EBRD - Publications

天然資源
EBRDセクター ファクトシート
EBRDの天然資源部門は、石油、
ガス及び採鉱に関連する業務全
般を担当しており、生産から輸送、精製、販売に至るまでのあらゆるビ
ジネスサイクルを対象としています。
また同部門は、環境保全、流失
石油の浄化、削岩機械など、様々な設備やサービスを同部門に供給
するサービス企業への支援も行っています。近年、数多くの国々にお
ける石炭採掘や金属鉱物の採鉱に対する支援を行う機会が増大し
て来ており、特に2007年には、
モンゴルがEBRDの融資対象国に
新たに加わったことは、特筆に値します。
2007年及び2008年前期のハイライト
サブセクター
の内訳
石油・ガス
1%
8%
15%
3%
57%
16%
石油・天然ガス採取
石油精製
パイプライン輸送
石油・天然ガス部門
へのサポート業務
ガソリンスタンド
改善サービス業務
採鉱
7%
36%
54%
3%
石炭
サポート業務
金属鉱物
改善サービス業務
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EBRDは天然資源部門における9つのプロジ 油(Cadogan Petroleum)向けの7.75百万ポンド
ェクトに調印しました。その合計金額は2億44百 (11.0百万ユーロ)の出資です。同社はこれによ
万ユーロに達しております。地域別に見ますと、 り、東ウクライナにおいてガス田の生産を開始す
グルジア、
カザフスタン、モンゴル、ルーマニア、 るとともに、同地域において更なる探鉱と数多く
ロシア及びウクライナがプロジェクト対象国とな のガス田開発が可能となりました。
この投資はま
っています。
た、
ウクライナにおける石油、
ガス生産の増大と、
同国の外国に対するガス供給依存率の削減に貢
まずモンゴルでは、EBRDは、石炭採掘と同
献することになりました。
支援・サービスセクターにおける2つのプロジェ
クトに調印しました。最初のプロジェクトはモン
ロシアにおいては、天然資源チームは、環境・衛
ゴル・オールト社(Mongolyn Alt)が実施するエ 生及び安全対策の改善、増進を促進する数々の
ルデフ
(Eldev)炭鉱の拡張プロジェクトに対する プロジェクトに取り組んで来ています。最初のプ
20百万ドル(13.6百万ユーロ)の融資であり、
よ
ロジェクトは、ルークオイル(Lukoil)向けの300
り高品質でクリーンな「無煙」炭の採掘にかかる 百万ドル(204百万ユーロ)の融資であり、
このう
フィージビリティ・スタディの完成も融資対象に ちEBRDは150百万ドル(102百万ユーロ)を
含まれています。更に、
ナリン・スハイト
(Naryn
コミットしています。同プロジェクトには、汚染除
Sukhait)炭鉱の更なる開発に向けて25百万ドル 去、パイプラインの更新、
ガス燃焼の削減、衛生
(17百万ユーロ)が融資されることが合意され
及び安全にかかる様々な対策、社会インフラの
ました。2番目のプロジェクトは、オーストラリア・ 整備、エネルギー効率の向上、その他環境改善
インディペンデント・ダイアモンド・ドリリング社 等にかかる投資が含まれています。
(Australian Independent Diamond Drilling
LLC)に対する6百万ドル(4.1百万ユーロ)の出資 2008年6月30日現在、EBRDは、ロシア、モン
ゴル及びウクライナ向けに合計79百万ユーロの
であり、
これにより同社は、新たなリグ設備を購
まず
入し、モンゴルにおける主要な採鉱削岩サービ 3件の出資プロジェクトに調印しています。
ロシアでは、
イルクーツク石油会社
(Irkutsk
Oil
ス企業となっています。
Company)に対する85百万ドル(57.8百万ユー
ウクライナでは、EBRDは2つのプロジェクト
ロ)の出資に調印しました。
これにより同社は、随
に調印しました。
まず、国際金融公社(IFC)
と 伴ガスを燃焼させる代わりに同ガスを再注入す
協調融資を行った200百万ドル(136百万ユー
ることで、温室効果ガスの削減を実現していま
ロ)のガルナフトガス社(Galnaftogas)向けの融 す。2番目は、IPO上場を成功させるための、
ウク
資は、同社に対する2番目の融資です。
このうち
ライナのカドガン石油(Cadogan Petroleum)に
EBRDは50百万ドル(34百万ユーロ)
を融資し 対する4.3百万ポンド(5.4百万ユーロ)の最終投
ています。
この融資により同社は、
ガソリン・スタ 資です。3番目のプロジェクトは、ロシアとモンゴ
ンドを近代化し、そのネットワークを拡大すると ルに資産を保有するローカル鉱山企業向けの10
ともに、
より高度な環境基準をクリアし、
ウクライ 百万ドル(6.8百万ユーロ)の出資であり、
これに
ナにおける独立した民間石油生産・供給企業と は将来の更なる20百万ドル(13.6百万ユーロ)の
しての地位を確固たるものにすることが可能と
投資も予定されています。
なりました。2番目のプロジェクトは、
カドガン石
ニュースの中で
EBRDは、採取産業透明性イニシャティブ
(Extractive Industries Transparency Initiative、
略称EITI) を継続的に支援して来ています。その
一環として、2007年10月に、EBRDはF&C アセ
ット・マネージメント及びレベニュー・ウォッチ・
インスティチュート
(Revenue Watch Institute)
と協賛で、
ワークショップを開催しました。そのテ
ーマは、透明性とガバナンスが、
ソブリン及び準
ソブリンの資金借入れの質と利率にいかなる影
響を与えるかについてでした。特にその収入が
採取産業に大きく依存しているソブリン及び準ソ
ブリンの発行体に大きな関心が寄せられました。
このワークショップは、EITIを通じて優れたガバ
ナンスを強化しようとするG8を中心とした取組
みをさらに発展させたものです。同ワークショッ
プでは、EBRDのジャン・ルミエール総裁、F&C
アセット・マネージメントのロバート・ジェンキン
ス会長及びソロス・ファンド・マネージメントのジ
ョージ・ソロス会長の3氏が共同議長を務めま
した。 天然資源チームが担う将来
天然資源チームは現在16名の専門家で構成
されており、
このうち4名はキエフ、モスクワ及
びウランバートルの各事務所に駐在していま
す。いずれのバンカーも、深い専門知識と豊か
な経験を有しており、各人が独特の才能を生
かしながら業務を遂行する多彩な顔ぶれのチ
ームとなっています。
EBRDは、石油、
ガス及び鉱業分野におけ
るすべての活動に携わっていますが、特に本
チームは新しい分野に活動を広げつつありま
す。その中には、環境、衛生及び安全、エネル
ギー効率、気候変動などが含まれています。
更にまた、サポート及びサービス部門へも活
動を広げつつあり、新たなサブ・セクターとし
ては、石炭の採鉱及び石油の小売部門、探鉱
あるいは初期の開発段階にある会社を含め
た、石油、
ガス及び採鉱に携わる小規模なが
らもよりリスクの高い民間企業、独立企業が
あります。
本社
One Exchange Square
London EC2A 2JN
United Kingdom
代表
電話:+44 20 7338 6000
ファックス:+44 20 7338 6100
天然資源チーム
電話:+44 20 7338 7184
ファックス:+44 20 7338 6101
責任者:ケヴィン・ボーツ
(Kevin Bortz) プロジェクトに関するお問
い合わせもしくはご提案
最近調印したプロジェクト一覧 プロジェクト名
お問い合わせ
国名
EBRD コミット額
(単位:百万ユーロ)
Eメール:
[email protected]
ウェブサイト
www.ebrd.com/naturalresources
2007年に調印したプロジェクト
MCCF - TBC Bank Wissol
グルジア
4.1
DIF - AIDD Diamond Drilling
モンゴル
4.1
Cadogan Petroleum
ウクライナ
11.0
Clean Globe Oil Spill Response Centres
ロシア、
リトアニア、
カザフスタン、
クロアチア
33.5
LUKoil Environmental Loan
ロシア
Bautino Atash Marine & Supply Base
カザフスタン
17.7
Mongolyn Alt
モンゴル
13.6
102.0
Transgaz
ルーマニア
0.8
Galnaftogas
ウクライナ
34.0
計220.8
為替レート
必要に応じ、ユーロ以外の通貨
は、2007年12月31日現在の為替レ
ートを使ってユーロに換算してあ
ります。
(1ユーロ= £0.73、US$1.47
、¥164.87。)
EBRDは、中央ヨーロッパから中央
アジアまでの国々が市場経済と
民主主義を構築するために、様々
な投資ツールを活用して支援して
います。
2008年6月30日現在調印したプロジェクト
ロシア、モンゴル
Irkutsk Oil Company
ロシア
Cadogan Petroleum
ウクライナ
6.8
57.8
5.4
計70.0
LUKOIL
FSnatres_0109_finalj
Imperial Mining