、松尾芭蕉は奥の細道の旅に出発 元禄二年(一六八九) しました。これは後、俳諧紀行「おくのほそ道」として まとめられます。 「おくのほそ道」 江戸時代はまさに俳諧の時代であり、 は多くの読者を魅了しました。やがて著者である芭蕉は 顕彰され、 「おくのほそ道」のルートとして描かれた場所 も、芭蕉ゆかりの地として早くから注目されていきます。 千住も奥の細道矢立初めの地として、ゆかりの地ならで 松尾芭蕉の碑(素盞雄神社) はの文化が展開されていくことになります。また、江戸 時代以来、今日に至るまで、 「おくのほそ道」そのものが 人びとにインスピレーションを与え、さらなる作品の創 作を促し、千住の地も数多く表現されてきました。 今日、国内の俳句人口は一〇〇万人ともいわれ、奥の 細道への関心は世界に裾野を広げています。本展示では、 芭蕉が「月日は百代の過客」と喩えたように、無限の広 がりをみせる奥の細道の旅の世界を、千住という地にス ポットを当てて紹介します。 芭蕉自筆の短冊や懐紙、 そして、「おくのほそ道」の版本、 奥の細道を描いた絵画、南千住の素盞雄神社に残る文政 三年(一八二〇)銘の松尾芭蕉の碑(区指定有形文化財) とその関連資料などから、千住が奥の細道ゆかりの地と してどのように表現されてきたのか、そして地域の人び とが芭蕉や奥の細道の旅をとりまく歴史をどのように記 憶してきたのかについて探求します。 井筒屋版「おくのほそ道」(足立区立郷土博物館蔵) 「扇面芭蕉 行く春や 鳥啼き魚の 目は涙」 (大垣市守屋多々志美術館蔵) 関連 イベ ント Ⅰ 記念講演会「おくのほそ道」はどう読まれてきたか?―その受容と実践― 日 時 3月15日 (日) 14時~16時30分 講 師 金子 俊之先生 (青稜中学高等学校・桐朋女子高等学校非常勤講師) 新井 敦史先生 (大田原市黒羽芭蕉の館学芸員) 大木 祥太郎先生 (大垣市奥の細道むすびの地記念館学芸員) 会 場 荒川ふるさと文化館 地下1階 視聴覚室 定 員 70人 Ⅱ 史跡めぐり―千住宿句碑めぐり― 日 時 3月7日 (土) 10時~12時30分 講 師 当館学芸員・足立区立郷土博物館職員 定 員 30人 Ⅲ 展示解説 日 時 2月28日 (土) 13時30分~ 3月22日 (日) 13時30分~ 講 師 当館学芸員 会 場 荒川ふるさと文化館 1階企画展示室 ※Ⅰ・Ⅱは申込み制 2月11日 (水) から電話 (03-3807-9234) で受付。 申込み順。 ※Ⅲは直接展示室入口にお越しください。 ※参加費 Ⅰ・Ⅱは無料/Ⅲは100円 (入館料として) 交通のご案内 ●コミュニティバスさくら 南01系統:南千住図書館停留所 (徒歩1分) ●都バス 草43系統:千住大橋停留所 (徒歩3分) ●JR常磐線・東京メトロ日比谷線・つくばエクスプレス:南千住駅 (徒歩8分) ●京成線:千住大橋駅 (徒歩8分) ●都電荒川線:三ノ輪橋停留場 (徒歩15分) 申込み・問合せ 荒川区立荒川ふるさと文化館 〒116-0003 荒川区南千住 6-63-1 Tel.03-3807-9234 Fax.03-3803-7744 http://www.city.arakawa.tokyo.jp/event/bunkasports/hosomichi.html
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