「コーヒーの森」だより

「コーヒーの
コーヒーの森」だより
(第 3 号:2011 年 10 月 17 日)
発行:特定非営利活動法人 WE21 ジャパン
「コーヒーの
コーヒーの森」とは・・・
とは・・・?
・・・?
■事業概要:
事業概要:森林再生・災害防止と生活向上は、両者を同時に実現できなければ持続性が図るのが困難です。
2009 年 10 月に台風被害を受けたベンゲット州アンバサダー村コロス集落において、一般の樹種の間に換金作
物(本活動ではコーヒー)を混栽する農法「アグロフォレストリー(森林栽培)」を用い、土地や生物の持続
性・多様性を高めながら森林再生と緑化を行なうとともに、現地の生活向上を図り、被災地の斜面地や水源に
植林を行なって、土砂崩れを防ぎ、水源を確保する活動を行なっています。
■実施団体
実施団体:
団体:WE21 ジャパン/コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)(現地パートナー)
■実施地
実施地:
実施地
:フィリピン・コルディレラ地方ベンゲット州トゥブライ郡アンバサダー村コロス集落
■実施期間:
)
実施期間:2010 年 10 月~2011 年 9 月(その後の継続も決定しています。
■助成
助成:
助成
:(財)かながわ国際交流財団「かながわ民際協力基金」
モニタリングツアーに
モニタリングツアーに参加して
参加して
植林セレモニーのひとこま】
(モニタリング実施日:2011 年 8 月 26-30 日)
報告者:大竹恵美子(WE21 ジャパン民際協力委員会)
マニラから車で揺られること 6 時間余り、訪れたベンゲット州バギオは台風の真っただ中、事業地で
あるコロス集落にいたる道路は土砂崩れのためバスが転落、幸い乗客は逃げて無事でしたが、他にも町
と村とをつなぐ幹線道路は不通となり、村人の生活は困窮していました。台風の被害(土砂崩れ)を防
ぐためにも当事業のようなアグロフォレストリーを取り入れた植林を指導し、災害に強いコミュニティ
づくりが早急に必要なことを実感しました。
急な山々に囲まれたこの地域では、斜面を切り開いて畑をつくり、農業や、危険や健康被害を伴う鉱
山での仕事が主な収入源でした。しかし、近年では標高の高い地に適したアラビカコーヒーの栽培に政
府も力を入れています。フィリピンではコーヒーの需要が高く、農村でも自宅の庭にコーヒーの木を植
えて飲んでいますが、それを売り物とする術を知らず、年間 3 万 5000 トンものコーヒーを輸入してい
ます。降り続く雨の中、市場調査のためめぐり歩いた町のコーヒーショップでは高い輸入されたコーヒ
ーがあふれていました。地元の質の良いアラビカコーヒーがこれに代わり、またフェアトレード品とし
て日本を含む先進国への輸出も可能で、コーヒー栽培は農民の生活向上に貢献するものと奨励されてい
ます。
3 日目 CGN(当事業実行 NGO)の案内で訪れたトゥブライ郡の長パオアドさんと農政担当のソテロさん
との面談は、和気あいあいとした楽しいものでした。親日家のお二人はコーヒー栽培のみならず、そば
の栽培や木酢液の作り方などあつく語っておられました。CGN の研修同様、農民 100 人あまりを集めて
コーヒー栽培の研修を開いたことや苗木づくりの実践もみせていただきました。
今回私たちを迎えるために、緊張して待っていた受益者たちとの出会いや鶏のスープのごちそうは次
回のお楽しみにとっておきましょう。バギオ大学校内で採った赤く色づいたコーヒーチェリー、コロス
集落でも見られるように日本から応援しています。
【図】活動地地図
土砂崩れ場所、被災者再定住地、モデル農場、事業参
加者それぞれの農場(番号と名前)などを記載。参加
者は農地を提供して事業に参加。これまで、小規模農
業や、鉱山閉鎖後の川での金採取などに従事してきた
人が多い。鉱物の採取や抽出作業には、危険や環境・
健康被害も懸念されます。
【写真】
(上
写真】
(上から)
から)
コーヒーの芽、実、設置された苗木場、アグロフォレ
ストリー(森林栽培)のための講習会の様子
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