空会社)のプロフィールとは
PROFITABLE AIRLINES 利益の上がるエアーライン(航空会社)
Procurement Methods and Negotiation 購買の方法とネゴ(価格交渉)
DO NOT やってはいけないこと
DO やるべきこと
Japanese aerospace industry 日本の航空宇宙産業について
Japanese aerospace industry – Market vs cost-plus
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日本の航空宇宙産業 – 紙上価格と実績コスト+利益主義による価格による問題
Mistakes of the Past: 過去の失敗について
Mistakes of the Past: 過去の間違い
Mistakes of the Future: B787? 将来の間違い:B787?(2009年7月現在の視点)
More on the 787 その他の787について、問題と考えられること
Boeing Board of Directors. ボーイング取締役会ボード
Boeing executive council ボーイングエクゼクティブ委員会
Advice for a turn-around エアーライン復活のためのアドバイス
More advice for a turn-around その他のエアーライン再生のためのアドバイス
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Purchasing and the Airline Business Model
資材調達とエアラインのビジネスモデル
A good CEO, like a good captain,
must know the ship and its functions,
international rules, and navigation methods,
from bottom to top and top to bottom.
経営のトップは(CEO)、優秀な船長のように、
自分に責任のある航空機(船)、その機能、関連する国際ルール、航法に
ついて、トップから末端まで知り尽くしている必要があります。
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AIRCRAFT UTILIZATION AND PRICE NEGOTIATION
航空機の有効な利用と価格ネゴ
• Assumptions: Schedule of 550.000 hours / year, with expected
revenue = $10.000.000.000. Aircraft price = $150.000.000.
下記のことを前提に話します。
仮定:55万時間/年の予定
(期待される収益= $10.000.000.000=100億ドル=約1兆円)
航空機価格= $150.000.000(=約150億円)
• If utilization is 2200 hours / year:
航空機、1機の利用が2200時間/年と仮定すると:
• 250 aircraft are required; owner cost is $37.500.000.000 plus
interest.
250機の航空機が必要となり、所有者コストは、「$37.500.000.000
(約3兆,7500億円)+利息」となります。
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• But if utilization is 3000 hours / year:
航空機、1機の利用が3000時間/年と仮定すると:
• 183 aircraft are required; owner cost is $27.500.000.000 – a
savings of 67 aircraft or $10.000.000.000 in avoided capital
investment.
183機の航空機が必要となり、所有者コストは、$27.500.000.000
(約2兆7500億円)
すなわち、 67機の航空機が減り、$10.000.000.000(=約1兆円)の資
本投資の節約になります。
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• OR
いいかえると
• Fly all 250 aircraft for a total of 750.000 flight hours / year,
generating total revenue of $13.600.000.000. (Increase of
$3,6 B in revenue).
全250機の航空機を飛ばし合計75万時間/年飛ばすと、
$13.600.000.000(約1兆円3600億円)の総収益を生み出します
(収益$3,6(=約3,600億円)増となります)
• Likewise, price negotiations on aircraft purchases and
leases are critical. For 250 aircraft above, a 5% discount on
aircraft purchase translates to a savings of $1.875.000.000,
plus interest.
この場合、航空機購入とリースに関する価格ネゴは重要となり
ます。
即ち、上記の250機の航空機の5%の割引は、
「$1.875.000.000(約1875億円)+利息」の差になります。
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• Direct Cost Structure of Airline
エアーラインにおける直接コスト(費用)の構造
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Fuel 燃料
Labor / personnel cost 人件費
Aircraft owner cost 機体所有費用
Facilities 設備経費
In flight items インフライトアイテム(飛行中に必要な項目費用)
Maintenance cost メンテナンス・コスト
Insurance 保険
Airport services エアーポート・サービス費用
Landing fees 機体着陸費用
Taxes (passenger, airport) 税(乗客、空港)
Others その他
Above costs ÷Flight hour = cost per flight hour
上記の経費÷飛行時間=一時間当たりのフライトコストとなります。
• => Aircraft owner cost and utilization is key
期待の所有費用とその運航費がキーとなります。
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• Fleet Flexibility and Rationalization
フリートの柔軟性と合理化
• Markets change. Having a flexible fleet means being able to fly the
right-size aircraft in right-size market even though those markets
are changing.
市場は変化します。たとえ市場が変わっても、それに対応できる柔軟な
機体フリートを持つことにより、市場に合わせた 航空機を飛ばすことが
できます。
• Building a fleet with smooth transitions between small, medium and
large aircraft can make unprofitable routes turn profitable.
小・中型機と大型機の間のスムーズな移行のできる機体フフリートを構
築することにより、普通なら、利益のないルートを 黒字化させることが
できます。
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• Common pilot training among compatible sub-fleets is desirable.
どのサイズの機体を飛ばすことのできる共通のライセンスを持った
パイロットを持つことが必要です。
例えば、 737-500, 600, 700, 800 また、 757と 767は、共通のパイ
ロットライセンスで、パイロットの合理化ができます。
• Too many different types of aircraft causes a waste of resources
– management, technical, crews, spares, tooling and ground
equipment, etc.
あまりにも多くの、共通性のないいろいろな機種を持つことは、資源
の浪費になります。
マネージメント、技術、乗組員、スペア、ツーリングと地上装備、その
他についても同様です。
• Long term flexible fleet plan can be accomplished via options on
lease return and purchases.
長期的な柔軟な機体フリーと計画は、リースと購入でのオプションに
よって達成されることができます。
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• Buy aircraft when market is weak and sell when demand is high.
市場が弱いときに航空機を買い。そして、需要が高いときに売るのです。
• Fuel Savings
燃料の節約
• Maximize utilization of ground power.
グランドパワーも最大限利用すること
• Single engine operation whenever possible (mostly taxiing and
holding).
いつでも可能なときには、一つのエンジンのみの作動にする
(特にタクシング時、待機時)
• Minimize APU usage.
APU使用を最小にする
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• Aerodynamic smoothness.
空力的ななめらかさをいつも保つこと
• Correct flight control rigging
正確 なフライトコントロールのリッギング(ケーブルの調整)
• Maintain efficient engine.
効率的なエンジンの維持
• Amount of fuel on board
積む燃料の量
• ATC coordination and politics
ATCへの協力と方針
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• Profile of A Good Airline
優良なエアーライン(航空会社)のプロフィールとは
• Has strong leadership that knows airline operations.
エアーラインのリーダーはエアーラインのオペレーションを熟知して
いる必要があります。
• Works together with unions
労働組合 と仲良く仕事をする必要があります。
(ワーク・ツウギャザー)
• Flies where the airline makes money unless subsidized.
助成金なしでは、赤字路線を飛びません
• Avoids being a politician’s toy.
政治家のおもちゃにならないこと
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• Employees show loyalty to leader and company (dignity and
respect and avoid causing fear of job loss.)
従業員は、リーダーと会社への忠誠を示すことが必要です。
(尊厳と尊敬をもち、失職の恐れを避けることです)
• Has simple organization structure.
シンプルな組織構造にすることが必要です。
• Provides the best customer services.
最高のカスタマーサービスを提供することが必要です
• Clean, safe, and reliable.
清潔、安全、信頼を保つことが必要です。
• Uses own employee for all direct contact such as customer
counter, flight attendants. (Unhappy employees can not give
good and happy services.)
お客に直接接触する社員(顧客カウンター、接客乗務員など)は、す
べて正社員である必要があります。
すべての現場の職員は、正社員でなければなりません。
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このへんが、いちばんお客から、JALのサービスを判断されているこ
とを、理解する必要があります。
正社員でない職員はJALの社員に比較して、賃金も安く、セカンドク
ラスとの人たちと、自分も含め、不満をたくさん持っています。
Considers customer services items to be the last to be cut.
赤字のため、カスタマーサービスアイテムを切るのは最後であると考
えます。
Utilizes capital investment effectively: to support good
operations, yield management, and good customer service.
効果的な設備投資の利用:これにより、よいオペレーションをするた
めと、利益を売るためと、よいカストマーサービスをするため投資をし
て、その活用を図る必要があります。
Recognizes that airline business is world’s biggest teamwork.
アーランの仕事は、チームワークが、絶対に必要です。
Creates an environment where employees want to come to
work.
従業員が働きたい思える環境をつくることが必要です。
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• PROFITABLE AIRLINES
利益の上がるエアーライン(航空会社)
• Has right size aircraft for small, medium, and large markets.
小、中、大規模の市場に適切なサイズの航空機の所有すること
• Clean and safe operations.
清潔、安全なオペレーションをすること
• Simple company structure, gives authority and responsibility to
operations.
シンプルな会社の構造とし、オペレーション活動には、権限と責任を
与えます。
• Flies routes that customer desires.
顧客の希望にそった航路に飛行機を飛ばすこと。
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• Review operation results by top layer of management including
Chief
チーフを含む経営のトップ は、毎日のオペレーションの結果を、見て、
必要な是正をすること。
• Operation Officer - yield, load factor, and on time performance
オペレーション・オフィサーは、毎日の各フライトの収入(Yield)、乗
客搭乗率、時間通りに到着したかの結果をレビュー・チェックします。
Provide meals for meal time, and provide for customers’ needs.
食事を食事時間に提供し、かつ顧客のニーズに合わせて、必要なも
のを提供します。
• Work together, and respect each of employees, earn respect
and honesty
共に働き(ワーク・ツギャザー)、と従業員のお互いの尊敬と正直さを
維持します。
• Provide daily news to all employees. And open book.
日々のニュースをすべての従業員に提供し、経理の状況をオープン
にします。
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• Work together and cross utilization.
共に働き、他の分野で助けがいるときには、手を貸す。
• Listen all suggestions from employees, and implement if the
suggestion is good for operation.
従業員からの忌憚のない意見を聞き、オペレーションのために良い
アイデアは具体化に実現します。
Work other than labor cost and prove labor group that we need
concession from them and give back in future if the business
improved.
リストラの場合、首切りを最小にするだけではなく、経営、例えば、
リース費用とか、購入品のネゴシエーションにより、コストを下げる努
力をし、もし労働者のコストも下げなくてならないときは、現状の経理
状態をオープンにして、労働者から納得を得ます。また人減らしの際
は、会社がよくなれば、帰ってきてもらう約束が必要です。
• Do not over-invest and utilize resource to directly effective to
revenue enforcement.
過度に投資しないこと。収益確保に直接効果のある資源を使うよう
にします。
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• EFFICIENT MATERIAL MANAGEMENT.
効率的な資材マネージメントについて
• Delivery of goods is not the end of the job for procurement
professionals. Look at end use – or misuse – of goods and
services purchased.
調達商品が到着しただけでは、購買のプロの仕事の終わりでありま
せん。最終用途結果を見てください。無駄使い、使い方ミスがないか、
また仕様通り使っているかのチェックも含まれます。
• Implement cost value analysis
価値分析の実施(あるべき姿を把握し、それが、実現しているかの
比較分析とそれに向かっての必要なアクションの実施)
• Conduct market research and monitor supplier conditions
サプライヤーの状況と、市場状況(供給状況)をモニターすること。
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• Material management must review operation result and take
responsibility of the best use of what you purchased.
資材マネージメントとは、購入したものがベストに使用をされている
かのチェックをすることと、それをベストに使用させる責任持つことと、
考えねば、なりません。
• Review if the investments are fully utilized and if not, find root
cause of waste of company assets.
投資を完全に利用されているかどうかを、チェックし、もしそうでなけ
れば、会社資産の無駄の根本原因を発見することがその責任です。
• Review reliability of the supplied items, and initiate corrective
action for both supplier and in-house.
供給されたアイテムの信頼性をチェックし、問題が、サプライヤーの
側に原因がある場合には、サプライヤー側に、是正処置のアクショ
ンを取らせる義務があります。
• Minimize inventory and make constant efforts to reduce dead
stock (sell when high and buy when low).
在庫はなるべく最小にとどめて、デッドストックにならないよう、絶え
ず、現状を見ている努力を続ける必要があります(在庫整理は、高
い時に処分し、安い時には買う方針とします。
• Use leverage.
てこの原理の利用
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•
Procurement Methods and Negotiation
購買の方法とネゴ(価格交渉)
• Price list is reference only
プライス・リストは、ただの参考資料として見ること。
• Conduct various analysis including Value Analysis, Cost
Analysis, and suppliers’ position, and market condition.
Financial strength is important.
価値分析、コスト分析と供給元のポジション等を含む多様な分析と
市況。財務の強さの調査分析は、重要事項です。
• Dual sources and long term contracts.
デュアルソースの設定、長期契約についての配慮もネゴを有利にし
ます。
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• Establish human relation with major suppliers.
主要な調達先との人間関係をよくしておくことも必要です。
• Reliability commitment and remedy
信頼に関するコミットメントと、もし不具合が出てきたときの、修復、
是正処置をきちんとすることが大切です。
• Minimize vertical supplier chain, confirm supplier inventory
status
垂直供給元チェーン(間にいくつかの会社が入ること)を最小にし、
供給元の在庫状況を確かめることも重要です。
• Art of negotiation
アート・オブ・ネゴシエーションといわれる、交渉の芸術も必要です。
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• Techniques and Strategies of Negotiation
ネゴ・テクニックと戦略
• Professional purchasing must be applied to all areas of
purchased goods and services – aircraft, maintenance material
and services, fuel, in flight items, facilities, ground and airport
services etc.
購買のプロは、購入した商品とサービスのすべての領域にネゴのテ
クニックと戦略を適用しなければなりません。
–機体、メンテナンス資材とサービス、燃料、飛行アイテム、施設、地
面と空港サービス、その他についてです。
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• Recognize that suppliers are part of your operation, and show
dignity and respect.
サプライヤーは、エアーラインのオペレーションをする事業の一部門
であり、尊敬を持って接することが大切です。
• Agree to pay bare cost plus their reasonable profit, and to long
term. Adjust your order to meet their best time. Never allow
supplier to sell at opportunity price or market price. The market
price fluctuates both up and down.
製造原価を知り、それに適正と考えられる利益を加えた価格で合意
をし、長期の契約、彼らがほかの仕事で忙しいとき、忙しくないときな
どを、融通をきかしてあげて、ギブアンドテイクの関係を築いていくこ
と。オパチュニティー価格(相手を見て、価格をつけるやり方)は許さ
ないことなどが大切です。これにより、マーケットプライスが変動して
も、適正な価格で買えるようにもなります。
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• Study geopolitical and future market
地理的な関係を調べ、認識し、将来の市場を研究しておくことも必要
です。
• Careful study of vertical supplier chain. You may not get
quantity changes or constant supply.
垂直供給元チェーン(たくさんの会社が間に入った調達経路)を慎重
に研究する。そうすれば、量の変化に対応し、または
安定した供給を確保できます。
• Learn what your competitors are paying.
競争相手がイクラで買ったかも、調べておく必要があります。
• Quality VS price
品質と価格の関係を調べておく必要もあります。
• Long term contract. (Escape clause)
長期契約(免責条項)と免責事項についても、調べておく必要があり
ます。
• Create competitive situations.
競争できる環境、状況をつくることも必要です。
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• DO NOT
やってはいけないこと
• Tip your hand too early
すぐ投げ出すようなことをしないこと。すなわち相手に、あまりに早く
(早々と)、妥協をしないことです。(細かなことで、妥協できることは、
最初に貯めておいて、次の交渉のために使うとよいわけです)
• Get so bogged down in detail that the overall objective is lost.
細かいことにあまり時間をかけないことで、あまり小さいことに時間
を費やすと、本来の目的を達成できなくなります。
(総合的な目的が見えなくなるような、詳細な交渉の泥沼に落ち込ま
ないようにします)
• Try to prove the supplier is wrong.
サプライヤー側が、間違っていることに気がついても、それが相手側
が気がついている場合は、相手の立場がなくなるほどの責任追及を
して、相手の立場が決定的に、なくなるほどのことを追求しないこと。
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• DO
やるべきこと
• Negotiate at home when possible and isolate members of the
selling team.
なるべく、ネゴはこちらの事務所で、交渉して、販売チームのメン
バーを孤立させます。
• Negotiate with those who can make concessions.
譲歩の権限を持っている人と交渉することが、決定的に、必要です。
• Remain silent at times. Often greater concession result from a
sellers fear losing business.
沈黙は、相手方に、この商談は失敗するという恐れをさせることにな
ります。したがって、時々、沈黙することは、相手から、大きな譲歩を、
引き出すことができることがあります。
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• Plan ahead. Prepare the agenda to your advantage.
交渉の事前に、すべての計画(シナリオ案)をたてておくことが必要
です。
• Negotiate for the long pull. Not the short-sighted advantage.
長い目で、交渉することが必要です。目先の利点をあまり見ないよう
にして、それにはまり込まないようにします。
• Be confident of the facts presented. Don’t use information that
you may have to backfire at the first turn of economic condition.
自信を持って、 事実を提示します。
あとで、逆効果になるような情報を与えてはなりません。
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• Use new technique such as learning curve and VA etc.
新しい技術(例えばラーニング・カーブの考え方や価値工学の方法
(VA)などを使用することです。
• Divert attention if the negotiation hits your weak point.
交渉があなたの弱点をついてくる様であれば、注意をそらします。
• Call a recess if talk hits a snag.
話が暗礁に乗り上げたときには、休憩をとり、新しい気分で、交渉を
再開することです。
• Do your homework.
あらかじめの準備を、ホームワークとして、必ずします。
• Always be fair, and respect suppliers.
常にフェアーに、サプライヤーが言っていることを尊重します。
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• Japanese aerospace industry
日本の航空宇宙産業について
• MHI notably progressed on MRJ project.
MHIは、MRJプロジェクトにおいて大きな進歩をしました。
• The rest of the Japanese aerospace industry is lacking in key
areas:
MHIのMRJ以外の日本の航空宇宙産業は、重要なエリアについて、
不足があります。
• No systems manufacturers – hydraulics, pneumatics, avionics.
システム(インテグレーション)メーカーがありません。
それは、油圧、ニューマティック、アビオニクスについての分野です。
• Weak education system for aircraft, other than aerodynamics
and structures.
航空工学につき、空力学と構造学以外は、非常に弱い教育システム
を採っていると見ています。(特に大学においてです)
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• Heavy industry other than MRJ program is concentrated on
subcontracts, and decade old technology.
MRJプログラム以外の航空機に関連する重工業は、欧米の機体会
社の下請契約に終始しており、それ以外は、10年前のテクノロジー
にとどまっています。
• Unable to manufacture state of the art engine or power plant.
最高水準の技術であるエンジンまたは動力を製造することができて
いません。
• Heavy reliance on imports.
輸入品に頼りすぎています。
• Weak negotiation due to middlemen and lack of knowledge.
仲介者(商社)に頼りすぎで、ネゴに弱く、ネゴをどうやってやるかに
ついての知識がありません。
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• Japanese aerospace industry
• – Market vs cost-plus
日本の航空宇宙産業 – 紙上価格と実績コスト+利益主義による価
格による問題
• Japanese companies can be divided into two groups.
日本企業は、2つのグループに分けることができます。
• Group 1: Built on a foundation of military aircraft and “cost-plus”
contracts.
グループ1:軍用機と「コスト+α」契約を基盤としているグループ
KHI, MHI, FUJI, NIPPI, SHINMEIWA, TOKYO KOKU KEIKI,
SEIJIN SEIKI, KAYABA, TOSHIBA AND OTHERS.これは、MHI、
KHI、FHI、新明和、日本飛行機、東京航空計器、帝人精機、カヤバ、
東芝、等(防衛産業にかかわっている会社群)です。
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• Group 2: Built to be market-competitive.
グループ2:市場競争のできるグループ
• JAMCO, YOKOHAMA, PANASONIC, KOMY, MITSUBISHI
AIRCRAFT, AND OTHERS. (KOITO also, but failed in product
support.)
JAMCO、横浜ゴム、パナソニック、コミー、三菱航空、など
小糸工業がそうであったが、プロダクトサポートで失敗をしています。
• Cost-plus contracts are a prime cause of weakness in
international arena.
コスト+α契約は、国際的な舞台では、なにもできない事実の
根本原因です。
32
• Mistakes of the Past:
過去の失敗について
• YS-11 – What went wrong? Engine Selection.
YS-11-何がうまくいかなかったのか?
その一つに、エンジン選択があります。
• The official explanation for the commercial failure of the YS-11
was “exchange rate” – an answer that avoids accountability or
responsibility. In reality, a stronger yen means a lower cost of
goods, including engines and major components.
YS-11の商業的失敗の表向き原因の公式説明は「為替相場」となっ
ています
これは、 責任を避ける説明であり、実際、円高はエンジンと主要装
備品のコストは、円高為替相場のため低いコストを意味します。
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• A better question: Why didn’t the YS-11 have jet engines like
the DC9 and 737?
より良い質問:なぜ、YS-11はDC9と737のようなジェットエンジンを
搭載しなかったのか?
• In July 1957, a mission of Japanese government officials visited
Europe and the US, and decided that future medium range
aircraft would be equipped with turbo props, oblivious to the
preference for jet engines. This mistake set the direction of
Japanese aerospace industry.
1957年7月、日本の官僚の派遣団はヨーロッパと米国を訪問し、将
来の中型航空機はターボロップエンジンで占めるというような、間
違った結論を出しました。iこの間違いは、その後の、日本の航空宇
宙産業の方向を決めてしまいました。
34
• The YS-11 engine selection meant:
YS-11エンジン選択により:
• Higher maintenance cost
高いメンテナンス費用
• An extra large propeller
大きな直径のプロペラ
• Vibration and noise levels higher than competition.
他より高い振動と雑音レベルとなってしまいました。
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• Mistakes of the Past:
•
•
•
•
過去の間違い
YS-11 – What went wrong? Too Many Middlemen.
YS-11-何がうまくいかなかったのか? それは、多すぎた仲介者
(商社)にあります。
The YS11’s failure to select and design for state-of-the-art and
for customer needs went beyond engines. The YS-11 ended up
with:
エンジンを含めてのシステムの選択により、時代遅れの飛行機を
作ってしまったという 失敗です。
YS-11を引き続き生産することのできなかった原因は次の通りです。
Decade-old system technology.
時代遅れのシステム技術
Insufficient air conditioning volume.
不十分な容量しかないエアコンシステム
36
• Inferior cabin furnishings and design.
劣った客室の装備、装置とデザイン(たとえば、窓が低すぎる。
すぐに色が変わってしまう錦織りの内装壁など)
• Higher maintenance cost overall.
全体的に高い維持費
•
“Off-the-shelf” components purchased at catalog prices or higher.
カタログ・プライスリスト価格 で、すぐに棚から買ってこれる、時代遅
れの部品やシステムを選び、買ってしまった。
•
The YS11 parts procurement occurred through various brokers.
Result was almost double the price paid, for nearly obsolete
technology – procurement did not know product lines, and brokers
had an incentive to buy only off-the-shelf components and to buy at
top dollar.
YS11部品の購入は、多くのブローカー(商社など)を通していました。
旧式なテクノロジーに加え、相場の約2倍の価格でした。
購買部門は、製品ラインを知らず、ブローカーはいつでもすぐ買える
装備品だけを買い、結果的に、最も高い金額で買う原因となる励み
(インセンティブ)に原因がありました。
37
• Aircraft sales also occurred through various middlemen.
Piedmont aircraft were purchased through four layers – Nozaki,
Mitsui, Charlotte Aircraft, and a US law firm – all of whom took a
cut.
航空機を売るときにも、多くの仲介者(商社など)を通していました。
たとえば、ピドモント航空に機体を売った場合、4社が中に入り、口
銭をとりました。
その会社は、野崎、三井、シャーロットエアークラフト、と米国の法律
事務所でした。
これらは、全部カットされるべきものでした 。
38
• Mistakes of the Future: B787?
将来の間違い:B787?(2009年7月現在の視点)
• Business oriented decision based on GE business model.
ビジネスのモデルは、GEのエンジンのビジネスモデルに基づく決定
をしています。
• Airframe is entirely different from nature of engine.
機体は、エンジンの本来の姿と、まったく異なるものです(従ってエン
ジンのビジネスモデルを適用するのには問題があります)
• Too aggressive business model (first tier system, hedge
investment to supplier) resulting in risky production methods.
Intent was to make money for future sale of spares between
OEM and airlines.
あまりに積極的なビジネスモデル(最初の段階システム、供給元へ
のヘッジ投資)は危険な製造方法になります。
その意図は、OEMと航空会社の間でスペアの販売により、金を儲け
ることになってしまいました。
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• Over confidence in maintenance support program (IMM);
unprofessional management.
サポートプログラム(IMM)における過剰な自信、プロらしくないマ
ネージメント
• Board members background.
ボードメンバーの背景
• Executive council background.
エクゼクティブ委員会の背景
• The most of experienced leaders who designed and
manufactured 727,737, 747, 757, 767, and 777 are no longer
with Boeing, and being led by MBAs.
727,737、747、757、767、777を設計し、製造した大部分の航空機
の経験豊かなリーダーは、ボーイングには、もういません。
今のボーイング社は、MBAによってリードされています。
40
• 787 Technical Problem Examples
787の技術的問題の例について
• Fiber breakage
CFRP繊維の破損
• Matrix cracking
マトリックス・クラッキング
• Separation of lamina
CFRPの積層層の層分離
• Reduction in structural stiffness and structural collapse
構造の固さと構造崩壊(強化ガラスが割れるときのように、バラバラ
になって一挙に壊れる現象)の関係
• Environmental effects such as salt runway.
塩のある滑走路等のような環境からの影響
41
• Inspection methods and corrective action.
構造の点検方法とそのなおし方の方法(アルミの場合、ぶつけたとこ
ろは、へこんで見えるが、CFRPの場合、ぶつけてもへこみはすぐ
戻ってしまい、どこに何をぶつけたかが、わかりにくい)
• Fiber optic and its durability. Special tools?
光ファイバーの問題:その耐久性と、メインテナンスのためのツール
の問題
• Higher hydraulic pressure.
従来機器より高い油圧より高い油圧の問題(3000psi→6000psi)
• Hydro lock function
油圧のロック機能
• Electrical brake system-computerized program
電気ブレーキシステムとそのコンピュータ化したプログラム
• Lightning
雷対策
42
• Oil, hydro leakage and thermo effect of structural
オイル、ハイドロの漏れと熱影響に関する構造上の配慮
• Liquid cooling system.
液体の冷却装置
• Engine start without APU, required 90KVA ground power
APUなしとしたための、90KVAの地上からの供給によりエンジンを
スタートさせる件
• Lithium Battery for life especially extreme temperature
リチウムバッテリーの使用可能時間、特に高温度(400Fくらい)時に
なったときのライフ
• Insulation blanket replacement methods.
断熱材ブランケットの取替え方法
• Bonding repair methods, and fairing repair which required
autoclave.
ボンディング修理方法とオートクレーブを使わなければならないフェ
アーリングの修理
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• More on the 787
その他の787について、問題と考えられること
• The 787 is the first aircraft to use electrical power instead of
bleed air. This is a radical change which designed electrical
system by HCL in India, manufacture hardware by Hamilton
Sundstrand. It is reported that the FAA rejected the system
design, and it is back to the drawing board.
787は、ブリードエアーをエンジンからとらずに、インドのHCL社によ
り設計され、米国のハミルトンスタンダード社により製造される電力
を使う最初の航空機です。
FAAがこのシステムデザインを拒絶したと報告され、設計のやり直し
をしなければならない現状です。
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• Boeing recently blocked out the 787 hanger from anybody other
than direct workers, to not disclose any progress or problems.
As a publicly owned company, the Boeing board will be
questioned for possible violation of SEC rule. It is a matter of
time to change Boeing board of directors.
ボーイングは、最近直接的な労働者以外787のハンガーに入れない
ようにして、どの程度の進展があるのか、また問題すらも明らかにし
ません。
公的に所有された会社として、ボーイング重役会は、SEC
(Securities and Exchange Commission)のルールに違反していま
す。もし今後、また遅れるようなことになれば、世間から批判を受け
るでしょう。
ボーイングの取締役ボードの交代は時間の問題です。
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• Boeing Board of Directors.
• ボーイング取締役会ボード
• 【以下↓人名】
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John Biggs
Pension fund manager 年金基金マネジャー出身
1997
John Bryson
Retired power company 電力会社引退の人
1995
David Calhoun GE engine and health business GEエンジンと健康ビジネス出身2007
Arhur Collins
Medical device 医療装置 出身
2007
Linda Cook
Oil Shell company
シェル石油会社出身
2003
William Daley
Politician / Sec’y of commerce 政治家/ Sec’y of commerce
2006
Kenneth Duberstein
Consultant コンサルタント
1997
John McDonnell
Former Douglas
旧ダグラス 出身
1997
James McNerney
GE engine
GEエンジン 出身
2001
Mike Zafirovski
GE lighting
GE照明関係の出身
2004
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Boeing executive council
ボーイングエクゼクティブ委員会
• 【以下↓人名】
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James Albaugh
James Bell
Michael l Cave
Wanda Low
Thomas Downey
Stephard Hill
Timothy Keating
Michael Lutting
Dennis A Muilernburg
Richard Stephens
Engineer Defense program エンジニア防御プログラム出身
Accountant 会計士
Engineer Defense防衛関係のエンジニア出身
Lawyer 弁護士
English 英文学
History 歴史学
Political Science 政治学
Lawyer 弁護士
Engineer Defense (tanker) 防衛関係エンジニア出身(タンカー)
Human resources and administration, and computer
science. 人事、コンピューターサイエンス出身
John Tracy
Engineer defense system, supplier management,
Intellectual Property management etc.防衛関係エンジニア、システム、
インテレクチュアルプライオリティー管理出身
47
•
Advice for a turn-around
エアーライン復活のためのアドバイス
• Appoint a CEO who knows airline operations. Bring back
professional airline people who know airline business.
エアーラインのことを熟知したCEOの任命。
エアーラインビジネスを知っているプロのエアーラインの人を呼び戻す。
• Review fleet size and utilization.
機体サイズとその使用度のレビュー
• Negotiate all aircraft leasing terms and conditions.
リース契約条件のすべての航空機について再交渉をする。
• Return or sell under-utilized aircraft.
活用されていない航空機を売る。
• Sale inventories and minimize in house work and outsource
maintenance parts.
必要でない在庫品を売却し、エアーライン内のメンテナンス部品の
外注化をする。
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• Review the lease agreement of gate, and other spaces to gain
concession
リース契約、例えば、エアーポートのゲイト、ハンガー等のリースの
再交渉。
• Review over invested facilities such as hangers, shops,
warehouse, including oversea properties.
施設投資の再チェック(例えばハンガー、店、海外物件を含む倉庫)、
しなくてもオペレーションができるならば、売却またはリースを返す。
• Japan has highest oil and landing fees. Negotiate with
Government agency.
日本は、最も高い油と着陸料です。政府機関と交渉すること。
• Find true causes of problem and improve core cost of airline.
問題の本当の原因を発見して、エアーラインのコアーコストの改善。
• Working together as team and avoid subsidiaries, and establish
simple organization.
ワークツゲザーで、チームを組み、子会社を避けて、単純な組織を
設立することです。
• Share the information to employees
従業員との情報の共有
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• More advice for a turn-around
その他のエアーライン再生のためのアドバイス
• Terminate trading company contracts and purchase directly
from manufacturers.
商社契約と購入の終了してメーカーからの直接購入をする。
• JAL’s most valuable assets are slots at NRT and HND. Use
slots as leverage for alliance and possible sale or lease.
JALの最も価値ある資産は、NRTとHNDのスロットです。
これは、隠れた資産が大きく、例えば、コンティネンタルは、ヒース
ロー、ロンドンの4つのスロットルに200Mドル(約200億円)を出しま
した。スロットルを最大限に利用するべきです。
• Use all available methods to recoup overcharges on purchased
items.
購入したアイテムで不当な高値の課金の戻しを請求します。
• Negotiate with government for higher landing and
other user fees.
より高い着陸料とその他料金について、政府との交渉をします。
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• Consider Chapter 11 as Delta, Northwest, USAir, Continental,
United, if unions can not work with company.
- デルタ、ノースウェスト、USAir、コンチネンタル、ユナイテッドのよ
うに、もし組合から譲歩得られなければ、
chaper 11を使って、過去の借りをゼロにする以外には、なにもあり
ません。
• Fly only the markets which can make money.
お金を儲けることができる市場だけを飛ぶことにします。
• Effective deals with alliance partners.
アライアンス・パートナーとの効果的な取引をします。
• Ensure right size of aircraft.f
航空機の適切なサイズを確実にします。
• Aircraft utilization: strive for shorter aircraft turn around, effective
aircraft scheduling, and shorter aircraft maintenance schedule.
航空機利用:短い航空機ターンアラウンドで飛行時間をもどします。
効果的な航空機スケジューリングとより短い航空機整備計画の努力
をします。
• Eliminate subsidized side businesses and simplify organization
structure.
子会社をなくし、組織構造を単純化します。
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