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Medical Postgraduates Vol. 39 No. 5 2001
H I V/A I D S 情 報 ファイル
#033
80(416)
総 説
ウイルス学的側面から見た肝炎:HIVとの類似性と相異性**
Douglas D. Richman*, M.D.
要 旨:ウイルス学的見地からすれば,HIV,B型肝炎ウイルス,およびC型肝炎ウイルス感
染の間には,基本的な類似性と相異性が存在する。これらの特性を理解することは,HIV,B型
肝炎ウイルス,およびC型肝炎ウイルスの治療成績を向上することに繋がる。著者は,急性およ
び慢性感染動態および抗レトロウイルス療法下での薬物動態,変異および薬物耐性の発現の特性,
さらには,治療後の病状の反転の可能性について考察した。
Key words : HIV,HBV,HCV,肝炎,ラミブジン,アデフォビル
緒 言
400万人)である。HIV感染患者における,C型
肝炎ウイルスとの重感染,およびC型肝炎ウイル
疫学的調査によれば,全世界でおよそ4,000万
人の人々がHIVに感染しており,約 3 億7,000万人
スに起因する死亡率が問題となってくるであろ
う。
(地球上の人口の 5 %に達する人々)がB型肝炎
ウイルス学的見地からすれば,HIV,B型肝炎
ウイルス(HBV)に感染し,1 億8,000万人がC型
ウイルスおよびC型肝炎ウイルスの間には,類似
肝炎ウイルス(HCV)に感染している。
点と相違点があり,これらの特性に関する知識が,
HIV感染およびB型肝炎ウイルス感染の致死率
は,それぞれ90%および20%と推定されているが,
HIVあるいは肝炎ウイルスに感染した患者の治療
に役立つであろう。
C型肝炎ウイルス感染に関連した死亡率に関して
著者は,抗ウイルス治療中の急性および慢性動
は,相対的にデータが欠如している。現在のとこ
態,変異と抵抗の発現,および治療後の病状の反
ろ,HIV感染は,B型肝炎ウイルスあるいはC型
転を含む特性について考察する。
肝炎ウイルスよりも発症率が低いが,HIV感染と
異なり,B型肝炎ウイルスあるいはC型肝炎ウイ
1.基本的類似性と相異性
ルス感染は,恐らく疫学的に準定常状態にある。
合衆国においては,HCV感染の罹患率は,静注
HIV,B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイル
薬物常用者において90%,同性愛男性において
スの3種のウイルスの間の病原論的類似性は,以
10%,HIV感染人口の33%,全体で 2 %(感染者
下のように要約することが出来る。
*
Dougras D. Richman, M.D. : Hepatitis in virological aspects: differences and similarities to HIV.
*Professor of Pathology and Medicine, University of California San Diego. Chief, Virology Section and Director, Research
Center for AIDS and HIV Infection, VA San Diego Healthcare System. Director, AIDS Research Institute, University of
California San Diego. Contact information: VA San Diego Healthcare System, University of California San Diego, Department
of Path & Med, 0679, 9500 Gilman Drive, La Jolla, CA 92093-0679, USA. E-mail: [email protected]
**当論文は,International AIDS Society-USA (IAS-USA)が発行する雑誌に掲載された論文を本誌掲載に際して内容を改訂
したものである。IAS-USAの承諾を得て,翻訳のうえ転載した。Adapted with permission from International AIDS
Society・USA. Richman DD. Biology of hepatitis : similarities to HIV and implications for treatment. Topics HIV Med. 2000 ;
8(5) : 17-20.
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1 .慢性感染の確立。
2 .ウイルス産生とクリアランスがきわめて高
率な準定常状態の確立。
3 .各患者におけるウイルス準種と呼ばれる遺
伝学的変異株の複雑な混合体。
4 .すべてのウイルスは,一本鎖RNAテンプ
レートを利用するウイルスポリメラーゼが,関連
少ない事象である。
・C型肝炎ウイルスにおいては,組換えは多分稀
である。
5.組織の区画化(compartmentalization)に
関する相異性。
・HIVは,例えば,中枢神経系および性器分泌物
中で隔離化を示す。
するプルーフリーディング機序(proofreading
mechanism)を欠如しており,ゲノム変異率を
上述の,B型肝炎ウイルスに関する特徴(相異
ほぼ1としている(すなわち,複製サイクル 1 回
性の 3 .は,例えば,B型肝炎ウイルスの複製速
当たりゲノム 1 個につき 1 変異),という特徴が
度が高いにもかかわらず,ラミブジンに対する耐
ある。
性の発現が,HIVにおけるよりも遅いという所見
5 .治療に対する応答の際の複雑なウイルス動
態。
6 .慢性感染の管理に対する免疫不適合。
を説明している。肝外部でのB型肝炎ウイルスお
よびC型肝炎ウイルスの複製の重要性は,明確さ
を欠いた定義がなされている。
7 .恐らくは,遺伝的に決定される可変性ホス
ト感受性。
2.動的ウイルス学
8 .治療に対するウイルス学的応答後の病状の
反転。
急性B型肝炎ウイルスの動態に関する最近の研
究によれば,Perelsonは,ピーク時のB型肝炎ウ
一方,これら 3 種類のウイルス間の相異性は,
イルスDNAタイターは,およそ1010ビリオンで,
1 .種々のホスト細胞,従って種々の疾患の合
これに対して,ピーク時のHIV DNAタイターは
併症,および治療に対する種々の応答動態。
およそ10 7 であることを示した。免疫化学的解析
2 .B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルス
は,ほとんど全ての肝細胞の急性感染を明らかに
が,相対的非細胞変性であるのと比較して,HIV
しているので,ピーク時タイターは,恐らく標的
は細胞変性である。
細胞の利用可能性によって制約を受けている。
3 .オーバーラップするリーディング・フレー
1011個の肝細胞全部が感染されて,ウイルス粒子
ム(読み枠)の利用における相異性:
の半減期が1.5日と推定されると仮定すると,感
・HIVは,エンベロープ遺伝子について,オーバ
染細胞当たり300ビリオンが生成することになる
ーラップするリーディング・フレームを示さな
(バーストサイズ)。ウイルスタイターは,約 3 ∼
いが,あたかも変異に際して,ある種の制約条
4 日でピーク値に達し,この速度はHIVのそれよ
件を参照しているように,アクセサリ遺伝子に
りもかなり遅い。従って,感染開始からタイター
関してはオーバーラップが存在する。
がピーク値に到達する時間はおよそ 4 カ月であ
・B型肝炎ウイルスは,ポリメラーゼ遺伝子およ
る。タイターがピーク値に到達した後の,自発的
びエンベロープ遺伝子のオーバーラップを示
クリアランスの半減期は 3 ∼ 5 日である(アヒル
し,これが変異の際の制約条件となる。
肝炎ウイルスにおける共有閉回路循環DNAの複
・C型肝炎ウイルスは,リーディング・フレーム
製中間体のそれに相当する値)。この後に,恐ら
のオーバーラップを示さない。
くは感染肝細胞の半減期を反映した半減期10∼60
4.組換え特性における相異性:
日の第 2 崩壊相が続く。この崩壊期間中にラミブ
・HIVにおける組換えは,薬物耐性変異の同一線
ジンを追加することは,崩壊の加速に何らの効果
形順序発現を加速し,より適応度を増したウイ
もなく,このことは,かかる自発的崩壊が起こる
ルスとして帰着する。
場合には,内因性クリアランス過程が適当なよう
・B型肝炎ウイルスにおいては,組換えは頻度の
であることを意味している(慢性感染が確立して
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表1 慢性HIV,B型肝炎ウイルス,およびC型肝炎ウイルスのin vivo動態
1 日当たりウイルス産生量
ウイルス半減期
9
*
≦6時間
感染細胞半減期
2.0±0.9日
HIV
10
B型肝炎ウイルス
1011∼1012
1日
10∼100日
C型肝炎ウイルス
1012
2.7時間(1.5∼4.6時間)
1.7∼70日
*血漿中ウイルスとウイルス産生細胞の合成半減期は,約1.5日。
これらの研究は,治療後崩壊が24時間後にリバウ
いる場合を除く)。
表1に,慢性または定常状態にあるウイルスに
ンドを開始することも示している。観察された動
関する動態をまとめた。肝炎ウイルスに関する 1
態に基づくと,週 3 回の治療処方が,C型肝炎ウ
日当たりウイルス産生量は,HIVに関するそれよ
イルスのインターフェロン治療には大した意味を
りもはるかに大きい。
持たないことに留意すべきである。
i.ラミブジンの影響
デフォビルに対する 1 回の曝露に見られるよう
B型肝炎ウイルスにおけるラミブジンおよびア
に,C型肝炎ウイルスもまた 2 相崩壊を示す。24
1)
2)
ラミブジン およびアデフォビル による治療
時間の第 1 相は,1 日当たり10 12 ビリオンの産生
中のB型肝炎ウイルスのウイルス動態に関する研
と,2.7時間のクリアランス半減期によって特徴
究によれば,単剤に対する曝露は,2 相クリアラ
付けられ,崩壊過程の勾配は,主として遊離ビリ
ンスで中央値 4 logの減少をもたらす。第1相にお
オンのクリアランス速度と,治療法の有効性によ
11
いて,1 日当たりおよそ10 個のウイルス粒子が
って決定される。第 2 相は,感染細胞の致死率と
産生されて,クリアランスの半減期はおよそ 1 日
関係する1.7∼70日の可変性半減期で特徴付けら
である。第 2 相におけるクリアランスの半減期は,
れる。この速度は,ALTと比例し,血漿C型肝炎
ラミブジンに関して10∼100日の範囲,アデフォ
ウイルスRNAレベルと逆比例することが示され
ビルに関して10∼30日である。第 2 相におけるこ
ている。
の可変性は,個々の被験者におけるアラニンアミ
より低いALTレベルと,より高いC型肝炎ウイ
ノトランスフェラーゼ(ALT)と密接に関連す
ルスRNAレベルを持つ患者においては,インタ
る感染細胞の致死率の差によるものと考えられ
ーフェロンによるウイルス学的クリアランスがよ
る。これらのデータに基づいて,肝細胞の0.3%
り遅く生起するという所見は,これらの患者が,
11
9
から 3 %,あるいは総数10 個の中の10 個が,毎
治療に対してあまり応答せず,応答の可能性の減
日感染し,死滅し,補充されると計算することが
少が初期崩壊速度から予測可能であることを示唆
出来る。この長期にわたる細胞致死率と補充率の
している。
継続が,結果的に肝細胞悪性腫瘍に至る細胞形質
種々の用量に関して観察された有効性に基づく
転換を引き起こす過程を駆動すると容易に理解出
と,インターフェロンの各種の作用機序に対する
来る。
崩壊速度の予測値の計算は,2 相を伴う観察され
た用量依存的薬物動態が,標的細胞の新規感染モ
i
i.インターフェロンαの影響
デルよりはむしろ,インターフェロンで封止され
たビリオン産生または放出モデルにより予測され
Neumannらは,インターフェロンα(IFN-α)
により治療されたC型肝炎ウイルスの動態を研究
して,1 日 1 回10mUの用量の有効性が95%,1 日
1 回 3 mUのそれが80%であるところの用量依存
性のウイルス学的効果があることを示している3)。
たことを示した。
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3.B型肝炎ウイルス感染における変異および耐
性
または付加的減少,あるいはまた耐性変異によっ
て付与された適応の損失に対する補償応答(すな
わち,損失の解消)と関連していることがあり得
B型肝炎ウイルス感染において,1 日当たり1011
る。
個の粒子の産生速度(免疫が抑制された患者にお
ウイルス適応を悪化するB型肝炎ウイルス変異
けるよりも100倍高い)と,1 複製サイクル当た
の誘発が,治療的には有益であるという主張にも
り 1 ゲノム当たり 1 エラーのゲノム変異を仮定す
かかわらず,適応の悪化が補償され得るというこ
ると,選択的薬物圧力が存在しなければ,各変異
と,およびこのような薬剤への曝露に対する応答
は毎日少なくとも100回生起すると計算すること
が,有益性に関して頼りにならないということが
が出来る。HIVの場合と同様に,B型肝炎ウイル
知られている。
スにおける耐性発現の尤度は,選択的圧力と複製
の大きさの関数である。
変異ウイルスが出現した症例における薬剤中止
には,野生型ウイルスの再出現が随伴するが,ウ
B型肝炎ウイルスにおける一部のnRTI(ヌク
イルス遺伝子の進展を反転することは出来ない。
レオシド系逆転写酵素阻害剤)耐性変異は,
図1に見られるように,ラミブジン耐性変異体の
nRTIに特異的なもの(例えば,M550V)であり,
出現と,治療開始1年後の中止には,ウイルス量
一部は,ポリメラーゼ中の他のいずれかの場所で
の増加とALTレベルの増加と共に,野生型ウイ
交叉耐性を付与する(例えば,ファムシクロビル
ルスの再出現が引き続く4)。
に対する耐性を付与するL526M)。変異は,感受
いわゆるYMDD変異型ウイルスによるラミブ
性における際立った減少,感受性における小規模
ジン耐性の発現は,肝炎の悪化と関連付けられて
図1
ラミブジン服用中の患者におけるB型肝炎ウイルス(HBV)DNAおよびアラニンアミノ
トランスフェラーゼ(ALT)レベル。上端に示されているのは,孤立化野生型(W),ま
たはラミブジン耐性変異体(M)の出現時期。下端に示されているのは,B型肝炎ウイル
ス抗原(eAg)および抗体(eAb)の状態。Seta et al, J Med Virol, 2000.より転載。
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いる。表2に見られるように,Liawらは,YMDD
制がない患者と比較して,HIVおよびB型肝炎ウ
変異を伴わないウイルスに感染した患者における
イルスの共感染患者において加速される。図2は,
悪化の発現が4.3%なのに対して,YMDD変異を
ラミブジン治療の際のB型肝炎ウイルスDNA抑
伴うウイルスに感染した患者の40.6%に悪化が現
制を維持する共感染患者の経時的比率を示してい
5)
れたことを見出した 。ラミブジン耐性ウイルス
る6)。
の発現の累積速度は,臓器移植患者および免疫抑
表2 ラミブジン耐性発現後のB型肝炎ウイルス(HBV)の悪化
ベースライン値
フォローアップ
YMDD変異
男性/女性
年 齢
(歳)
ALT
(U/L)
HBV DNA
(pg/mL)
週*
悪 化
有
27/ 5
19∼55
(36)
7 ∼442
(65.5)
7 ∼602
(75)
8 ∼164
(62)
13
(40.6%)
無
18/ 5
16∼53
(32)
20∼996
(48)
<1.5∼154
(18)
104∼168
(104)
1
(4.3%)
全データは,範囲(中央値)または数(百分率)として表される。
*P<0.01。ALTは,アラニンアミノトランスフェラーゼを示す。Liaw et al, Hepatology, 1999.より転載。
図2
ラミブジン200mg/日を服用中のHIV/HBV共感染患者におけるラミブジンに対するB型
肝炎ウイルス耐性発現の累積リスク。Benhamou et al, Hepatology, 1999.より転載。
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図3
B型肝炎ウイルス感染患者におけるラミブジン治療期間中の肝生検所見の変化。HAIは,
Knodellの組織学的活性指標を示す。Suzuki et al, J Hepatol, 1999.より転載。
4.病状の反転
無応答を示している症例においては,悪性腫瘍の
累積発生率に差異が認められる(図4)
。
強力な抗レトロウイルス療法に対してウイルス
学的応答を示すHIV感染患者においては,リンパ
節内濾胞性樹状細胞網の劇的再構成のような,病
5.HIVと肝炎ウイルスの相互作用,並びに抗レ
トロウイルス療法関連肝炎
7)
状の反転が提示される 。
慢性B型肝炎ウイルス感染に対して,ラミブジ
ンによる治療を受けている患者の肝生検の研究
i.未治療患者におけるHIVおよびC型肝炎ウイ
ルスの相互作用
も,門脈周囲または架橋壊死,小葉内変性および
巣状壊死,門脈炎症,および線維症の改善という
慢性C型肝炎ウイルス感染は,未治療患者の
点では,有望な応答を示している8)(図3)。最近
HIV疾患やCD4+細胞数減少を加速しないように
のこれらの所見は,長期にわたる構造的修復が,
見える。しかしながら,これに対してC型肝炎ウ
効果的な治療によって可能になるようであるとい
イルスの複製は,HIV感染の免疫不全と共に増加
う期待を生み出している。
される。HIVに起因する血清転換は,HCV RNA
今井らは,C型肝炎ウイルスに対するインター
を0.6 logで増加し,C型肝炎ウイルスRNAレベル
フェロンαによる治療が,過去の対照と比較して,
は,より低いCD4+細胞数で増加される。周産期
肝細胞悪性腫瘍の発現を予防または遅延すること
HIV伝播と性的接触による伝播の速度も,より高
を示している9)。被験者がインターフェロンαに
いC型肝炎ウイルスRNAレベルで増加される。
よる治療に際して,持続した応答,再発,または
一部の証拠は,年齢適合対照群と比較して,
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図4
上:インターフェロンαによる治療を受けた患者(実線)と,過去の対照(点線)におけ
る,肝細胞癌の累積発生率。比較に関してP=0.040。
下:インターフェロン療法に際しての持続した応答(破線),再発(点線)
,もしくは無応
答(実線)による肝細胞癌の累積発生率。3群間の差異に関してP<0.001。Imai et al,
Ann Intern Med, 1998.より転載。
HIV感染患者におけるより高率の壊死性炎症と,
i
i.抗レトロウイルス療法に関連した肝炎
より速い線維症の発現のように,HIV感染がC型
肝炎ウイルス疾患の進行を修飾することを示して
いる。
強力な抗レトロウイルス療法で治療中の患者に
おける肝炎の原因は多数ある。B型肝炎ウイルス,
HIVおよびC型肝炎ウイルス同時感染(すなわ
C型肝炎ウイルス,サイトメガロウイルス,およ
ち,重感染)患者における死亡リスクは,C型肝
びマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス
炎ウイルスに感染していないHIV感染血友病患者
による感染によって引き起こされた急性肝酵素性
におけるよりも大きい。
発赤が,強力な抗レトロウイルス療法下での免疫
再構築と共に発現することが報告されている。肝
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炎はまた,nRTIs,NNRTIs(非ヌクレオシド系
性肝酵素性発赤を誘発することがあり,B型肝炎
逆転写酵素阻害剤),あるいはプロテアーゼ阻害
ウイルス発赤は,ラミブジン耐性の発現,あるい
剤と関連した中毒の結果としても起こり得る。
はラミブジンウイルス抑制の中止によっても生起
さらに,抗B型肝炎ウイルス治療の開始は,急
文 献
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註)HBVのコドン番号を確定する用語は未だ共通化がは
かられていない。ラミブジン耐性変異に関しても最低
3つの異なる呼称(M539V,M550V,及びM552V)
が用いられている。
[本論文のオリジナル原稿(英文)のコピーを希望される方は,本誌編集部までご請求ください]
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