一般社団法人 青梅労働基準協会 第 136 号 第136号 平成27年 1 月 1 日発行 西多摩百景写真展入選 タイトル;ドラマチックな朝 撮影者:羽村市 矢板 司 様 撮影場所:羽村丘陵 〔目 次〕 1. 「年頭ご挨拶」 (一般社団法人青梅労働基準協会 会長 中根 洋一) ・・・・・・ 2 2. 「年頭ご挨拶」 (青梅労働基準監督署 署長 古賀 睦之) ・・・・・・・・・・・ 3 3.第16回西多摩地区安全衛生大会開催される ・・・・・・・・・・・・・・・・ 4~5 4.平成26年度安全衛生表彰受賞者名簿 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 5.行政からのお知らせ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7~11 ・健康診断を受診しましょう。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7~8 ・凍結・降雪による転倒災害を防止しよう! ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9~10 ・有機溶剤等使用時の注意事項の掲示の内容が一部変わりました。・・・・・・・・ 11 6.基準協会からのお知らせ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12~16 ・法定有資格者を計画的に養成しましょう ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12~13 ・常任理事会・専門部会だより、講習会の実施状況 ・・・・・・・・・・・・・・ 14 ・講習会等のお知らせ⑴ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 ・講習会等のお知らせ⑵ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 ・新入会員のご紹介 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 ・第135号の訂正について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 ・編集後記 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 -1- 一般社団法人 青梅労働基準協会 第136号 年頭ご挨拶 一般社団法人 青梅労働基準協会 会 長 中 根 洋 一 新年あけましておめでとうございます。 新春を迎え、会員各社の皆様には、益々ご清栄のことと心よりお慶び申し上げます。 旧年中は、当協会の事業運営に対し、会員の皆様並びに青梅労働基準監督署、関係諸団体 の皆様のご理解とご協力を賜りましたこと、厚く御礼を申し上げます。 昨年を振り返ってみますと、世相を表す漢字に「税」が選ばれるなど,景気回復への関 心と期待が特に大きな一年であったと言えそうです。また,原油安が世界を揺さぶる中, 急速な円安による材料費高騰,他方で,日本を訪れる外国人観光客数が過去最高となるなど, 我々を取り巻く環境は刻々と変化しています。‘人財’という面においても,有効求人倍率 が高水準にある一方で,高齢化率が25%を超えるなど,働き手の数の確保と一人一人の ‘意欲’そして‘能力’の向上が,この変化に対応し,さらに成長をしていくために,益々重要 なことと感じております。 このような状況の下、東京労働局管内における労働災害の発生状況につきましては、一 昨年の減少から昨年は増加に転じました。仕事が増える中でベテラン層の減少と新人・経 験の浅い方の増加が一つの要因とも言われています。また,労働衛生面においても、健康 診断での有所見率が一進一退の状況です。こうした中、我々の活動は、法令遵守はもとよ り、 リスクアセスメントに代表される労働安全衛生活動の計画的な推進、ハラスメント対策, メンタルヘルス対策,過重労働対策の推進など、ひとつひとつ地道に取り組み、労働安全 衛生水準の向上を図っていかなければならないと考えます。また,各事業場主体の組織的 な予防活動とともに, 同じ課題な抱える事業所相互の交流などが有益ではないかと思います。 当協会としましても、会員皆様からのご意見を頂戴しながら取り組んで参ります。どう ぞ、今年もご指導・ご協力のほど宜しくお願いします。 最後になりましたが、会員の皆様・ご家族の皆様のご健勝と事業の益々のご発展を祈念 申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。 -2- 一般社団法人 青梅労働基準協会 第136号 年頭ご挨拶 青梅労働基準監督署 署 長 古 賀 睦 之 平成27年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。 一般社団法人青梅労働基準協会並びに会員の皆さまには、平素より労働基準行政の推進 につきまして、格別のご理解、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、我が国の経済は、一部を除き、先行きについて不確実性が高い状況であると言わ れております。 このような状況にあって、当署では「誰もが能力を発揮できる安心な東京へ」をスロー ガンに、安心で希望が持てる職場を目指し、労働条件確保改善、労働災害防止に取り組ん で参りました。 しかしながら、平成26年の当署管内の状況は、賃金不払い、解雇等の申告件数は減少 しましたが、労働条件を巡る相談件数は高水準で推移し、労働災害も昨年に比べ増加とい う結果になりました。 当署といたしましては、平成27年も引き続き長時間労働の抑制、賃金不払い残業の解 消、 過重労働による健康障害の防止やメンタルヘルス対策、最低賃金の周知と履行確保、 「S afeWorkTOKYO」をキャッチフレーズにリスクアセスメントの手法を取り入れ た労働災害防止、労働災害で被災された労働者の方やそのご遺族に対する迅速かつ適正な 労災補償の実施などを最重点事項として着実な行政展開に努めるとともに、懇切、丁寧な 行政サービスの推進に取り組んで参ります。どうか当署の行政運営につきまして、本年も 一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 貴協会とも関係の深い東京労働基準協会連合会の会報「東基連」に「休憩室」というコ ラムがあります。ある号のそのコラムに「ブルーベリーの郷から」と題するエッセイが掲 載されました。内容は、学生時代に友人と奥只見地方を旅した筆者が、ただ一本だけで満 開に咲き誇る山桜の大樹と出会い、ただ一人で咲き続けてきた桜の潔さに深く感じ、その時、 友人の発した「こんなふうに生きていきたいね」との言葉を、長い年月が経った後、思い 起こし、自分の生き方はどうであったろうかと振り返るものです。筆者は、このように語 ります。 「人生の折り返し地点を過ぎたであろう私は、あの桜の樹に似た来し方を送って 来たであろうか。誰かに見て貰う為でもなく、誰かに褒めて貰うためでもなく」と。 私も人生の折り返し地点を過ぎた一人ですが、この一年の出発に当たり、「何のために 働くのか」と、改めて自身に問いかけ歩み始めたいと思っております。 末筆となりましたが、貴協会の益々のご発展と会員の皆さまのご健勝、ご繁栄を心から 祈念申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。 -3- 一般社団法人 青梅労働基準協会 第136号 第16回西多摩地区安全衛生大会開催される 第16回西多摩地区安全衛生大会は、青梅労働基準監督署、一般社団法人青梅労働基準 協会、建設業労働災害防止協会東京支部西多摩分会、青梅地区プレス安全協議会、青梅福 生地区安全衛生研究会の共催により、12月3日 (水) 午後1時30分から羽村市生涯学習 センター「ゆとろぎ」小ホールにおいて 98社、180名が参加し盛大に開催されました。 ★ 式 典 開会に先立ち、労働災害で殉職されました方々ご冥福をお祈りし、全員で1分間の黙祷を捧 げました。 開会の挨拶は、建設業労働災害防止協会東京支部西多摩分会長:榎森厚志、主催者を代表し て、 本大会会長を務めた一般社団法人青梅労働基準協会長:中根洋一、 青梅労働基準監督署長: 古賀睦之に挨拶を頂き、ご来賓挨拶として、青梅公共職業安定所長:原澤芳信様、公益社団法 人東京労働基準協会連合会専務理事:岩田俊勝様にご祝辞を頂きました。 その後、主催者の紹介後、安全衛生に関する青梅労働基準監督署長賞、一般社団法人青梅労 働基準協会長賞の表彰式が行われました。 ※ 受賞者名簿は、本会報の6ページに掲載させて頂きました。 開会の挨拶 榎森建災防分会長 主催者挨拶 中根大会会長 主催者挨拶 古賀監督署長 会場風景 来賓挨拶 職安原澤所長 東基連岩田専務理事 表彰式風景 ★ 安全衛生事例発表 今年度は、日頃から積極的に安全衛生活動を推進されてい る事業場とし「株式会社マブチ 関東物流事業部 羽村事業所」 の所長:福田和男様から「わが社の安全衛生管理活動」と題 して、日常の安全衛生活動事例のご発表を頂きました。 「株式会社マブチ 関東物流事業部 羽村事業所」は平成 26年度東京労働局長奨励賞を受賞された事業場です。 -4- 株式会社マブチ 関東物流事業部 羽村事業所 福田所長 一般社団法人 青梅労働基準協会 第136号 ★ 特別講演 今回は、「安全の心はコミュニケーション」と題して、一般 社団法人白崎労務安全メンタル管理センター代表理事:白﨑淳 一郎先生に講演を頂きました。 参加者の皆さんは、特別講演を熱心に聞き入っていました。 特別講演 白﨑先生 ★ 大会宣言 大会宣言は、青梅地区プレス安全協議会長:菅原淳也より力強く読み上げられ、決意も新た にしました。 大 会 宣 言 西多摩地区の労働災害は、関係者のたゆまぬ努力により長期的には減少し、昨年は統計上 最も低い発生件数となった。 本年は、2月の大雪の影響に伴う環境的な要因や、消費税増税前の駆け込み需要のほか産 業活動の活発化により、転倒災害などが増加し、昨年と比べて労働災害が増加に転じている。 また、全国的に見ても死亡災害が特に増加しており、厚生労働省では、労働災害の防止に 向けた取組みの強化を目的に「労働災害のない職場作りに向けた緊急要請」を8月に発出し ている。 経済状況が好転する中、人手不足が顕在化しており、企業の安全衛生管理体制の「ほころ び」や、若年者を始め経験が十分でない労働者に対する効果的な安全衛生教育の不足なども 懸念される。 最近の社会情勢の変化や労働災害の動向に即応し、労働者の安全と健康の確保対策を一層 充実するため、労働安全衛生法の改正が行われ、安全衛生活動の取組みとともに、これらを 推進する人材を育成し、安全衛生管理体制の基盤強化を図ることがさらに必要となる。 本大会を契機として労働災害防止の決意を新たに、誰もが健康で安心して働くことができ る職場づくりの実現をいかなる状況下であっても決して揺らいではならない目標とし、すべ ての関係者が一丸となって取組むことをここに宣言する。 平成26年12月 3日 西多摩地区安全衛生大会 参加者一同 ★ 閉会の挨拶 青梅福生地区安全衛生研究会長:守本慎也より閉会の挨拶を頂き、無事大会を終了しました。 大会実行委員の皆さんは、準備から当日の運営にご協 力頂きありがとうございました。お礼申し上げます。 大会宣言 菅原プレス協会長 閉会の挨拶 守本青福会長 司会:松尾氏 -5- 受賞者記念写真 一般社団法人 青梅労働基準協会 第136号 平成26年度 安全衛生表彰受賞者名簿 〔青梅労働基準監督署長賞〕 継続事業場 株式会社ジェイテクト 東京工場 (羽村市) 新町クリニック 健康管理センター (青梅市) ティアックマニュファクチャリングソリューションズ株式会社(青梅市) トキオ精工株式会社 (羽村市) 個 人 長浜 丞之 一般社団法人青梅労働基準協会 講師 青梅福生地区安全衛生研究会 講師 所属:株式会社IHI 瑞穂工場 柳川 忠 公益社団法人ボイラ・クレーン安全協会 玉掛技能講習実技講師 ※一般社団法人青梅労働基準協会 委託講習機関 青梅地区プレス安全協議会 講師 所属:日野自動車株式会社 羽村工場 〔一般社団法人青梅労働基準協会長賞〕 事業場 奥多摩工業株式会社 生産部 氷川工場(奥多摩地区) 中村酒造 (あきる野地区) 不二オフセット株式会社 (瑞穂地区) 南デザイン株式会社 (青梅地区) 山田設備工業株式会社 羽村営業所 (羽村地区) 有限会社谷治新太郎商店 (日の出地区) 武陽ガス株式会社 (福生地区) 五十音順 -6- 一般社団法人 青梅労働基準協会 第136号 行政からのお知らせ 1 労働安全衛生法に基づく 健康診断を実施しましょう ~労働者の健康確保のために~ 事業者は、労働安全衛生法第66条に基づき、労働者に対して、医師による健康診断を実施しなければ なりません。また、労働者は、事業者が行う健康診断を受けなければなりません。 ◆健康診断の種類◆ 事業者に実施が義務づけられている健康診断には、以下のものがあります。 健康診断の種類 実施時期 対象となる労働者 一般健康診断 雇入時の健康診断(安衛則第43条) 常時使用する労働者 雇入れの際 定期健康診断 常時使用する労働者(次項の特定業務従事者を除く) 1年以内ごとに1回 特定業務従事者の健康診断 (安衛則第45条) 労働安全衛生規則第13条第1項第2号(※1)に 掲げる業務に常時従事する労働者 左記業務への配置替えの際、 6月以内ごとに1回 海外派遣労働者の健康診断 (安衛則第45条の2) 海外に6ヶ月以上派遣する労働者 海外に6月以上派遣する際、 帰国後国内業務に就かせる際 給食従業員の検便 (安衛則第47条) 事業に附属する食堂または炊事場における 給食の業務に従事する労働者 (安衛則第44条) 雇入れの際、配置替えの際 ※1: 労働安全規則第13条第1項第2号に掲げる業務 イ 多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務 ロ 多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務 ハ ラジウム放射線、エツクス線その他の有害放射線にさらされる業務 ニ 土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務 ホ 異常気圧下における業務 ヘ さく岩機、鋲打機等の使用によつて、身体に著しい振動を与える業務 ト 重量物の取扱い等重激な業務 チ ボイラ ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務 製造等強烈な騒音を発する場所における業務 リ 坑内における業務 ヌ 深夜業を含む業務 ル 水銀、砒素、黄りん、弗化水素酸、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、か性アルカリ、石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務 ヲ 鉛、水銀、クロム、砒素、黄りん、弗化水素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリンその他これらに 準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務 ワ 病原体によつて汚染のおそれが著しい業務 カ その他厚生労働大臣が定める業務 また、次の有害な業務に常時従事する労働者等に対し、原則として、雇入れ時、配置替えの際及び6月以内 ごとに1回(じん肺健診は管理区分に応じて1~3年以内ごとに1回)、それぞれ特別の健康診断を実施しなければ なりません。 特殊健康診断 ・屋内作業場等における有機溶剤業務に常時従事する労働者 (有機則第29条) ・鉛業務に常時従事する労働者 (鉛則第53条) ・四アルキル鉛等業務に常時従事する労働者 (四アルキル鉛則第22条) ・特定化学物質を製造し、又は取り扱う業務に常時従事する労働者及び過去に従事した在籍労働者(一部の物質に係る業務に限 る) (特化則第39条) ・高圧室内業務又は潜水業務に常時従事する労働者 (高圧則第38条) ・放射線業務に常時従事する労働者で管理区域に立ち入る者 (電離則第56条) ・除染等業務に常時従事する除染等業務従事者 (除染則第20条) ・石綿等の取扱い等に伴い石綿の粉じんを発散する場所における業務に常時従事する労働者及び過去に従事したことのある在籍 労働者 (石綿則第40条) じん肺 歯科医師に よる健診 健診 ・常時粉じん作業に従事する労働者及び従事したことのある管理2又は管理3の労働者 (じん肺法第3条、第7~10条) 注:じん肺の所見があると診断された場合には、労働局に健診結果とエックス線写真を提出する必要があります。 (歯科医師による健康診断) ・塩酸、硝酸、硫酸、亜硫酸、弗化水素、黄りんその他歯又はその支持組織に有害な物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所に おける業務に常時従事する労働者 (安衛則第48条) なお、VDT作業、騒音作業、重量物取扱い業務、身体に著しい振動を与える業務等の特定の業務については、 それぞれ特定の項目について、健康診断を実施するよう指針・通達等が発出されています。 詳細は、最寄りの 都道府県労働局・労働基準監督署にお問い合わせいただき、労働者の健康管理に努めましょう。 厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署 -7- 一般社団法人 青梅労働基準協会 第136号 ◆一般健康診断の項目◆ 雇入れ時健康診断及び定期健康診断の項目は、以下のとおりです。 雇入れ時の健康診断 (安衛則第43条) 定期健康診断 (安衛則第44条) 1 2 3 4 5 6 7 8 既往歴及び業務歴の調査 自覚症状及び他覚症状の有無の検査 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査 胸部エックス線検査 血圧の測定 貧血検査(血色素量及び赤血球数) 肝機能検査(GOT、GPT、γ―GTP) 血中脂質検査(LDLコレステロール,HDLコレステロー ル、血清トリグリセライド) 9 血糖検査 10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査) 11 心電図検査 1 2 3 4 5 6 7 8 既往歴及び業務歴の調査 自覚症状及び他覚症状の有無の検査 身長(※2)、体重、腹囲(※2)、視力及び聴力の検査 胸部エックス線検査(※2) 及び喀痰検査(※2) 血圧の測定 貧血検査(血色素量及び赤血球数)(※2) 肝機能検査(GOT、GPT、γ―GTP)(※2) 血中脂質検査(LDLコレステロール,HDLコレステロー ル、血清トリグリセライド)(※2) 9 血糖検査(※2) 10 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査) 11 心電図検査(※2) ※2:定期健康診断(安衛則第44条)における健康診断の項目の省略基準 定期健康診断については、以下の健康診断項目については、それぞれの基準に基づき、医師が必要でないと認めるときは省略すること ができます。なお、「医師が必要でないと認める」とは、自覚症状及び他覚症状、既往歴等を勘案し、医師が総合的に判断することをいいま す。したがって、以下の省略基準については、年齢等により機械的に決定されるものではないことに留意して下さい。 項目 医師が必要でないと認める時に左記の健康診断項目を省略できる者 身長 20歳以上の者 腹囲 1. 40歳未満(35歳を除く)の者 2. 妊娠中の女性その他の者であって、その腹囲が内臓脂肪の蓄積を反映していないと診断 された者 3. BMIが20未満である者(BMI(Body Mass Index)=体重(kg)/身長(m)2) 4. BMIが22未満であって、自ら腹囲を測定し、その値を申告した者 胸部エックス線検査 40歳未満のうち、次のいずれにも該当しない者 1. 5歳毎の節目年齢(20歳、25歳、30歳及び35歳) の者 2 .感染症法で結核に係る定期の健康診断の対象とされている施設等で働いている者 感染症法で結核に係る定期の健康診断の対象とされている施設等で働いている者 3. じん肺法で3年に1回のじん肺健康診断の対象とされている者 1. 胸部エックス線検査を省略された者 2. 胸部エックス線検査によって病変の発見されない者又は胸部エックス線検査によって結核 発病のおそれがないと診断された者 貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、 35歳未満の者及び36~39歳の者 血糖検査、心電図検査 喀痰検査 なお、特殊健康診断等については、それぞれの健診ごとに特別な健康診断項目が定められています。詳しくは 都道府県労働局又は労働基準監督署までお問い合わせください。 ◆健康診断実施後の事業者の具体的な取組事項◆ 1. 健康診断の結果の記録 健康診断の結果は、健康診断個人票を作成し、それぞれの健康診断によって定められた期間、保存しておか なくてはなりません。( 安衛法第66条の3) 2.健康診断の結果についての医師等からの意見聴取 健康診断の結果に基づき、健康診断の項目に異常の所見のある労働者について、労働者の健康を保持するために 必要な措置について、医師(歯科医師による健康診断については歯科医師)の意見を聞かなければなりません。( 安 衛法第66条の4) 3. 健康診断実施後の措置 上記2による医師又は歯科医師の意見を勘案し必要があると認めるときは、作業の転換、労働時間の短縮等の適切 な措置を講じなければなりません。(安衛法第66条の5 ) 4. 健康診断の結果の労働者への通知 健康診断結果は、労働者に通知しなければなりません。( 安衛法第66条の6) 5. 健康診断の結果に基づく保健指導 健康診断の結果、特に健康の保持に努める必要がある労働者に対し、医師や保健師による保健指導を行うよう努 めなければなりません。 ( 安衛法第66条の7) 6. 健康診断の結果の所轄労働基準監督署長への報告 健康診断(定期のものに限る。)の結果は、遅滞なく、所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。 (安衛 則44条、45条、48条の健診結果報告書については、常時50人以上の労働者を使用する事業者、特殊健診の結果報 告書については、健診を行った全ての事業者。)( 安衛法第100条) このリーフレットについてのご質問は、最寄りの都道府県労働局又は労働基準監督署までお問い合わせください。 (2013.03) -8-
© Copyright 2024 Paperzz