医薬品情報2015年 1月号

【2015年 1月号】
医 薬 品 情 報
2014年 12月 26日発行
1.採用医薬品〈12月薬事委員会における採用〉
2015年 1月 7日(水)より処方して下さい。
①レスピア静注・経口液 60mg/3mL-----------------------------------------------------------------------------------1
②バムスターS100--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------2
③リクシアナ錠30mg、60mg --------------------------------------------------------------------------------4
2.採用取消医薬品--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------6
①レルベア 100 エリプタ 14 吸入用、レルベア 200 エリプタ 14 吸入用
3.限定採用薬に関する医薬品情報の提供----------------------------------------------------------------------------6
4.医薬品添付文書の改訂(2014 年 12 月, DSU No.235) ----------------------------------------------9
5.医療安全情報(2014 年 12 月, No.97 )--------------------------------------------------------------------13
【肺炎球菌ワクチン製剤の選択間違い】
6.使用期限間近の医薬品リスト-----------------------------------------------------------------------------------------15
7.医薬品情報
高齢者への肺炎球菌ワクチン接種について-------------------------------------------16
問い合わせ先:薬剤部
医薬品情報管理室 内線2727
独立行政法人地域医療機能推進機構 九州病院
未熟児無呼吸発作治療剤
レスピア静注・経口液 60mg
薬価収載日
2014年9月
薬
810円/瓶
価
Respia Injection or oral solution 60mg
(ノーベルファーマ)
一
般
組
名
無水カフェイン
成
1 瓶中、無水カフェイン 30mg(カフェインクエン酸塩として 60mg)を含有する。
効能・効果
早産・低出生体重児における原発性無呼吸(未熟児無呼吸発作)
用法・用量
初回投与:
通常、カフェインクエン酸塩として 20mg/kg(本剤 1mL/kg)を 30 分か
けて静脈内投与する。
維持投与:
初回投与から 24 時間後以降に、通常、カフェインクエン酸塩として
5mg/kg(本剤 0.25mL/kg)を 1 日 1 回、10 分かけて静脈内投与、又は経
口投与する。なお、症状に応じて、10mg/kg(本剤 0.5mL/kg)まで増量
できる。
禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分又はメチルキサンチン系化合物に対し過敏症の既往歴のあ
る患児
2.壊死性腸炎又はその疑いのある患児〔壊死性腸炎が悪化又は発症する
おそれがある。〕
重要な基本的注意
1.本剤以外のメチルキサンチン系薬剤との同時投与を避けること。〔カフ
ェイン及び他のメチルキサンチン系薬剤の血中濃度を上昇させるおそれ
がある。〕
2.メチルキサンチン系薬剤から本剤の治療への切り替えにより、メチルキ
サンチン系薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがあるので注意すること。
3.外国で血中カフェイン濃度が 50mg/L を超えると重篤な副作用が発現したと
いう報告がある。副作用の発現が疑われる場合、慎重投与に該当する患者に
投与する場合等には、血中カフェイン濃度の測定を考慮すること。
重大な副作用
壊死性腸炎(2.3%): 本剤の投与により、壊死性腸炎が発現するおそれ
があるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、
適切な処置を行うこと。
副
作
同
効
用
薬
<添付文書参照>
アプニション静注 15mg、ネオフィリン注 250mg、ネオフィリン原末
1
X線造影剤
薬価収載日
バムスターS100
薬
価
1981年9月
540円/本
Bamstar S100g
(カイゲンファーマ)
一
組
般
名
硫酸バリウム(Barium Sulfate)
成
1 本(400mL)中、硫酸バリウム 400g を含有
効能・効果
用法・用量
消化管撮影
検査部位及び検査方法に応じ、本剤をそのまま又は本剤の適量に適量の水
を加えて適当な濃度とし、その適量を経口投与又は注腸する。
通常成人は下記量を標準とする。
検査部位
検査方法
硫酸バリウム濃度(w/v%)
食道
(経口)
胃・十二指腸
(経口)
充盈レリーフ二重造影
小腸
(経口)
大腸
(注腸)
用量(mL)
50~100
10~150
30~100
30~100
20~100
10~300
100~300
200~2000
禁忌(次の患者には投与しないこと)
1.消化管の穿孔又はその疑いのある患者
[消化管外(腹腔内等)に漏れることにより、バリウム腹膜炎等の重篤な症状を
引き起こすおそれがある。]
2.消化管に急性出血のある患者
[出血部位に穿孔を生ずるおそれがある。また、粘膜損傷部等より硫酸バリウ
ムが血管内に侵入するおそれがある。]
3.消化管の閉塞又はその疑いのある患者
[穿孔を生ずるおそれがある。]
4.全身衰弱の強い患者
5.硫酸バリウム製剤に対し、過敏症の既往歴のある患者
重要な基本的注意
1.他の医薬品に対し過敏症の既往歴のある患者、喘息、アトピー性皮膚炎等過
敏症反応を起こしやすい体質を有する患者では、ショック、アナフィラキシ
ーがあらわれるおそれがあるので、投与に際しては問診を行い、観察を十分
に行うこと。
2.消化管内に硫酸バリウムが停留することにより、まれに消化管穿孔、腸閉塞、
大腸潰瘍、大腸炎、憩室炎、バリウム虫垂炎等を引き起こすことが報告され
ており、特に高齢者においては、より重篤な転帰をたどることがあるので、
次の点に留意すること。
(1)患者の日常の排便状況に応じた下剤投与を行うこと。
(2)迅速に硫酸バリウムを排出する必要があるため、十分な水分の摂取を患者に
指導すること。
(3)患者に排便状況を確認させ、持続する排便困難、腹痛等の消化器症状があら
われた場合には、直ちに医療機関を受診するよう指導すること。
(4)腹痛等の消化器症状があらわれた場合には、腹部の診察や画像検査(単純X
2
線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと。
3.心臓に基礎疾患を有する患者、高齢者では、不整脈・心電図異常があらわれ
ることが報告されているので、観察に留意すること。
4.誤嚥により、呼吸困難、肺炎、肺肉芽腫の形成等を引き起こすおそれがある
ので、誤嚥を起こすおそれのある患者(高齢者、嚥下困難、喘息患者等)に
経口投与する際には注意すること。誤嚥した場合には、観察を十分に行い、
急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、胸部X線による両側性びまん性肺浸
潤陰影が認められた場合には、呼吸管理、循環管理等の適切な処置を行うこ
と。
重大な副作用
(頻度不明)
1. ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行
い、顔面蒼白、四肢冷感、血圧低下、チアノーゼ、意識消失、潮紅、蕁麻疹、
顔面浮腫、喉頭浮腫、呼吸困難等があらわれた場合には、適切な処置を行う
こと。
2. 消化管穿孔、腸閉塞、腹膜炎
消化管穿孔、腸閉塞、腹膜炎を起こすことがある。また、大腸潰瘍、大腸炎、
憩室炎、バリウム虫垂炎等から消化管穿孔に至るおそれもあるので、観察を
十分に行い、検査後、腹痛等の異常が認められた場合には、腹部の診察や画
像検査(単純X線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと。
副
作
同
効
用
薬
<添付文書参照>
エネマスター注腸散、バリテスターA240散
3
経口 FXa 阻害剤
薬価収載日
リクシアナ錠 30mg, 60mg
薬
LIXIANA TABLETS
価
2014年5月
748.1円/錠(30mg)
758.1円/錠(60mg)
(第一三共)
一
組
般
名
エドキサバン(Edoxaban)
成
1 錠中、エドキサバン 30mg, 60mg を含有
効能・効果/用法・用量
○非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制
通常、成人には、エドキサバンとして以下の用量を 1 日 1 回経口投与する。
体重 60kg 以下:30mg
体重 60kg 超:60mg なお、腎機能、併用薬に応じて 1 日 1 回 30mg に減量する。
○静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制
通常、成人には、エドキサバンとして以下の用量を 1 日 1 回経口投与する。
体重 60kg 以下:30mg
体重 60kg 超:60mg なお、腎機能、併用薬に応じて 1 日 1 回 30mg に減量する。
○下記の下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制
膝関節全置換術、股関節全置換術、股関節骨折手術
通常、成人には、エドキサバンとして 30mg を 1 日 1 回経口投与する。
警
告
1.本剤の投与により出血が発現し、重篤な出血の場合には、死亡に至るおそれがある。
本剤の使用にあたっては、出血の危険性を考慮し、本剤投与の適否を慎重に判断す
ること。本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されておらず、本剤
の抗凝固作用を中和する薬剤はないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値
のみならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。これらの徴候が認められ
た場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
2.脊椎・硬膜外麻酔あるいは腰椎穿刺等との併用により、穿刺部位に血腫が生じ、神経の
圧迫による麻痺があらわれるおそれがある。併用する場合には神経障害の徴候及び症状
について十分注意し、異常が認められた場合には直ちに適切な処置を行うこと。
禁忌(次の患者には投与しないこと)
〈全効能共通〉
(1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(2)出血している患者(頭蓋内出血、後腹膜出血又は他の重要器官における出血等)
[出血を助長するおそれがある。]
(3)急性細菌性心内膜炎の患者
[血栓剥離に伴う血栓塞栓様症状を呈するおそれがある。]
〈非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、静脈
血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制〉
(1)腎不全(クレアチニンクリアランス 15mL/min 未満)のある患者 [使用経験がない。
また、ベネフィットを上回る出血のリスクが生じるおそれがある。]
(2)凝血異常を伴う肝疾患の患者 [出血の危険性が増大するおそれがある。]
〈下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制〉
高度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス 30mL/min 未満)のある患者 [使用経験
が少ない。また、静脈血栓塞栓症発症抑制効果を上回る出血のリスクを生じるおそ
れがある。]
重要な基本的注意
1.出血等の副作用を生じることがあるので、必要に応じて血算(ヘモグロビン値及び
4
血小板数)及び便潜血検査等の臨床検査を実施することが望ましい。
2.本剤の使用にあたっては、観察を十分に行い、臨床的に問題となる出血又は出血
の増悪がみられた場合には投与を中止すること。また、症状に応じて、適切な処
置を行うこと。
3.患者には、鼻出血、皮下出血、歯肉出血、血尿、喀血、吐血及び血便等、異常な
出血の徴候が認められた場合、医師に連絡するよう指導すること。
4.患者の判断で本剤の服用を中止することのないよう十分な服薬指導をすること。
服用を忘れた場合は、一度に 2 回分を服用せず、直ちに本剤を 1 回分服用し、次
の服用まで 12 時間以上空けるよう、患者に指導すること。
5.アスピリン、クロピドグレル硫酸塩等の抗血小板剤との併用により、出血リスク
が増大するおそれがあるので、注意すること。これらの薬剤と本剤の併用につい
ては、治療上の有益性と危険性を考慮して慎重に判断すること。抗血小板剤 2 剤
との併用時には、出血リスクが特に増大するおそれがあるため、本剤との併用に
ついてはさらに慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場
合のみ、これらの薬剤と併用すること。
6.非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用により、出血リスクが増大するおそれがある
ので、注意すること。非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性
塞栓症の発症抑制及び静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及
び再発抑制に対し本剤を用いる場合は、これらの薬剤と本剤の併用については、治
療上の有益性と危険性を考慮して慎重に判断すること。
7.本剤と他の抗凝固剤との切り替えの際は、次の事項に留意すること。
(1)ワルファリンから本剤に切り替える場合は、ワルファリンの投与を中止した後、
PT-INR 等、血液凝固能検査を実施し、治療域の下限以下になったことを確認した
後、可及的速やかに本剤の投与を開始すること。
(2)未分画ヘパリンから本剤へ切り替える場合は、持続静注中止 4±1 時間後に本剤
の投与を開始すること。
(3)他の抗凝固剤(ワルファリン及び未分画ヘパリン以外)から本剤へ切り替える場合
は、次回の投与が予定される時間から本剤の投与を開始すること。[健康成人にリ
バーロキサバン又はアピキサバンを 3 日間投与後、本剤単回投与に切り替えたとき
のプロトロンビン時間(PT)、APTT 又は抗 FXa 活性への影響は、本剤反復投与 4 日
目と同程度であった。同様に、ダビガトランから本剤に切り替えたときの APTT は、
ダビガトラン反復投与 3 日目と同程度であった。]
(4)本剤からワルファリンに切り替える場合は、抗凝固作用が維持されるよう注意し、
PT-INR が治療域の下限を超えるまでは、本剤 30mg を投与している患者では 15mg
1 日 1 回とワルファリン、60mg を投与している患者では 30mg 1 日 1 回とワルファ
リンを併用投与すること。もしくは、本剤の投与終了後、PT-INR が治療域の下限
を超えるまでは、ワルファリンと非経口抗凝固剤(ヘパリン等)を併用投与するこ
と(「臨床成績」の項参照)。なお、本剤の投与終了後 24 時間を経過するまでは、
PT-INR はワルファリンの抗凝固作用を正確に反映しないため、PT-INR は本剤の次
回投与直前に測定する必要がある。
(5)本剤からワルファリン以外の他の抗凝固剤に切り替える場合は、本剤の投与を中止
し、次回の本剤投与が予定される時間に抗凝固剤の投与を開始すること。
8.本剤の投与中に手術や侵襲的処置を行う場合、本剤の投与後 24 時間以上経過した
後に行うことが望ましい。手術や侵襲的処置の開始を遅らせることができない場
合は、緊急性と出血リスクを評価すること。本剤の投与再開は、手術や侵襲的処
置後、患者の臨床状態に問題がなく出血がないことを確認してから、可及的速や
かに行うこと。なお、必要に応じて代替療法(ヘパリン等)の使用を考慮すること。
重大な副作用
出血:消化管出血(1.24%)、頭蓋内出血(0.35%)、眼内出血(0.18%)、創傷出血
(0.08%)、後腹膜出血(頻度不明)等の重大な出血があらゆる組織及び器官に生じ
ることがあり、死亡に至った症例も報告されている。本剤投与中は観察を十分に
行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
副
作
同
効
用
薬
<添付文書参照>
プラザキサカプセル 75mg, 110mg、イグザレルト錠 10mg, 15mg
エリキュース錠 2.5mg, 5mg、リクシアナ錠 15mg
5
2.採用取消医薬品
①レルベア 100 エリプタ 14 吸入用、レルベア 200 エリプタ 14 吸入用
[レルベアエリプタ 30 吸入用採用に伴い]
3.限定採用薬に関する医薬品情報の提供
12月新規の限定採用薬基本情報
1)<ボシュリフ錠 100mg>
1
一般名
ボスチニブ水和物
2
薬効分類名
抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼインヒビター
3
適応症
前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病
4
用法・用量
1 日 1 回 500 mg を食後経口投与
5
禁忌
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
6
重大な副作用
肝炎、肝機能障害、重度の下痢、骨髄抑制、体液貯留、ショック、アナフ
ィラキシー、心障害、感染症、出血、膵炎、間質性肺疾患、腎不全、肺高
血圧症、腫瘍崩壊症候群
7
使用部署(診療科)
外来(内科)
8
製薬会社
ファイザー
9
薬価
3,791 円/錠
2)<レミニール OD 錠 4mg>
1
一般名
ガランタミン臭化水素酸塩
2
薬効分類名
アルツハイマー型認知症治療剤
3
適応症
軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行
抑制
4
用法・用量
1 日 8~24mg を 2 回に分けて経口投与
5
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
6
重大な副作用
失神、徐脈、心ブロック、QT 延長、急性汎発性発疹性膿疱症、肝炎
7
使用部署(診療科)
入院(7南)
8
製薬会社
ヤンセンファーマ
9
薬価
107.30 円/錠
6
3)<アグリリンカプセル 0.5mg>
1
一般名
アナグレリド塩酸塩水和物カプセル
2
薬効分類名
本態性血小板血症治療剤
3
適応症
本態性血小板血症
4
用法・用量
1 回 0.5~2.5mg を 1 日 2~4回経口投与
5
禁忌
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2. 重度の肝機能障害のある患者
6
重大な副作用
心障害、QT 間隔延長、心室性不整脈、間質性肺疾患、出血、血栓塞
栓症、貧血、血小板減少、白血球減少、ヘモグロビン減少、リンパ球減
少、好中球減少
7
使用部署(診療科)
入院・外来(内科)
8
製薬会社
シャイアー・ジャパン
9
薬価
774.40 円/カプセル
4)<ジーラスタ皮下注 3.6mg>
1
一般名
ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)
2
薬効分類名
持続型 G-CSF 製剤
3
適応症
がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制
4
用法・用量
がん化学療法剤投与終了後の翌日以降、
3.6mg を化学療法 1 サイクルあたり 1 回皮下投与
5
禁忌
1. 本剤の成分又は他の顆粒球コ ロニー形成刺激因子製剤に過敏症
の患者
2. 骨髄中の芽球が十分減少していない骨髄性白血病の患者及び末
梢血液中に骨髄芽球の認められる骨髄性白血病の患者
6
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー、間質性肺疾患、急性呼吸窮迫症候群、芽球
の増加、脾腫・脾破裂、毛細血管漏出症候群、Sweet 症候群、皮膚血管
炎
7
使用部署(診療科)
入院・外来(内科)
8
製薬会社
協和発酵キリン
9
薬価
106,660 円/筒
7
5)<アリクストラ皮下注 5mg>
1
一般名
フォンダパリヌクスナトリウム
2
薬効分類名
合成 Xa 阻害剤
3
適応症
急性肺血栓塞栓症及び急性深部静脈血栓症の治療
4
用法・用量
体重 50kg 未満:5mg、体重 50~100kg:7.5mg、体重 100kg 超:10mg を
1 日 1 回皮下投与
5
禁忌
1. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
2. 出血している患者(後腹膜出血、頭蓋内出血、脊椎内出血、あるい
は他の重要器官における出血等
3. 急性細菌性心内膜炎の患者
4. 重度の腎障害(クレアチニンクリアランス 30mL/min 未満)のある患者
6
重大な副作用
出血、肝機能障害、黄疸、肝機能障害、黄疸
7
使用部署(診療科)
入院(5北)
8
製薬会社
グラクソ・スミスクライン
9
薬価
3,477 円/筒
6)<ジェブタナ点滴静注 60mg>
1
一般名
カバジタキセル アセトン付加物
2
薬効分類名
抗悪性腫瘍剤
3
適応症
前立腺癌
4
用法・用量
プレドニゾロンとの併用において、1日1回、25mg/m2 を1時間かけて3週
間間隔で点滴静注
5
禁忌
1.
2.
3.
4.
5.
重篤な骨髄抑制のある患者
感染症を合併している患者
発熱を有し、感染症の疑われる患者
肝機能障害を有する患者
本剤又はポリソルベート 80 含有製剤に対し重篤な過敏症の既往歴
のある患者
6
重大な副作用
骨髄抑制、腎不全、消化管出血、消化管穿孔、イレウス、重篤な腸炎、
重篤な下痢、感染症、不整脈、心不全、アナフィラキシーショック、末梢
神経障害、肝不全、肝機能障害、播種性血管内凝固症候群(DIC)、急
性膵炎、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、心タンポナー
デ、浮腫、体液貯留、心筋梗塞、静脈血栓塞栓症、間質性肺疾患
7
使用部署(診療科)
入院・外来(泌尿器科)
8
製薬会社
サノフィ
9
薬価
593,069 円/筒
8
4.医薬品添付文書の改訂
(DSU No.235 より)
★:警告、◎:投与禁忌、併用禁忌、○:重要な基本的注意、重大な副作用
1)エクア錠(ノバルティスファーマ)
○:重要な基本的注意(追記)
本剤と GLP-1 受容体作動薬はいずれも GLP-1 受容体を介した血糖降下作用を有している。
両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。
2)オレンシア点滴静注用【限定】(ブリストル・マイヤーズ=小野薬品)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
本剤を含む免疫系に影響を及ぼす薬剤において、感染症及び悪性腫瘍に対する宿主の感
染防御機構やワクチン接種に対する応答に影響を及ぼす可能性があるので、下記の点に
注意すること。
感染症:抗リウマチ生物製剤によるB型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。本
剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。B型肝炎ウイルスキャリア
の患者又は既往感染者(HBs 抗原陰性、かつ HBc 抗体又は HBs 抗体陽性)に本剤を投与す
る場合は、患者の臨床症状と臨床検査値の観察を十分に行い、B型肝炎の再燃の徴候に
注意すること。なお、臨床試験では、ウイルス肝炎のスクリーニング検査で陽性であっ
た患者は試験対象から除外された。
3)オングリザ錠【限定】(協和発酵キリン)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
本剤と GLP-1 受容体作動薬はいずれも GLP-1 受容体を介した血糖降下作用を有している。
両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。
4)クラリチン錠・レディタブ錠(MSD=塩野義製薬)
○:重大な副作用(下線部改訂)
ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、
チアノーゼ、呼吸困難、血圧低下、血管浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適
切な処置を行うこと。
5)コートリル錠(ファイザー)、プレドニゾロン錠・散「タケダ」(武田薬品)、水溶性プ
レドニン、メドロール錠【限定】(ファイザー)、リンデロン錠・注(塩野義製薬)
○:重要な基本的注意(追記)
強皮症患者における強皮症腎クリーゼの発現率は、副腎皮質ホルモン剤の投与により増
加するとの報告がある。本剤を強皮症患者に投与する場合は、血圧及び腎機能を慎重に
モニターし、強皮症腎クリーゼの徴候や症状の出現に注意すること。また、異常が認め
られた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6)ジャヌビア錠(MSD)
○:重要な基本的注意(追記)
本剤と GLP-1 受容体作動薬はいずれも GLP-1 受容体を介した血糖降下作用を有している。
両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。
9
7)シュアポスト錠【限定】(大日本住友製薬)
○:重要な基本的注意(追記)
本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明す
ること。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあ
る。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。
〔「慎重投与」、「相互作用」、「重大な副作用」の項参照〕
本剤の適用においては、糖尿病治療の基本である食事療法・運動療法を十分に行ったう
えで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
本剤を投与する際は、空腹時血糖が 126mg/dL 以上、又は食後血糖1時間値又は2時間値
が 200mg/dL 以上を示す場合に限る。
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
・低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者
に投与するときには注意すること。低血糖症状(めまい・ふらつき、ふるえ、空腹感、
冷汗、意識消失等)が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻
害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認め
られた場合には、α-グルコシダーゼ阻害剤が二糖類の消化・吸収を遅延するので、ショ
糖ではなくブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。
・本剤は、他の速効型インスリン分泌促進剤に比べて作用持続時間が長いため、投与後
数時間は低血糖を起こすことがある。〔「臨床成績」、「薬効薬理」の項参照〕また、
他の速効型インスリン分泌促進剤に比べて低血糖の発現頻度が高かったので注意するこ
と。
・本剤とインスリン製剤又は GLP-1 受容体作動薬との併用における有効性及び安全性は
検討されていない。
○:重大な副作用(下線部改訂)
心筋梗塞:外国において心筋梗塞の発症が報告されているので、投与に際しては観察を
十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。〔「そ
の他の注意」の項参照〕
8)ゾビラックス錠(グラクソ・スミスクライン)、アシクロビン点滴静注(日医工=日本ケ
ミファ)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
本剤の曝露量が増加した場合には、精神神経症状や腎機能障害が発現する危険性が高い。
腎障害のある患者又は腎機能が低下している患者、高齢者においては、本剤の投与間隔
を調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、一般に精神神経症状
は本剤の投与中止により回復する。(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「過
量投与」の項参照)
9)ソブリアードカプセル(ヤンセンファーマ)
★:警告(追記)
本剤投与により血中ビリルビン値が著しく上昇し、肝機能障害、腎機能障害等を発現し、
死亡に至った症例が報告されているので、次の事項に注意すること。
(1)本剤投与中は定期的に血中ビリルビン値を測定すること。
(2) 血中ビリルビン値の持続的な上昇等の異常が認められた場合には投与を中止し、適
切な処置を行うこと。
10
(3) 本剤投与中止後も血中ビリルビン値が上昇することがあるので、患者の状態を注意
深く観察すること。
(4) 患者に対し、本剤投与後に眼球・皮膚の黄染、褐色尿、全身倦怠感等がみられた場
合は、直ちに受診するよう指導すること。
○:重大な副作用(追記)
・高ビリルビン血症:血中ビリルビン値が著しく上昇することがあり、肝機能障害、腎機
能障害等を発現して死亡に至った症例が報告されているので、本剤投与中は定期的に血
中ビリルビン値を測定し、患者の状態を注意深く観察すること。異常が認められた場合
には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
・肝機能障害:AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP 等の上昇を伴う肝機能障害があ
らわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、
適切な処置を行うこと。
10)トスフロ点眼液(日東メディック)
○:重大な副作用(下線部改訂)
ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観
察を十分に行い、紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合
には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11)ドネペジ塩酸塩OD錠「トーワ(東和薬品)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
定期的に認知機能検査を行う等患者の状態を確認し、本剤投与で効果が認められない場合、
漫然と投与しないこと。
12)デカドロン錠・エリキシル(日医工)、デキサート注射液(富士製薬工業)
○:重要な基本的注意(追記)
強皮症患者における強皮症腎クリーゼの発現率は、副腎皮質ホルモン剤の投与により増
加するとの報告がある。本剤を強皮症患者に投与する場合は、血圧及び腎機能を慎重に
モニターし、強皮症腎クリーゼの徴候や症状の出現に注意すること。また、異常が認め
られた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
13)バラシクロビル錠・顆粒「日医工」(日医工)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
各効能・効果に対し設定された用法・用量で投与した場合、本剤投与時のアシクロビル曝
露は、アシクロビル経口製剤投与時よりも高いことから、副作用の発現に留意すること
(「重要な基本的注意」の項参照)。
14)フルマゼニル静注液「マイラン」 (富士薬品=ファイザー)
○:重大な副作用(下線部改訂)
ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので
観察を十分に行い、蕁麻疹、顔面蒼白、血圧低下、呼吸困難、嘔気等の症状があらわれた
場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。」
15)ミレーナ (バイエル薬品)
○:重要な基本的注意(追記)
11
器質的疾患を伴う月経困難症患者に対する本剤の使用にあたっては、器質的疾患の増悪
の有無を確認するため、不正性器出血の発現に注意し、定期的に内診及び超音波検査等
による診察を行うこと。本剤装着中に腫瘤が増大するなど器質的疾患の増悪が認められ
る場合や、臨床症状の改善がみられない場合は、他の治療法も勘案したうえで装着継続
の判断を行うこと。特に、子宮内膜症性卵巣嚢胞(卵巣チョコレート嚢胞)は、頻度は
低いものの自然経過において悪性化を示唆する報告があるので、画像診断や腫瘍マーカ
ー等の検査も行うこと。
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
装着・除去に関しては次のような点に注意すること。装着後の管理:位置の確認
定期検診時に本剤の位置を確認すること。また、除去糸が見つからない場合は穿孔もし
くは脱出の可能性も考えられるので、本剤の位置を確認すること。本剤の位置は超音波
検査によって確認できるが、妊娠していないことが確認されれば単純レントゲン撮影も
可能である。
16)ミダゾラム注「サンド」 (サンド=富士製薬工業)
◎:投与禁忌(下線部改訂)
HIV プロテアーゼ阻害剤(リトナビルを含有する薬剤、サキナビル、インジナビル、ネル
フィナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビル)、エファビレンツ及びコ
ビシスタットを含有する薬剤を投与中の患者。
◎:併用禁忌(下線部改訂)
「HIV プロテアーゼ阻害剤(リトナビルを含有する薬剤、サキナビル、インジナビル、ネ
ルフィナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビル)、エファビレンツ、コ
ビシスタットを含有する薬剤〔臨床症状・措置方法:過度の鎮静や呼吸抑制を起こすおそ
れがある。
17)メスチノン錠 (共和薬品工業)
○:重要な基本的注意(下線部改訂)
重症筋無力症患者では、症状の重篤かつ急速な悪化をみる場合がある(クリーゼ)。クリ
ーゼには抗コリンエステラーゼ剤不足による筋無力性のクリーゼ(症状:呼吸困難、唾液
排出困難、チアノーゼ、全身の脱力等)と同剤過剰によるコリン作動性クリーゼ(症状:
腹痛、下痢、発汗、流涎、縮瞳、線維性攣縮、徐脈等)とがある。
○:重大な副作用(下線部改訂)
コリン作動性クリーゼ:本剤の過剰投与によりニコチン様作用として呼吸筋麻痺、線維性
攣縮が、ムスカリン様作用として腹痛、下痢、発汗、流涎、縮瞳、徐脈等があらわれるこ
とがある。このような場合には、直ちに投与を中止し、アトロピン硫酸塩水和物 1~2mg
を静注する。また、必要に応じて陽圧人工呼吸、気管切開等により気道を確保し、症状改
善がみられるまで慎重に観察する。
18)レミニール錠・OD錠(ヤンセンファーマ=武田薬品)
○:重大な副作用(追記)
急性汎発性発疹性膿疱症:急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので、観察を
十分に行い、発熱、紅斑、多数の小膿疱等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処
置を行うこと。
12
5.医療安全情報
医療安全情報(No.97
2014 年 12 月)【肺炎球菌ワクチン製剤の選択間違い】が、日本医療機
能評価機構より、出されました。同情報は、オーダ端末にログイン後、
[医薬品情報]>フォルダ[緊急安全性情報ほか]に格納していますので、ご覧下さい。
13
14
6.使用期限間近の医薬品リスト(2015 年 1 月現在)
年
月
1
2015
2
3
医薬品名
個数
ナゼアOD錠0.1mg
セパゾン錠2mg
グルファスト錠5mg
ワーファリン錠5mg
ヘパンED配合内用剤
ドボネックス軟膏50μg/g
ロナセン錠4mg
コントール散
アミサリン注100mg
ヴェノグロブリン2.5g
ガンマグロブリン筋注450mg
乾燥弱毒生風しんワクチン
乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン
ニューモバックスNP
スキサメトニウム注100
ベプシド25
ヘプセラ錠10
ヴェノグロブリン2.5g
乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン
レベミル注300フレックスペン
ジゴシン注0.25mg
セファランチン注10mg
メルカゾール注10mg
マブリン散1%
乳酸カルシウム
ベンザリン細粒
エクセグラン散20%
ミニリンメルトOD錠120μg
ネオメドロールEE軟膏
パルミコート200タービュヘイラー
シュアポスト錠0.25mg
ツルバダ配合錠
ジアゾキシドカプセル25mg
サイトテック錠200mg
アデホス-Lコーワ注10mg
レベミル注300フレックスペン
ソル・コーテフ注500mg
乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン
ミールビック
10
24
24
48
42
1
64
0.5
23
1
1
2
1
9
2
23
30
1
2
1
1
11
2
0.2
0.5
0.5
0.7
20
2
1
65
30
88
360
1
1
2
5
11
処方可能な薬剤がございましたらご協力お願いいたします。
15
薬価
1,317
5
30.9
9.9
92
138
147.8
4,330
92
24,303
520
2,830
2,830
4,737
109
821
1,288
24,303
2,830
2,601
92
168
109
3130
1886
1810
6070
202.7
158
2,198
33.4
3,863
259
36
61
2,601
1,337
2,830
6,050
在庫金額
13,172
137
742
475
3,864
138
9,459
2,165
2,116
24,303
520
5,660
2,830
42,633
218
18,885
38,637
24,303
5,660
2,601
92
1,848
218
626
943
905
4,249
4,054
316
2,198
2,171
115,908
22,792
12,960
61
2,601
2,674
14,150
66,550
月平均
使用量
2.5錠
56.9錠
11.5錠
3.3錠
97.1包
0本
2.4錠
0g
2管
0瓶
0瓶
0瓶
3.2瓶
4.7瓶
0瓶
0カプセル
0錠
0瓶
4.5瓶
0本
0管
1管
1.4管
0g
10.2g
0g
3.4g
2錠
0.8本
0本
4.2錠
0錠
0錠
26錠
25管
0本
2瓶
4.5瓶
13瓶
7.医薬品情報
高齢者への肺炎球菌ワクチン接種について
高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンは従来“ニューモバックスⓇ NP”のみでしたが、2014
年 6 月より“プレベナー13Ⓡ ”にも適応が追加されました。また、2014 年 10 月より定期予
防接種が始まりました。今回は、高齢者用肺炎球菌ワクチン“ニューモバックスⓇ NP”と“
プレベナー13Ⓡ ”の違いについてまとめました。
1.ニューモバックスⓇ NP とプレベナー13Ⓡ の比較
名称
販売会社
肺炎球菌
血清型
製剤学的
特徴
ニューモバックスⓇ NP
MSD
23 価ポリサッカライドワクチン(PPV23)
(1、2、3、4、5、6B、7F、8、9N、
プレベナー13Ⓡ 水性懸濁注
ファイザー
13 価結合型ワクチン(PCV13)
(ジフテリア毒素結合体)
9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、
(1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、
18C、19A、19F、20、22F、23F、33F)
14、18C、19A、19F、23F)
23 種の肺炎球菌の莢膜多糖を混合し
たワクチン
ジフテリア毒素蛋白と結合させること
で、乳幼児や小児に対しても良好に
免疫を誘導する
2 歳以上で肺炎球菌による重篤疾患
に罹患する危険が高い次のような個
人及び患者
(1) 脾摘患者における肺炎球菌による
感染症の発症予防
(2) 肺炎球菌による感染症の予防
1) 鎌状赤血球疾患、あるいはその
他の原因で脾機能不全である患者
2) 心・呼吸器の慢性疾患、腎不
全、肝機能障害、糖尿病、慢性髄液
漏等の基礎疾患のある患者
3) 高齢者
4) 免疫抑制作用を有する治療が予
定されている者で治療開始まで少な
くとも 14 日以上の余裕のある患者
1.高齢者:肺炎球菌による感染症の
1 回 0.5mL を筋肉内又は皮下に注射
1 回 0.5mL を筋肉内に注射
定期接種
接種にかか
る費用
※北九州市
(自費は当
院)の場合
対象(公費助成)
・定期接種対象者:4,300 円
※65 歳以上で年度毎の対象年齢
の高齢者(平成 26 年~平成 30
年までに 1 人 1 回)または 60 歳
以上で基礎疾患を有する患者
・上記以外:8,300 円(自費)
対象外
再接種可否
初回接種から 5 年以降に再接種可
現時点に於いて再投与の必要性に関
適応
高齢者への
投与方法
予防
2. 小児:肺炎球菌による侵襲性感
染症の予防
8,300 円(自費)
するエビデンスはない
16
2.インフルエンザワクチンとの接種間隔について
添付文書において、肺炎球菌ワクチンと他のワクチンの接種間隔については、「生ワクチ ン
の接種を受けた者は、通常、27 日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、
通常、6 日以上間隔を置いて本剤を接種すること。ただし、医師が必要と認めた場合に
は、同時に接種することができる」また「同時接種する場合は、それぞれ単独接種するこ
とができる旨の説明を行うこと。特に、被接種者が重篤な基礎疾患に罹患している場合
は、単独接種も考慮しつつ、被接種者の状態を確認して慎重に接種すること。」とされて
います。したがって、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種間隔は、患者様
との話し合いのうえ同時接種または 6 日以上の間隔をおいて投与することとなります。ど
ちらを先に投与するかは、インフルエンザの流行時期を考慮した上で、優先度の高いワク
チンを先に投与します。
3.ニューモバックスⓇ NP とプレベナー13Ⓡ の併用について
肺炎球菌ワクチンを過去に接種したことがある場合でも、定期接種としてニューモバック
スⓇ NP を投与することは可能です。
過去に接種したワクチンがニューモバックスⓇ NP である場合、5 年以内に再接種すると注
射部位の疼痛、紅斑、硬結等の副反応の頻度が高いため、5 年目以降であれば再接種する
ことが可能とされています。
過去に接種したワクチンがプレベナー13Ⓡ である場合の接種間隔について、日本において
具体的な指針はありませんが、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では以下のように推
奨されています。
≪米国 CDC:65 歳以上の成人における肺炎球菌ワクチンの推奨接種間隔≫
■肺炎球菌ワクチンの接種歴がない場合
プレベナー13 ⇒(6~12 か月 ※最低 8 週間)⇒ ニューモバックス NP
■過去にニューモバックス接種歴がありプレベナー13 を接種する場合
ニューモバックス NP ⇒(1 年以上)⇒ プレベナー13
■過去にニューモバックス接種歴があり再度ニューモバックスを接種する場合
ニューモバックス NP ⇒(5 年目以降)⇒ ニューモバックス NP
参考資料
1)添付文書
2)2014 年度版予防接種に関するQ&A集
3)厚生労働省ホームページ
4)米国 CDC, Morbidity and Mortality Weekly Report; September 19, 2014 / 63(37);822
-825
(2014 年 12 月作成)
17