平成25年度 説明会資料 現場における生産性向上をめざして 平成25年7月 北陸地方整備局 企画部 1 平成25年度生産性向上説明会 内容 1・生産性向上説明会について 2・公共事業を取り巻く状況 3・生産性向上の取り組み 3-1・工事円滑化推進会議 3-2・工事書類簡素化 3-3・工事検査書類限定型モデル工事 3-4・情報共有システム(ASP)の活用 3-5・施工プロセスを通じた検査の試行 3-6・第三者による品質証明の試行 3-7・総価契約単価合意方式 3-8・非破壊・微破壊検査 3-9・施工体制台帳の変更 3-10・施工パッケージ型積算方式 3-11・情報化施工の取り組み 3-12・CIMの導入について 3-13・若手技術者の育成 4・トピックス 「東日本大震災」の初動対応(映像) 5・生産性向上の取り組みのポイント 5-1・工事施工の円滑化4点セットのポイント 5-2・工事書類簡素化及び 工事検査書類限定型モデル工事のポイント 5-3・情報共有化システム(ASP)の活用、 電子検査の留意点 5-4・施工プロセスを通じた検査の試行と 出来高算出の簡素化 5-5・工事成績評定の変更点と 検査にあたっての留意点 5-6・土木工事現場必携の改定 5-7・土木工事共通仕様書の改定内容のポイント 5-8・情報化施工の留意点 6・安全管理(工事事故) 2 2 1.生産性向上説明会について 3 生産性向上説明会 ◆受発注者のコミュニケーションに関する取り組み 【目的】 北陸地方整備局では、工事の品質確保や生産性向上を目的として、説明会を開催 生産性向上説明会の開催 平成21年度から、生産性向上の取り組みを更に進めるた め受発注者を一堂に会して、「生産性向上説明会」を開催。 【実施日】 平成24年度は、前期(5月)、後期(10月)に開催 【H24年度参加者】 合計 1,415名 ・受注者915名 ・発注者371名 ・現場技術員129名 ①公共事業を取り巻く状況 ②総価契約単価合意方式 ③工事の円滑化推進会議 工事施工の円滑化4点セット、設計変更事例集 ④工事書類の簡素化の取り扱い ⑤ASPの試行と今後の方策 ⑥完成検査を通じて気がついたこと ⑦情報化施工の推進 工事の生産性1日臨時相談会の開設 工事の生産性向上へさらに、具体的な問題について アドバイスを行う。 「臨時相談窓口」を開設し、一層の生産性向上を図る。 【平成24年度実施状況】 4会場(新潟、高田、富山、金沢) 相談者 12社 相談内容 (企画部取り扱い) ①生産性向上に向けた取り組み ・工事施工の4点セット、工事の円滑化推進会議 ・工事書類の簡素化の取り扱い ・ASP ②新技術 4 生産性向上説明会開催状況 1日臨時相談会の開催状況 4 平成25年度 工事の生産性向上の取り組み 【目的】 北陸地方整備局発注工事において、工事の品質確保や生産性向上を目指し、引き続き実施する。 生産性向上説明会の開催 工事の生産性1日臨時相談会の開設 生産性向上の取り組みを更に進めるため 受発注者を一堂に会して、「生産性向上説 明会」を開催し、確実な実施を図る。 【実施予定時期、会場】 平成25年5月中旬以降・10月の年2回開催 北陸地方整備局管内各会場にて開催 【対象者】 受注者(現場代理人、監理技術者) 発注者(監督、検査及び設計担当職員) 【説明内容】 公共事業を取り巻く状況、 工事の円滑化推進会議、設計変更事例集、 土木工事における受発注者の業務効率化 「臨時相談窓口」を開設し、各現場にお ける具体的な問題についてより一層の生 産性向上を図る。 【開設予定時期、会場】 平成25年11月ごろ 新潟.高田.富山.石川(4会場予定) 【相談内容】 工事の円滑化4点セット、工事の 円滑化推進会議、土木工事における受発 注者の業務効率化の推進、ASP、情報 化施工 4月 5月・10月 11月 年間を通じて行う取組み 工事の品質確保や円滑な施工をより向 上させる取組み 【実施内容】 「工事連携会議」 「ワンデーレスポンス」及び 「工事の円滑化推進会議」の実施(原 則全ての工事) ASP活用工事の推進(全事務所) 工事書類限定モデル工事の試行拡大 3月 平成25年度の取り組み 5 2.公共事業を取り巻く状況 6 • 一般会計の主要経費別歳出額の推移 •7 • 一般会計歳出に占める主要経費の割合の推移 •8 •建設投資、許可業社数及び就業者数の推移 ■建設投資、許可業者数の推移(全国) (兆円) 90 80 70 民間投資額(兆円) 政府投資額(兆円) 就業者数(万人) 許可業者数(千業者) 民間投資のピーク 約56兆円(2年度) (千業者、万人) 900 建設投資のピーク 約84兆円(4年度) 就業者数のピーク 約685万人(9年平均) 800 498万人 (22年平均) 就業者ピーク比 0.73 700 60 600 許可業者ピーク比 484千者 0.80 (23年度末) 50 40 500 許可業者数のピーク 約600千者(11年度末) 30 建設投資 建設投資ピーク比 45兆円 0.54 400 300 民間投資 民間投資ピーク比 26.兆円 0.47 20 政府投資のピーク 約35兆円(7年度) 10 200 100 政府投資 政府投資ピーク比 19兆円 0.54 0 0 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 資料:国土交通省「建設投資見通し」・「許可業者数調べ」、総務省統計局「労働力調査」 注1 投資額については名目値、平成21年度まで実績、22年度・23年度は見込み、24年度は見通し 注2 許可業者数は各年度末(翌年3月末)の値 (年度) 9 •北陸の公共投資額(工事費)と業者数の推移 (億円) (社) 25,000 30,000 市町村 新潟、富山、石川合計 公団・事業団・独法等 国 系列2 20,000 23,858 23,935 24,215 24,511 24,805 15,000 26,122 25,037 25,263 25,454 (21.3%) 14,092 24,862 25,389 24,622 23,310 23,335 23,430 22,746 21,966 6,151 (-9.2%) 12,516 5,311 6,192 ピーク時の 約44% (-9.7%) 13,786 7,300 5,617 5,146 10,000 4,902 4,855 4,325 5,000 6,653 7,426 621 4,127 1,224 1,402 1341 1689 1867 H2 H3 H4 H5 1338 1,462 1,222 947 1,277 1,118 1412 3,398 3,580 3,284 15,000 2134 1671 1494 H7 H8 H9 2462 2378 2253 2033 2,862 3,858 2,490 2,960 3,096 2,578 2,342 2,382 1,619 1,480 1,726 1322 1206 1147 H22 H23 H2410 1,236 814 735 900 721 661 762 1530 1820 1629 1605 1636 1670 2072 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 665 2548 4,166 H6 3,354 4,767 4,800 815 3,666 5,440 1,579 495 3,854 6,354 6,524 1,165 4,562 (14.3%) 9,817 (-10.1%) (-17.7%) (-0.9%) (-5.8 %) (3.6%) 9,140 9,059 (-5.2%) 8,828 8,609 8,590 8,313 4,713 3,646 6,123 5,971 4,500 4,502 8,188 7,474 20,000 (4.2%) (-1.6%) (-13.5%) 11,283 11,100 10,824 6,463 6,818 25,000 (-8.7%) 15,265 7,284 6,585 10,732 25,162 (-14.6%) 16,728 6,733 (8.2%) 11,617 25,591 23,925 (-9.3%) 15,487 (-9.3%) 15,042 26,118 (26.6%) 19,599 (20.5%) 18,132 (-5.8%) 17,084 (17.7%) 16,583 ピーク時の 約82% 26,673 資料)公共事業施行対策北陸地方協議会(H24年度第1四半期末状況) H10 H11 H12 H13 H14 10,000 (年度) •建設業のウェイト •1.建設業をめぐる厳しい環境(1) 11 • 安全で安心な地域づくり(東部地区) •大河津可動堰改築 •可動堰の改築推進 (H23.11.23通水式) •新潟海岸(金衛町工区) • 人工リーフ等の整備推進 •新潟港海岸(西海岸地区) •海岸保全施設整備事業 •飯豊山系砂防 •離岸堤<潜堤>、突堤、護岸<養浜> •砂防堰堤等 •の整備推進 •通水後の可動堰 •信濃川下流水系砂防(芋川流域) •芋川地区地すべり対策 •滝坂地区地すべり対策 •●H16.10.23新潟県中越地震対応 •●H23年7月新潟・福島豪雨対応 •砂防堰堤等・地すべり対策工の整備推進 •地すべり対策工の整備推進 •排水ボーリン グ実施イメージ •三国川中流域 •土砂災害対策 •阿賀川河川改修 •糸魚川地区橋梁架替、 •糸魚川地区橋梁架替Ⅱ(国道8号) •揚川改良(国道49号) •妙高大橋架替(国道18号) • 調査推進 • 平成24年度新規事業化 •●落石危険箇所を迂回する • バイパス事業 • 通行規制区間の解消 • 平成25年3月30日供用 •湯川洗堰改築 •旧 湯 川 国•管理区間 •<糸魚川地区橋梁架替>架替工事推 進 • 平成24年度供用 能生大橋 • 筒石橋 •<糸魚川地区橋梁架替Ⅱ> 調査推進 • 平成24年度新規事業化 •洗堰改築、弱小堤対策等の 整備推進 •12 • 安全で安心な地域づくり(西部地区) •下新川海岸 •梯川河川改修 • 重点改修区間(小松地区)の • 堤防整備を推進 •常願寺川河川改修 •● H20.2.24高波災害対応 • 有脚式離岸堤の整備 • 急流河川対策の推進 •有脚式離岸堤 •小松天満宮 • 常願寺川水系砂防 •● 砂防堰堤等の整備 •富山市街地(保全対象) •石川海岸 •小松工区において人工リーフを推進 •常願寺川上流域 •荒廃著しい常願寺川上流と下流 に広がる富山市街地 •福井港海岸(福井地区) •海岸保全施設整備 • •離岸堤〈潜堤〉の整備、護岸の改 良を推進 •猪谷楡原道路(国道41号) • 甚之助谷地区地すべり対策 • 排水トンネルの整備を推進 •● 事前通行規制区間の解消 • • 富山市庵谷~同市楡原間 • H22.11.20供用済 • • 富山市猪谷~同市片掛 • 調査・用地・工事推進 •したほく •下タ北ICから楡原方向を望む •(H22供用済区間) •13 • 活力ある地域づくり(東部地区) •新潟港(西港区) •防波堤整備事業 •防波堤 の整備推進 •防波堤(第二西) •長岡東西道路 •●長岡東西道路(国道404号) •日本海沿岸東北自動車道 •●荒川胎内IC~ • • 神林岩船港IC • 平成22年3月28日供用 •●神林岩船港IC~ • 朝日まほろばIC • 平成23年3月27日供用 •新潟港(東港区) 防波堤改良事業 •防波堤改良事業の整備推進 •至 長岡市街 •信濃川 • 新潟南北道路 •至 柏崎市 •渋海川 •●万代橋下流橋(国道7号) • 用地・工事推進 • 平成25年度供用予定 •●栗ノ木道路(国道7号) • 用地推進・工事着手 •●紫竹山道路(国道7号) • 用地着手 •工事推進 •信濃川橋(L=870m)・渋海川橋(L=330m) • 平成24年11月21日 • 「フェニックス大橋」に名称決定 • 平成25年度供用予定 •上越魚沼地域振興快速道路 •●上新バイパス(国道18号) • 工事推進 高田大橋 • 平成25年度完成4車線化部分供用予 定 •●上越三和道路(国道253号) •工事推進 •●八箇峠道路(国道253号) • 工事推進 八箇峠トンネル • 平成29年度完成2車線部分供用予定 • 八十里越 •9号トンネル(L=3,173m) •(新潟福島県境部) •平成22年11月7日貫通 (国道289号) • •環境調査・工事推進 •14 • 活力ある地域づくり (西部地区) •能越自動車道(国道470号) •高規格幹線道路 • 金沢東部環状道路(国道159号) •地域高規格道路 •●都市内の渋滞解消 •金沢市東長江町~鈴見台4車線化 •平成24年12月19日供用 •Ⅰ期線 •Ⅱ期線 • 工事推進 •平成29年度完成4車線化 • 部分供用予定 • •小松バイパス(国道8号) •●七尾氷見道路 • ・灘浦IC~氷見北IC 平成24年3月25日供用 • ・七尾城山IC~七尾大泊IC • 平成25年3月24日供用 • 工事推進 • 平成26年度暫定2車線供用予定 •●輪島道路(Ⅱ期) • ・平成24年度新規事業化 •●主要幹線道路のネットワーク強化 •小松市八幡IC~東山IC間 •やわた •ひがしやま • (加賀産業開発道路 • との接続部) • 平成24年12月25日供用 •伏木富山港(新湊地区) •臨港道路(新湊大橋) •東山高架橋 •●港湾関連交通の円滑化 •付帯設備の整備 を推進 •工事推進 •平成27年度完成4車線化 • 部分供用予定 •敦賀港(鞠山南地区) •国際物流ターミナル •●敦賀港の物流機能の向上 •H22.10 •本格供用開始 •平成24年9月 •23日開通 •金沢港(大野地区)国際物流ターミナル •●金沢港の更なる機能強化 •H20.10 水深12mで暫定供用開始 •航路及び防波堤等の整備推進 •航路(水深13m) •防波堤の整備 推進 •防波堤(西) •岸壁(水深13m) •泊地(水深13m) •15 建設生産性の課題 競争環境の激化 • 長期的利益 1工事ごとの利益 ★ 制度の変化によって新たに発生した問題ではない。→ 「潜在的な問題点の顕在化」との捉え方 ★ 不調・不落工事の頻発の一方での低入札傾向 → 「予定価格だけでの問題ではない」との捉え方 【受注者からの意見】 1.契約前の課題 2.契約後の課題 予定価格 実態を反映しない積算 調整・協議リスク 他機関協議、他工事調整 設計の品質 再設計が必要(費用・期間) 地元対応リスク 地元住民からの要望対応 工期設定 無理な設定 時間リスク 工期遅延 技術者配置 専任制により、手配不能 その他 監督職員の対応 16 建設生産システムの効率化を目指して 入札契約 段階 適正価格での契約の推進 ①総合評価落札方式による適正な 技術評価の実施 ・地域貢献度や地域精通度の評価 (地元優良企業の評価) ②ダンピング対策 ・低入札調査基準価格の見直し (H23.3.29) ・施工体制確認型の実施 ③不調・不落対策 ・見積り活用型積算方式による実勢価 格の予定価格への反映 入札契約制度等の透明性の確保 等 ①技術提案の評価結果の通知 ②難易度の低い工事における実績要件 の緩和 早期発注の推進 ①概算数量発注や詳細設計付工事発注 施工段階 施工効率の向上 ①工事円滑化推進会議の実施 (H22~全工事) 「工事施工の円滑化4点セット」(H20.4~) 事例集の作成(設計変更・一時中止) ②受注者へ迅速に回答 「ワンデーレスポンスの実施」 (H21~全工事) ③工事書類の簡素化の実施(H20~) ・工事完成図書及び提出書類の明確化、 ・紙と電子の二重納品の排除 ④ASP(情報共有システム)の活用(H20~) ・受発注者間のコミュケーションの円滑化 H25年度~全工事で一般化予定 品質確保・キャッシュフローの改善 ①施工プロセスを通じた検査の試行(H19~) ・完成検査と既済部分検査の効率化と中間 技術検査の省略 精算段階 変更・完成手続きの徹底 ①検査の円滑化 ・施工プロセスを通じた検査の導入 による完成検査・既済部分検査の効 率化 ・工事書類の改善、情報共有システ ムの活用 ②工事成績評定 ③契約変更の円滑化 ・設計変更ガイドライン ・受発注者間での「設計変更審査 会」の開催 ・間接工事費実績変更方式の試行 追加費用の適正な支払い ①総価契約単価合意方式の実施 17 3.生産性向上の取り組み 3-1 工事の円滑化推進会議 18 ~官民協働で円滑な事業の執行を目指す~ 工事施工の円滑化4点セットの積極的活用! ◆4点セット [H24.2改訂] ①土木工事条件明示の手引き(案) ②土木工事設計図書の照査ガイドライン(案) ③土木工事設計変更ガイドライン(案)+(同・事例集) ④工事一時中止に係るガイドライン(案)+(同・事例集) ◆官民協働で作成 北陸地方建設事業推進協議会 工事施工対策部会 《 受 注 者 》 (社) 新 潟 県 建 設 業 協 会 (社) 富 山 県 建 設 業 協 会 (社) 石 川 県 建 設 業 協 会 (社)日本土木工業協会北陸支部 (社)日本道路建設業協会北陸支部 (社)建設コンサルタンツ協会北陸支部 《 発 注 者 》 新 潟 県 ・ 富 山 県 石 川 県 ・ 新 潟 市 東日本高速道路(株)新潟支社 中日本高速道路(株)金沢支社 北陸地方整備局 19 19 工事円滑化推進会議 円滑な施工の確保と設計変更の確実な実施 【ステップ1】 工事設計審査・施工条件検討部会 ※発注者 原則全工事 ■土木工事条件明示 の手引き(案) 入札・契約 【ステップ2】 ※発注者 受注者 コンサル 設計図・内訳書・特記仕様書・現地等の照 査・確認【受注者】 照査結果検討部会 ステップ2・3 工事実施 変更及び検討事項発生 必要に応じ 現場開催や 【ステップ3】 複数回数の 設計変更等検討部会 実施 一部変更指示 工事実施 ※発注者 受注者 ■土木工事設計図書の照査 ガイドライン(案) ●ワンデーレスポンス 情報共有システムを活用 ●相談窓口 ■工事一時中止に係る ガイドライン(案) ■土木工事設計変更 ガイドライン(案) 全工事実施 特記記載 (全工事) 変更及び検討事項発生 変更協議・契約変更 ※参加メンバー 発注者 : 副所長又は工事品質管理官、発注担当課長・係長・担当者、監督職員 •20 受注者 : 現場代理人、監理技術者等 注)各部会は原則として、発注者が議事進行を行い、議事録を作成する コンサル : 設計コンサル、地質コンサル等 【ステップ1 】 工事設計審査・施工条件検討部会 目 的 工事発注にあたり設計内容、仮設計画、 関係機関協議、条件明示等の確認・検討 メンバー 副所長又は工事品質管理官、発注担当課長・係長 ・担当者、監督職員 検討事項 ①設計内容・地形地質状況・用地取得状況・協議 関係の確認(未了事項の処理期限の確認) ②仮設計画の確認・検討 ③条件明示(特記仕様書)の確認・検討 等 ※H14年度に工事の安全確保の目的で設置した土木工事 設計審査会及び土木工事施工条件検討会を統合して活用する 21 【ステップ2 】 照査結果検討部会 発注者 目 的 施工者 工事内容や課題等の共有化と 対応策の検討及び決定 設計者 メンバー 発注者:副所長又は工事品質管理官、発注担当 課長・係長・担当者、監督職員 受注者:現場代理人、監理技術者等 コンサル:設計コンサル、地質コンサル等 (工事連携会議と兼ねる場合) 検討事項 ①設計内容や課題の共有化 ②対応策の決定 ③変更の取り扱い ④その他 22 【ステップ3 】 設計変更等検討部会 目 的 工事実施の課題解決、 変更の取り扱いの決定 工事発注担当課 監督員等 施工者 事務所副所長等 メンバー 発注者:副所長又は工事品質管理官、発注担当 課長・係長・担当者、監督職員 受注者:現場代理人、監理技術者 等 検討事項 ①現地条件・施工条件変更等に伴う変更処理の 解決 ②甲乙で大きな乖離が生じている変更課題の解決 ③その他、発注者又は受注者の申し出による課題 事項の解決 23 発注者のメンバーは、副所長又は工事品質 管理官・発注担当課長・係長・担当者・監督 職員、受注者のメンバーは、現場代理人・監 理技術者となっており、関係者が一同に出席 することで早期の課題解決を目指します。 また、課題及び意思の共有化を図ることで、 事務処理のスピードアップを目指します。 24 ワンデーレスポンスの概要 ・ワンデーレスポンスとは、 受発注者で問い合わせ等に対して、1日あるいは適切な期限までに対応すること により、待ち時間を最低限に抑える取り組み 相談 受注者 発注者 回答 ●目的意識の明確化(工事期間短縮が施工者、発注者、 ひいては国民に良い効果を導き出す) ●発注者と施工者の情報共有(連携強化) 国民 ●経済効果(インフラの早期完成) ●国民満足度の向上 受注者 ●工期短縮によるコスト縮減 ●企業の経営向上 ●施工品質の向上 発注者 ●受発注者双方の意識改革 ●経験や技術力の伝承 ●業務能率向上 【平成18年度 】 北海道で15件の試行工事を実施 【平成20年度 】 北陸地整の全工事で実施 【平成21年度 ~】 全国の河川・道路の全ての直轄工事で実施 25 25 工程管理に発注者対応が大きな影響 実質工期が 短くなる 発注者の意志決定 に時間がかかり過ぎる ゴールドラットコンサルティングディレクター・日本代表 岸良裕司氏 H24国大研修資料から引用 品質の確保 安全の確保に懸念 目的物完成 100% 工事の進捗率 無理な工程で 工事を実施することに 指示待ち 状態 工事 開始 指示待ち 状態 工 期 工期末 指示待ち 状態 発注者の対応が 工程管理の大きな制約に 北海道開発局 奧平局長 発表資料から引用 26 ワンデーレスポンス(回答状況) 【回答のタイミング】発注者の6割、施工者の8割が回答が適切と回答。一部、回答が遅いとの意見あり ④その他 9件、1.6% 100% 90% 80% 70% 発注者 ②回答が 遅い事項 があった 712件 36.8% ③全く機能 しなかった 11件 0.6% 20% ②回答が 遅い事項 があった 176件、29.8% 90% 80% 70% 50% ①概ね適切 であった 353件 63.4% ③全く機能 しなかった 20件、1.2% ②回答が 遅い事項 があった 307件、18.0% 60% 50% 30% ④その他 8件、0.5% 100% ②回答が 遅い事項 があった 195件 35.0% 60% 40% 施工者 ④その他 23件、3.9% ④その他 26件、1.3% ①概ね適切 であった 1186件 61.3% ①概ね適切 であった 391件 66.3% 40% 30% 20% 10% ①概ね適切 であった 1373件 80.4% 10% 0% 0% H21 H22 H21 H22 【どのような事項が遅かったか】 設計変更、設計図書の問題、関係者との協議などが多い(受発注者とも同傾向) 発注者 ⑤その他 25件、8.0% (複数回答項目) ⑤その他 43件、3.5% 100% 90% ④関係者との 80% 協議事項 70% ③使用材料に73件、23.3% 60% 関する協議 ②設計図書 17件、5.4% 50% の問題点 82件、26.2% 40% 30% 20% 10% ①設計変更 協議 116件 37.1% ④関係者との 協議事項 278件、22.6% ③使用材料に ②設計図書 関する協議 の問題点 50件、4.1% 313件、25.5% ①設計変更 協議 544件 44.3% 0% H21 H22 27 ワンデーレスポンス(回答の対応) 【時間を要する回答の対応】 発注者の8割が回答期限の提示を求め、明示を行っている。 ②回答 期限の 提示を 求めな かった 262件 14% 発注者 ③その 他 123件 6% ①回答 期限の 提示を 求めた 1516件 80% 【回答期限の提示を受注者に求めなかった理由】 ・コミュニケーションを密にし、回答の進行状況を お互い理解しているため(40件) ・現場だけで決定できない事項(関係者との協議 等)や事務所の回答が遅いため(35件) ②回答 時期の 明示が なかった 131件 14% 施工者 ③その 他 57件 6% ①回答 時期の 明示が あった 758件 80% 【回答時期の明示が発注者からなかったと回答した理由】 ・設計の再検討や事務所の了解を得るのに時間が掛かる という回答だったため(48件) ワンデーレスポンスについては、平成22年度に新たに取り組んだ回答時期の明示・提示も含め、現在の重点方針 に沿った取組がなされている。 しかし、関係者がいる協議や、検討が必要な設計変更などで回答が遅いとの意見が見られることに対する新たな 対応が必要。 よって、平成25年度では、設計変更や関係者との調整が生じるような協議について、回答期限の連絡を徹底する。 28 28 3-2 工事書類簡素化 29 完成検査における工事書類の一例 • • • • 道路改良工事 工期 約26カ月 最終契約額 357百万円 検査書類 6304枚 手持ち書類 提出書類 30 30 工事書類の作成に係わる課題 工事の施工 完成 完成検査 受 発 契約 【必要な工事書類の作成・提出】 ・施工計画書に始まり、特記仕様書、共通 仕様書等に基づく工事書類を作成し、監督 職員へ提出 ① そもそも提出する工事書類が多く、 処理に必要な単純作業も多い ・契約変更に係る資料の作成・整理 提出書類のほとんどが紙ベースの資料) ② 設計変更に係る資料の作成ル-ル が不明瞭 とりまとめ 注 注 【工事完成図書(=検査書類)の作成・納品】 紙で納品 ・完成検査用及び受注者自身のために紙ベースでとりまと め、2部作成 電子デ-タ化 ④ 紙と電子の大量の 二重納品の発生 【電子成果品の作成・納品】 発注者と 電子納品協議 大部分の工事書類が整う 時期に作成 電子成果品の作成 (完成検査対応) 電子で納品 者 者 ③ 電子納品する工事書類が 工事毎にまちまち 31 業務効率化・電子納品等 【課題①】:提出する工事書類が多く、処理に必要な単純作業が多い 1.提出する工事書類等のさらなる簡素化・削減 ・「平成21年度土木工事書類作成マニュアル」の作成(北陸では「現場必携」の作成、平成24年3月改定)、 「平成22年度 提出書類(工事関係書類一覧表)」の見直し、「平成23年度4月共通仕様書」の改訂 2.情報共有システム(ASP)の活用による工事書類の電子処理化の実施と、 紙で提出させないことの明確化による工事書類の削減 ・工事書類の処理(提出、発議、決済)をインターネット経由で実施することで、受注者の単純作業(印刷、移動、整理等)を 排除。H22.9「土木工事の情報共有システム活用ガイドライン」を策定し明記。 【課題②】:設計変更に係る資料の作成ル-ルが不明瞭 1.「設計変更ガイドライン」等に基づく資料のル-ルづくりを検討 ・変更根拠資料・変更図面・変更数量計算書等において作成者や必要資料の明確化等の検討による改善 【課題③、④】:電子納品する工事書類が工事毎にまちまちであり、紙と電子の二重納品が発生している。 1.電子納品のガイドライン・基準等の見直しによる二重納品の排除 ・「電子納品等要領運用ガイドライン【土木工事編】」、 「工事完成図書の電子納品等要領」 、 「デジタル写真管理情報基準」 の基準の改定(H22.9) 2 . 情報共有システムの活用と電子検査の実施による業務改善の実施。 ・H22.9「土木工事の情報共有システム活用ガイドライン」を策定(H23.4改定) 32 32 発注者が求める工事関係書類の体系化と対応 工事 関係書類 契約図書 契約書 設計図書 契約関係書類 現場代理人等通知書 請負代金内訳書 工程表 工事書類 (※1) ASPを導入する 工事 : 電子で提出 ASPを導入しない工事 : 紙で提出 等 工事写真 工事帳票 工事打合せ簿 材料確認願 段階確認書 確認・立会願 添付資料 施工計画書 工事履行報告書 関係機関協議資料 品質管理資料 出来形管理資料 工事完成図書 (※2) 紙 : パソコンの利用不能時や、 完成検査時の対比確認で必要 電子:維持管理等におけるデータの 利活用等 工事完成図 工事管理台帳 地質土質調査成果 等 施設管理台帳 トンネル台帳 等 品質記録台帳 生コンクリート品質記録表 等 33 3-3 工事検査書類限定型モデル工事 の試行について (北陸地方整備局における取り組み) 34 工事検査書類限定型モデル工事の試行拡大ついて 【目 工事検査書類限定モデル工事のイメージ 的】 「工事検査書類限定工事」は、技術検査時(完成・中 通常検査 間)を対象に検査に必要な書類を限定し、受発注者の 検査に係る負担軽減を図るものです。 工事検査書類限定 モデル工事 検査書類 検査書類 通 3常 割書 に類 限の 定 44項目 検査時に準備 【必要書類・対象工事】 「工事検査書類限定工事」の必要書類は下表の とおり13項目に限定します。 また、対象工事は下記のとおりです。 ※その他の確認は、施工 プロセスチェック等で代用 ※H23工事書類一覧による 工事検査書類限定工事の検査対象書類 対象工事の条件 1)工事の難易度等の条件 ○予定価格1億円以下で施工能力評価型の工事を原則とする。 但し、監理(主任)技術者が前年度の工事優良建設技術者表 彰者の場合、予定価格・総合評価方式にかかわらず適用でき るものとする。(但し、本官契約については、中間技術検査 のみ対象とする。)その他、適用について疑義が生じた場合 は、技術管理課と相談するものとする。 2) 検査官の条件 ○「検査監督研修」未受講者及び工事検査未経験者を除く、事 務所長 が任命した検査官とする。 3)契約条件、施工中の対応による条件 ○「低入札価格調査対象工事」又は、「監督体制強化工事」は 対象外とする。 ○施工中において、監督職員より文書等により改善指示が発出 された工事は対象外とする。 4)その他の条件 ○営繕部、港湾空港部発注工事は除く。 ○機械設備、電気設備、建築工事については、対象外とする。 13項目のみ 検査時に準備 検査書類 番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 工事検査書類 請負代金内訳書 工事工程表 登録内容確認書 品質証明員通知書 再生資源利用計画書(搬入) 再生資源利用促進計画書(搬出) 施工計画書 総合評価計画書 設計図書の照査確認資料 施工体制台帳 施工体系図 工事打合せ簿(指示) 工事打合せ簿(協議) 工事打合せ簿(承諾) 工事打合せ簿(提出) 工事打合せ簿(報告) 工事打合せ簿(通知) 近隣協議資料 材料確認書 材料納入伝票 段階確認書 確認・立会依頼書 休日・夜間作業届 検査書類 限定 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 検査書類 番号 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 工事検査書類 安全教育訓練実施資料 工事履行報告書 出来形管理図表 出来形数量計算書 品質管理図表 材料品質証明資料 支給品受領書 支給品精算書 建設機械使用実績報告書 建設機械借用書 建設機械返納書 現場発生品調書 産業廃棄物管理表(マニフェスト) 新技術活用関係資料 品質証明書 工事写真 総合評価実施報告書 イメージアップの実施状況 創意工夫・社会性等に関する実施状況 工事完成図 工事管理台帳 検査書類44書類 検査書類 限定 ○ ○ ○ ○ ○ ○印限定検査 35 13種類 35 工事検査書類限定型モデル工事 展開方針 平成25年度の展開方針 ○予定価格1億円以下で施工能力評価型の工事を原則とする。 但し、監理(主任)技術者が前年度の工事優良建設技 術者表彰者の場合、予定価格にかかわらず適用でき るものとする。(但し、本官契約については、中間技術検査のみ対象とする。) その他、適用について疑義が生じた場合は、技術管理課と相談するものとする。 ○「検査監督研修」未受講者及び工事検査未経験者を除く、事務所長が任命した検査 官とする。 ○「低入札価格調査対象工事」又は、「監督体制強化工事」は対象外。 ○施工中において、監督職員より文書等により改善指示が発出された工事は対象外。 【試行工事の評価結果】 本格運用は可能か?(検査官) メリット・デメリット (受注者) どちらでもな い, 27人 メリットが ある, 24人 デメリットが ある, 3人 未回答 1人 【取り組み評価】 ・技術検査官は、概ね本格運用可能と判断。 ・受注者は、約半数でメリットありと評価。 ・監督職員のほとんどが検査書類の確認作業の負担が 減少。 検査官を限 本格運用 定で運用可 可である 11人 13人 工種・規模を 限定で運用 可, 3人 【今後の方針】 ・本試行を継続実施し、受発注者の検査の効 率を図る。 36 【効 果】 試行工事のアンケート結果 書類を限定したメリット(複数回答)【受注者】 「工事検査書類限定工事」により検査に係る負担軽減となります。 ① 受注者・監督職員の検査用書類の作成が減少 ② 技術検査官が効率的に検査が可能 ③ 検査時間の短縮 書類作成量が減少した 19 労力が減少した 15 その他 11 0 5 10 15 20 人 【検査の実施方法】 ◆受注者 ①限定書類以外の書類の提示・提出は求めませんので、検査時に持ち込む必要はありません。 ②検査用に書類の体裁を整える(コピーし直し、見出しを付けるなど)必要はありません。 監督職員に提出したものを取りまとめて下さい。 ③工事書類として必要な書類は作成していただき、工事完成後に監督職員へ提出して下さい。 ◆監督職員 ①「施工プロセスチェックリスト」を技術検査官へ提出し、チェック内容を説明して下さい。 ◆技術検査官 ①検査前に監督職員より「施工プロセスチェックリスト」を受け取り、工事概要等の説明を受けて下さい。 ②限定書類以外の書類の提示・提出は受注者に求めないで下さい。 ③限定した13項目の書類により、評定の実施。不足する項目は、 「施工プロセスチェックリスト」により 補完してください。 【各段階の作業内容】 工 事 段 階発 注 段 階施 工 段 階検 査 時 発 注 者 担 当 ・特記仕様書等へ記載 受 注 者 監 督 職 員 検 査 職 員 ・検査用の書類整理の必要なし ・13項目の書類のみ持ち込み ・工事書類の簡素化に基づく確認 ・施工プロセスチェックの確認 ・監査時の立会・説明 ・工事書類の簡素化に基づく確認 ・13項目により検査・評定 ・施工プロセスチェックの活用 37 37 3-4 情報共有システム(ASP)の活用 38 情報共有システム(ASP)について 情報共有システムとは、ICT(情報通信技術)を活用し、受発注者間の情報をインターネットを通じて交換・共有することによって 業務効率化を実現するシステムである。情報共有システムのサービスを行う事業者のことをASP(アプリケーション・サービス・プ ロバイダ)と呼ぶ。 受発注者間 のスケジ ュール 調整 の効率化 スケジュール 管理機能 蓄積 ・共有 協議経緯 、協議 内容 の共有 施工 ・施工管理 、 工程管理情報 の一元管理 承認 、確認行為 の時間短縮 掲示板機能 書類管理機能 ワークフロー 機能 蓄積 ・共有 蓄積 ・共有 工事情報共有 システム 上流工程情報 (調査 、設 計段階 の情報 )引継 ぎ データ 活用 蓄積 ・共有 共有書類管理機能 二重入力 を排除 した 帳票作成 蓄積 ・共有 電子 データ による 検 工事帳票等取りま 査・検査準備作業 の とめの 負荷軽減 効率化 工事書類等出力・保管支援機能 データ 活用 工事基本情報管理機能 システム 管理機能 データ 活用 発議書類作成機能 蓄積 ・共有 データ 活用 共有 サーバ 間、 関連 システム との データ 連携 帳票 データファイル 入出力機能 書類管理機能 総括監督員 主任監督員 監督員 契約 ・工務職員等 ワンデーレスポンス 等の円滑 な実施 ワークフロー機能 現場代理人 監理技術者等 発注者 受注者 凡例 業務改善目標 機能名称 土木工事の情報共有システム活用ガイドライン (平成23年4月) http://www.cals-ed.go.jp/calsec/rule/jouhou_g2.pdf 39 情報共有システム(ASP)の導入・活用(効果のイメージ) 情報共有システムの導入 工事帳票の処理の迅速化 受注者 スケジュール調整の効率化 受注者 監督職員 打合せ簿(協議) 発議・提出 印刷 移動 手渡し 監督職員 スケジュール 入力 調整事務・時間の削減 整理(紙) 整理(電子) 電話 監督業務の充実(臨場時間の確保) 監督職員 電子検査 閲覧 入力 整理作業・時間の削減 検査の充実・高度化 閲覧 地元協議 結果報告 登録 受理・承諾 (電子決裁) 提出作業・時間の削減 情報共有の迅速化 施工状況の 確認・把握 閲覧 回覧作業・時間の削減 回覧 回覧 回覧 施工管理業務の充実 受注者 出来形管理 品質管理など 40 各工事現場における生産性向上 + 工事目的物の品質確保 平成24年度 情報共有システム利用状況 •■利用工事件数(地整別) •H24利用状況(地整別) ・情報共有システムの利用工事件数は、 H23:3,292件→H24:6,206件になり、伸率は、1.89倍 ・工事全体の半分以上で利用している。 •■地整別の利用工事件数(推移) [件] 1,400 地整 H22 H23 北海道 東北 関東 北陸 中部 近畿 中国 四国 九州 沖縄 計 179 93 107 200 591 66 173 259 147 220 2,035 991 280 261 227 446 158 224 148 394 163 3,292 H22 H23 H24 1,201 1,305 304 487 685 237 817 419 520 231 6,206 伸率 (H23→H24) 1.21 4.66 1.16 2.15 1.54 1.50 3.65 2.83 1.32 1.42 1.89 H24 1,200 1,000 800 600 400 200 0 41 北海道 東北 関東 北陸 中部 近畿 中国 四国 九州 沖縄 平成24年度 情報共有システム利用状況 •H24利用状況(工事種別別) ・件数が最も多いのは「一般土木」 (3,394件) ・次いで 「維持修繕」 (1,105件)、「アスファルト舗装」 (522件)の順 ・上記3工種で全体の約8割を占める。 •■H24年度の工事種別別の割合 •■利用工事件数(工事種別別) 工事種別 01.一般土木 02.アスファルト舗装 03.鋼橋上部 04.造園 05.建築 06.木造建築 07.電気設備 08.暖冷房衛生設備 09.セメント・コンクリート舗装 10.PC 11.法面処理 12.塗装 13.維持修繕 14.河川しゅんせつ 15.グラウト 16.杭打 17.さく井 18.プレハブ建築 19.機械設備 20.通信設備 21.受変電設備 ※未選択 計 H22 1,139 163 80 37 19 1 31 5 13 57 25 20 297 4 0 0 0 0 50 69 18 7 2,035 H23 1,874 272 100 50 19 0 47 9 18 76 44 52 579 2 1 0 0 0 51 51 6 41 3,292 H24 3,394 522 135 93 17 1 126 2 39 133 68 135 1,105 6 0 0 5 0 122 226 36 41 6,206 42 情報共有システムの利用の一般化(H25年度以降) 国土交通省 これまでの試行結果を踏まえ、平成25年度から情報共有システム(ASP)の利用を一般化し、受 注者発注者双方のより一層の業務効率化を図る。 1.試行件数の拡大 原則として、全ての土木工事 【適用除外】 (1) 災害復旧など、緊急に実施する工事の場合 (2) 工期が短い場合 (3) ASPを利用するために必要な通信環境が確保できない場合 (4) その他、ASPを活用しても情報交換・共有の効率化が図られない場合 2.調達方法 (1) ASPの契約は、原則として当該工事の受注者が行う (2) 使用するASPは、「情報共有システム機能要件H23.3版(Rev3.0)」を満たすシステム 3.受注者とASP提供者との契約内容 システムに関する障害を適正に処理、解決できる体制、不正アクセス等への対応など 4.費用負担 ASP に係る費用(登録料及び使用料)は発注者が負担 43 情報共有システム(ASP)機能要件の改定 「工事施工中における受発注者間の情報共有システム機能要件平成23年3月版(Rev.3.0)」 の主な改定ポイント ※平成23年9月1日以降契約工事に適用 ・受発注者のコミュニケーション強化 (1)ワークフロー機能の改善 事前打合せ機能を追加することで、事前打合せの実施をASPで推進する。 また、ワンデーレスポンスの回答希望日、回答予定日、回答日等の管理を可能とする。 ・業務効率化の推進 (1)掲示板機能の改善 複数の工事にまたがる記事・コメントを、ツリー構造で一覧表示可能とし、 複数の内容を同時に確認可能とする。 (2)スケジュール管理機能の改善 複数の工事のスケジュールを一括して表示し、一覧で管理可能とする。 (3)発議書類作成機能の改善 工事帳票の管理項目(XML)を自動作成し、工事帳票を自動で格納・分類可能とする。 (4)書類管理機能、工事書類等出力・保管支援機能の改善 書類の管理フォルダを標準化することで、異なる工事でも同様の書類管理、 出力等を可能とする。 44 情報共有システム活用ガイドラインの策定 土木工事の情報共有システム活用ガイドライン 平成22年9月策定、平成23年4月改定 目的 各現場において工事の受注者・発注者双方が適切に情報共有システムを活用し、施工管理業務 及び監督・検査業務の効率化を図れるよう統一的な活用方法を定めたもの 概要 電子検査方法の明確化 利用する機能の明確化 (1) 利用を必須とする機能 ①発議書類作成機能 ②ワークフロー機能 ③書類管理機能 ④工事書類等出力・保管支援機能 (2) 利用者の状況に応じて使用する機能 ①掲示板機能 ②スケジュール調整機能 ③ワンデーレスポンス支援機能 ※平成23年4月の改定は、 「工事施工中における受発注者間の情報共有システム機能要件 平成23年3月版(Rev.3.0)」への改定にあわせたもの 45 平成23年度情報共有システム(ASP)活用 に関するアンケート調査結果 ○平成23年度は、全国約2,500件を目標に試行運用を実施。 ○平成24年1月末現在で、約3,300件の活用を確認。 ○情報共有システムの活用工事のうち、N= 1,575(発注者N=541,受注者N=1,034)から アンケートを回収し、 ①活用状況、②新機能(Rev.3.0)の効果、③定量的効果(時間価値等)を確認 ○アンケートの結果、満足度、継続希望ともに引き続き高い評価 ○また、システムの利用者が解決したい課題のうち上位3項目が、情報共有システムを活用 することで、業務上の課題が解決したと回答。 ○一方、満足していないと回答した利用者は、「情報共有システムのみの利用を前提と していること」や「PC間での書類のやりとりは手間がかかる」「書類を開くのも時間 がかかる」との意見が多数。 46 情報共有システムの活用促進について 1.システム活用の満足度 ※満足度は、「非常に満足している」と「少し満足している」の合計 監督職員 0.8%N=3 受注者 0.9%N=9 1.0%N=10 3.2%N=31 19.9% 5.7%N=31 12.7%N=49 28.8% 15.0% N=155 N=193 N=156 32.3% N=125 66.0% 58.9% N=682 N=571 59.1% N=320 46.3% N=179 8.0%N=31 H21 6.3%N=34 N=387 1:非常に満足している 2:少し満足している 4:全く満足していない 未回答 H23 N=541 3:あまり満足していない 17.1% 18.1% N=166 N=87 H21 N=907 1:非常に満足している 2:少し満足している 4:全く満足していない 未回答 ・監督職員の満足度は、54.3%→65.4%に向上。 ・受注者の満足度は、76.0%→84.1%に向上。 H23 N=1,034 3:あまり満足していない 47 47 情報共有システムの活用促進について 2.システム活用の継続希望 監督職員 受注者 1.0%N=10 14.0% 0.3%N=1 24.0% N=136 N=130 37.0% 9.0%N=93 N=143 62.8% 91.0% 84.9% 76.0% N=941 N=824 N=411 N=243 N=387 H21 H23 1:希望する 2:希望しない 未回答 N=541 N=970 H21 H23 1:希望する 2:希望しない N=1,034 未回答 ・監督職員の継続希望は、 62.8%→76.0%と向上。 ・受注者の継続希望は、 84.9%→91.0%と更に向上。 48 情報共有システムの活用促進について 3.情報共有システム活用による費用便益 <1. スケジュール調整時間の増減> ・1週間あたりのスケジュール調整時間 削減時間 → 監督職員(N=175) -0.7時間, 受注者(N=591) -0.9時間 増加時間 → 監督職員(N=332) +0.5時間, 受注者(N=412) +0.6時間 ・監督職員には調整時間が増えたとの意見が多い。 ・受注者は調整時間が減少したとの意見が多数。 異なるシステムとのスケジュール連携 機能の開発が必要。 <2. 日常時の書類整理時間の増減> ・1週間あたり書類整理時間 削減時間 → 監督職員(N=348) -0.8時間, 受注者(N=756) -1.1時間 増加時間 → 監督職員(N=159) +0.6時間, 受注者(N=258) +0.5時間 ・監督職員、受注者とも、書類整理時間が短縮したとの意見。 49 情報共有システムの活用促進について <3. 協議、承諾等の決裁日数の増減> ・書類の決裁の平均日数 平均削減日数 → 監督職員(N=168) → 受注者(N=839) 平均増加日数 → 監督職員(N= 23) → 受注者(N= 92) ・監督職員、受注者ともに、決裁日数が減少。 平均3.2日→1.6日に減少(-1.6日) 平均4.3日→2.0日に減少(-2.3日) 平均1.9日→3.1日に増加(+1.2日) 平均3.1日→4.3日に増加(+1.2日) 決裁状況の可視化により、調整日数の減少が実現。ただ し、業務内容自体が減ったわけではないため、書類作成 の簡素化も同時に図る必要。 <4.協議、承諾等のための、移動回数の増減> ・打合せ等に伴う移動の月当たり回数 削減回数 → 受注者(N=825) 増加回数 → 受注者(N= 90) 平均8.3回→3.0回に減少(-5.3回) 平均移動往復距離 24.3km 平均5.0回→5.1回に増加(+0.1回) 平均移動往復距離 21.9km ・受注者は移動回数が大幅に軽減。 50 3-5 施工プロセスを通じた検査の試行 51 施工プロセスを通じた検査 1.施工プロセスを通じた検査の目的 ・ 工事目的物の品質確保及び粗雑工事の防止 ⇒ 質及び頻度の高い現場チェック ・ 元請・下請企業に対するキャッシュフローの改善 ⇒ 既済部分検査実施による出来高部分払いを採用 (既済部分検査は、受注者の請求で実施。) 2.施工プロセスを通じた検査導入による効率化 ・ 既済部分検査業務の効率化 「施工プロセス検査チェックシ-ト」活用による効率化 「施工プロセスを通じた検査における既済部分検査実施要領(案)」に基づく効率的な検査の徹底 検査書類の 簡素化 ・準備する書類は、請求書、出来高内訳書及び出来形報告書のみ。 受注者が作成 ・施工プロセスや施工状況等の確認は、「施工プロセスを通じた検査」のチェックシートを活用。 発注者が作成 ・出来高確認以外の資料(施工体制、工事打合せ簿等)を準備させないこと(求めないこと)。 ※ 検査の書類を簡素化できるのは、「施工プロセスを通じた検査」の試行工事である。 それ以外の工事では、既済部分検査技術基準(案)による通常どおりの資料を準備する。 検査体制の 効率化 ・既済部分検査の立会者は、原則として現場代理人とする。 ・検査場所は、原則実地とするが、机上でもよい。 ・検査中も現場の施工は継続する(但し、検査の支障となる場合を除く)。 ・現場の整理状況を評価(成績評定)しない。 52 52 施工プロセスを通じた検査 通常工事の監督・検査業務 監督業務 契約関係業務 ・契約内容の確認 ・契約変更の確認 ・変更図面の作成 ・提出書類の受理、指示等 調整関係業務 ・地元調整 ・関係機関協議 検査業務 現場確認業務 (立会い業務) ・段階確認 ・指定材料確認 ・設計図書の規定による立会い ・完成検査(給付の検査+技術検査) ・中間技術検査(技術検査) ・既済部分検査(給付の検査) (状況把握) ・施工状況の把握 ・監督業務を行う工事の件数が多くなると、現場確認業務への影響(臨場回数の減少)が高くなる。 ・臨場回数の減少は、各検査業務に対する負担が大きくなる。 施工プロセスを通じた検査を導入した工事の監督・検査業務 監督業務 契約関係業務 ・契約内容の確認 ・契約変更の確認 ・変更図面の作成 ・提出書類の受理、指示等 調整関係業務 ・地元調整 ・関係機関協議 検査業務 現場確認業務 ・完成検査(給付の検査+技術検査) 効率化 ・中間技術検査(技術検査) 省略 (施工プロセス検査業務へ) ・既済部分検査(給付の検査) 効率化 ・施工プロセス検査業務(週2~3回の臨場) (状況把握) ・施工状況の把握 報告 ・大規模な工事において監督業務の段階確認等を検査業務である施工プロセス検査業務で実施。 ・監督業務の軽減を図るとともに、業務の成果を各検査へ活用することにより検査業務の効率化。 53 53 「施工プロセスを通じた検査」について(イメージ) • 検査体制及び業務の強化による品質確保と出来高部分払いの推進によるキャッシュフローの改善 完成検査 (中間技術検査は施工プロセス検査を実施することで原則省略) 既済部分検査 (回数:工期/60日) ◎ 施工プロセス検査 ◎ • 既済部分検査は効率 化を図り回数増 既済部分検査の効率化 完 成 完(成検査) ・品質検査員をたてて施工プロセス検査業務(現場確認業務) ・施工期間中週2~3回程度の現場確認を実施 既済部分検査 既済部分検査 施工プロセス検査業務 • 支払いは出来高部分 払方式 • 施工プロセス検査業 務を実施 ◎ 既済部分検査 既済部分検査 既済部分検査 • 大規模工事(Aランク) を中心に実施 ◎ (施工プロセス検査業務は施工期間中週2~3程度最低実施) 契 約 施工プロセスを 通じた検査工事 ◎ ◎ • 施工プロセス検査業務実施により既済部分検査の効率化 キャッシュフローの改善 • 既済部分検査の効率化による出来高部分払いの推進 54 ヒアリング調査結果 ①主任監督職員 ○監督業務の変化 :段階確認・立会の減少で約2割程度縮減し、その分関係機関協議、設計変更 対応等の充実が図られた。 ○検査の効率化 :出来形確認数量の算出の工夫により数量計算書作成等が簡略化された。 ②総括検査職員・主任検査職員の意見 ○検査の効率化 ○中間技術検査 :既済部分検査は事前にチェックシートを確認し、最小限の現場確認で実施。 全体で40分程度で終了することが出来きた。 :中間技術検査は工事全体について検査を行うため、1日かがりの検査となる。 :中間技術検査については、品質検査員が日々チェックシートで品質・出来高の を行っており、重複することから省略した。 ③品質検査員 ○検査業務 :立会の頻度が約3割程度であったため、写真、施工状況写真等による確認を行った。 (原則、立会いとするが書面による検査も可能とする運用も必要では) :内部職員の場合、体制上、事務所1件程度となり、複数工事の適用は難しい。 :検査の事前準備で基準類を確認することや現場に頻度良く出ることなどは良い経験 となった。 ④請負者 ○検査の効率化 :検査書類も限定されたことなどから、検査準備作業も少なくまた、検査中も現場を 継続することが出来た。 :このような検査であれば頻度を高めた検査も対応は可能である。 ○キャッシュフロー:下請会社に毎月出来高支払いを行っているため、頻度の高い出来高部分払は、 元請けの資金繰りが良くなるので歓迎する。 55 3-6 第三者による品質証明の試行 56 第三者による品質証明制度について 制度の概要 本制度は、今後の品質確保の方向として、従来、発注者による監督・検査業務や受注者に よる品質管理として段階的に実施してきた施工管理に代えて、工事実施状況など現場におけ る施工プロセスを臨場により確認することにより、工事の品質確保と発注者、受注者双方の業 務の効率化を図ることとし、そのために発注者、受注者以外の相当の技術力を有した第三者 を活用した施工管理体制の確立を図るものである。 制度の目的と効果 ・品質の確保 現行の段階毎(言わば点)や抽出による確認から施工プロセス(重要な施工段階の実施状 況、品質・出来形の全数)を臨場により確認する。 ・施工の効率化とキャッシュフローの改善 従来、発注者が実施していた監督業務での確認行為が省略されることから、自主的な工程 管理が促進されるとともに、検査時の確認行為の簡素化による施工写真の省略や検査書類 作成等の負担の軽減、出来高部分払いの促進によるキャッシュフローの改善が図られる。 ・監督、検査業務の効率化 発注者にとっては、第三者による品質証明により、従来から実施している監督や検査業務 の相当程度を第三者が行う確認に代えることとなるため、業務の効率化が図られる。 •57 制度のスキーム 施工者と契約した第三者による品質証明の流れ (承認) 行政機関 資格 認定 機関 ①資格認定(組織・個人) ※ 調査、報告請求 第三者(個人・組織) (品質証明者) ①資格者選定又は確認(個人・組織) 発注者 試行範囲 ⑤品質証明 ②工事請負契約 (品質証明を規定・ 品質証明費計上) ⑥ ⑤に基づき出 来高支払い ③品質証明を依頼 証明費用 ※資格認定機関は、 第三者の業務を調 査する権限と必要に 応じ業務内容の報 告の請求権限を有 する。 ④施工プロセス確認の実施 ⑤品質証明 受注者 :契約関係 【試行内容】 ① 試行では、第三者(品質証明者)として、一定の資格(技術士・一級土木等の資格+ 技術者経験20年+現場経験)を 有する者とする(①発注者があらかじめリストアップした者から施工者が選定 ②受注者が選定した者を発注者が確認) 【北陸地整は、発注者が第三者のリストを作成して受注者に提示】 ② 工事の請負契約時に、品質証明を規定するとともに証明費用を計上する ③ 受注者から第三者に品質証明を依頼し、費用を支払う ④ 品質証明者は、品質証明チェックシートに基づき施工プロセスの確認を実施する ⑤ 品質証明者は、受注者及び発注者に品質証明を行う ⑥ 発注者は、監督、検査に⑤の証明を活用し、業務の効率化と出来高部分払いの推進を図る •58 制度導入による業務内容 Ⅰ.現行の体制と業務内容 監督業務 検査業務 契約の履行の確保 ・契約内容の確認 ・契約変更の確認 ・変更図面の作成 ・施工体制の把握 ・提出書類の受理、指示、協議等 円滑な施工の確保、その他 ・地元調整、・関係機関協議 等 ・評定 施工状況の確認等 (立ち会い業務) ・段階確認 ・指定材料確認 ・設計図書の規定による立会い (状況把握) ・施工状況の把握 受注者 技術検査 給付の完了確認 技術検査 ・工事実施 状況 給付の完了確認 ・工事実施 状況 ・出来形、品質 ・工事実施状況 ・工事実施状況 ・出来形、品質 ・出来栄え ・出来形 ・出来形 ・破壊検査・修補指示 ・評定 ・品質 ・品質 ・出来ばえ ・破壊検査・合否判等 契約図書に基づき施工 ・契約書、設計図書、法令遵守 ・出来形管理、品質管理、写真管理、安全 管理、工程管理 他 一定規模以上の工事で品質証明制度 [品質証明員は社内から選任] ・成績評定 委託による補助 Ⅱ.受注者と契約した第三者による品質証明の導入 監督業務 契約の履行の確保 ・契約内容の確認 ・契約変更の確認 ・変更図面の作成 ・施工体制の把握 ・提出書類の受理、指示、協議等 円滑な施工の確保、その他 ・地元調整、・関係機関協議 等 ・成績評定 委託による補助 施工状況の確認等 ・立ち会い業務は品 質証明に代える (状況把握) ・施工状況の把握 検査業務 技術検査 給付の完了 確認 品質証明 (第三者) 受注者 出来形・品質の 確認 ・工事実施状況 ・出来形 ・品質 ・出来ばえ ・成績評定 品質証明書の 確認による検査 安全管理、工程管理 他 ・出来形 一定規模以上の工事で品質証明制度 ・破壊検査・合否判定 ・品質 ・契約書、設計図書、法令遵守 ・出来形管理、品質管理、写真管理、 ・工事実施状況 品質証明 契約図書に基づき施工 ・品質証明制度は廃止(予定) 品質証明 [品質証明員は社内から選任] 受注者との契約に よる品質証明 •59 第三者の資格及び経験について ・第三者の要件:試行においては、①資格と、②実務経験を求める ①資格要件:下記の①~⑤のいずれかの資格を有すること ①技術士(建設部門、総合技術監理部門(建設)) ②一級土木施工管理技士 ③土木学会(特別上級、上級、1級)技術者 ④公共工事品質確保技術者(Ⅰ)若しくは(Ⅱ)、又は発注者が認めた同等の資格を有 する者 ⑤RCCM又はRCCMと同等の能力を有する者 (同等:ガイドラインに明記) ②実務経験:技術者経験が20年以上、かつ、下記の①~③のいずれかの経験を有すること ①国土交通省発注工事の監理技術者又は主任技術者 ②国土交通省発注工事の監督支援業務の現場技術員(ただし、内業は除く) ③国土交通省発注工事の総括監督員、主任監督員又は技術検査官 •60 3-7 総価契約単価合意方式 61 総価契約単価合意方式の本格導入 【現状と導入後の比較】 要素 契 約 方 現状 式 総価で契約 導入後 総価で契約 単価で合意(レベル4を想定) 設 計 変 更 額 算 定 当初官積算に基づく単価 に 用 い る 単 価 受発注者間で合意した単価 特 請負企業の技術的特性等が 反映された額 片務性の存在 徴 請負企業の技術的特性等が 反映されない額となるおそれ 設計変更協議の難航 生産性阻害要因の排除 出来高部分払い方式の選択促進 双務性の向上 設計変更協議の円滑化 適正な利益の確保 適正なキャッシュフローの確保 (工事進行基準への対応にも寄与) 62 62 総価契約単価合意方式の実施方法 1.背 景 ・双務性の向上の観点から、請負代金額の変更があった場合の金額の算定、部分払い 金額の算定等の単価等を、前もって協議して合意しておくことにより、円滑化を図る。 2.対象工事 原則として、全ての土木工事等において実施。 3.実施方法 ・単価等を個別に合意する方式(単価個別合意方式)を基本。 ただし、分任支出負担行為担当官の発注工事においては、受注者の希望により、当 初契約時の予定価格に対する落札価格の比率を乗じ、単価等を包括的に合意する方 式(単価包括合意方式)も可能とする。 4.合意した単価の適用 第24条(請負代金額の変更方法) 第25条(賃金又は物価の変動に基づく請負代金額の変更) 第29条(不可抗力による損害) 第37条(部分払) 第38条(部分引渡し) 63 単価合意書〔単価個別合意方式の場合〕 単価協議の結果として「単価合意書(合意単価を表示した「単価表」)」を締結する。 単価表(例) 発注者・受注者間で締 発注者・受注者間で 締結 結 工事区分 工種 種別 細別 規格 橋梁下部 道路土工 掘削工 支出負担行為担当官 工事価格 ○○○○○○○○○ 消費税相当額 印 工事費計 受注者 住所 ○○○○○○○○○ 氏名 ○○○○○○○○○ 印 1,560,000 式 1 500,000 場所打杭工 式 1 20,000,000 本 8 式 1 m3 160 25,000 4,000,000 t 6.00 115,000 690,000 t 7.50 120,000 杭径 1200mm 杭長(設計長)20.0m T型橋脚 24-8-25(20)(高炉) 鉄筋 SD345 D16~25 鉄筋 SD345 D29~32 細別に関する単価を合意 運搬費 純工事費 氏名 1 作業土工 共通仮設費(率計上) 一般管理費等 式 27,090,000 平成○○年○○月○○日に契約した○○工事における契約の変更に用 いる単価(契約単位が一式の項目については単価ではなく金額)について、 共通仮設費 別添の「単価表」のとおり合意する。 共通仮設費 工事原価 28,650,000 1 直接工事費 ○○○○○○○○○ 1 式 単価合意書(例) 住所 式 1 橋梁躯体工(構造物単位) 発注者 金額 5,000 場所打杭 平成○○年○○月○○日 現場管理費 合意単価 式 RC橋脚工 以上、単価合意の証として本書2通を作成し、当事者間記名押印の上、各 自1通を保有する。 数量 m3 掘削(土砂) 変更金額の 算定等に使用 単位 共通仮設費(率計上分)、現場 管理費、一般管理費等は額で 合意 適用 1,560,000 312 2,500,000 1,560,000 20,000,000 5,590,000 900,000 式 1 28,650,000 式 1 4,700,000 式 1 1,020,000 式 1 1,020,000 式 1 3,680,000 式 1 33,350,000 式 1 8,000,000 式 1 41,350,000 式 1 3,650,000 式 1 45,000,000 式 1 2,250,000 式 1 47,250,000 なお、本単価表に記載のない工種が追加された場合については、変更 時の単価を基礎とする。 64 64 単価合意書〔単価包括合意方式の場合〕 単価協議の結果として「単価合意書(契約変更の考え方について合意)」を締結する。 発注者・受注者間で締 結 単価合意書(例) 平成○○年○○月○○日に契約した○○工事における契約変更の考え方について、下記のとおり合意する。 記 契約変更等において、工事数量総括表に記載の工種に関する工事については、変更時の価格に、当初契約の予定価格に 対する落札価格の比率を乗じたものを基礎とする。 なお、工事数量総括表に記載のない工種(レベル2)が追加された場合には、変更時の価格を基礎とする。 以上、単価合意の証として本書2通を作成し、当事者間記名押印の上、各自1通を保有する。 平成○○年○○月○○日 発注者 住所 ○○○○○○○○○ 氏名 支出負担行為担当官 ○○○○○○○○○ 受注者 住所 ○○○○○○○○○ 氏名 ○○○○○○○○○ 印 印 65 65 総価契約単価合意方式における新規工種の扱い 【イメージ(築堤・護岸、道路改良工事における直接工事費の例)】 レ ベル1 レ ベル2 レ ベル3 レ ベル 4 工事区分 工 種 細 種 別 別 (増加)合意単価 (条件30000m3未満) 築堤・護岸 河川土工 盛土工 盛土 (変更)30000m3以上 →官積算×官積算単価と合意単価(レベル4)の比率 盛土補強工 地盤改良工 レ ベル 1 工事区分 道路改良 レ ベル2 工 種 道路土工 表層安定処理工 レベル3 種 別 路体盛土工 安定シート (追加)官積算×官積算単価と合意単価(レベル2)の比率 サンドマット (追加)官積算×100% 安定処理 (追加)官積算×100% レ ベル 4 細 別 盛土 (増加)合意単価(条件30000m3未満) (変更)30000m3以上 →官積算×官積算単価と合意単価(レベル4)の比率 法面整形工 擁壁工 場所打擁壁工 法面整形(盛土部) (追加)官積算×官積算単価と合意単価(レベル2)の比率 コンクリート (追加)官積算×100% 鉄筋 (追加)官積算×100% 型枠 (追加)官積算×100% ○直接工事費及び共通仮設費(積み上げ分)の取扱 ・数量の増減が著しく官積算単価が変動する場合を含む条件変更の場合は、変更後の官積算単価に細別(レベル4)の比率(官積 算単価に対する合意単価の比率をいう)を乗じて積算する。 ・既存の工種(レベル2)に種別(レベル3)、細別(レベル4)が追加された場合は官積算単価に工種(レベル2)の比率を乗じて積算する。 ・工種(レベル2)が新規に追加された場合は、官積算単価にて積算する。 66 ○共通仮設費(率分)、現場管理費、一般管理費等の取扱 ・対象額に対する合意価格の率に、積算基準書の率式を利用した低減割合を乗じた率を用いて算出する。 3-8 非破壊・微破壊検査 ※ 契約書17条3項 監督職員は、必要があると認められるときは、工事の施工部分 を最小限破壊して検査することができる。 67 (1)微破壊・非破壊試験によるコンクリート構造物の強度測定要領 (平成24年3月 国土交通省大臣官房技術調査課) ○橋長30m以上の橋梁上部工・下部工が対象。 (2)非破壊試験によるコンクリート構造物中の配筋状態及びかぶり測定要領 (平成24年3月 国土交通省大臣官房技術調査課) ○橋梁上部工・下部工及び内空25m2以上のボックスカルバート が対象。 (工事製作のプレキャスト製品は対象外) 監督職員及び検査職員が実施すること((1)、(2)共通) 【監督職員】 施工者が行う非破壊試験に、1工事につき1回以上立会する とともに、任意の位置を選定(1カ所以上)し、施工者に非破壊 試験を実施させ、測定結果報告書を確認。 【検査職員】 完成検査時、中間検査時に測定結果報告書を確認。 68 (非破壊試験による強度測定)監督・検査業務における改善 【アンケート意見】検査時の現地測定は、受発注者双方に負担を強いる ○監督・検査の省力化を検討した結果、監督・検査業務を以下の通り変更する。 ①監督職員は、完成検査前までに、任意位置を指定(1箇所以上)し、測定・確認を行う。 ②検査職員は、検査時に報告書の確認を行う(現地測定の立会は廃止)。 <凡例> 赤字:作業量の減少 緑時:作業量は同等程度 【強度測定】 監 (コンクリート打設時) 督 (脱 型 後) 検 査 H21~H23年度 (微破壊・非破壊試験 による強度測定) 円柱供試体による 圧縮強度試験の報告書確認 ・報告書確認 ・現地測定の立会(1回以上/1工事) ・報告書の確認 ・現地測定の立会(1箇所以上) 円柱供試体による 圧縮強度試験の報告書確認 ・報告書確認 ・現地測定の立会(1回以上/工事) 任意位置を指定 (1箇所以上)し、測定・確認する ・報告書の確認 H24年度~ 測定要領の見直し 69 検査時の立会不要による、足 場等の確保が不要 69 (非破壊試験による配筋状態及びかぶり測定)監督・検査業務における改善 【アンケート意見】検査時の現地測定は、受発注者双方に負担を強いる ○監督・検査の省力化を検討した結果、監督・検査業務を以下の通り変更する。 ①監督職員は、完成検査前までに、任意位置を指定(1箇所以上)し、測定・確認を行う。 ②検査職員は、検査時に報告書の確認を行う(現地測定の立会は廃止)。 <凡例> 赤字:作業量の減少 緑時:作業量は同等程度 【配筋状態及びかぶり測定】 監 (鉄筋組立て完了時) 督 (脱 型 後) 検 査 ~H23年度 非破壊試験による 配筋状態・かぶり 測定の導入 ※打継目にて段階確認を実施した箇所は除く 段階確認 (30%程度/1構造物) ・非破壊試験による配筋状態測定の 報告書確認 ・現地測定の立会(1回以上/工事) ・報告書の確認 ・現地測定の立会(1箇所以上) H24年度~ ※打継目にて段階確認を実施した箇所は除く 測定要領の見直し 段階確認 (30%程度/1構造物) ・非破壊試験による配筋状態測定の 報告書確認 ・現地測定の立会(1回以上/工事) 任意位置を指定 (1箇所以上)し、測定・確認する ・報告書の確認 70 検査時の立会不要による、足 場等の確保が不要 70 非破壊検査の導入(コンクリート構造物の配筋状態 ①) コンクリート構造物の耐久性に関わる鉄筋の配筋状態及びかぶりの確認において、非破壊試験(電磁誘電法、 電磁波レーダ法)を用いたコンクリート構造物の品質管理手法を導入することにより、コンクリート構造物の適正 かつ長期の品質確保を促進する。 コンクリート構造物の品質確保の必要性 所要の設計強度の確保 耐久性の確保(塩害等によるコンク 非破壊試験を用いた配筋状態やかぶりの測定手法 ①配筋状態及びかぶりの測定(電磁波レーダ法の 場合) リートの剥離、ひび割れ防止) 送信機 受信機 コンクリート表面 かぶり 間隔 往復伝播時間:T レーダ 鉄筋 独立行政法人土木研究所の研究成果 ②湿潤状態に応じた測定値の補正 コンクリート内部の鉄筋のさびにより表面が剥離した事例 鉄筋の配筋状態やかぶりの適切に確保 することが必要性 しかしながら、従来はコンクリート打設後 の配筋状態は確認できなかった 「非破壊試験によるコンクリート構造物中の配筋状態及 びかぶり測定要領(案)」(平成21年3月改定) コンクリート打設後においても配筋状態やかぶりが確認可能 施工段階における品質管理で活用 請負者による施工管理 発注者による監督・検査 71 →平成21年度より土木工事施工管理基準に位置づけ、本格実施 非破壊試験の導入(コンクリート構造物の品質確保 ②) 現状と 課題 ①コンクリート構造物の品質問題 (疎漏工事、加水問題、鉄筋腐食による剥離 等) ②実構造物の養生条件によっては供試体の強度と大きな 差異が発生 これまで、コンクリートの実構造物の強 度を直接かつ精度良く検測する技術の 開発が確立されていない 破壊(損傷大) 技術開発 非破壊(損傷小) 破壊試験(従来) 標準コア 微破壊試験 ボス供試体 非破壊試験 超音波試験 ・衝撃弾性波試験 小径コア 衝撃弾性波試験の例 コンクリート構造物から強度 試験用の供試体を採取 コンクリート構造物から 強度試験用の供試体を 採取 標準コア コンクリート型枠にボス型 枠を設置 供試体を採取 供試体を採取 φ100mm L 受信点 φ100mm 表面 を伝搬す る弾 性波 入力点 Φ25mm程度 ・コアの採取により損傷程 度が比較的大きい。 ・コア採取後補修が必要 ボス供試体 標準コア 小径コア ・現場条件に基づいたコンクリート強度の測定が可能 ・コア採取による構造物の損傷が小さい、補修が容易 表面を伝播する弾性波の速度と強度の 推定式からコンクリート強度を測定 ・構造物の損傷がない ・繰り返し試験が可能 平成18年度から試行実施 非破壊・局部破壊試験を工事の監督・検査等で活用することにより公共工事の品質確保の一層の促進 ※維持管理段階の強度試験方法にも有効 72 ガードレール支柱の根入れ不足(粗雑工事 ) 『防護柵設置工の施工について(H18.4.18 【対象工事】 平成18年度~新規に発注する全ての防護柵工事 ビデオカメラによる全本数撮影 大臣官房技術調査課 工事監視官 事務連絡)』 【撮影箇所】 ・支柱建込み前の埋込長測定状況 ・支柱建てこみ直前から建込み完了まで連続撮影 73 73 73 非破壊検査によるガードレール支柱の根入れ長の測定 【課題】 粗雑工事対策として、平成18年度より全ての防護柵(ガードレール)の工事において、請負者が全ての支柱をビデオ撮影し、発 注者への提出が義務づけられた。全支柱のビデオ撮影は、受・発注者双方に多大な業務負担に。 【対策】 非破壊試験による支柱の根入れ長の測定手法を導入 ↓機器の画面(イメージ) (平成22年度よりビデオカメラと非破壊試験の選択制に移行) ガードレール 支柱 根入れ長 ←断面図 (イメージ) ←非破壊試験の実施状況 H24.6.21 日付け通知により 10%⇒20%に変更 【導入効果】 ・非破壊試験の場合、建て込み後に根入れ長さを確認できる。種別毎に支柱総数の20%以上を対象に非破壊 試験を実施。 (=全ての支柱のビデオ撮影が不要となる)→業務の効率化 ・いつでも根入れ長が確認できるため、請負者が粗雑工事しなくなる。 (=抑止効果)→品質確保 74 74 非破壊試験による、鋼製防護柵の根入れ長測定要領の改訂 旧(平成22年3月) 1・適用範囲 新旧対照 新(平成24年6月)※7月1日入札手続き開始工事から対象 変更内容:根巻きタイプの追加 本要領が対象とする土中埋め込み式は、図1の支柱を土中に 埋め込む方式であり、図2の支柱をコンクリートに埋め込む方 式(根巻き)は対象外である。 図1 本要領が対象とする土中埋め込み式は、図1の支柱を土中に埋め込む方 式であり、図2の支柱をコンクリートに埋め込む方式は対象外である。図3 の支柱をコンクリートで巻き付ける方式については、測定可能な機器を用い る場合は対象とする。 図2 図1 図2 図3 6・受注者による施工管理 変更内容 非破壊試験の測定数の変更 ・・監督職員が指示した支柱(種別毎に支柱総数の10%以上 の支柱)・・・ ・・監督職員が指示した支柱(種別毎に支柱総数の20%以上の 支柱)・・・ 9・測定結果報告書 変更内容:添付資料項目の変更 状況写真添付、測定資格者証の写し等 10・根入れ長の測定の流れ 変更内容:非破壊試験による根入れ長の測定 の流れ図(フロー図)の変更 75 3-9 施工体制台帳の変更 76 社会保険未加入問題への対策の概要 課 題 ○ 下請企業を中心に、特に年金、医療、雇用保険に未加入の企業が存在 ○ 技能労働者の処遇が低下し、若年入職者減少の一因 ○ 適正に法定福利費を負担する企業ほど受注競争上不利 総合的対策の推進 1.行政・元請・下請等の関係者が一体となった 保険加入の推進 ①行政、建設業団体、関係団体による推進協議会の設置 (全国(5/29開催)・地方ブロック(都道府県単位)で設置) ②各建設業団体による保険加入計画の策定・推進 ③行政、関係団体、保険者等様々な主体による周知・啓発 2.行政による制度的チェック・指導 •①建設業許可・更新時の加入状況確認 ・建設業許可・更新の申請時に保険加入状況を確認し、未加入企業を 指導。 ②建設業担当部局による監督 ・建設業法に基づく立入検査等により、保険加入状況、元請企業の下 請企業指導状況を確認・指導。指導・通報をしても、なお保険関係法 令に違反する企業に対する監督処分。 ③経営事項審査の厳格化 ・経営事項審査における保険区分の明確化、減点幅の拡大。 ④社会保険担当部局(厚生労働省)との連携 ・社会保険担当部局への通報,社会保険担当部局からの働きかけ。 3.建設企業の取組 ○元請企業による下請指導(下請指導ガイドラインの活用) ・施工体制台帳、再下請通知書、作業員名簿等により、下請企業の保険加入 状況を把握し、未加入企業を指導。 ○元請企業・下請企業による重層下請構造の是正に向けた取組 ・元請企業、下請企業(特に1次下請企業)による重層下請の抑制に向けた 啓発・指導。 ・下請企業における適正な受注先企業の選定、未加入企業との請負契約締結 の抑止。 ○建設企業(特に下請企業)における取組 ・雇用関係にある社員と請負関係にある者の明確化・雇用化の促進。 ・雇用関係にある者の保険加入徹底。 ・業界における見積時の法定福利費の明示 等。 4.法定福利費の確保 ①発注者への要請・周知、元請企業への指導 ②業界における見積時の法定福利費の明示 ③ダンピング対策 ④重層下請構造の是正 5.その他 ①就労履歴管理システムの普及・活用 ②社会保険適用促進に向けた研究 ※平成29年度までの中間時点でそれまでの実施状況を検証・評価し、対策の必要な見直しを行った上で、計画的に推進する。 目指す姿 実施後5年を目途に、企業単位では許可業者の加入率100%、労働者単位では製造業相当の加入状況を目指す。 これにより、 ○ ○ 技能労働者の処遇の向上、建設産業の持続的な発展に必要な人材の確保 法定福利費を適正に負担する企業による公平で健全な競争環境の構築 を実現 77 •「みんなで取り組む」建設業の保険加入 ~ 平成24年7月から、新たな取組みがスタートします ~ 建設業の社会保険未加入対策の一環として、省令等(※)の改正が行われました(H24.5.1公布)。 これを受け、次のとおり、新たな取組みがスタートします。 •(※) 建設業法施行規則 (昭和24年建設省令第14号) • • 建設業法第27条の23第3項の経営事項審査の項目及び基準を定める件 (平成20年国土交通省告示第855号) (1) 平成24年7月より、保険未加入企業に対する経営事項審査の評価が厳しくなります。 ○ 経営事項審査について、雇用保険、健康保険及び厚生年金保険への未加入企業に対する減点幅が拡大されます。 (3保険すべてに未加入の場合:現行▲60点→改正後▲120点) ※11月より、国・都道府県の建設業担当部局は、経営事項審査時に未加入であることが判明した企業に対しては、 加入指導を実施します。 •(規則様式第25号の11・第25号の12、告示第1の4の1・付録第2関係) (2) 平成24年11月より、許可申請書に、保険加入状況を記載した書面の添付が必要となります。 ○ 建設業の許可・更新の申請時に、新たに保険加入状況を記載した書面を提出していただきます。 国・都道府県の建設業担当部局は、申請者の保険加入状況を確認し、未加入であることが判明した企業に対しては、 加入指導を実施します。 •(規則第4条・様式(新)第20号の3関係) (3) 平成24年11月より、施工体制台帳に、保険加入状況の記載が必要となります。 ○ 施工体制台帳に、特定建設業者及び下請企業の保険加入状況を記載していただきます。また、下請企業には、 再下請企業の保険加入状況を特定建設業者に通知していただきます。 国・都道府県の建設業担当部局は、営業所への立入検査による保険加入状況の確認を行うとともに、工事現場 への立入検査による施工体制台帳等の確認を行い、元請企業による下請企業への指導状況の確認を実施します。 •78 •(規則第14条の2・第14条の4関係) 78 施工体制台帳における保険加入状況の記載(平成24年11月~) •様式例-1 •様式例-2(下請負人に関する事項) 《参 考》 施工体制台帳 様式例-1 年月日: 施 工 体 制 台 帳 <<下請負人に関する事項>> 会社名 [ 会 社 名 ] [事業所名] 許可業種 許可番号 大臣 特定 建設業の 許 可 工事業 知事 一般 大臣 特定 工事業 知事 一般 許可(更新)年月日 住 所 電話番号 第 号 年 月 日 工事名称 及び 工事内容 第 号 年 月 日 工 期 工事名称 及 び 工事内容 発注者名 及 び 住 所 工 期 年 月 日 至 年 月 日 年 月 日 至 年 月 日 契約日 工事業 名 称 健康保険 等の加入 状況 住 所 元請契約 保険加入 の有無 事業所 整理記号 等 健康保険 厚生年金保険 雇用保険 加入 未加入 適用除外 加入 未加入 適用除外 加入 未加入 適用除外 区 分 営業所の名称 健康保険 元請契約 厚生年金保険 雇用保険 保険加入 の有無 事業所 整理記号等 知事 一般 権限及び意見 申出方法 現 場 代理人名 権限及び意見 申出方法 契約日 - ) 年 月 日 許可(更新)年月日 第 号 年 月 日 第 号 年 月 日 健康保険 厚生年金保険 雇用保険 加入 未加入 適用除外 加入 未加入 適用除外 加入 未加入 適用除外 健康保険 厚生年金保険 雇用保険 安全衛生責任者名 権限及び 意見申出方法 資 格 内 容 知事 一般 営業所の名称 現場代理人名 ※主任技術者名 下請契約 監督員名 専任 非専任 工事業 年 月 日 - 許可番号 大臣 特定 自 権限及び意見 申出方法 専 門 技術者名 自 建設業の 許 可 〒 発注者の 監督員名 監 理 技術者名 (TEL 大臣 特定 下請契約 健康保険 等の加入 状況 代表者名 〒 施工に必要な許可業種 区分 契 約 営業所 •施工体制台帳について、新たに追 加された「健康保険等の加入状況」 の欄 《参 考》 施工体制台帳 様式例-2 安全衛生推進者名 専 任 非専任 雇用管理責任者名 ※専門技術者名 資 格 内 容 担当工事内容 資格内容 専 門 技術者名 資 格 内容 資 格内 容 担 当 工 事 内容 担 当 工 事内 容 79 建設業の保険加入(直轄工事では法定福利費として現場管理費率に反映) 80 3-10 施工パッケージ型積算方式 詳細は北陸地整ホームページから http://www.hrr.mlit.go.jp/gijyutu/oshirase/sekop.pdf 81 施工パッケージ型積算方式の実施 ① 詳細は北陸地整ホームページ http://www.hrr.mlit.go.jp/gijyutu/oshirase/sekop.pdf 1.導入の背景及び目的 ・積算の効率化、変更協議の円滑化等を目的に「ユニットプライス型積算方式」が導入されてきたが、効率化の 目的を一層果たすため、その課題を改良した新たな積算方式として『施工パッケージ型積算方式』を試行する。 2.対象工事 ・平成24年10月1日以降に入札を行う工事から適用。 ・ 「施工パッケージ単価」を導入した部分については、全ての土木工事においてこの単価を用いて試行するこ ととし、積上積算方式での積算は行わない。⇒施工パッケージ化した歩掛を廃止 3.施工パッケージ型積算による効果 (1)受注者への効果 ○元下間の契約の透明性の向上 「施工パッケージ単価」として直接工事費が公表されるとともに、施工パッケージ単位で総価契約単価合意を 実施し、合意単価が示されることになるため、元下間の契約の透明性にも効果が見込まれる。 ○価格の透明性の向上 標準単価及び積算単価への補正方法等を公表することにより、発注者の価格設定が明確化され、受注後の 単価協議や設計変更時等における受発注者の協議の円滑化が見込まれる。 (2)発注者への効果 ○積算業務の負担軽減 発注者の積算作業の簡素化が図られる。 ○標準歩掛調査の負担軽減 毎年実施している標準歩掛調査や、標準歩掛の検討・取りまとめについて、施工パッケージ化により単価の 82 収集・分析を行うことで、価格の設定が簡素化され、標準歩掛調査の負担の軽減が図られる。 82 施工パッケージ型積算方式の実施 ② 詳細は北陸地整ホームページ http://www.hrr.mlit.go.jp/gijyutu/oshirase/sekop.pdf 4.施工パッケージ型積算方式の概要 1)積算体系 直接工事費について、施工単 位ごとに機械経費、労務費、材 料費を含んだ施工パッケージ単 価を設定し、積算する方式。 2)単価の設定方法 実態に合った価格 設定を図るため、受 発注者で合意した単 価(合意単価)及び応 札者単価を収集し、 さらに実態調査も踏 まえた上で、「施工 パッケージ単価」を設 定。 3)単価の透明性の確保 設定された価格の H24.1 鹿児島 積算単価 透明性を確保するた H23.9東京 H24.1鹿児島機械単価 K× = × + め、標準単価並びに 標準単価 H23.9東京機械単価 地域及び時期に関 H24.1鹿児島材料単価 H24.1鹿児島労務単価 する補正方法も公表。 R× +Z× H23.9東京材料単価 H23.9東京労務単価 K:標準単価に占める機械費の構成割合 R:標準単価に占める労務費の構成割合 Z:標準単価に占める材料費の構成割合 を公表 83 83 3-11 情報化施工について ※情報化施工とは、ICT(情報通信技術)を建設施工 に活用し、高い生産性と施工品質を実現する新たな 施工システムの総称 84 ■ 情報化施工とは 情報化施工は、建設事業の調査、設計、施工、監督・検査、維持管理という建設生産プロセスのうち「施工」に注目して、I CT(情報通信技術)の活用により各プロセスから得られる電子情報を活用して高効率・高精度な施工を実現するもの。さ らに、施工で得られる電子情報を他のプロセスに活用することによって、建設生産プロセス全体における生産性の向上や 品質の確保を図ることを目的としている。 85 ■ 従来施工と情報化施工の比較(建設機械自動制御) TSやGNSSを用いて、排土板の位置・標高をリアルタイムに取得し、3次元データとの差分に基づき、建設機械(排土 板など)を制御するシステム。導入効果として、施工効率の向上、仕上げ面の平坦性、検測作業の省力化、丁張り設 置省略、熟練オペテータ不足対応などに期待できる。 従 来 排土板を操作 (熟練技術が必要) 繰り返し作業 1cm高い 目視で確認 補助員 丁張り設置 (施工後のチェック) 情報化施工 AUTO -0. 05 トータル ステーション 排土板 丁張り不要 自動制御 排土板を測定 排土板を 測定 受光器 高精度 チェック不要 86 86 ■ 従来施工と情報化施工の比較(TS出来形管理) レベルやテープでの出来形計測に変えて、3次元設計データを搭載できるTSを用いて出来形計測を行い、計測結果 を基に自動的に出来形管理帳票の作成を行うシステム。導入効果として、監督・検査の合理化、帳票作成の省力 化、計測データの保存性向上が期待できる。 巻き尺による法長の計測 施工管理データを搭載したTSによる法長の計測 (手書き) TS 40m毎に 計測データを 野帳に記録 電子野帳 ◆出来形管理資料作成 ・記録をパソコンに 手入力し作成 作成帳票(手作業) ・測定結果総括表 ・測定結果一覧表 ・出来形管理図表 ・出来形管理図 ・度数表 計測データを 自動記録 ◆出来形管理資料作成 ・パソコンで自動作成 87 87 平成24年度までの一般化推進技術の活用状況について 〇平成21年度と24年度の一般化推進技術の活用率を比較した結果、 ・TS出来形は、全国、北陸ともに約55ポイント増加 ・MC(モータグレーダ)は、全国、北陸ともに約35ポイント増加 350 300 60% 60 活 250 用 工 事 200 件 数 150 50% 活 50 用 工 40 事 件 30 数 ( ) ( ) 件 30% % 27.1% 22.2% 100 50 活 用 40% 率 44.% 43.5% 62.5% 46.2% 35.7% 20% 件 20 10% 10 •北陸 0 H22 H23 TS出来形(土工) H24 % 44.4% 60% 50% 45.5% 35.7% 27.6% 活 40% 用 率 30% % 20% •全国 10.9% 9.5% H21 70% ( ) 70 ( ) 70% 65.7% 65.3% 12.1% •全国 •北陸 0 H21 H22 H23 10% % H24 MC技術(モータグレーダ) •※平成25年1月末現在 •平成25年度の情報化施工の取り組みについて 〇情報化施工の活用を促進し、工事の品質を確保 〇一般化技術については、技術の定着の必要性に応じて使用を原則化。一般化 推進技術については、平成28年度の一般化に向け、目標活用率を設定して推進 技術区分 一般化推進技術※2 一般化技術 TS(トータルステーション)により出来形計測を行い、 設計データとの差分を算出し、帳票を自動作成 主にMC(マシンコントロール)技術。TS等 により位置・標高を取得し、マシンを制御 技術概要 •MC(モーターグレーダー)技術 •TS出来形管理技術(土工) 取り組み 使用原則化※1 ・TS出来形管理技術(土工)10,000m3以上 対象技術 試験施工、環境整備、広報活動 •・TS出来形管理技術(土工)10,000m3未満 •・TS・GNSSによる締固め管理技術 ・MC(モータグレーダ)技術 •・MC/MG(ブルドーザ)技術 •・MG(バックホウ)技術 •※1「情報化施工技術の使用原則化について」(H25.3.15 国土交通省通達) •※2「情報化施工技術の一般化・実用化の推進について」(H25.5.14 国土交通省通達) 平成25年度からの情報化施工技術の分類について •平成24年度まで 一般化推進技術 ①TSによる出来形管理技術(土工) ②MC(モータグレーダ)技術 実用化検討技術 ③TS・GNSSによる締固め管理技術 ④MC・MG(ブルドーザ)技術 ⑤MG(バックホウ)技術 確認段階技術 ⑦TSによる出来形管理技術(舗装工) •(注)確認段階技術は適用性や効果、要領の妥当性等を確認する技術 •平成25年度から •使用原則化 一般化技術 一般化技術 ①TSによる出来形管理技術(土工)10,000m3以上 ①TSによる出来形管理技術(土工)10,000m3以上 一般化推進技術 ②TSによる出来形管理技術(土工)10,000m3未満 一般化推進技術 ②TSによる出来形管理技術(土工)10,000m3未満 ③MC(モータグレーダ)技術 ③MC(モータグレーダ)技術 ④TS・GNSSによる締固め管理技術 ④TS・GNSSによる締固め管理技術 ⑤MC・MG(ブルドーザ)技術 ⑤MC・MG(ブルドーザ)技術 ⑥MG(バックホウ)技術 実用化検討技術 ⑥MG(バックホウ)技術 ⑦TSによる出来形管理技術(舗装工) 実用化検討技術 確認段階技術 ⑦TSによる出来形管理技術(舗装工) ⑧MC(アスファルトフィニッシャ)技術 確認段階技術 ⑨MC(路面切削機)技術 ⑧MC(アスファルトフィニッシャ)技術 ⑨MC(路面切削機)技術 □ 情報化施工の推進に関する取り組み ■現場見学会 【平成24年度 各事務所における開催状況】 平成24年 7月13日:金沢河川国道事務所管内 金沢東環東長江・鈴見舗装工事 平成24年10月10日:金沢河川国道事務所管内 金沢東環東長江・鈴見舗装工事 平成24年11月 2日:信濃川下流河川事務所管内 信濃川下流大川津築堤及び樋門設置工事 平成24年12月 3日:千曲川河川事務所管内 【実施例】 信濃川下流河川事務所(H24.11.2開催) 情報化施工の現場見学会を、信濃川下 流大川津築堤及び樋門設置工事で開催。 トータルステーションによる出来形管理、 マシンガイダンス・バックホウ、マシン コントール・ブルドーザ、TS・GNS Sを用いた締固め管理の4技術を対象と し、建設会社、自治体職員、国交省職員 等約80名が参加した。 •91 ■「情報化施工要領説明会」等の実施 北陸情報化施工推進委員会における普及・拡大の取組の一環として、業団体、自治体、整備局職 員向けに「情報化施工要領説明会」等を計画・実施する。 平成24年度実績 【情報化施工要領説明会】 [実施内容]情報化施工管理・監督検査要領について他 9月25日(火) 金沢会場(石川県建設総合センター) 10月 1日(月) 新潟会場(新潟県建設会館) 10月 2日(火) 長野会場((株)長水建設会館) 10月 3日(水) 上越会場(上越文化会館) 10月 4日(木) 富山会場(富山県総合体育センター) 参加人員 60名 参加人員109名 参加人員 80名 参加人員 43名 参加人員 72名 【情報化施工セミナー】 [実施内容]施工事例報告他 2月13日(水) 金沢会場(石川県建設総合センター) 参加人員 80名 2月14日(木) 富山会場(富山県総合体育センター) 参加人員 63名 2月15日(金) 新潟会場(新潟県建設会館) 参加人員106名 ※平成25年度は、情報化施工セミナーを実施予定 •2月15日 新潟会場 •92 ■ 北陸地整 情報化施工Webサイト 情報化施工ガイド ・ 情報化施工の概要 ・ 情報化施工推進の対応方針 ・ 北陸の取組 ・ 関係要領 ・ 見学会・研修会案内 ・ 工事成績への加点 ・ 機械・機器調達に関する支援制度 ・ 問い合わせ先 ・ リンク などを掲載 http://www.hrr.mlit.go.jp/gijyutu/jyouhouka/index.htm 【問い合わせ先】 情報化施工に関するお問い合わせは、下記まで お願いします。 北陸情報化施工推進委員会 事務局 (北陸地方整備局 企画部 施工企画課内) 〒950-8801 新潟市中央区美咲町1-1-1 電話 025-280-8866(直通) FAX 025-280-8809 E-mail : [email protected] 93 •93 ■ 入札契約時評価・工事成績評定 ■ 総合評価落札方式における評価 •「情報化施工技術の一般化・実用化の推進について」 (H22.8.2 国土交通省通達) •発注者指定型工事 においては、情報化施工技術の活用を技術提案の指定テーマとして積極的に設定する。 •施工者希望型工事 においては、情報化施工技術の活用を評価する。このため、発注者指定型工事を除く情報化施工技術 の活用が想定される全ての工事において、情報化施工技術の活用を評価項目※として必ず設定する。 (但し、実用化検討 技術については当面、評価項目として設定しない。) 【北陸地整における運用】 ※平成24年4月25日以降に公告手続き開始工事を対象 一般化推進技術【MC(モータグレーダ)、TS出来形管理技術 (土工)】に限り、情報化施工技術を活用する場合(1点加点) ただし、「新技術に対する取り組み」において評価される情報化施工技術 以外の技術を加点対象とする。 ■ 工事成績評定における評価 「請負工事成績評定要領の運用の一部改正について(国官技第293号 平成21年3月24日付)」に基づき、「情報化施工」を実 施した場合は、以下のとおり加点評価する。 主任技術評価官の評定点 考査項目 : 5.創意工夫 - 細別 : Ⅰ.創意工夫 工夫事項 : 【 施 工 】 □ ICT(情報通信技術)を活用した情報化施工を取り入れた工事 (2点の加点) 【新技術活用】 □ ※ 新技術の活用において項目に該当した場合に加点 (最大3点の加点) 94 3-12 CIMの導入について 95 CIMの導入検討(建設分野におけるBIMの導入) •BIM(Building Information Modeling) (建築分野) • ○コンピュータ上に作成した3次元の形状情報に加え、室等の名称や仕上げ、材料・部材の仕様・ 性能、コスト情報等、建物の属性情報を併せもつ建物情報モデル(BIMモデル)を構築すること。 • ○BIMの活用により、設計~施工、維持管理に至るまでの建築ライフサイクルのあらゆる工程で 効率化に繋がる。国際的に、試行プロジェクトが数多くなされ、また、国際標準化が進む。 •CIM(Construction Information Modeling) (建設分野) • ○ICT(情報通信技術)を活用し、建設事業全体での生産性の向上を図る。 • H24年度 : ①導入検討 及び ②モデル事業にて試行実施 •<イメージ> •計画 •設計 •施工 •維持 •管理 ICT(情報通信技術)活用 《情報共有・設計支援・自動施工・測量等》 期待される効果 ・情報の有効活用(設計の可視化) ・設計の最適化(整合性の確保) ・施工の効率化、高度化(情報化施工) ・構造物情報の一元化、統合化 ・環境性能評価、構造解析等 ・維持管理の効率化、高度化 96 •BIMの概要 97 •作成:(社)IAI日本 CIMの概念 •H24.8.10 •CIMとは、調査・設計段階からの3次元モデルを導入し、施工、維持管理の各段階での3次元モデルに連携・発展させることにより、設計段階での 様々な検討を可能にするとともに、一連の建設生産システムの効率化を図るものである。3次元モデルは、各段階で追加、充実化され、維持管理で の効果的な活用を図る。 •3Dモデルの連携・段階的構築 •調査・測量・設計 • 【作成・追加するデー タ】 • ・地形データ(3次元) • ・詳細設計(属性含む) • (施工段階で作成する方 が効率的なデータは概略 とする) •施工(着手前) •3Dモデル •(設計レベル) • 【得られる効果】 • ・干渉チェック、設計ミスの削 減 • ・構造計算、解析 • ・概算コスト比較 • ・構造物イメージの明確化 • ・数量の自動算出 •3Dモデル例 •(発注者) • 【作成・追加するデー タ】 • ・起工測量結果 •(発注者) • 【得られる効果】 • ・細部の設計 • (配筋の詳細図、現地取 り付け等) • ・発注業務の効率化 • (自動積算) • ・違算の防止 • ・工事数量算出(ロット 割)の効率化 •(発注者) • 【得られる効果】 • ・設計変更の効率化 • ・監督・検査の効率化 • 【得られる効果】 • ・適正な施設更新 • ・3D管理モデルの活用 • ・現地センサー(ICタグ等) • との連動 • 【得られる効果】 ・干渉チェック、手戻りの削減 ・情報化施工の推進 •施工中 • 【追加するデータ】 • ・時間軸(4D) • 【得られる効果】 • ・現場管理の効率化 • ・施工計画の最適化 • ・安全の向上 • ・設計変更の効率化 •施工(完成時) •維持・管理 • 【作成・追加するデー タ】 • ・点検・補修履歴 •3Dモデル •(施工レベル) •3Dモデル •(管理レベル) • 【得られる効果】 • ・施設管理の効率化・高度化 • ・リアルタイム変状監視 • 【作成・追加するデー タ】 • ・施工情報(位置、規格、 出来形・品質、数量) • ・維持管理用機器の設定 •3Dモデル •(施工完了レベ ル) • 【得られる効果】 • ・完成データの精緻化・高度 化 98 CIM3次元モデル例(PC方杖ラーメン橋) 99 3-13 若手技術者の養成 100 •専任補助者の配置による若手技術者育成対策 現場経験が少ないなど、監理技術者に登用されずらい若手技術者の育成、技術力向上をめざし、経験等豊富な 専任補助者を配置出来る(専任補助者を評価対象者として追加)工事を実施。 ● 総合評価の改善に向けた試行工事全てにおいて実施。 ● 専任補助者の配置については競争参加者が選択。 ● 入 札 時 工事完了時 少 工事実績 工事成績 表彰 •監理技術者 •評価 施 工 実 績 の 登 録 •若手技術者 •若手技術者 •監理技術者 受注機会の拡大 ・施工実績、 •工事成績 の付与 ・施工実績、 •工事成績 の付与 多 •専任補助者 •専任補助者 •現場代理人兼務可 •現場代理人兼務可 101 4.トピックス 「東日本大震災」の初動対応(映像) ・制作 :東北地方整備局 102 5.生産性向上の取り組み 5-1 工事施工の円滑化4点セットのポイント ①土木工事条件明示の手引き(案) (H24.2改訂) ②土木工事設計図書の照査ガイドライン(案) (H24.2改訂) ③工事一時中止に係るガイドライン(案) (H24.2改訂) (工事一時中止に係るガイドライン事例集) (H24.2改訂) ④工事設計変更ガイドライン(案) (H24.2改訂) (工事設計変更ガイドライン事例集) (H24.2改訂) 103 ★土木工事条件明示の手引き(案) (1)作成の背景 ・工事の発注はそれぞれ制約条件が異なる。 ・設計図書に明示することで適正・円滑な施工が可能 (2)問題点 ・条件の考え方の相違で発注者と受注者の積算額に大きな差が 出ることがあり条件明示徹底の強い要望有り。 (3)経 緯 H16.4 「土木工事条件明示の手引き(素案)」 H17.3 「土木工事条件明示の手引き(案)ver.1」 H20.4 「土木工事条件明示の手引き(案)ver.1.2」 H24.2 改訂 「土木工事条件明示の手引き(案)」 (4)効 果 ・発注者 ○設計図書作成時に制約条件等を調査・確認 する手引きとなる。 ○積算ー監督間における施工条件の情報共有化 ・受注者 ○現場説明時の「質問事項」の検討資料 ○現場条件確認のチェックリストとして活用 ○契約書第18条「条件変更」の確認資料 (掲載内容) ・条件明示の項目別チェックリスト と 記載例 104 104 2.工程関係 【記載例】 各項目の○付数字には 、条件明示のポイントを記載した。 明 示 事 項 1 影響を受ける他の工事 特記該当項目 対象 有 対象 無 ① 先に発注され た工事で、当該工事の工程が影響を受ける工事の有無 p○、第○条○ (影響を受ける 工事の内容と、具体的制約内容、対象箇所およびその完成の時期や期間) ② 後から発注され る予定の工事で、当該工事の工程が影響を受ける工事の有無 (影響を受ける 工事の内容と、具体的制約内容、対象箇所およびその完成の時期や期間) ③ その他、関連して 当該工事の工程が影響を受ける他の工事の有無 (影響を受ける 工事の内容と、具体的制約内容、対象箇所およびその完成の時期や期間) 他工事の名称 その発注者 影響を受ける箇所 ○○改良工事(先行競合工事) 北陸地整 一般国道○号 ○○町地内 影響を受ける期間 影響を受ける時間 H1 6年○月○日~○月○日 ●時~○時 影響を受ける工事内容 具体的制約内容 備考 道路改良 施工休止 ※重要事項 完成引渡し時期 105 ★土木工事設計図書の照査ガイドライン(案) (1)作成の背景 ・受注者には「照査」が義務づけられている。 (2)問題点 ・照査の解釈の違いにより責任の範囲の取扱いが異なることから、 受注者側に過度の負担を強いているという意見がある。 (3)経 緯 H18.3「土木工事設計図書の照査ガイドライン(案)」 H20.4「土木工事設計図書の照査ガイドライン(案)」 H24.2改訂「土木工事設計図書の照査ガイドライン(案)」 (4)効 果 ・発注者 ○設計照査の責任の範囲の明確化 ・受注者 ○施工前・施工途中の照査の手引き ○照査項目及び内容のチェックリストとして 打合せ簿に添付し監督職員に報告できる。 (掲載内容) ・照査の基本的な考え方 ・照査に係わる規定 ・照査の範囲を超える事例と取扱い 106 106 Ⅰ.設計図書の照査項目及び内容 工事受注者が自らの負担で実施する具体的な照査項目・内容を以下に示す。 1.当該工事の条件明示内容の照査 条件明示の不足、明示事項と現場条件に相違あるか 2.関連資料・貸与資料の確認 必要資料があるか、不足は無いか等 3.現地踏査 工事着手前の現地状況確認 4.設計図 各設計図間の整合、設計計算書の結果が正しく図面に反映されているか等 5.数量計算 数量計算と図面との整合等 6.設計計算書 使用されている設計基準は適切かの確認等 設計基本条件、構造・線形条件の妥当性(橋梁上部工のみ) 107 A B 108 「設計図書の照査」の範囲を超えると考えられる事例 Aに該当するもの ① ② ③ ④ 「設計要領」や「各種示方書」等に記載されている対比設計。 構造物の応力計算書の計算入力条件の確認や構造物の応力計算を伴う照査。 発注後に構造物などの設計根拠の見直しやその工事費の算出。 基準点の座標等の確認測量(当該工事用に新設するものを除く) 109 照査した結果、計画見直し、図面の再作成、構造計算の再計算、 追加調査の実施等 B に該当するもの ④ 現地測量の結果、横断図を新たに作成する必要があるもの。又は縦断計画の 見直しを伴う横断図の再作成が必要となるもの。 ⑤ 施工の段階で判明した推定岩盤線の変更に伴う横断図の再作成が必要とな るもの。ただし、当初横断図の推定岩盤線の変更は「設計図書の照査」に含ま れる。 ⑥ 現地測量の結果、排水路計画を新たに作成する必要があるもの。又は土工の 縦横断計画の見直しが必要となるもの。 ⑦ 構造物の位置や計画高さ、延長が変更となり構造計算の再計算が必要となる もの。 ⑧ 構造物の載荷高さが変更となり構造計算の再計算が必要となるもの。 ⑨ 構造物の構造計算書の計算結果が設計図と違う場合の構造計算の再計算及 び図面作成が必要となるもの。 110 ⑩ 基礎杭が試験杭等により変更となる場合の構造計算及び図面作成。 ⑪ 土留め等の構造計算において現地条件や施工条件が異なる場合の構造計算 及び図面作成。 ⑫ 舗装修繕工事の縦横断設計で当初の設計図書において縦横断面図が示され ており、その修正を行う場合。(なお、設計図書で縦横断図が示されておらず、 土木工事共通仕様書「15-4-3路面切削工」「15-4-5切削オーバーレイ工」「154-6オーバーレイ工」等に該当し縦横断設計を行うものは設計照査に含まれ る。) ⑬ 新たな工種追加や設計変更による構造計算及び図面作成。 ⑭ 概略発注工事における構造計算及び図面作成。 ⑮ 要領等の変更にともなう構造計算及び図面作成。 111 ⑯ 照査の結果必要となった追加調査の実施。 <例> ・ボーリング調査 ・杭打・大型重機による施工を行う際の近隣の家屋調査 ・トンネル漏水補修工(裏込め注入工)の施工に際し、周辺地域への影響 調査 ・路床安定処理工における散布及び混合を行う際の粉塵対策 ・移設不可能な埋設物対策 ⑰ 指定仮設構造物の代替案の比較設計資料と変更図、数量計算書の作成。 注1)適正な設計図書に基づく数量の算出及び完成図については、受注者の費用 負担によるものとする。 注2)VE提案の資料作成費用は受注者の負担となる。 112 ★工事一時中止に係るガイドライン(案) (1)作成の背景 ・一部の工事で各種協議や用地確保が未了な場合でもやむを得ず条件明示を行い発注してい る。 (2)問題点 ・受注者の責に帰することができない事由 により施工できなくなった場合においても 工事の一時中止の指示を行っていない 事例がある。 ・このような場合、工事中止させなければ 中止に伴い必要とされる工期、請負代金 額の変更は行われず請負者が負担を負う こととなる。 (3)経 緯 H20.4「工事一時中止に係るガイドライン(案)」 初版 H24.2改訂「工事の一時中止に係るガイドライン(案)」 (4)効 果 ・受注者・発注者双方が工事の一時中止 について適正な対応を行うことが可能。 (掲載内容) ・工事中止すべき場合 ・工期の変更について ・増加費用の考え方 113 1.工事の一時中止に係る基本フロー 受注者 発注者 工事発注 工事施工不可 要因の発見 工事施工不可 要因の発生 工事の一時中止を検討 【発注者の中止指示義務】 【工事を中止すべき場合】 中止の指示・通知 基本計画書の提出 工事再開通知 工事請負代金・ 工期変更の請求 中止期間 3ヶ月以下 請負代金・工期 の変更 標準積算 甲 乙 協 議 見積積算 •工事請負代金 工期変更の検討 中止期間が 3ヶ月を超え るなど、標準 積算によりが たい 契 約 変 更 114 工事完成 2.発注者の中止指示義務 ◆受注者の責に帰することができない事由により工事を施工できないと認めら れる場合には、発注者が工事の全部又は一部の中止を命じなければならない。 ◇受注者の帰責事由によらずに 工事の施工ができない ◇発注者は、工事の中止を 受注者に命じ、工期又は 請負代金額等を適正に確 保する必要がある ◇受注者は、工事を施工する 意志があっても、工事が中止 状態 ◇ 発注者が工事を中止させなければ、 中止に伴い必要とされる工 期又は 請負代金額の変更は行われず、 負担を受注者が負うこととなる ◇工事請負契約書第16条規定する 発注者 の工事用地等確保の義務、 第18条に規定する施工条件の変化 等における手続と関連する ◇発注者及び受注者の十分な理解 のもとに適切に運営されることが 望まれる 115 3.工事を中止すべき場合 ①工事用地等の確保ができ ない等のため工事を施工 できない ○発注者の義務である工事 用地等の確保が行われな いため(工事請負契約書第 16条) 施工できない場合 ○設計図書と実際の施工条 件の相違又は設計図書の 不備が発見されたため(工 事請負契約書第18条)施 工を続けることが不可能な 場合・・・等 ②自然的又は人為的な事象 のため工事を施工できない ○「自然的又は人為的事象」 は、埋蔵文化財の発掘又 は調査、反対運動等の妨害 活動も含まれる。 ○「工事現場の状態の変動」 は、地形等の物理的な変 動だけでなく、妨害活動を 行う者による工事現場の 占拠や著しい威嚇行為も 含まれる 116 4.中止の指示・通知 ◆発注者は、工事を中止するにあたっては、中止対象となる工事の内容、工事区域、中 止期間の見通し等の中止内容を受注者に通知しなければならない。 また、工事現場を適正に維持管理するために、最小限必要な管理体制等の基本事項 を指示することとする。 発注者の中止権 ◇発注者は、「必要があると認められる」 ときは、任意に工事を中止することがで きる。 ※ 「必要があると認められる」か否か、 中止すべき工事の範囲、中止期間 については発注者の判断 ◇発注者が工事を中止させることがで きるのは工事の完成前に限られる。 工事の中止期間 ◇通常、中止の通知時点では中止期間が 確定的でないことが多い。 ◇原因の解決にどのくらい時間を要するか 計画を立て、工事を再開できる時期を通 知する必要がある。 ◇発注者は施工一時中止している工事に ついて施工可能と認めたときに工事の 再開を指示 ◇中止期間は、一時中止を指示したときか ら一時中止の事象が終了し、受注者が 工事現場に入り作業を開始できると認 められる状態になったときまでとなる。 117 5.基本計画書の作成 ◆受注者は、施工を中止する場合は、工事中止期間中の工事現場の維持・管理に関す る基本計画書を監督員を通じて発注者に提出し、承諾を得る。【共通仕様書第1編1-1-13】 ※実際に施工着手する前の施工計画作成中及び測量等の準備期間中であっても、現 場の維持・管理は必要であることから基本計画書を提出し、承諾を得ることとする。 記載内容 ◇中止時点における工事の出来形、職 員の体制、労働者数、搬入材料及び 建設機械器具等の確認に関すること ◇中止に伴う工事現場の体制の縮小と 再開に関すること 管理責任 ◇中止した工事現場の管理責任は、 受注者に属するものとする。 ◇受注者は、基本計画書において管 理責任に係る旨を明らかにする。 ◇工事現場の維持・管理に関する基本 的事項 118 6.請負代金額又は工期の変更 ◆工事を中止した場合において、「必要があると認められる」ときは、請負代金額又は工 期が変更されなければならない。 ※「必要があると認められるとき」とは、客観的に認める場合を意味する。 ◇中止がごく短期間である場合、中止が部分的で全体工事の施工に影響がない等例外 的な場合を除き、請負代金額及び工期の変更を行う。 請負代金額の変更 工期の変更 ◇発注者は、工事の施工を中止させた場合 に請負代金額の変更では填補し得ない受 注者の増加費用、損害を負担しなければ ならない。 ◇工期の変更期間は、原則、工事を中止し た期間が妥当である。 ◇増加費用 ○工事用地等を確保しなかった場合 ○暴風雨の場合など契約の基礎条件の 事情変更により生じたもの ◇損害の負担 ○発注者に過失がある場合に生じたもの ○事情変更により生じたもの ※増加費用と損害は区別しないものとする ◇地震、災害等の場合は、取片付け期間や 復興期間に長期を要す場合もある。 ◇このことから、取片付け期間や復興に要し た期間を含めて工期延期することも可能 である。 ※工期の変更に際しては、年度をまたぎ予算の繰り越 し手続きが必要にならないか、出水期に近づき再度 中止する可能性はないか等、十分留意すること。 119 ■増加費用の算定 ◆増加費用の算定は、受注者が基本計画書に従って実施した 結果、必要とされた工事現場の維持等の費用の明細書に基 づき、費用の必要性・数量など甲乙協議して行う。 ◆増加費用の各構成費目は、原則として、中止期間中に要した 費目の内容について積算する。再開以降の工事にかかる増加 費用は、従来どおり設計変更で処理する。 ◆一時中止に伴い発注者が新たに受け取り対象とした材料、 直接労務費及び直接経費に係る費用は、該当する工種に 追加計上し、設計変更により処理する。 標準積算により算定する場合、中止期間中の現場維持等に関する費用として積算する 内容は、積上げ項目及び率項目とする。 120 7.増加費用の設計書及び事務処理上の扱い ■増加費用の設計書における取扱い ◆増し分費用は、中止した工事の設計書の中に「中止期間中の現 場維持等の費用」として原契約の請負工事費とは別計上する。 ◆ただし、設計書上では、原契約に係る請負工事費と増し分費用 の合算額を請負工事費とみなす。 ■増加費用の事務処理上の取扱い ◆増し分費用は、原契約と同一の予算費目をもって、設計変更の 例にならい、更改契約するものとする。 ◆増し分費用は、乙の請求があった場合に負担する ◆増し分費用の積算は、工事再開後速やかに甲乙が協議して行う。 121 ★土木工事設計変更ガイドライン(案) (1)作成の背景 ・当初積算時に予見できない事態に備え、その 前提条件を明示して設計変更の円滑化を図る 必要がある。 (2)問題点 ・任意仮設等の一式計上されている事項や設計 図書に脱漏または表示が不明確な場合、変更 対応が問題に。 ・現場において発注者の意向が強く出される設 計変更が行われているケースがある。 (3)経 緯 H20.4「土木工事設計変更ガイドライン(案)」 初版 H24.2改訂「土木工事設計変更ガイドライン(案)」 (4)効 果 ・設計変更業務の改善を図るため、受注者・ 発注者・が設計変更の課題と留意点について 理解する助けとなる。 (掲載内容) HPで公開中 「設計変更事例集」 ・設計変更が可能・不可能なケース 122 ・変更手続きフロー 122 ◆設計変更において発生している課題 契約図書に明示 されている事項 契約図書に明示されている内 容と実際の現場条件が一致し ない場合には、契約書の関連 条項に基づき、設計図書に明 示した事項を変更し、併せて 金額変更が必要となるケース がある。 任意仮設等の一式計上 されている事項や設計 図書に脱漏又は表示が 不明確となっている事 項 任意仮設等の一式計上され ている事項や設計図書に脱 漏又は表示が不明確なため に、その変更対応が問題と なっているケースがある。 契約図書とは、契約書、共通仕様書、特記仕様書、図面、現場説明書及び現 場説明に対する質問回答書、工事数量総括表をいう。 123 1 設計変更が不可能なケース ◆下記のような場合においては、原則として設計変更できない。 (尚、災害時等緊急の場合はこの限りではない) – 設計図書に条件明示のない事項において、発注者と「協議」を行わ ず受注者が独自に判断して施工を実施した場合 – 発注者と「協議」をしているが、協議の回答がない時点で施工を実施 した場合 – 「承諾」で施工した場合 – 工事請負契約書・土木工事共通仕様書(案)に定められている所定 の手続きを経ていない場合(契約書第18条~24条、共通仕様書1-113~1-1-15) – 正式な書面によらない事項(口頭のみの指示・協議等)の場合 ※協議とは、書面により契約図書の協議事項について、発注者と受注者が対応な立場で合議し、結 論を得ることをいう。 ※承諾とは、契約図書で明示した事項について、発注者または受注者が書面により同意すること。 124 2 設計変更が可能なケース ◆下記のような場合においては設計変更が可能である。 – 仮設(任意仮設を含む)において、条件明示の有無に係わらず当初 発注時点で予期しえなかった土質条件や地下水位等が現地で確認 された場合(ただし、所定の手続きが必要。) – 当初発注時点で想定している工事着手時期に、受注者の責によら ず、工事着手出来ない場合 – 所定の手続き(「協議等」)を行い、発注者の「指示」によるもの。 (「協議」の結果として、軽微なものは金額の変更を行わない場合も ある。) – 受注者が行うべき「設計図書の照査」の範囲を超える作業を実施す る場合。 125 ただし、設計変更・先行指示にあたっては、下記事項に留意する。 – 当初設計の考え方や設計条件を再確認して、設計変更「協議」に あたる。 – 当該事業(工事)での変更の必要性を明確にする。 (規格の妥当性、変更対応の妥当性(別途発注ではないか)を明確 にする。) – 設計変更に伴う契約変更の手続きは、その必要が生じた都度、遅 滞なく行うものとする。 126 ◆設計図書に誤謬又は脱漏がある場合の手続き ex. ア.条件明示する必要がある場合にも係わらず、土質に関する一切 の条件明示がない場合 イ.条件明示する必要がある場合にも係わらず、地下水位に関する 一切の条件明示がない場合 ウ.条件明示する必要がある場合にも係わらず、交通整理員につい ての条件明示がない場合 受注者 「契約書第18条(条件変 更等)第1項 二」に基 づき、その旨を直ちに監 督職員に通知 発注者 発注者は第4項、第5項に基づき 、必要に応じて設計図書の訂正・ 変更(当初積算の考え方に基づく 条件明示) 受注者及び発注者は第23条、第24条に基づき、 「協議」により工期及び請負代金額を定める 127 ◆設計図書の表示が明確でない場合の手続き ex. ア.土質柱状図は明示されているが、地下水位が不明確な場合 イ.水替工実施の記載はあるが、作業時もしくは常時排水などの運 転条件等の明示がない場合 受注者 「契約書第18条(条件変更等) 第1項 三」に基づき、条件明 示が不明確な旨を直ちに監督職 員に通知 発注者 発注者は第4項、第5項に基 づき、必要に応じて設計図書 の訂正・変更(当初積算の考 え方に基づく条件明示) 受注者及び発注者は第23条、第24条に基づき、「協議」により 工期及び請負代金額を定める 128 ◆設計図書に示された自然的又は人為的な施工条件と実際の工事 現場が一致しない場合の手続き ex. ア.設計図書に明示された土質が現地条件と一致しない場合 イ.設計図書に明示された地下水位が現地条件と一致しない場合 ウ.設計図書に明示された交通整理員の人数等が規制図と一致しない場合 エ.前頁の手続きにより行った設計図書の訂正・変更で、現地条件と一致しない 場合 オ.第3者機関等による制約が課せられた場合 受注者 「契約書第18条(条件変更等)第 1項 四」に基づき、設計図書の 条件明示(当初積算の考え)と現 地条件とが一致しないことを直ち に監督職員に通知 発注者 調査の結果、その事実が確認 された場合は第4項・第5項に 基づき、必要に応じて設計図 書の訂正・変更 受注者及び発注者は第23条、第24条に基づき、 「協議」により工期及び請負代金額を定める 129 3 設計変更手続きフロー ①図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書が一致しないこと。 ②設計図書に誤謬、脱漏があること ③設計図書の表示が明確でないこと ④工事現場の形状、地質、湧水等の状態、施工上の制約等設計図書に示された自然的又は人為的な施工 条件と実際の工事現場が一致しないこと ⑤設計図書で明示されていない施工条件について予期することのできない特別な状態が生じたこと 上記の一つに該当する事実を発見 発注者 調査結果のとりまとめ 上記の一つに該当する事実を発見 甲:調査の実施 乙:立会い 先行承認決裁:重要な事項については 局長まで(原則14日以内) 調査結果の通知: (とるべき措置の指示含む) 必要があると認められるときは設計図書の訂正又は変更 設計図書の訂正 通知し確認を請求 意見 受注者 受理 発注者において工事目的物の変更を 伴わないと判断した場合は協議 設計図書の変更 変更内容・変更根拠の明確化、変更図面、変更数量計算書等の変更設計図書の作成 変更設計決裁:重要な事項については局長まで(原則14日以内) 必要があると認められるときは設計図書の 訂正又は変更 協議①工期の変更 ②請負代金額の変更 130 4 関連事項 ◆指定・任意の正しい運用(仮設・施工工法) – 指定・任意については、工事請負契約書第1条第3項 に定められているとおり、適切に扱う必要がある。 • 任意については、その仮設、施工方法の一切の手 段の選択は受注者の責任で行う。 • 任意については、その仮設、施工方法に変更が あっても原則として設計変更の対象としない。 • ただし、設計図書に示された施工条件と実際の現 場条件が一致しない場合は変更できる。 131 仮設、施工方法等には、 指定と任意があり、発注 においては、指定と任意 の部分を明確にする必 要がある。 任意については、受注者が自 らの責任で行うもので、仮設、 施工方法等の選択は、受注者 に委ねられている。(変更の 対象としない) 発注者(監督者)は、任意の趣旨を踏まえ、適切な対応をするよ うに注意が必要。 ※任意における下記のような対応は不適切 ・○○工法で積算しているので、「○○工法以外での施工は不可」との対応。 ・標準歩掛かりではバックホウで施工となっているので、「クラムシェルでの施工は不可」との対応。 ・新技術の活用について受注者から申し出があった場合に、「積算上の工法で施工」するよう対応。 ただし、任意であっても、設計図書に示された施工条件と 実際の現場条件が一致しない場合は変更できる。 132 ・北陸地整のHPに掲載しているので、受注者・発注者の双方が協議に活用できま す。 HPアドレス : http://www.hrr.mlit.go.jp/gijyutu/kijyun.html 北陸地整HPトップ / 技術・建設産業 / 基準・要領等からアクセス! クリック クリック 条件明示の手引き(案) 〔平成24年2月改訂〕 設計図書の照査ガイドライン(案) 〔平成24年2月改訂〕 工事の一時中止に係るガイドライン(案) 〔平成24年2月改訂〕 工事の一時中止に係るガイドライン(案)事例集〔平成24年2月改訂〕 土木工事設計変更ガイドライン(案) 〔平成24年2月改訂〕 土木工事設計変更ガイドライン(案) 事例集〔平成24年2月改訂〕 133 133 工事設計変更事例集 H24.2改訂 134 土木工事設計変更ガイドライン(案) 設計変更事例集 ★土木工事設計変更ガイドライン(案) 1.土木工事設計変更ガイドライン(案) ○適正で円滑な契約変更を行うため、発注者・受注者双方が設計変更の課題と留意点 を理解する手助けとして活用するため、官民協働の工事施工対策部会で作成 ○平成20年5月にHP掲載 平成24年2月改訂 2.土木工事設計変更ガイドライン(案)事例集 ○「土木工事設計変更ガイドライン(案)」の理解を助けるため、官民協働の工事施工対策部会の 構成機関である発注者7機関注1)と受注者6機関注2)において設計変更事例を持ち寄り「事例 集」を作成 ○各事例毎に工事概要、変更協議の要点(ポイント)、経緯と変更結果、コメントを記載 ○設計変更となった事例45例、設計変更とならなかった事例12例を掲載 ○平成22年3月にHP掲載 平成24年2月改訂 ○北陸地方整備局ホームページで「土木工事設計変更ガイドライン(案)事例集」を公開 (http://www.hrr.mlit.go.jp/gijyutu/kijyun.html) 注1)発注者7機関 (北陸地方整備局、新潟県、富山県、石川県、新潟市、東日本高速道路(株)新潟支社、中日本高速道路(株)金沢支社) 注2)受注者6機関 ((社)新潟県建設業協会、(社)富山県建設業協会、(社)石川県建設業協会、(社)日本土木工業協会北陸支部、(社)日本道路建設業協会北陸支部、(社)建設 コンサルタンツ協会北陸支部) 135 適用にあたって 土木工事の設計変更については、発注者と受注者とで協議の上実施しているが、両者 における費用等のとらえ方に相違がある場合もあり、適正な変更契約や円滑な施工に支 障をきたしています。このため平成20年3月に、北陸地方建設事業推進協議会の工事施 工対策部会において「土木工事設計変更のガイドライン(案)」を策定し、その活用を図って いるところです。 この「土木工事設計変更のガイドライン(案)」の理解を助けるため、事例集の策定を切 望されていたことから、工事施工対策部会の構成機関である発注者と受注者において設 計変更事例を持ち寄り、「土木工事設計変更ガイドライン(案)事例集」を作成しました。 この「土木工事設計変更ガイドライン(案)事例集」は北陸地方において実際に発注され た工事の、設計変更となった事例及びならなかった事例を集めたものですが、土木工事は 千差万別の自然条件・社会条件の制約のもとで多岐にわたる目的物を生産するものであ り、必ずしも事例集と同様に変更契約できるということを保証するものではありません。 また、ここに掲載されている事例が必ずしも全ての受・発注者共通の認識に基づくもので はないことをご理解願います。 この「土木工事設計変更ガイドライン(案)事例集」を皆様の参考としていただき、引き続 き事例の収集を図り、より一層「設計変更手続きの円滑化」の推進に寄与できれば幸いと 考えております。 136 土木工事設計変更ガイドライン(案) 事例番号 設 計 変 更 と な っ た 事 例 工事種別 事例集一覧 <設計変更となった事例> 細別 概 要 ページ 1 護岸工事 水替工 仮設工における水替工の数量変更 P4 2 護岸工事 法覆護岸工 法覆護岸工における既設護岸との法長調整 P5 3 河川構造物工事 作業構台 仮設工における作業構台の追加 P6 4 河川構造物工事 仮締切工 落差工施工のための仮締切工法の変更 P7 5 樋門・樋管工事 構造物撤去工 構造物撤去工における工法変更 P8 6 砂防工事 転石破砕工 転石破砕工における騒音振動に配慮した機械変更 P9 7 砂防工事 落石防護工 落石防護工における工法変更 P10 8 砂防工事 渓流保全工 現地状況による追加施工 P11 9 砂防工事 管理用道路工 現地状況による管理用道路の工法変更 P12 10 砂防流路工事 掘削工 現地状況による掘削線の変更 P13 11 砂防流路工事 護岸工 現地状況による基礎形式・根入深さの変更 P14 12 砂防流路工事 落差解消工 現地状況による落差解消工の追加 P15 13 法面工事 鉄筋挿入工 現地状況による削孔方法の工法変更 P16 14 道路改良工事 土留擁壁工 現地状況による土留擁壁工等の工法変更 P17 15 道路改良工事 根固め工 現地状況による海岸護岸工の数量変更 P18 16 道路改良工事 仮設歩道工 現地状況に適した仮設歩道の設置 P19 17 道路改良工事 仮設道路工 現地状況による工事用道路の工法変更 P20 18 道路改良工事 仮設道路工 材料入手困難による仮設道路の材料変更 P21 19 道路改良工事 安全費 現地条件等による交通誘導員の数量変更 P22 20 舗装工事 路床・路体盛土工 現地状況による路床・路体の構築方法変更 P23 21 橋梁上部工事 架設ヤード整備工 架設ヤード整備工の工法変更 P24 22 橋梁下部工事 掘削工 現地状況による掘削線の変更 P25 23 橋梁下部工事 掘削工 現地状況による掘削法面崩壊対策の工法変更 P26 137 事例番号 設 計 変 更 と な っ た 事 例 工事種別 細別 概 要 ページ 24 橋梁下部工事 掘削工 現地状況による掘削工法の変更 P27 25 橋梁下部工事 杭基礎工 現地状況による基礎工の工法変更 P28 26 橋梁下部工事 土留工 土留工の構造変更 P29 27 橋梁下部工事 土留工 土留工の工法変更 P30 28 橋梁下部工事 土留工 土留工の工法変更 P31 29 橋梁下部工事 杭基礎工 現地状況による基礎工の設計変更 P32 30 橋梁下部工事 橋台工 橋台工における施工数量の増工 P33 31 橋梁耐震補強工事 土留工 現地状況による土留工の工法変更 P34 32 橋梁耐震補強工事 巻立補強工 巻立補強工の工法変更 P35 33 橋梁耐震補強工事 巻立補強工 河床掘削工の追加 P36 34 橋梁補修工事 安全費 現地条件等による交通誘導員の数量変更 P37 35 トンネル工事 掘削工 現地状況による鏡吹付の追加 P38 36 トンネル工事 ロックボルト工 現地状況によるロックボルトの工法変更 P39 37 トンネル工事 湧水処理工 現地状況による排水処理の工法変更 P40 38 トンネル工事 側溝工 側溝工の構造変更 P41 39 トンネル工事 坑口擁壁工 現地状況による擁壁工の工法変更 P42 40 トンネル工事 坑口盛土工 盛土工の構造変更 P43 41 トンネル工事 インバート工 現地状況によるインバート工の工法変更 P44 42 トンネル工事 湧水処理工 現地状況による湧水処理工の追加 P45 43 トンネル工事 掘削補助工 現地状況による掘削補助工の工法変更 P46 44 公園整備工事 広場整備工 発注者の指示による追加工事の施工 P47 45 下水道工事 宅桝接続工 現地状況による宅ます接続工の工法変更 P48 138 土木工事設計変更ガイドライン(案) 事例番号 設 計 変 更 と な ら な か っ た 事 例 工事種別 事例集一覧 <設計変更とならなかった事例> 細別 概 要 ページ ① 護岸工事 仮締切工 仮締切工における土のう等の追加 P49 ② 河道掘削工事 準備工 共通仮設費率に含まれる伐開・除根費用 P50 ③ 海岸護岸工事 被覆ブロック工 ブロック据付工法の変更 P51 ④ 抑止杭工事 抑止杭工 材料調達困難に伴う規格変更 P52 ⑤ 擁壁工事 擁壁工 ワーカビリティーを考慮したCc仕様の変更 P53 ⑥ 道路改良工事 排水構造物工 仮集水桝の構造変更 P54 ⑦ 工事用道路工事 補強土壁工 補強土壁工の使用機械の変更 P55 ⑧ 函渠工事 仮設工 仮設工における技術提案内容の変更 P56 ⑨ 橋梁上部工事 安全費 共通仮設費率に含まれる看板設置などの安全費 P57 ⑩ 橋梁下部工事 橋台・橋脚工 協議未了による工程調整(条件明示) P58 ⑪ 舗装工事 アスファルト舗装工 先行工事遅延による分割施工(施工効率低下) P59 ⑫ 舗装工事 アスファルト舗装工 車線切廻し回数増による費用 P60 139 護岸工事・水替工(数量変更) 【工事概要】 護岸工 L=110m、 根固ブロック4t N=97個 設計変更となった事例 1 工期H18.3.28~H18. 7.20 【変更協議の要点(ポイント)】 低水護岸工事において、仮締切内で護岸基礎工のため掘削するが、その際、地下水が浸透してく るため、仮締切からの排水いわゆる水替工が必要となった。 当初設計では、近隣現場の工事実績をもとに、ポンプ規模等を積算するが、実際には、地下水位 の変化等に伴い、排水量、日数、ポンプ規格等が異なることがある。 【経緯と変更結果】 ・特記仕様書に明示してある。記載例参照 ・排水量、ポンプ規格の根拠が明らかであった。 排水量は測定。 ・監督職員と協議済み ・直接工事費で約12.7百万円の増額変更 排水量の三角堰による測定状況 ○○工事特記仕様書の記載例 第○○条 水替工 本工事における排水ポンプは潜水ポンプ口径200mm×5台を予定しているが、受注者は排水量を測定のうえ 監督職員と協議するものとし、設計変更の対象とする。 【コメント】 ・発注者は、水替工については、条件等を特記仕様書に明示することを原則とする。 ・しかし、特記仕様書に具体な条件明示がない場合、現地状況が一致しない場合は、契約書18条 第1項の三、第1項の四により、所定の協議に基づき、変更の対象とできる。 140 砂防工事・転石破砕工(機械の変更) 【工事概要】 砂防土工 1式 掘削工3200m3 設計変更となった事例 6 転石破砕 110m3 工期 H20.9.9~H21.12.10 【変更協議の要点(ポイント)】 砂防工事現場にて掘削中に転石が数多く出てきた。転石は床付面よりかなり高い所から出てくる為、 破砕する必要があった。工事現場周辺には宿泊施設等があり、騒音面から大型ブレーカーを使用しての 転石破砕ができない状況であった。 【経緯と変更結果】 ・特記仕様書には、『転石等の破砕については設計変更で対応する』と明記。 ・通常は大型ブレーカーで転石破砕を行っているが、宿泊施設等が直近にある為、騒音の少 ない油圧破砕機を使用して転石破砕を行いたいと受注者が協議したところ、発注者から実績 を調査して歩掛りをとり、 その単価で設計変更すると回答があった。 ・直接工事費で約1.0百万円の増額変更 【コ メ ン ト 】工事請負契約書 第18条第1項の四 に基づき適切に変更されている。 宿泊施設 転石発生状況 油圧破砕機 141 道路改良工事・工事用道路(工法変更) 設計変更となった事例 17 【工事概要】歩道工 L=85m、ブロック積 A=290m2、工事用道路 L=60m、工期H15.12.3~H16.5.30 【変更協議の要点(ポイント)】 道路改良工事を施工するにあたり、農道(砂利道)を工事用道路として使用することとを想定して いたが、ダンプトラック等のトラフィカビリティが確保できないこと、敷砂利が田へ飛散しないよう 所有者から要望があることから、敷鉄板を敷設することとした。 【経緯と変更結果】 ・当初設計では、工事用道路について記載していない。 ・発注者は農道を現状のまま使用し、必要に応じて補 足材を施工することとしていた。 ・所有者から敷砂利が田へ飛散しないよう要望。 ・受注者から、現況のままではトラフィカビリティが 不足であるので、敷鉄板に変更したい旨の協議。 ・コーン指数の測定結果より、トラフィカビリティ不 足を確認。 ・経済性、地元要望を考慮し、敷鉄板に変更。 ・直接工事費で約0.3百万円の増額変更。 【コメント】 ・発注前に田の所有者に対し、農道の利用形態の説明が必要である。 ・発注者が当初想定していた工事用道路の条件では、ダンプトラック等の進入が困難であることから、 142 契約書第18条第1項の4により設計変更の対象とできる。 護岸工事・仮締切工 【工事概要】 石張護岸 延長36m 設計変更とならなかった事例 ① 工期 H21.1.19~H21.6.12 【変更協議の要点(ポイント)】 土のう等の仮設工の追加 【経緯と変更結果】 護岸工事において、発注者は、土盛での半川締め切りにて計 画。 工事着手にあたり、受注者は、河川が屈曲しており土盛りが水 衝部になることから洗掘による流出が懸念される。よって、該当 箇所に土のう等の侵食防止対策が必要であるとして協議した。 発注者は、土のう等の侵食防止対策は、受注者が設ける任意 仮設であるとして、設計変更とならなかった。 【コメント】 施工条件の変更にあたらなければ、設計変更とはならない。 例えば本件の場合、設計図書に示された半川締め切りの線形が実際の現場条件により大きく変化し、侵 食防止対策が必要とされる場合には変更対象となった可能性はある。 なお、発注者には仮設をしっかりと計画することが求められる。 143 工事用道路工事・補強土壁工(使用機械) 設計変更とならなかった事例 ⑦ 【工事概要】 補強土壁工(多数アンカー工) V=960m3 A2橋台 A=1基 基礎工(深礎工)φ4,000 L=32.0m 工 期 H20.7.11~H21.3.16 【変更協議の要点(ポイント)】 多数アンカー工の施工に於いて、急峻な地形的制約の中で、背面の盛土材敷均しに使用する施工機械を大型機械(バックホー 0.6m3)から搬入可能な小型機械による施工を行った。最終の設計変更時に当初設計で積算されていた使用機種(バックホー0.6m3)の 変更協議を行った。(施工協議は行っていなかった) 【経緯と変更結果】 施工済橋台工背面の多数アンカー工の施工に於いて、急峻な地形での搬入路の設置は、多大な日数とコストを要することから、 背面の盛土材敷均しに使用する機械を大型機械(バックホー0.6m3)から搬入可能な小型機械(バックホー0.25m3、バックホー0.1m3)によ る施工を行った。最終の設計変更時に当初設計で積算されていた大型機械(バックホー0.6m3)から小型機械(バックホー0.25m3、バック ホー0.1m3)に使用機種の変更協議を行ったが、変更が認められなかった。結果、積算金額と実施工との金額差は直工費で約0.4百 万円の損失となった。 【コメント】 ・急峻な地形的制約から、大型機械搬入路設置よりも経済的に有利な小型機械による施工を行ったが、施工に先立ち監督職員 との協議が行われておらず、施工者の判断で実施したものであることから、使用機種の変更が認められなかった事例である。現 場条件等の変更により、施工方法が変わる場合は、その都度監督職員と協議を行っておく必要がある。 144 工事一時中止事例集 H24.2改訂 145 146 146 工事一時中止に係るガイドライン(案) 一時中止事例集 1.工事一時中止に係るガイドライン(案) ○受発注者が工事一時中止について適正な対応を行うための参考として 活用を図るため、官民協働の工事施工対策部会で作成 ○平成20年5月にHP掲載 平成24年2月改訂 2.工事一時中止に係るガイドライン(案)事例集 ○「工事一時中止ガイドライン(案)」の理解を助けるため、官民協働の工事 施工対策部会の構成機関である発注者7機関 注1)と受注者6機関 注2)にお いて一時中止事例集を持ち寄り「事例集」を作成 ○増加費用の計上、工期延伸の有無をとりまとめた45事例を掲載 ○北陸地方整備局ホームページで「工事一時中止に係るガイドライン(案) 事例集」を平成23年3月に公開 平成24年2月改訂 (http://www.hrr.mlit.go.jp/gijyutu/kijyun.html) 注1)発注者7機関 【北陸地方整備局、新潟県、富山県、石川県、新潟市、東日本高速道路(株)新潟支社、中日本高速道路(株)金沢支社】 注2)受注者6機関 【(社)新潟県建設業協会、(社)富山県建設業協会、(社)石川県建設業協会、(社)日本土木工業協会北陸支部、(社)日本道路建設業協会北陸支部、(社)建設 コンサルタンツ協会北陸支部】 147 適用にあたって 公共土木工事では受注者の責に帰することができない事由により工事を施工できないと認められ る場合には、発注者が工事の全部又は一部の中止を命じなければなりません。しかし、一部におい て一時中止指示を行っていない工事が見受けられ、受注者の現場管理費等の増加や配置技術者 の専任への支障が生じているといった指摘があるところです。このため平成20年5月に北陸地方建 設事業推進協議会の工事施工対策部会において「工事一時中止に係るガイドライン(案)」を策定し、 その活用を図ってきたところです。 この「工事一時中止に係るガイドライン(案)」の理解を助けるため、工事施工対策部会の構成機関 において工事の一時中止事例を持ち寄り、「工事一時中止に係るガイドライン(案)事例集」を作成し ました。 この「工事一時中止に係るガイドライン(案)事例集」は北陸地方で実際に発注された工事の一時 中止事例(工期・金額変更の有無)を集めたものですが、土木工事は千差万別の自然条件・社会条 件の制約の下で多岐にわたる目的物を生産するものであり、必ずしも事例集と同様に対応できると いうことを保証するものではありません。 また、ここに掲載されている事例が必ずしも全ての受発注者共通の認識に基づくものではないこと をご理解願います。 この「工事一時中止に係るガイドライン(案)事例集」を皆様の参考としていただき、より一層「円滑 148 かつ効率的な事業執行」の推進に寄与できれば幸いと考えております。 工事一時中止に係るガイドライン(案) 工種等 増 加 費 用 が 計 上 さ れ た 事 例 事例集一覧 <増加費用が計上された事例> 概 要 中止期間 工期延伸期間 ※()赤字:中止期間分延伸 1 護岸工及び耐震対策工事 地元との協議未了 70日間 (70日間) 137日間 2 築堤及び樋門工事 関連工事との協議未了 59日間 101日間(内、59日間) 3 築堤及び樋門工事 自然的又は人為的な事象(遺跡調査) 151日間 177日間 382日間(内、328日間) 4 砂防工事 自然的又は人為的な事象 103日間 222日間(内、110日間) 5 砂防工事 自然的又は人為的な事象 28日間 93日間(内、28日間) 6 砂防工事 自然的又は人為的な事象 150日間(内、99日間) 90日間(内、55日間) 7 海岸工事 設計図書と現地の相違(現地地盤) 99日間 55日間 92日間 46日間 8 離岸堤工事 自然的又は人為的な事象 104日間 254日間(内、104日間) 9 道路工事 関係機関との協議未了 56日間 なし 10 道路改良工事 設計図書と現地の相違(工事用道路) 123日間 151日間(内、123日間) 11 舗装工事 関連工事の遅延 125日間 (101日間) 12 舗装工事 関連工事の遅延 87日間 111日間 139日間(内、87日間) (74日間) 13 橋梁工事 自然的又は人為的な事象 62日間 374日間(内、62日間) 14 トンネル工事 自然的又は人為的な事象 8日間 なし 15 トンネル工事 設計図書と現地の相違(現地地盤) 42日間 334日間(内、42日間) 16 トンネル工事 関連工事の遅延 201日間 (223日間) 17 トンネル工事 自然的又は人為的な事象、関連機関との協議未了 75日間 68日間 33日間 なし 18 電線共同溝工事 関係機関との協議未了 58日間 154日間 (102日間) 19 電線共同溝工事 関係機関との協議未了 40日間 94日間(内、40日間) 20 下水道工事 地元との協議未了 34日間 22日間 97日間(内、56日間) 21 公園工事 自然的又は人為的な事象 51日間 90日間(内、51日間) 関係機関との協議未了 30日間 182日間 39日間 340日間(内、251日間) 22 電気通信設備工事 197日間(内、138日間) 149 工事一時中止に係るガイドライン(案) 工種等 増 加 費 用 が 計 上 さ れ な か っ た 事 例 事例集一覧 <増加費用が計上されなかった事例> 概 要 中止期間 工期延伸期間 ※赤字:中止期間分延伸 ① 築堤工事 関連工事の遅延 91日間 (96日間) ② 砂防流路及び道路改良工事 設計図書と現地の相違(現地地盤) 35日間 なし ③ 道路工事 関係機関との協議未了 47日間 なし ④ 道路改良工事 自然的又は人為的な事象 51日間 15日間 ⑤ 舗装工事 関連工事との工程調整、設計変更 14日間 93日間 46日間 200日間(108日間) 62日間 46日間(46日間) ⑥ 橋梁上部工事 関連工事の遅延 20日間 90日間(内、20日間) ⑦ 橋梁下部工事 借地協議の未了 61日間 90日間(内、61日間) ⑧ 橋梁下部工事 地元との協議未了 221日間 (171日間) ⑨ 橋梁耐震補強工事 関係機関との協議未了 9日間 40日間(内、9日間) ⑩ トンネル工事 関連工事の遅延 169日間 (99日間) ⑪ トンネル工事 関係機関との協議未了 39日間 122日間(内、39日間) ⑫ トンネル工事 関連工事の遅延 222日間 ⑬ 電線共同溝工事 自然的又は人為的な事象、設計変更 39日間 16日間 ⑭ 歩道工事 関係機関との協議未了、設計変更 152日間 ⑮ 道路設備工事 関連工事の遅延 105日間 187日間(内、105日間) ⑯ 公園工事(電気通信設備) 自然的又は人為的な事象 51日間 90日間(内、51日間) ⑰ 設備塗装工事 自然的又は人為的な事象 22日間 26日間(内、22日間) (238日間) 127日間 204日間(内、39日間) (16日間) (159日間) 200日間 150 1 ○○川○○耐震対策工事 増加費用が計上された事例 費 用 増 工期延伸 ○ ○ ○:増加・延伸 【1.工事概要】 ×:増加なし・延伸なし ○○川右岸3.2km(○○橋上流)において、低水護岸工及び耐震対策工を施工するものである。 工種: 耐震対策工:鋼管矢板Φ700×t9 L=13m 88本 市道付替工:W=6.5m 100m 付属施設工:一式 工期: H21.2.24 ~ H22.3.26 (当初:H21.8.31) 【2.中止概要】 ①本工事の耐震対策工については、当初、特記仕様書において、修正設計成果の提示を平成21年3月下旬としていたが、 別途業務で予定していたボーリング調査の遅れ等により当初予定していた時期に実施不可能となったため、本工事でボーリ ング調査を4月中旬より行い、修正成果の検討資料とする事となり、提示が遅れる事となった。 ②市道付替工については、当初、特記仕様書において、本工事の迂回路設置に伴う借地を予定していたが、用地関係の未 協議により、地元から着手の承諾を得られず、工事着手ができない状況となった。 上記より、修正設計成果の提示及び地元協議の承諾が平成21年6月30日頃となり、それまでの期間、施工を中止する事と なった。(ガイドラインP8「工事用地等の確保ができない等のため工事が施工できない場合」に該当) 【3.中止期間】 H21 年 2 月 日 10 当初計画 工期 20 3 10 20 4 10 20 5 10 20 6 10 20 H22 7 10 20 8 10 20 9 10 着工 完成 2/24 8/31 20 10 10 20 11 10 20 12 10 20 1 10 20 2 10 20 3 10 20 変更工期 9/1 4/24 工事一時中止期間(70日間) 工期延伸期間(207日間) 3/26 7/2 【4.増加費用の協議・費用が計上された項目等】 ・平成21年4月27日 受注者が工事の一時中止に伴う基本計画書を提出し、協議の結果、中止期間(70日間)の現場維持 費を計上した。 (ガイドライン P15「標準積算」により算定) ※積上げ項目は特になし 【5.コメント】 151 着工後、工事の一時中止(70日)と、低水護岸工の増工のため工期変更の必要性が生じた。8月12日に第1回変更を行い、 低水護岸工の増工分(137日)を加算して工期延伸(207日)とした。 151 10 ○○光ケーブル管路敷設工事 増加費用が計上された事例 費 用 増 工期延伸 ○ ○ ○:増加・延伸 【1.工事概要】 工種: 配管工 7,825m ハンドホール設置工 86基 ×:増加なし・延伸なし 舗装工 1式 工期: H21.7.9 ~ H22.11.5 (当初:H21.11.30) 【2.中止概要】 ○○地区内の工事で、埋設ルート確定にあたり関係機関(県、森林管理署)の現地立会い、高山植物等保護のための ルート変更協議に多くの時間を要し、国有林野使用承認が遅れ、やむを得ず工事中止(30日間)を行った。(ガイドラインP8「工 事用地等の確保ができない等のため施工ができない場合」に該当) 【3.中止期間】 年 月 日 当初計 画工期 H 21 7 10 8 20 10 H 22 9 20 10 10 20 10 11 20 10 12 20 10 6 20 10 7 20 10 8 20 10 9 20 10 10 20 10 11 20 10 20 着工 完成 7/9 11/30 工期延伸 11/5 変更 工期 9/1 9/30 工事一時中止期間(30日間) 11/30 5/31 有料道路冬期閉鎖中止 7/24 8/31 夏期休暇シーズン中止 【4.増加費用の協議・費用が計上された項目等】 中止期間中の現場維持等の費用(ガイドラインP24 費目「営繕費」に該当) 【5.コメント】 積雪により工期が限定される工事で、現地施工方法が関係機関(県、森林管理署)と現地立会い後の決定となったため、工 事に着手できず一時中止(30日)した。そのため積雪により有料道路が閉鎖となり工期が延伸となった。また、工事一時中止 152 (30日)に加え、有料道路冬期閉鎖中止(182日)と夏期シーズン中止(39日)、他の増工分(89日)を考慮して、340日の工 152 期延伸とした。 14 国道○○号○○流路他その○工事 増加費用が計上されなかった事例 費 用 増 工期延伸 × × ○:増加・延伸 【1.工事概要】 工種: 流路工 1式 道路改良 1式 ×:増加なし・延伸なし 道路維持工 1式 工期: H22.3.17 ~ H22.12.21 (当初:H22.12.21) 【2.中止概要】 ①流路工造成に伴う工事用進入路確保のため地山部を掘削したところ、左岸部に軟質な青灰色凝灰岩粘土や角礫混じり粘 性土が出現し、地滑り崩積土層が確認された。掘削を続行した場合、地滑り滑動を誘発する危険性があるため、安全な施工 を可能とする流路工の構造変更(修正設計)が必要となり、その間工事の一時中止(35日間)を行った。(ガイドラインP8「自然的 又は人為的な事象のため施工ができない場合」に該当) 【3.中止期間】 H22 年 3 月 日 10 20 4 10 20 5 10 20 6 10 7 20 10 20 H23 8 10 20 9 10 着工 10 20 11 10 20 12 10 20 1 10 20 2 10 20 3 10 20 4 10 20 完成 当初計画 工期 3/17 変更工期 20 10 12/21 ■■■■■ 6/11 工事一部期間中止(35日間) 7/15 【4.増加費用の協議・費用が計上された項目等】 ・本工事では工事が全体工期に影響がなく、部分的であったため他の工種を施工することが可能であった。よって一部中止に 係る増加費用を計上していない。 【5.コメント】 ・本工事では上記中止期間も他の工種を実施しており、一部中止が全体工期に影響しなかったので工期の延伸も行っていな 153 い。 153 5-2 工事書類簡素化および 工事検査書類限定型モデル工事のポイント 154 154 ASPを導入しない場合の工事書類作成の改善 施工 完成 完成検査 工事完成図書 工事書類 受領印を押印後に返却(1部) 打合せ簿 (提出) 打合せ簿 発 受 ( 提出) 発 印 受 納品 整理 (1部) 決裁 (2部) 工事完成時までに提出(2部) 受注者 ①提出※1の場合 印 工事書類 印 印 検査 ポイント② 電子 打合せ簿 (提出) 発 受 (紙 : パソコンの利用不能時や、 完成検査時の対比確認で必要 電子:維持管理等におけるデータの 利活用等) 電子 提出 検査書類 工事完成図書 の作成 電子検査 工事写真 の整理 ポイント③ 電子検査用 パソコンへ出力 持ち帰り 印 ポイント③ 持ち帰り ②提示の場合 提示書類 工事書類 印 工事書類 受 工事書類 ※1 受発注者双方で押印する打合せ簿(協議・承諾など)も同じ 提示書類 工事書類 整理・保管・提示※2 (1部) 工事書類 印 作成 (1部) 工事書類 受 工事書類 印 工事書類 打合せ簿 (提出) 発 受 工事書類 整理 (1部) 工事書類 作成 (2部) 工事完成図書は、工事完成図と工事 管理台帳のみとし、 紙と電子の両方で納品。 検査 印 打合せ ポイント① 発注者に提出した書類は、発注者が 整理。 工事完成図書 発注者 納品 ポイント① 打合せ簿 ( 提出) 発 打合せ簿 受 (提出) 発印 受 工事完成図書 ポイント② 紙 改善のポイント ※2 監督職員から請求があった場合に提示 ・検査は受注者の資料で対応。 ・提出書類は、検査終了後受注者が 持ち帰り ・提示書類の納品は不要。 155 155 ASPを導入した場合の工事書類作成の改善 施工 完成 完成検査 工事完成図書 ポイント② 工事完成図書 紙 工事完成図書 発注者 凡例 情報共有システムの機能 紙 納品 改善のポイント ポイント① 提出、発議、決済をインターネット 経由で行うため、紙での書類がほ とんど発生しない。 検査 電子 ポイント② 納品 検査 工事完成図書は、工事完成図と工 事管理台帳のみとし、 紙と電子の両方で納品。 ワークフロー機能 電子 提出 電子決裁 データ移管機能 情報共有システムから出力 ポイント① 整理・保管 情報共有システム (ASPなど) サービス停止 (データ削除) 書類管理機能 受注者 検査書類※3 成果品の作成 ①提出※1の場合 打合せ ※説明が必要な 案件の場合 発議書類作成機能 作成 電子検査用 パソコンへ出力 電子検査支援機能 整理・保管・提示※2 ※1 受発注者双方で押印する打合せ簿(協議・承諾など)も同じ 工事写真 の整理 ポイント③ 提示書類は、納品をしない。 電子検査 電子検査用 パソコンへ出力 ポイント④ ポイント④ ポイント③ 提示 ※2 監督職員から請求があった場合に提示 工事書類 ②提示の場合 作成 (紙 : パソコンの利用不能時や、 完成検査時の対比確認で必要 電子 : 維持管理等におけるデータの 利活用等) 持ち帰り 検査は電子検査で実施(原則、紙 に印刷して検査を行わない)。 ※紙が効率的な場合は、紙も可 156 ※3 その他契約関係書類は、紙で用意。 156 工事書類(簡素化)の取り組み ①「工事書類の簡素化」→全事務所 全工事実施 ②「検査書類限定型モデル工事」 ・予定価格1億円以下で総合評価方式が施工能力評価型の工事を原則 ・「検査監督研修」未受講者及び工事検査未経験者を除く、事務所長が任命 した検査官とする。 ・「低入札価格調査対象工事」又は、「監督体制強化工事」は対象外。 ・施工中において、監督職員より文書等により改善指示が発出された工事 は対象外。 157 工事書類の簡素化 作 成 土木工事現場必携 参照 の 簡 素 化 備 考 完成写真 着手前・完成を対比できるようにして紙に印刷したもの 支給品・貸与品要求書 特記仕様書に明示されているので不要 排ガス・低騒音機械の確認 監督職員等が施工プロセスのチェックリストで確認する 作成を不要とし 出来形管理(工程能力図・ヒストグラム) た書類 品質管理(工程能力図) 添付する資料を 簡素化した書類 http://www.hrr.mlit.go.jp/gijyutu/hikkei/hikkei-top.htm 監督・検査で使用しないため 監督・検査で使用しないため 測定結果一覧表(出来形・品質) 監督・検査で使用しないため 測定結果総括表(出来形・品質) 監督・検査で使用しないため 段階確認書 監督職員等が臨場する場合の確認書に添付する新たな資料、 臨場の状況写真 安全教育訓練実施資料 教育訓練用に準備・作成した資料 状況資料の提示のみ 品質証明資料 試験を省略(H21.3.27事務連絡) (鉄筋コンクリート用棒鋼、引張り試験、曲げ試験) 製品認定書(写し)、製品構造図、配筋図のみとする 品質証明資料 (製造技術委員会認定コンクリート二次製品) 提 出 の 簡 素 化 備 考 軽微な変更の場合の変更施工計画書 工期、数量、使用機械等の場合 不要とした書類 施工計画書(変更) 産業廃棄物管理表(マニフェスト) 提出から提示と 安全教育訓練実施資料 した書類 実施工程表 関係官庁への協議資料 監督職員の確認が必要な書類は提出前に確認を取る 打合せ簿 指示、協議、承諾、提出、報告、通知、届出 材料確認書 設計図書で指定した材料がある場合に提出 段階確認書 メールを活用で 確認・立会依頼書 きる書類 工事履行報告書 週間工程会議、メール等で受発注者双方が事前に把握していれ ば提出不要 夜間・休日作業届け 確 認 の 簡 素 化 立会いを省略し 材料確認書 た書類 電 子 納 品 の 簡 素 電子と紙の両方で納品 ①工事完成図 工事完成図書 ②台帳 ③地質土質調査成果(電子のみ) 化 備 H23.3共通仕様書の改訂に伴い省略 考 備 考 ( 電 子 納 品 等運 用ガ イド ライ ン【 土木 工事 編】 H22.9) 施工計画書、出来形管理資料、品質管理資料、工事写真は、電 子納品の対象から除外 158 158 工事書類簡素化のポイント 「電子メール」の活用方法 ○事前に主任監督員と現場代理人間でやり方を調整したうえで実施する。 ★メール活用のルール ①所定のエクセル様式に必要事項を記入のうえ送信する。 ②添付書類がある場合は、PDFファイルに変換したうえで所定様式と一緒に送信する。 その際メール送信容量は5MB以下とする。 ③送信された内容を確認し、必要事項を記入のうえ発議側に送信する。 ④受注者は監督職員から送付された内容を確認のうえ、書類を整理・保管する。 打合せ簿(提出) 主任監督員 発注者(監督職員等) 受注者(現場代理人) 打合せ簿(提出) 打合せ簿(提出) 5MB以下 添付 資料 添付 資料 添付 資料 メールで送信 必要事項を確認 PDF版 PDF版 メール又は、 データの手渡し 監督職員等は内容を確認のえう主任 監督員へ送付する。 また、別途打合せが必要な場合は、 受注者と相談の上、打合せを行う。 必要事項を記載 PDF版 主任監督員は書類の内容を確認のえう 必要事項を記載し受注者へ送付する。 打合せ簿(提出) 添付 資料 メールで送信 必要事項 PDF版 内容を確認のうえデータを保存。 159 工事書類の簡素化(Q&A) 工事書類の簡素化の運用にあたってのQ&A 【Q1】 施工計画書 ・簡易な変更は、提出不要とあるが、具体的に は? 【A1】 施工計画書 ・施工計画書は、数量のわずかな増減等の軽微な変 更で施工計画に大きく影響しない場合は、差し替え で処理します。 ・簡易な変更とは、工事の施工方法・体制等に影響 しない工期や数量の変更、建設機械の変更等です。 【Q2】 夜間・休日作業届け ・電子メールでの提出(現道工事は除く)となっ ているが、現道工事がほぼ毎日夜間作業の ため、提出が大変。 【A2】 夜間・休日作業届け ・「土・休日・夜間作業届け」は、現道上で交通規制が 必要な場合も含め、事前に電子メールによる提出が 可能としています。(H21.10~) ・また、週間工程会議等で受発注者が双方で確認して いれば、夜間・休日作業届けは、提出不要です。 【Q3】 材料確認書・段階確認書 ・メールでの材料確認や段階確認の処理方法に ついて教えてください。 【A3】 材料確認書・段階確認書 ・電子メールにより、材料確認書(様式No.10)または 段階確認書(様式No11)の提出が出来ます。 また、臨場立会写真等は必要ありません。 160 160 工事書類の簡素化(Q&A) 工事書類の簡素化の運用にあたってのQ&A 【Q4】 打ち合わせ簿 ・打ち合わせ簿の処理方法がわかりずらい。 ・添付書類が多い場合はどうするのか? ・メールで送れば打ち合わせをする必要はない のか? 【Q5】 材料確認(立ち会い) ・コンクリート2次製品については、立会・検収の 頻度を少なくしてもらいたい。 【A4】 打ち合わせ簿 ・打ち合わせ簿{(提出)、(報告)、(通知)、(届出)、(指 示)、(協議)、(承諾)}は、メールで提出できます。 添付資料はPDFとして添付願います。 ・メールで打ち合わせできるが、別途、打ち合わせが必 要な場合はこれまでと同様に行ってください。 ・メール送信容量は5MB以下です。容量を超える場合 は、別途紙で提出してください。 【A5】 材料確認 ・立ち会いによる材料確認は、H23.3の共通仕様書の 改正で廃止となりました。 ・「製造管理技術委員会」が認定した製品については、 書類の一部を省略することができます。 ・JIS製品は、JISマークの表示状態を示す写真確認 資料の提示で良いです。 161 工事書類の簡素化(Q&A) 工事書類の簡素化の運用にあたってのQ&A 【Q6】 材料の品質確認 ・確認方法は、品質規格証明書だけで よいのか?写真も必要か? 【Q7】 生コンクリート(配合試験)の取扱い ・JIS工場とJIS工場以外の取扱いの違いは? 【A6】 材料の品質確認 ・監督職員は、受注者が整備・保管している品質 規格証明書を必要により提示を求め確認する。 写真は必要ありません。 ・ 特記仕様書に提出が定められたものについては 受注者から提出を受け確認する。 ・JIS製品は、JISマークの表示状態を示す写真確認 資料の提示で良いです。 【A7】 生コンクリート(配合試験)の取扱い ・(JIS工場) 受注者が、当該工場において、使用する材料、配 合で品質確保された実績があれば配合試験の省 略できます。 ・(JIS工場以外) 受注者の配合試験への臨場、品質管理に必要な 資料の確認、整備、保管が義務付けられていま す。JIS A 5308により品質を確認が必要です。 162 162 工事書類の簡素化(Q&A) 工事書類の簡素化の運用にあたってのQ&A 【Q8】 排ガス・低騒音機械の確認 ・使用機械(排ガス)は施工プロセスチェックリス トで確認となっているが、関係書類や写真の確 認は必要ないのか? 【Q9】 立ち会い ・段階確認項目や指定材料以外にも臨場すべき 項目(例えば、不可視や現場と図面の不一致) もあると考えるが、設計書以外の立会はしない、 求めないとはどの様に整理すべきか? 【A8】 排ガス・低騒音機械の確認 ・監督職員は、施工計画書に記載された機械の 使用を現地で確認し、施工プロセスチェックリストに 記録します。 ・受注者は、写真等関係資料の提出は不要です。 【A9】 立ち会い ・契約図書で明記されている項目を確認します。 ・設計図書に不足等があった場合には、発注者 は受注者に条件明示したうえで、段階確認を行 います。 ・また、受注者から項目に無い確認・立ち会いを求 められることがありますが必要以上に立ち会わない ように注意してください。 ・監督行為としての施工状況把握は、現場状況等を 勘案のうえ行ってください。 163 工事検査書類限定型モデル工事の試行(Q&A) 工事検査書類限定型モデル工事の試行にあったてのQ&A 【Q1】 検査時に用意する書類 ・試行は13項目とあるが、用意する書類は13項 目のみでよいのか? 【Q2】 施工プロセスのチェックリスト ・施工プロセスのチェックリストとは何ですか? 【A1】 検査時に用意する書 ・作成する工事書類は、通常の工事と同様ですが、 検査時に持参する書類は13項目のみでよい。 ・その他の書類は、確認しないため、検査会場に持 参する必要もありません。 ・作成した書類は、清書や体裁を整えることなく工事 の進捗とともに整理したものをそのまま納品して ください。 【A2】 施工プロセスのチェックリスト ・共通仕様書、契約書等に基づき、施工に必要な プロセスが適切に施工されているかを監督職員等 が確認するものです。 ・確認内容は、施工体制や施工状況に分かれており 施工体制一般、配置技術者、施工管理、工程管理、 安全対策、対外関係ついて確認しています。 164 5-3 情報共有化システムの活用と 電子検査の留意点 165 スケジュール調整の効率化【スケジュール管理機能】 Rev.3の機能 166 協議書類の効率化【事前打合機能】Rev.3の機能 167 167 情報共有の迅速化【掲示板機能】 Rev.3の機能 168 ASP活用工事の電子検査 電子検査実施のメリット ・検査前の書類整理の作業量軽減(受注者の負担軽減) ・スムーズな検査が実施可能 電子検査の実施により書類の再整理や書類の準備等が軽減され、さら にスムーズな検査が行え、受注者・検査官とも大きなメリットがあります。 電子検査実施の3つのポイント 円滑な電子検査実施の留意点。 ・検査前に情報共有システムからのデータのダウンロード ・検査確認書類の「電子」「紙」の区分 ・複数のPCとモニターの利用 •169 スムーズな電子検査を行うための3つのポイント 1.工事書類は、検査前に情報共有システムから検査用パソコンにダウンロード 2.検査時には、書類一覧表で「電子」「紙」を区分し明瞭化 3.複数のパソコンと、モニターの利用 【電子検査の流れ】 施工中 情報共有システム 書類作成 決裁後 発議・提出 各フォルダへ保存 検査準備 書類管理機能により 検査用PCにダウンロー ド 検査 書類の取扱いを整理 書類一覧表を作成 「電子」書類 「紙」書類 複数のPCとモニターを配備 書類一覧表 170 1. 情報共有システムから検査用PCにダウンロード 【重要】 オンラインでは、通信速度が低下するため、オフラインでの検査を実施 情報共有システムの書類管理機能※を使って、事前に検査用PCにダウンロード ◆フォルダ・ファイルをエクスプローラ機能でシンプルに表示 ◆必要なファイルを簡単検索 ※工事書類等出力・保管支援機能 エクスプローラ機能での表示例 書類区分と同様な フォルダ一覧表示 171 注)オンラインでの書類検査は、確実な高速通信環境が確保され、スムーズに操作できる場合に限る 2. 書類一覧表で「電子」「紙」を区分し明瞭化 【重要】 一覧表で、検査時の「電子」「紙」の区分を明瞭化 ◆「紙」で取り扱った工事書類は「紙」で準備 (紙で決裁したものは、電子化の必要なし) ◆情報共有システムを利用した工事書類は、 基本的に「電子」 ◆ただし、書類内容や検査場所などの状況に応じて、 「紙」での準備も可 172 工事打合せ簿一覧(○○) ◆工事書類別の一覧表と工事打合せ簿の一覧表を作成 ◆書類の整理状況、検査書類の場所が一目瞭然 ◆検査職員も自らパソコン操作で書類の確認、対比も可能 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 工事書類一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ H00年度○○○○工事 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 検査概要書 書類一覧表の例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 工事書類一覧表 「電子」か「紙」か、 書類一覧表の例 区分 書類名 第1階層 第2階層 書類の取扱 電子/紙 書類箱 一目瞭然 NO 施工計画書 紙 A-1 総合評価計画書 紙 A-1 IS09001品質計画書 紙 A-1 設計図書の照査確認資料 紙 A-2 工事測量成果表 紙 A-2 工事測量結果 紙 A-2 施工体制台帳 施工体制台帳 紙 A-3 施工体系図 施工体系図 紙 A-3 計画書 施工計画 設計照査 施工管理 指示 工事打合せ簿(指示) 電/紙 A-3 協議 工事打合せ簿(協議) 電/紙 A-3 承諾 工事打合せ簿(承諾) 電 - 提出 工事打合せ簿(提出) 電 - 報告 工事打合せ簿(報告) 電 - 通知 工事打合せ簿(通知) 電 - 打合せ簿 173 工事打合簿(○○)一覧表の例 工事打合せ簿(提出)一覧 受領日 内容 備考 No 発議 1 受注者 00.00.00 00.00.00 ○○書の提出について 電 2 受注者 00.00.00 00.00.00 ○○の施工計画書の提出について 紙 3 受注者 00.00.00 00.00.00 ○○書の提出について(追加) 電 4 受注者 00.00.00 00.00.00 ○○施工計画書(○○○)の提出について 電 5 発議日 件名(タイトル)により整理 電子/紙 紙:施工計画書 例 :添付資料(施工計画書)のみ「紙」の場合 174 3. パソコンとモニターの配置 (検査会場の配置例) 【重要】 モニターに映写することで、全員が同時に閲覧・確認が可能 ◆パソコン等の機材は、受注者が準備 ◆複数のパソコンから、モニター表示の切り替えを可能とする ◆工事写真は、受注者任意の工事写真管理ソフトを使用 モニター 図は、電子書類を格納したパソコン、工事写 真を格納したパソコン各1台と、検査官用に 電子書類を格納したパソコン1台の、計3台と、 モニターを配置した例。 175 電子検査の事例(1/2) ○実施工事の概要 ・工 種:舗装工事(本官契約) ・検 査 種 類:中間検査 ・使 用 A S P:○○○○ ・受注者の体制:現場代理人・監理技術者・担当職員2名・品質証明員 ・発注者の体制:検査官・監督官・現場技術員 ○書類の準備 ・施工計画・施工体制・出来形管理・品質管理は「紙」で準備 ・その他、(打ち合わせ簿、段階確認、材料確認資料等)は「電子」 ○電子検査用機器の準備 ・PC2台(ASP書類検査用と写真確認用) ・液晶ディスプレイ(22インチ)2台(書類用と写真用) ○検査実施方法 ・オフラインでASPの検査支援機能による、検査データのダウンロードファイルにより 実施。 ・検査官の質問に応じて、受注者のPC操作者が電子データをディスプレイ上に表示。 必要に応じ画面の拡大により確認。 ・紙での資料については、従来通り、書類により検査の実施。 •176 電子検査の事例(2/2) ○実施において 1)受注者からの意見 ・検査書類の準備作業が軽減(印刷作業・インデクス付け作業が不要) ・説明者と操作者を分けることにより、説明に集中できる。 ・ASPシステムの活用方法(電子検査等)の説明がほしい。 2)検査官からの意見 ・検査時の書類の提示が紙よりスムーズ。 ・拡大縮小ができ、書類の確認がしやすい。 ・検査官の電子検査実施の意識転換が必要。 ○電子検査成功の秘訣 1)ASP機能(検査支援メニュー等)の有効活用。 ・データダウンロード機能、インデクスのCSV出力機能等。 ・ASP使用方法について事務所単位での講習会の実施。 2)電子検査の事前準備 ・日々の書類作成時点から電子検査を念頭に置き整理。 ・操作者と説明者の検査前の事前準備(ファイル内容の事前確認) ・紙でやりとりした打ち合わせ簿は、紙で準備。無理矢理電子化は不要。 ・もしもうまくいかなかったら(不安)「紙」も準備。これは不要。 •177 5-4 施工プロセスを通じた検査の試行 と出来高算出の簡素化 178 出来高部分払いの活用の推進 出来高部分払いが活用されていない →出来高数量表の算出が煩雑・困難 →簡単な方法で出来高の算出により →出来高確認の効率化 具体的方法 ①簡便な出来高算出方法 代表的な細別の出来高数量を基に出来高を算出する方法 ②マイルストーン方式による出来高算出方法 鋼橋上部工の工場製作課程においてマイルストーンを設定し、出来高を算出する方法 通知文書ホームページ 出来高部分払方式における出来高の算出方法について http://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou/pdf/230929dekidakasansyutsuhouhou1.pdf 簡便な出来高算出方法による出来高算出要領(案) http://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou/pdf/230929dekidakasansyutsu_youryou2.pdf 鋼橋上部工事における出来高算出表 http://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou/pdf/230929dekidakasansyutsu3.pdf 179 179 マイルストーン方式の導入による出来高部分払いの推進 1.マイルストーン方式の導入による出来高部分払いの推進 ■ 出来高算出が容易でないものを多く含む工種については、マイルストーン方式を導入し、 出来高算出 を簡素化することで出来高部分払いの推進を図る。 2.マイルストーン方式による出来高算定の簡素化 ■ マイルストーン方式は、出来高算出を簡素化するために、あらかじめ簡素な出来高算出の方法 (必要に応じ出来高の設定も含む)を設定しておくものである。設定の方法は、以下のとおり。 ① 工種の出来高算出をするにあたって、あらかじめその工種の出来高算出できる代表の細別を 設定し、その細別に基づいて出来高を算出する方法。 例) コンクリート構造の橋脚(代表細別:コンクリートの量) ② その工事の出来高算出をするにあたって、あらかじめその工事の施工上の区切りとなる段階毎 に出来高を設定する方法。 例) 鋼橋上部工事の工場製作:一連の工種における細別が多岐にわたるもの 180 マイルストーン方式の導入による出来高算出の簡素化 ① ① 代表の細別を設定し、工種の出来高算出を行う方法 【橋脚の場合】 ・橋脚の部位毎にコンクリートの量によりその出来高を算出。 受梁部 受梁部においてコンクリート 受梁部におけるコンクリートの 量( Vm3)で出来高を算出 量で出来高を算出 脚柱部 脚柱部においてコンクリート 脚柱部におけるコンクリートの 量( Vm3)で出来高を算出 量で出来高を算出 フ ー チング部 フーチング部における フー チング部において コ ンクリート量(Vm3 ) コンクリートの量で で出来高を算出 出来高を算出 181 マイルストーン方式の導入による出来高算出の簡素化 ② ② 工事の施工上の区切りとなる段階毎に出来形高を設定する方法 実仮組立工事 シミュレーション 仮組立工事 仮組立て簡略工事 80% 100% 80% 100% 85% 100% 精度確認 赤枠の段階毎に出来高を設定 182 182 ※パンフレットは国土交通省のHPに掲載しているので、参考にしてください。 HPアドレス : http://www.mlit.go.jp/tec/sekisan/sekou.html クリック 技術調査を クリック 出来高部分払いにおける出来高算出要領について 積算基準・ 工事成績等 術調査を クリック 簡便な出来高算出方法による出来高算出要領(案) 鋼橋上部工事における出来高算出表 183 183 5-5 工事成績評定の変更点と 検査にあたっての留意点 184 <参考>工事成績採点表の見直し(平成21年3月一部改訂) ① 総合評価の履行状況の評価 成績評定の外枠として、履行状況に対する評価項目(履行又は不履行)を新規に設定。 ② 名称の適正化 従来、「高度技術」と称していた考査項目について、必ずしも高度な技術のみを評価しているものではない(例えば、適正な施工を継続的に 行っていることも評価している。)実態を踏まえて「工事特性」に名称を変更。 評定者の変更 より広い視野からの判断が望まれることから、評定者を主任技術評価官から総括技術評価官に変更。 施工が困難な工事に対するよ り高い評価の付与 都市部や長期にわたる工事、維持工事に対する取り組み状況をより積極的に評価できるよう記載を見直し。 ③ 細やかな評価のための評価段 階の細分化 これまでの5段階評価では、一部の考査項目において、一段階評価が異なることによる評定の差異が大きく、特定の段階に偏る傾向が見 受けられたため、7段階評価とすることにより、評定の幅を拡大し、技術力の差異を表現。(総括技術評価官:地域への貢献、技術検査官: 出来形、品質) ④ 企業の技術力の差異を一層得 点化できるよう配点を見直し 履行することが極めて一般的となり、得点の差異が生じない項目の配分を減じ、品質や出来形など、企業による技術力の差異が生じやす い項目の配分を高めることにより、企業の技術力の違いによる得点の差異を明確に表現。 工期 請負者名 主任技術評価官 総括技術評価官 考査項目 氏名 項 目 注 *) 細目別有効配点: 配点から基礎点 (65/100点に相当) を除いた値 契約金額(最終) 工 事 名 細 別 氏名 a ③ a’ 技術検査官(既済・中間) ③ b b’ 平成 年 月 日 から 平成 年 月 日 完 成 年 月 日 氏名 a b c d e Ⅰ.施工体制一般 +1.0 +0.5 0 -5.0 -10 c d Ⅱ.配置技術者 +3.0 +1.5 0 -5.0 -10 Ⅰ.施工管理 +4.0 +2.0 0 -5.0 -10 Ⅱ.工程管理 +4.0 +2.0 0 -5.0 -10 +2.0 +1.0 0 -7.5 Ⅲ.安全対策 +5.0 +2.5 0 -5.0 -10 +3.0 +1.5 0 -7.5 e a a’ 技術検査官(既済・中間) ③ ③ b b’ 平成 年 月 日 技術検査官(完成) 氏名 c d e a 氏名 a’ b b’ c d e a ③ a’ 細目別 * 有効配点 ③ b b’ c d e 現行 改訂 0.6 減 0.4 1.2 1.2 2.6 増 3.6 -15 2.4 減 2.0 -15 3.8 減 2.6 1.施工体制 ④ +5.0 +2.5 0 -7.5 -15 +5.0 +2.5 0 -7.5 -15 +5.0 +2.5 0 -7.5 -15 ④ 2.施工状況 Ⅳ.対外関係 +2.0 +1.0 0 -2.5 -5.0 0.8 0.8 3.出来形 Ⅰ.出来形 +4.0 +2.0 0 -2.5 -5.0 +10 +7.5 +5.0 +2.5 0 -10 -20 +10 +7.5 +5.0 +2.5 0 -10 -20 +10 +7.5 +5.0 +2.5 0 -10 -20 4.8 増 5.6 ④ 及び Ⅱ.品 質 +5.0 +2.5 0 -2.5 -5.0 +15 +12 +7.5 +4.0 0 -12.5 -25 +15 +12 +7.5 +4.0 0 -12.5 -25 +15 +12 +7.5 +4.0 0 -12.5 -25 6.8 増 8.0 ④ 0 -5 0 -5 0 -5 2.0 2.0 5.2 減 4.0 2.8 2.8 2.0 2.0 ④ 出来ばえ Ⅲ.出来ばえ ② +5.0 5.創意工夫 Ⅰ.創意工夫 評定点(65点±加減点合計) 7.評 定 点 計 9.評定点合計 10.総合評価 技術提案 +2.5 +5.0 +2.5 +10.0 +7.5 ± . 点 ① . 点 +5.0 +2.5 0 ± . 点 ② . 点 ± . 点 ③ . 点 ± . 点 ③ . 点 ± . 点 35点 35点 ④ . 点 点 ○既済部分(中間)検査があった場合:(① 点×0.4+② 点×0.2+③ 点×0.2+④ 点×0.2)= 点 ※但し、③(既済、中間)が2回以上の場合は平均値 ○既済部分(中間)検査がなかった場合:(① 点×0.4+② 点×0.2+④ 点×0.4)= 点 8.法令遵守等 ① +5.0 +7.0 ~ 0 6.社会性等 Ⅰ.地域への貢献等 加減点合計(1+2+3+4+5+6) +2.5 + 20.0 ~ 0 4.工事特性 Ⅰ.施工条件等への対応 技術提案履行確認 点 点 ○7.評定点合計( 点 )-8.法令遵守等( 点) = 点 履行 不履行 対象外 185 185 工事成績の活用 1.一般競争入札における競争参加資格要件の実績工事 ・工事成績が65点未満は対象外。 2.総合評価落札方式における技術力評価 ・企業及び配置技術者に対し、工事成績に応じて技術点を加点。 3.表彰の評価 ・優良工事、優良建設技術者、工事成績優秀企業、安全管理優良 受注者表彰を受けた者は加点。 ・優良建設技術者は、工事検査書類限定モデル工事の条件を緩和 した工事を実施可能 4.中間技術検査の減免、工事成績優秀企業認定シール及び認定 ロゴマークの使用許可。 ・工事成績評定の平均点が80点以上である工事成績優秀企業。186 施工体制一般(その1) 工事検査で見受けられた事例 (1)施工計画書 ・NETIS・情報化施行等の新技術活用について、施工 計画の記述がない。 ・社内目標値を実現するための施工計画に記述がない。 ・入札時の技術提案の内容が施工計画に記載されて いない ・『施工計画書』は当該現場にあった具体的な内容となっ ていることが大切 187 施工体制一般(その2) (2)施工体制台帳 ・H24.11月以降の契約については、社会保険の加入の記載 が必要です。 ・国債工事等の工期の長い工事で、下請の建設業の許可証 が期限切れのものが見受けられる。 ・2次、3次等の下請け次数の高い台帳に、請書等について 資材支給等の契約条件の明示のないものがある。 (3)品質証明 ・品質証明書(様式)のみの提出で、具体的なチェック内容の 提示・説明がない。 ・品質証明員は、工事のポイントを把握し適切な確認が必要。 ・品質証明員の過去の工事経験にない工事を担当 (同種工事の経験者が望ましい) 188 施工管理一般(その1) (1)工事着手前には、設計図書の照査が必要。 ・「土木工事設計図書の照査ガイドライン」の活用。 (2)施工計画書が着手前に提出されていない。 ・一時中止が指示されたが、基本計画書が作成 されていない。 ・ASP活用工事においては、電子検査を念頭に おいて書類整理を行うこと。 189 施工管理一般(その2) (3)施工計画書の内容と現場の施工方法、施工体制 が整合していない。 ・施工状況の写真と施工計画の内容が合わない。 ・施工体制が変更になっても、計画書が修正されていない。 (4)立会確認において、設計図書や施工計画書に示す 以上の項目について実施している場合がある。 ・設計図書、施工計画書に記載された回数を基本とする。 ・必要以上に立会を求めない。 ・メール、ASPを活用し計画的な立会計画とする。 190 施工管理一般(その3) (5)書類の簡素化が行われていない。 ・ASP活用工事では、紙の書類は不要。 ・提出する書類と提示でよい資料の確認 「H25共通仕様書の改訂」 ・提出不要の書類を作成している。 [完成(中間、既済)写真、ヒストグラム(出来高)等] (6)工事材料の適切な保管 ・シート、台木等による保管状況写真はあるが、 どの様な 箇所を適切に保護・保管したかについて説明がない。 ・二次製品等の角かけ等が、見受けられる 191 出来形管理(その1) (1)社内管理基準を設けているが、管理方法について 施工計画書に記述がない。 ・結果として基準内に入っても計画的に管理している とは言えない。精度を上げるための具体的内容が必要。 (2)(-)の規格値のみの設定の場合、(+)側に大きく 偏っている場合が多い。 ・±0を基準に偏りを管理して、はじめて「ばらつき」が 少ないと評価できる。 (3)不可視部分の出来形管理は写真で確認が必要。 192 出来形管理(その2) (4)出来形管理基準に基づいて管理が行われてい ないものが見受けられる。 ・対象工種にあった測定項目になっていない。 ・測定項目(延長など)が見落とされている場合がある。 (5)出来形管理基準にない工種について、受注者 が独自に規格値を設定している例がある。 ・事前に監督職員と協議し、確定させておくことが必要。 ・自社の社内目標値を実現するための、共通仕様書を 補足するものについても、同様に施工計画に記述して おくこと。 193 193 出来形管理(その3) (6)現地の出来形は設計値以上に施工しているが、 設計値にあわせ測定している。 ・測定表の信頼性に疑問あり。 出来型測定値=設計値? 設計値=出来形測定値? 現地の施工幅 194 品質管理(その1) (1)品質管理基準に基づいて管理が行われてい ないものが見受けられる。 ・対象工種にあった測定項目になっていない。 ・測定項目が見落とされている場合がある。 (2)品質管理基準にない工種について、受注者 が独自に規格値を設定している例がある。 ・事前に監督職員と協議し、確定させておくことが必要。 (3)社内管理基準を設けているが、管理方法について 施工計画書に記述がない。 ・自社の社内目標値の品質向上のための基準値の設 定も、品質管理計画に記述すること 195 195 品質管理(その1) (4)土工関係 ・施工時の気象データが整理されていないことがある。 ・日々の含水比測定が行われていない。 ・締固め密度が100%を超えている。 ・構造物まわりの締固め状況が確認できない。 ・伐開作業で「根」の処分を証明する資料が無い。 ・情報化施工については、それぞれの管理要領に基づき 実施し、無駄な確認のための管理を行わないこと。 196 品質管理(その2) (5)コンクリート関係 ・レディーミクストコンクリートの品質管理は受注者責任に より確認し、品質を確保する必要がある。 ・日々行う生コンの品質管理について、大きな変動がある 場合等、理由を調べ対策をとること。 ・W/Cを満足するため上位の規格の生コンを用いて いるが監督職員の承諾がない。 ・コンクリート打設前の鉄筋等の表面状態を確認できない。 ・スペーサーの品質が生コン以上である証明書がない。 ・クラックを発見したが、監督職員に報告がなく、ひび割れ 調査が実施されていない。 197 197 品質管理(その3) ・コンクリート打設の状況が写真等で不明確な場合 がある。 (打ち込み高さ、締め固め厚、バイブレータの挿入方法を明確に!) ・コンクリート養生記録(温度・養生方法等)がない。 (養生状況等を確認できる資料が必要) ・コンクリートの打継処理の状況が確認出来ない (レイタンス処理の状況写真が必要) 198 品質管理(その3) (6)舗装 ・舗装・路盤の施工に先立って、路盤・路床面などの 浮き石等の有害物の除去した資料がない。 ・合材運搬の温度低下シートの実施状況が確認が状況が できない。(確認写真がない) ・情報化施工(マシンコントロールによる施行)の施工 計画の記述がない。 ・情報化施工の管理要領に基づき、管理を行うこと。 ・コンクリート舗装のタイバー等が錆びている。 199 品質管理(その4) (7)その他 ・法面工において、吹き付け面の土壌試験の確認資料 がない ・種子吹き付けで、特記仕様書に明示されている種子 配合と現場の吹き付け種子と合っていない。 ・鋼橋架設において、高力ボルトの保管状況が確認 出来ない。 ・現場塗装において、気温・湿度の記録に不足がある。 200 品質管理(その4) (4)その他材料 ・JIS規格外二次製品の品質証 明として、製造管理技術委員会 の「製造品質認定書(写し)」が 提出されていない。 ・二次製品検査の効率化を図る ため材料確認は、品質証明資料 として、認定書の写しと「製品構 造図」「配筋図」のみ提出する。 201 写真管理(1) (1)工事用黒板に記載されている文字が判読不可能 な場合がある。 ・工事用黒板は、撮影位置や 測定の詳細について補助す るもの! (2)不可視部分は、写真で確認が必要。 ・不可視部分について、写真管理に、記述すること。 (3)写真については、何を説明する写真であるかわ かるようにすること。 202 5-6 土木工事現場必携の改定 203 土木工事現場必携(頼りになる現場のバイブル) 【土木工事現場必携とは】 工事契約後、工事着手前から、工事完成・検査・引き渡しまで ・工事を施工する上で必要な事項を取りまととめ 受注者と監督職員の認識を一致させることを目的としている 【H24.3-の主な改定内容】 従来の現場必携を工事の各段階で活用する「手引き、マニュアル等」について説明 した(現場で活用する手引き・マニュアル等編)と(土木工事書類作成マニュアル)の 二部構成に改訂 1.土木工事現場必携(現場で活用する手引き、マニュアル等編) 2.土木工事現場必携(工事書類作成マニュアル編) 〃 (参考資料集) 【H25.4の主な改定内容】 ・通達文等による、活用する手引き及びマニュアル等の変更 ・H25.3土木工事共通仕様書の改定 北陸地整のホームページに掲載 http://www.hrr.mlit.go.jp/gijyutu/hikkei/hikkei-top.htm 204 土木現場必携の改定(主な内容) 《共通》 ・H25.3土木工事共通仕様書の改定による、参照ページの変更 ・誤字、脱字の修正 《土木工事現場必携(現場で活用する手引き、マニュアル等編)》 ・非破壊試験による鋼製防護柵の根入れ長測定要領(案)の改定 ・工事検査書類限定型モデル工事の対象工事について、条件の変更 (従来)予定価格1億円以下で総合評価方式が簡易型の工事を原則 (変更)予定価格1億円以下で施工能力評価型の工事を原則 ・第三者による品質証明制度の追加 ・情報化施工関係要領の変更 《土木工事現場必携(工事書類作成マニュアル編)》 《 〃 (参考資料集) 》 ・施工体制台帳に係る提出書類の様式変更 (H24.11.1以降契約工事から、保険加入状況について記載) ・情報共有システム活用による電子検査実施のポイントについて追加 205 205 土木工事現場必携の内容 土木工事現場必携 現場で活用する手引き・マニュアル等編 フロー図 現場で活用する手引き・マニュアル等 より良い施工体制の確保を求めてH21.6] 工事契約 監理技術者制度運用マニュアル 1.契約内容の確認 契約図書の内容の把握 ◎設計書、仕様書、図面等により契約内容を確認 ◎配置技術者の専任及び技術者の適正な配置を確認 ◎施工体制台帳及び施工体制図の確認 ◎CORINS登録 総合評価落札方式における技術提案の把握 総合評価落札方式における技術提案時の新技術活用の把握 2.照査結果検討部会 建設業者のための建設業法[H23.4 建政部] 低入札価格調査制度対象工 事 監督体制強化対象工事 公共工事における品質確保のための監督体制の強化について [H15.10] CORINS入力マニュアル ●工事施工の円滑化4点セット 条件明示の手引き(案) 受注者による設計図書の照査 設計図書の照査ガイドライン(案) 工事一時中止に係るガイドライン(案) 工事一時中止に係るガイドライン(案)事例集 土木工事設計変更ガイドライン(案) 土木工事設計変更ガイドライン(案)事例集 3.工事連携会議 4.施工計画書の把握 工事受注者と設計者の連帯強化 施工計画書の受理 ◎受注者から提出されて施工計画書により、施工計画の内容把 握 工事書類作成マニュアル[H24.3] 土木工事等安全衛生管理必携[H23.3] 以下続く 206 1.契 約 内 容 の 確 認 【監 督 職 員 】 ( 1 ) 監 督 職 員 は 、 契 約 書 、 特 記 仕 様 書 、 設 計 図 面 、 工 事 数 量 場 説 明 書 及 び 現 場 説 明 書 に 対 す る 回 答 書 等 で 工 事 の 契 約 内 る 。 [契 1 、 共 仕 第 1 編 1 - 1 - 2 ] ( 2 ) 監 督 職 員 は 、 受 注 者 か ら 現 場 代 理 人 等 通 知 書 で 通 知 の あ 術 者 の 専 任 及 び 技 術 者 の 適 正 な 配 置 を 確 認 す る 。 [契 - 10 ] ( 3 ) 監 督 職 員 は 、 受 注 者 か ら 提 出 の あ っ た 施 工 体 制 台 帳 及 び の 写 し を 確 認 す る 。 [共 仕 第 1 編 1 - 1 - 1 0 ] ( 4 ) 監 督 職 員 は 、 総 合 評 価 落 札 方 式 に お け る 技 術 提 案 及 び 新 把 握 す る 。 ( 5 ) 監 督 職 員 は 、 受 注 者 の C O R I N S 登 録 に つ い て 登 録 内 認 を 行 う 。 [共 仕 第 1 編 1 - 1 - 5 ] ★ ポ イ ン ト ・ 低 入 札 価 格 調 査 対 象 工 事 は 「 重 点 監 督 」 と な り 、 各 種 の 監 督 ら れ て い る 。 ・ 低 入 札 価 格 調 査 対 象 工 事 に 該 当 し な い 工 事 で 「 監 督 体 制 強 化 を 下 回 る 工 事 に つ い て は 、「 監 督 強 化 対 象 工 事 」 と な り 、 総 ら 対 象 工 事 の 現 場 代 理 人 に 通 知 さ れ る 。 ・ C O R IN S は 、 技 術 者 の 専 任 の 確 認 及 び 受 注 者 の 工 事 実 績 に 使 め 、 監 督 職 員 は 、 工 事 内 容 を 十 分 把 握 の 上 、 登 録 内 容 の 確 認 ◎ 活 用 す る資 料 ① よりよい 施 工 体 制 を求 め て H 2 1 .6 北 陸 地 方 整 備 局 総 括 表 、 現 容 を 把 握 す っ た 配 置 技 施 工 体 系 図 技 術 活 用 を 容 の 事 前 確 行 為 が 定 め 基 準 価 格 」 括 監 督 員 か 用 さ れ る た を 行 う 。 企 画 部 ( 地 整 H P : h ttp ://w w w .h rr .m lit.g o .jp /g ijy u tu /y o riy o i.p d f ) ② 監 理 技 術 者 制 度 運 用 マ ニュアル H 1 6 .3 本 省 建 設 業 課 ( 本 省 H P : h t t p : / / w w w .m l i t . g o . j p / c o m m o n / 0 0 0 0 0 4 8 0 1 . p d f ) ③ 建 設 業 者 の た め の 建 設 業 法 H 2 3 .4 北 陸 地 方 整 備 局 建 政 部 ( 地 整 H P : h t t p :/ / w w w . h r r .m li t . g o .j p / k e n s e i / s a n g y o / k e n s e ts u _ j o h o / p d f / H 2 3 0 4 o r a n g e b o o k .p d f ) ④ 低 入 札 価 格 制 度 対 象 工 事 ( 本 省 H P : h t tp : / /w w w . m l i t .g o . j p / t e c / n y u u s a t u /k e iy a k u / t e i k a k a k u / d a n p i n g 0 3 0 2 1 3 . p d f h t t p :/ / w w w . m l i t .g o .j p / t e c / s e k i s a n / s e k k e i / p d f / 2 3 0 3 2 9 t y o u s a k i z y u n n - s a n k o u .p d f ) ⑤ 監 督 強 化 対 象 工 事 公 共 工 事 に お け る 品 質 確 保 の た め の 監 督 制 度 の 強 化 に つ い て H 1 5 .1 0 ( 本 省 H P : h t t p : / / w w w .m l i t. g o .j p / te c / n y u u s a t u / k e i y a k u / 0 5 _ 0 3 0 7 1 7 . h t m ) ⑥ コリンズ 入 力 マニュアル ( J A C IC H P : h t t p : / / c t . j a c i c .o r . j p / c o r p o r a t i o n / k n o w / m a n u a l / i n d e x . h t m l ) 207 5-7 土木工事共通仕様書の改定内容 のポイント 208 土木工事共通仕様書の改定にあたって 【共通仕様書とは】 ・工事請負契約書と設計図書の内容について、 ・統一的な解釈と運用を図るとともに、 ・その他必要な事項を定め、契約の適正な履行の確保を図ることを目的としたもの。 【共通仕様書 改定の経緯】 ・発出された通達、改定された技術基準等にあわせ、2年に1度、改定を実施。 H19.4- : 舗装施工便覧、鋼道路橋塗装・防食便覧等の技術基準の改定に伴う条文の修正 H21.4- : コンクリート標準示方書の改訂。工事書類の簡素化への対応。使いやすさへの配慮。 H23.4- : 受発注者間の業務効率化(工事書類簡素化等)。道路土工盛土工指針等の改定。 【H25.4-の主な改定内容】 ・共通仕様書に引用されている技術基準類(約125種類)及びJISの改定状況を確認し、 必要に応じ改定を実施。 ・共通仕様書の利便性の向上を目的に編章節条の表示方法やページの付番を工夫。 209 土木工事共通仕様書の改定(主な内容) 【改定内容】 1.各種基準類との整合 (1)新たな規定の追記 (2)引用している技術基準類との整合 (3)引用しているJISとの整合 (4)土木施工管理基準等の改定 2.共通仕様書の利便性の向上 (1)条文表現の統一 (2)表示方法の統一 (編章節条の表示、全角・半角の使い分け) (3)閲覧時の利便性の向上 (ヘッダー位置、ページの付番等の工夫) 210 (1)新たな規定の追記(例) ① 構造物取付け部 ・道路橋示方書(下部構造編)の改定において、橋と背面側の盛土等との路面の連続性を 確保できる構造とするため、橋台背面アプローチ部の設計に関する規定が追加された。 ・道路土工-盛土工指針には、路体、路床、構造物取付部について締固めの管理基準値が示されている 。 共通仕様書へ条文の追加 •追加条文 •第1編 1-2-4 道路土工 1-2-4-1 3.構造物取付け部 • 受注者は、盛土と橋台や横断構造物との取付け部である裏込めや埋戻し部分は、供用開 始後に構造物との間の路面の連続性を損なわないように、適切な材料を用いて入念な締固 めと排水工の施工を行わければならない。 • なお、構造物取付け部の範囲は、「道路橋示方書・同解説 Ⅳ 下部構造編 8.9橋台背面 アプローチ部」(日本道路協会、平成24年3月)及び「道路土工 盛土工指針 4-10盛土と他 の構造物との取付け部の構造」(日本道路協会、平成22年4月)を参考とする。 ⇒ 品質管理基準においては、規格値に反映 211 (2)引用している技術基準類との整合 •・共通仕様書に引用されている技術基準類のうち、17技術基準類の改定を確認。 No. 発行機関 対象技術基準名 改定年月 1 日本道路協会 道路土工-軟弱地盤対策工指針 平成24年8月 2 日本道路協会 道路土工-擁壁工指針 平成24年7月 3 日本道路協会 道路土工-盛土工指針 平成22年4月 4 日本道路協会 道路橋示方書・同解説(Ⅰ共通編 Ⅱ鋼橋編) 平成24年3月 5 日本道路協会 道路橋示方書・同解説(Ⅰ共通編 Ⅲコンクリート橋編) 平成24年3月 6 日本道路協会 道路橋示方書・同解説(Ⅰ共通編 Ⅳ下部構造編) 平成24年3月 7 日本道路協会 道路橋示方書・同解説(Ⅰ共通編 Ⅴ耐震設計編) 平成24年3月 8 日本道路協会 斜面上の深礎基礎設計施工便覧 平成24年3月 9 国土交通省 機械工事共通仕様書(案) 平成24年3月 10 環境省 水質汚濁に係わる環境基準 11 厚生労働省 ずい道等建設工事における粉じん対策に関するガイドライン 平成23年3月 12 土木学会 コンクリートのポンプ施工指針 平成24年7月 13 地盤工学会 グラウンドアンカー設計・施工基準、同解説 平成24年5月 14 ダム・堰施設技術協会 ダム・堰施設技術基準(案)(基本解説編・マニュアル編) 平成23年7月 15 国土交通省 非破壊試験によるコンクリート構造物中の配筋形状及びかぶり測定要領 平成24年3月 16 国土交通省 微破壊・非破壊試験によるコンクリート構造物の強度測定要領 平成24年3月 17 日本鉄筋継手協会 鉄筋継手工事標準仕様書 ガス圧接継手工事 平成21年9月 平成23年10月 212 (2)引用している技術基準類との整合 例1) 日本道路協会 道路橋示方書 Ⅱ 鋼橋編(H24.3改定)に伴う変更 (接合面の塗装仕様とすべり係数の見直し) 条文変更後 条文変更前 第3編 2-3-23 現場継手工 1.一般事項 受注者は、高力ボルト継手の接合を摩擦接 合としなければならない。また、接合される材 片の接触面を0.4以上のすべり係数が得られ るように、下記に示す処置を施すものとする。 第3編 3-2-3-23 現場継手工 1.一般事項 受注者は、高力ボルト継手の接合を摩擦接合と しなければならない。また、接合される材片の接触 面を表3-2-4に示すすべり係数が得られるように、 以下に示す処置を施すものとする。 •表3-2-4 すべり係数 項 目 a) 接触面を塗装しない場合 b) 接触面に無機ジンクリッチペイントを 塗装する場合 すべり 係数 0.40以上 0.45以上 213 (3)引用しているJISとの整合 例) JIS A 5308 レディーミクストコンクリート(H24.3改定)に伴う変更 (運搬時間の明確化) 条文変更後 条文変更前 第1編 3-6-4打設 1.一般事項 受注者は、コンクリートを速やかに運搬し 、直ちに打込み、十分に締固めなければな らない。練混ぜてから打ち終わるまでの時 間は、 原則として外気温が25℃を超える場 合で1.5時間、25℃以下の場合で2時間を 超えないものとする。これ以外で施工する 可能性がある場合は、監督職員と協議しな ければならない。なお、この時間中、コンク リートを日光、風雨等に対し保護しなけれ ばならない。 第1編 1-3-6-4打設 1.一般事項 受注者は、コンクリートを速やかに運搬し 、直ちに打込み、十分に締固めなければな らない。練混ぜてから打ち終わるまでの時 間は、原則として外気温が25℃を超える場 合で1.5時間、25℃以下の場合で2時間を超 えないものとし、かつコンクリートの運搬時 間(練り混ぜ開始から荷卸し地点に到着す るまでの時間)は1.5時間以内としなければ ならない。これ以外で施工する可能性があ る場合は、監督職員と協議しなければなら ない。 なお、コンクリートの練混ぜから打ち終わ るまでの時間中、コンクリートを日光、風雨 等から保護しなければならない。 214 (4)土木施工管理基準等の改定 ①出来形管理基準、 ②品質管理基準、 ③写真管理基準 についても同様に改定 【主な改定点】 ① 出来形管理基準:技術基準の改定に伴う変更 測定箇所略図の修正 等 ② 品質管理基準 :9つの技術基準の改定に伴う変更 表現の変更・見直し 等 ③ 写真管理基準 :現場実態にあわせ、デジタルカメラ撮影の仕様に特化 等 215 2.共通仕様書の利便性の向上 (1)条文表現の統一 ① 「下記」、「次」、「以下」の使い分けについて ⇒ 「下記」、「次」は、「以下」に統一する。 ② 殻運搬処理についての記載 ⇒ 「受注者は、殻運搬処理を行うにあたっては、運搬物が飛散しないように、適正な処置を行わなければな ら ない。」に統一 (2)表示方法の統一 条文の表示は、編章節条の表示へ変更し、図・表は「編番号」を頭につける。 例) 第1編 第2章 第3節 第4条 盛土補強工の場合 現状 2-3-4 盛土補強工 1.一般事項 表2-35・・・ 図2-8・・・ 改定案 1-2-3-4 盛土補強工 1.一般事項 表1-2-35 ・・・ 図1-2-8 ・・・ • 本文中で使用する英数字は「半角」表記を基標準とする。 (3)閲覧時の利便性の向上 ヘッダー位置 「第1編 共通編 第1章 総則」のヘッダー情報を中央上に記載 ページの付番等の工夫 編毎に付番する。 216 5-8 情報化施工の留意点 217 ■一般化する情報化施工技術の使用原則化 • 平成25年度からの使用原則化工事 •「情報化施工技術の使用原則化について」 (H25.3.15 国土交通省通達) •一般化する情報化施工技術は、一般化する範囲において特記仕様書に当該技術を 使用しなければならないことを明示する。 •ただし、受注者の責によらない場合には使用しないことを認める。 • ・対象とする工事(使用原則化工事)の全てで使用を原則化する。ただし、これ により難い場合、監督職員と協議の上、使用しないことを認める。 • ・対象としない工事においては、引き続き普及の推進を図り、普及状況等により 使用原則化工事の範囲を拡大する。 • ・使用原則化を開始してから5年(H25~29年度)を目途に、定着状況を踏まえ て、使用原則をしなくても使用されるときは、原則化対象から除外する。 使用を原則化する技術(一般化技術) TSによる出来形管理技術(土工) 使用原則の対象(使用原則化工事) 10,000m3以上の土工を含む「TSを用いた出来形管理要領 (土工編)」が適用できる工事 218 ■ 機械・機器調達に関する支援制度 税 制 中小建設業者に対する建設機械等の取得の際の税制優遇措置 中小企業投資促進税制 対象者 青色申告書を提出する中小企業者 (ほぼ、全業種対象) (ただし、物品賃貸業(リース・レンタル業は対象外) 内 容 ・機械及び装置(取得価格160万円以上)を取得 ・測定工具及び検査工具を取得※ ・試験又は測定機器(1台30万円以上かつ複数台計120万円以上)を取得※ 措 置 初年度取得価格の30%の特別償却または7%の税額控除 (7%の税額控除は資本金3千万円以下の法人のみ) 期 間 平成26年3月31日まで ※情報基盤強化税制(IT税制)はソフトウェア部分を統合した上で廃止 《試算例》 特別償却前の課税所得金額:800万円、機械取得価格:1,000万円の場合 【税額控除制度】 【特別償却制度】 項 目 特別償却有り 特別償却無し 効 項 目 果 ①特別償却前 課税所得 800万円 800万円 - ②特別償却額 300万円 0 300万円 ③課税所得 (①-②) 500万円 800万円 ▲300万円 ④法人税額 (③×18%) 90万円 144万円 ▲54万円 当該年度の法人税が 54万円 少なくなる ※ 将来の減価償却費の先取りであり、設備の耐用年数期間中の償却費 の合計は同じとなる。このため、翌期以降の償却費は少なくなる。 特別償却有り 特別償却無し 効 果 ①課税所得 800万円 800万円 - ②法人税額 (①×18%) 144万円 144万円 - ③税額控除額 29万円 - 29万円 115万円 144万円 ▲29万円 ④納付税額 (②-③) 当該年度の法人税が 29万円 少なくなる 219 ※ 法人税額の20%(144万円×20%≒29万円)を限度として、取得価格の7% (1,000万円×7%=70万円)が税額控除される。 219 情報化施工における要領等の改訂 平成24年3月に改訂 <改訂内容> それぞれの施工要領との整合を図り改訂を行った。 <各種要領> ・TSを用いた出来形管理要領(土工編)(平成24年3月) ・TSを用いた出来形管理の監督・検査要領(河川土工編) (平成24年3月) ・TSを用いた出来形管理の監督・検査要領(道路土工編) (平成24年3月) ・TSを用いた出来形管理要領(舗装工事編) (平成24年3月) ・TSを用いた出来形管理の監督・検査要領(舗装工事編) (平成24年3月) ・TS・GNSSを用いた盛土の締固め管理要領(平成24年3月) ・ICTバックホウによる情報化施工要領(案) (平成21年3月) 北陸地整HPに掲載 220 ■ 北陸地整 情報化施工Webサイト 情報化施工ガイド ・ 情報化施工の概要 ・ 情報化施工推進の対応方針 ・ 北陸の取組 ・ 関係要領 ・ 見学会・研修会案内 ・ 工事成績への加点 ・ 機械・機器調達に関する支援制度 ・ 問い合わせ先 ・ リンク などを掲載 http://www.hrr.mlit.go.jp/gijyutu/jyouhouka/index.htm 【問い合わせ先】 情報化施工に関するお問い合わせは、下記まで お願いします。 北陸情報化施工推進委員会 事務局 (北陸地方整備局 企画部 施工企画課内) 〒950-8801 新潟市中央区美咲町1-1-1 電話 025-280-8866(直通) FAX 025-280-8809 E-mail : [email protected] 221 221 工事事故の発生状況 について 平 成 24 年 (1月ー12月) 工事事故 北陸地方整備局 企画部 222 災害区分別の件数の推移 ・昨年は、事故件数96件。過去5年間でも最も少ない、事故発生件数である。 ・一方、トンネル爆発事故を含め死亡事故が3件発生し(3月、5月、10月)、死者数6名とな り、過去5年では、最悪の死者数となっている。 ・事故の内訳は、労働災害44件、公衆災害48件、交通事故等4件。 過去5年の事故発生件数と死亡事故件数 事故件数 250 (死者数) 死亡事故件数 (4人) (6人) 3 200 150 100 (1人) 1 150 17 (1人) 1 137 169 1 1 16 0 11 50 41 77 55 45 H20 H21 103 9 81 3 2 (1人) 76 78 3 4 96 4 48 -1 -2 -3 -4 53 44 H23 H24 0 -5 -6 H22 交通事故 公衆災害 労働災害 死亡事故件数 223 223 H23・H24の月別件数の比較 ・昨年の月別の事故発生状況は、7月~10月に事故が多く発生している。 (全発生件数の約5割がこの時期に発生している。) 対前年月別事故発生件数 事故発生件数 16 15 H23(全103件) H24(全96件) 14 12 10 8 15 11 9 9 8 6 6 4 9 7 5 4 2 4 12 13 14 10 8 7 6 8 9 5 4 1 0 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 224 事故分類別の発生割合の推移 ・平成22年・23年は、労働災害の割合が高い傾向が続いていた。 ・昨年は、公衆災害の割合が高く50%(48件)となっている。 事故分類別発生割合の推移 100% 90% 80% 11% (17件) 8% (11件) 70% 60% 50% 52% (78件) 59% (81件) 9% (16件) 45% (76件) 9% (9件) 40% (41件) 4% 交通事故 公衆災害 労働災害 (4件) 50% (48件) 40% 30% 20% 10% 37% (55件) 33% (45件) H20 H21 46% (77件) 51% (53件) H22 H23 46% (44件) 0% H24 225 労働災害の内訳 ・労働災害は、工具取り扱いの事故が8件と多く発生 ・その他は、熱中症・墜落・車両・建設機械による事故が発生。 H23・H24年の事故件数 (件) 交通事故 公衆災害 労働災害 120 100 80 9 41 4 48 労働災害の内訳 (全報告数44件) その他 (5件) 落石等 (2件) 飛来・落下(3 件) 熱中症 (7件) 60 取扱運搬 (4件) 40 20 53 44 0 H23(全体) H23(全体) 工具取扱い (8件) 転倒(4件) 墜落(6件) 車両・建設機 械(5件) 226 休業4日以上の事故発生状況 ・昨年の労働災害事故件数は、44件と一昨年に比べ減少しているが、休業4日以上事 故件数は、16件と昨年と同数である。 ・労働災害全体に占める休業4日以上の占める割合は、36%となっており、増加傾向に ある。 労働災害件数 休業4日以上件数 休業4日発生率 H20-H24の労働災害の推移(休業4日以上) (件) 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 30% 77 24% 22% 55 9% 5 H20 36% 53 45 44 11 H21 17 H22 16 H23 16 40% 35% 30% 25% 20% 15% 10% 5% 0% H24 227 労働災害の月別発生状況 ・昨年は、死亡事故が3件発生。発生月は、3月、5月、10月。 ・月別の発生件数では、7月・8月・9月の3ヶ月で全体の45%が発生した。 ・9月には、7件の労働災害のうち、5件の休業4日以上の事故が発生し、 重大事故が集中した。 8 7 7 4 7 5 1 3 3 2 1 1 0 0 1月 1 0 2月 1 0 3月 2 2 1 3 5 2 1 1 2 3 3 0 2 -1 1 -2 0 4月 5 6 5 4 死者数 (人) 4 6 6 2 労働災害件数 内休業4日以上件数 死亡者数 月別労働災害発生件数 44件発生 発生件数 0 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 -3 12月 228 公衆災害の内訳 ・昨年の公衆災害は、埋設物損傷が17件とトップとなっている。 ・埋設物損傷と車両損傷で全体の61%占める。 H23・H24年の事故件数 (件) 交通事故 公衆災害 労働災害 120 100 80 9 41 4 公衆災害の内訳 (全報告数48件) その他 (4件) 架空線損傷(6 件) 埋設物損傷(17 件) 48 60 地上物件損傷 (8件) 40 20 53 44 車両損傷 (13件) 0 H23(全体) H23(全体) H24(全体) 229 地下埋設物事故件数の推移 •昨年は、公衆災害事故が48件と昨年より、7件の増加となっている。 ・埋設物事故の発生割合も、過去5年でも最も高い35%となっている。 ・十分な確認・慎重な施工により、さらに埋設物損傷事故の減少が必要。 公衆災害に占める地下埋設物事故件数の推移) (件数) (占める率) 90 80 70 40% 78 76 76 35% 35% 28% 33% 60 30% 32% 30% 25% 48 50 41 22 23 13 17 10% 10 5% 0 0% H20 H21 H22 占める率 15% 25 20 地下埋設物 件数 20% 40 30 公衆災害件 数 H23 H24 230 熱中症の発生状況 ・昨年8月末で熱中症が14件(内事故対象外7件含む)発生。H22年に次いで多く発 生している。 過去の熱中症発生件数 (件数) 25 (気温) •22件 1 20 •14件 15 16 10 5 0 •8件 •4件 1 2 1 H20 •7件 5 2 1 H21 8 3 4 1 H22 4 H23 6 H24 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 9月 8月 7月 6月 8月平均気温(新 潟市) 8月平均気温(富 山市) 8月平均気温(金 沢市) 231 各ブロックの事故発生状況 ・各ブロックの事故の状況。下越地区30件、中越地区23件、 信越地区12件、西部地区31件 ブロック別の事故件数の推移 (件数) 66 70 56 50 53 48 40 25 30 53 43 30 35 27 22 17 20 31 23 14 18 20 13 12 H24 49 H23 60 10 下越 中越 信越 •下越:新潟市以東および福島県の事務所 中越:信濃川河川事務所以南の事務所 •信越:高田および長野県内の事務所 西部:富山・石川・岐阜にある事務所 H24 H23 H22 H21 H20 H22 H21 H20 H24 H23 H22 H21 H20 H24 H23 H22 H21 H20 0 西部 232 全国の建設死亡者と建設投資の推移 参考 ・平成元年から平成23年の建設業の死亡者数の推移は、平成2年の1075人から、平成 23年の342人とピーク時の1/3になっている。 ・全産業の死亡者数に占める建設業の割合は、40%~30%の間で推移しており、全産業に占める建設業の 死者の割合は、高い比率のまま推移している。 全国の建設死亡者数と割合および建設投資金額の推移 •84兆円 90 •1075人 1200 建設投資(兆円) 全産業に占める建設死亡者の割合 死亡者(建設業) 80 70 1000 800 •46兆円 50 600 40 (人) (兆円)・(%) 60 •33% 30 400 •342人 20 200 10 0 0 H1 H2 H3 H4 H5 ※資料:厚生労働省 労働災害統計より ※資料:国土交通省「建設投資見通し」より H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 233 平成23年 全国の死亡事故状況 参考 ・全産業に占める、建設業の死亡者数の割合は、33%で全産業の中でワースト1。 ・死亡事故の原因では、墜落・転落が45%(154人/342人)を占め、死者数の半数近くを占める。 H23年 業種別死者数の割合 H23年 死亡事故の発生原因別比率(342人) 転倒 2% その他 29% 建設業 33% 飛来・落下 4% その他 12% 墜落・転落 45% 激突され 6% 港湾 荷役業 1% 崩壊・倒壊 8% 鉱業, 1% 交通運 輸業 2% 林業 4% 陸上貨物 運送事業 13% •※資料:厚生労働省 労働災害統計より 製造業 18% はさまれ 8% 交通事故 15% 234 事例-1 埋設物損傷:「下水管路の損傷事故」 ●工事概要:道路改良工事 ●事故概要:集水桝設置にあたり、近接する下水管の試掘作業を小型BH (0.2㎥)(管路近傍では、人力作業の予定)掘削中、BHのツメ で下水管を損傷した。 ●事故原因:◆埋設深の誤認(1.8mの標記を2.0mと認識)実際は、1.6mの位置。 ◆埋設管管理者の立会を求めていなかった。 ●防止対策:◆管路管理者の立会の徹底。 ◆試掘・管路掘り出し作業は、人力作業による作業の徹底。 •管理者提示図面による管路位置 235 事例-2 架空線損傷:「雪捨て場でのBH作業による事故」 ●工事内容:自歩道工事 ●事故概要:工事箇所付近の待避路肩の民地側の雪をBHにて除雪作業を行ってい たところ、光ケーブルにBHのアームが接触し切断した。 ●事故原因:◆BHのオペレーターが、雪により基面が高くなっていることを認識 していなかった。 ●防止対策:◆架空線に目印をつけ、重機作業に合図者を配置。 ◆KY活動時に現地の確認をおこなうこと。 236 事例-3 車両損傷:「現道工事で一般車と接触事故」 ●工事内容:橋梁部舗装修繕工事 ●事故概要:橋面防水工事のため、舗装切削の切削屑集積作業中のTSが片側規制 中の一般車両通行帯に出たところ、一般車両と接触した。 ●事故原因:◆TSのオペレーターが、一般車両通行帯に出る際に、最後尾車両が 通過したと思い込み、左後方を確認せずに前進したため。 ●防止対策:◆作業方法を見直し、一般車通行帯に出ない作業形態とする。 ◆交通誘導位置を、工事用車両から見やすい位置とする。 •被災車両位置 •タイヤショベル位置 237 事例-4 車両損傷:「高さ制限箇所での車両接触事故」 ●工事内容:管理支援業務 ●事故概要:災害対策用の車両(ポンプ車・照明車)を、返却するために、走 行中、ポンプ車に追いつくために、近道をしようとして、高さ制 限2.5mの高さ制限バーに照明車を接触させ損傷した。 ●事故原因:◆ポンプ車に追いつくため、指示された経路から外れて走行した。 ◆前方高さ制限の認識不注意により接触。 ●防止対策:◆指定されたルートの通行厳守。 ◆先導車を含め、3者により運行監視することを徹底する。 238 事例-5 墜落:「側溝からの墜落事故」 ●工事概要:道路改良工事 ●事故概要:自由勾配側溝の設置作業において、側溝の据付高さの確認測量作業 中に側溝製品上でのスタッフを持ち後ろに下がったところ、側溝開 口部から約1.7m下の側溝底部に墜落し、左足を挫創。 ●事故原因:◆開口部等の危険箇所での作業において、後ろを確認せずに後退 した。 ◆雨具を着衣しており、視界不良・動きづらい状況であった。 ●防止対策:◆据付の高さ確認を、側溝上で行わない。 ◆側溝開口部等の墜落のおそれの有る箇所を合板等で蓋がけ。 •墜落 239 事例-6 転倒:「敷鉄板上での転倒事故」 ●工事内容:舗装工事 ●事故概要:工事施工のための工事用車両の交通誘導を行っていた誘導員が、 トイレから帰る際に、敷鉄板上で転倒し,右手親指を脱臼した。 ●事故原因:◆敷鉄板が濡れて、滑りやすくなっていた。 ◆約100m離れた、仮設トイレから現場に帰る際に急いで戻ろうと した。 ●防止対策:◆敷鉄板を滑りにくくする。 ◆誘導員が現場を離れるとき、一般車の誤侵入の無いよう、バリ ケードを設置し備える。 •転倒箇所(敷鉄板上) 240 事例-7 車両・建設機械:「BHと作業員の事故」 ●工事内容:舗装工事 ●事故概要:0.4㎥級BHと作業員及び合図者の3名で防草コンクリートの 基面整正作業中に、BHが右旋回した際に、作業半径内で作業 を行っていた作業員をバケットで転倒させた。 ●事故原因:◆重機の作業半径内で作業を行っていた。BHオペレータから 死角となる位置で作業を行っていた。 ◆重機合図者が配置場所を離れていた。 ●防止対策:◆機械の作業半径をカラーコーンで明示し立ち入り禁止とする。 ◆重機オペレータは、移動・旋回時に警笛を鳴らし周囲に注意 喚起を行う。 241 事例-8 車両・建設機械:「BHの転落による事故」 ●工事内容:道路付属物設置工事 ●事故概要:擁壁天端の昇降設備設置のため、擁壁天端の整地作業を小型BH (0.07㎥)で行っていたところ、集積してあった草でBHが横滑り し、BHとオペレーターが約2.5m下の歩道に転落し、負傷した。 ●事故原因:◆擁壁天端の作業場所が、道路側に傾斜していた。 ◆集積した草が天端に残っていた。 ●防止対策:◆重機作業まえの荒均し等の前処理を人力にて行う。 ◆危険箇所を把握しポール等で目印を置く。 242 事例-9 墜落:「梯子からの墜落事故」 ●工事概要:砂防堰堤工事 ●事故概要:防音壁(単管骨組にシート張り)のシートの連結作業を、梯子により 行っていた所、梯子がはずれ、とっさに作業員が単管パイプにしがみ ついたが、ずり下がりパイプクランプに太ももを挫創。 ●事故原因:◆一人で作業を行った(作業手順書では二人による作業) ◆安全帯の不使用(装着はしていたが、使用しなかった。) ●防止対策:◆梯子使用時は、二人で作業を行うこと。 ◆安全帯の使用の徹底。 •梯子が外れた 243 事例-10 取扱運搬等:「クレーンを使った解体作業中の事故」 ●工事内容:PC上部工事 ●事故概要:資材ヤードで、トラス鋼材解体をクレーンを使用し作業中に、部材を 引き離すため、部材を強く引いたところ、部材が外れその勢いで作業 員の左足に部材が当たり打撲を負った。 ●事故原因:◆部材引き離しのため、作業員が強く引きすぎた。 ◆次の部材受け入れのため、早く解体しようとした。 ●防止対策:◆押し出し側に立ち、工具(バール)を使用しゆっくり押し出す。 ◆作業工程が遅れた場合は、安全責任者および工事担当への報告を徹 底する。 244 事例-11 取扱運搬等:「仮設材撤去時のはさまれ事故」 ●工事内容:橋梁上部(PC)工事 ●事故概要:型枠材撤去時において、型枠材(形鋼2C-200)をチェーンブロ ックおよびレバーブロックにて移動作業中にレバーブロックと型枠材 との間に左手親指を挟み受傷した。 ●事故原因:◆チェーンが緩んだことから、型枠材の荷重がもり替わったと思い込 み、手を差し入れてしまった。 ◆吊り荷の安定性を良く確認せずに、レバーブロックを外そうとした ため。 ●防止対策:◆安全の確認の徹底と部材の監視人を設け複数の目で安定性を確認。 ◆作業手順の見直しにより、横取り・もり替え作業を無くした。 •はさまれ位置 245 事例-12 落石等:「法面上の石の剥落による事故」 ●工事内容:法面工事 ●事故概要:山腹工の法面上部にて法面作業中の作業員に1.5m上から直径20~ 30cmの石が落下し、除けようとした時についた左手に石が当たり 、指を骨折した。 ●事故原因:◆安定していると思っていたため、岩塊のゆるみを見落とした。 ◆被災者は、事故箇所での初めての作業であった。 ●防止対策:◆地山岩塊の亀裂や浮きを作業前に点検し、危険と思われる岩塊を ハンマーにて確認する。 ◆朝礼時に、危険箇所等の現場引継ぎをその都度職長が確実に行う。 •落石発生箇所 •断面図 •被災箇所 246 事例-13 工具取扱:「ウインチの固定金具破損に起因する」 ●工事内容:PC上部工事 ●事故概要:主桁コンクリート内にPC鋼材を挿入する、3tウインチの乱巻き 補正作業を行っていたところ、ウインチを固定していたアイボルト が破断しウインチが滑動し、作業員の右足先がウインチと橋面に挟 まれた。 ●事故原因:◆本来専用架台によりウインチを固定するところ、ウインチのつり 上げ用のアイボルト(ウインチ固定には強度不足)にレバーブロッ クで固定したため。 ◆作業員は、安全靴を履いていなかった。 ●防止対策:◆作業手順の変更の是非について、必ず報告すること及作業監督の 徹底。 ◆TBMで保護具等の着用を徹底する。 247 事例-14 飛来落下:「杭打ち作業での部材落下事故」 ●工事内容:道路改良工事 ●事故概要:鋼管杭(457.2mm)の接続のため、上杭をクレーンでつり下げて連結す る作業中に、一緒につり下げていたグラウト注入管(SGP40A)の最上 部が外れて落下し、(約10m)接続作業を行っていた作業員の右腕 を直撃した。 ●事故原因:◆グラウト注入管の締め込み不足により、つり下げ作業で緩んだ。 ◆注入管がつり金具から容易に抜ける構造であった。 ●防止対策:◆注入管の緊結と溶接を行ない、世話役が状態を記録する。 ◆つり金具の構造を見直し、落下しない構造とした。 248 もらい事故に関する事故防止対策の事例 (交通誘導員を対象としたアンケート調査より・H21年度業務委託成果から引用 ○交通誘導員がヒヤッとしたした内容 60 一般ドライバーの誘導無視 46 無謀・無知運転 27 運転手の脇見運転 14 誘導ミス 13 工事関係者の不安全行動 12 停止位置での急停止 11 作業環境 保安機材との接触 5 歩行者の不安全行動 5 凡 例 :一般ドライバーの問題 :誘導員の問題 :現場全体の問題 3 誘導の死角を走行 0 10 20 30 40 50 60 70 (件) ○事故防止対策の分類と具体策の例 掲示板の大型化 電光掲示板の多用 視認性の向上 気づかせる工夫 照明機能付き表示装置 高輝度LED付工事車両 体感により知らせる 人的災害抑制策 守る工夫 侵入防止策 電光式ガードマン 体感マットの設置 速度センサー連動警報器 交通誘導ロボットの配置 ドライバー保護用塩ビパイプ デルタクッションの設置 強制車両停止装置 249 249 もらい事故に関する事故防止対策の事例 事例-1 : 気づかせる工夫『掲示板の大型化』 事例-3 : 守る工夫『人的災害抑制策』 事例-2 : 気づかせる工夫『視認性の向上』 事例-4 : 守る工夫『進入防止策』 250 250 安全優良工事表彰制度について ◆目 的 建設工事における労働災害の防止にむけて、受注者による自主的な安全衛生管理体制 の整備と現場での安全対策の取り組みに対して、その安全管理が特に優秀であって他の 模範となる受注を「安全管理優良受注者」として表彰するものです。 ◆表彰実績 平成24年度 22社の表彰(対象受注者407社から) ◆選定条件 社内の安全管理体制、工事現場における日々の安全活動、安全教育の 充実、安全管 理活動の推進と安全衛生管理に対する貢献等が顕著であること ◆表彰によるインセンティブ 北陸地方整備局が発注する工事において、総合評価落札方式の評価項目として加算。 251 251 建設工事事故データベースへの登録を忘れずに 建設工事事故データベースへの登録(入力)を忘れずにお願いします。 請負者、発注者は必ずインターネットを利用して登録(入力)して下さい。 建設工事事故データベースは、各地方整備局、都道府県、政令指定都市、公団が発注した公共工事 のうち、一定規模以上の事故が発生した工事について、事故報告をインターネットを利用しデータベース に入力するものです。 データベースを「建設工事事故データベース」もしくは「SAS(Safety Analysis System)」と呼び、 管理業務はSASセンターが行っています。 登録(入力)は、SASセンターのホームページから URL http://sas.ejcm.or.jp/ •URL http://sas.hrr.mlit.go.jp ※「建設事故データベース」SASの入力については、本局企画部技術 管理課検査係(025-280-8880)まで問い合わせください。 252 その他(お願い事項) ・施工体制に関する全国一斉点検 実施(10~12月実施) →対象工事のみ 253
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