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Page 1 無限混合離散選択モデルによる消費者異質性の評価 日本大学

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無限混合離散選択モデルによる消費者異質性の評価
日本大学 経済学部 伴 正隆
東北大学大学院 経済学研究科 照井 伸彦
1.はじめに
マーケティングでは、消費者ごとの価格等マーケティング変数に対する反応の違いを消費者異
質性といい、これを階層ベイズモデルで表現する。具体的には、消費者が複数製品の中から1つ
を選択する状況を多項プロビットモデルで表現し、その回帰係数に正規ランダム効果モデルを事
前分布として設定するのが標準である。
いまこのような消費者異質性のモデルをより一般的なものにする場合、階層モデルに単一の正
規分布を仮定するのではなく、無限混合分布を仮定することが考えられる。そこで本研究では、
階層モデルの事前分布にディリクレ過程を仮定した無限混合離散選択モデルを提案し、消費者異
質性をより柔軟に表現したモデルと標準的に使用されているモデルとの適合度と予測の比較を行
い、異質性を十分に表現することとの重要性を示す。
2.モデル
本研究では階層ベイズプロビットモデルを基本として、その階層モデルを無限混合分布によっ
て表現する無限混合離散選択モデルを提案する。消費者 h の購買機会 t 期における効用ベクトル
を uht とし、効用関数を
uht  xht  h  ht ,
ht ~ N  0,  
とする。ここで xht はマーケティング変数、 h は市場反応係数、  は正規分布を仮定した誤差項
ht の分散共分散行列である。さらに市場反応係数の階層モデルを
 h  Wh  h    ,h ,
  ,h ~ N  0,   , h 
と表現する。 Wh は消費者属性データであり h は市場反応係数にとっての平均値パラメータであ
る。   ,h は正規分布に従う誤差項であり   ,h は分散共分散行列である。いま市場反応係数の階層
モデルを無限混合分布で表現するために、  h   h ,   , h  とし、これがディリクレ過程の事前分
布をもつ離散分布 G に従うと仮定する。DP はディリクレ過程を意味し、 を集中度パラメータ、
G0 を基底測度とすると、
h | G~G,
G~DP  , G0 
である。 h の事前分布を考えると多変量正規分布であり、   ,h は逆ウィッシャート分布に従う
ことから、G0  N  m0 , n0  IW  a0 , a0 A0  となる。ここで IW は逆ウィッシャート分布であり、基
底測度を構成するパラメータ m0 , n0 , a0 , A0  はハイパーパラメータである。
3.実証分析
モデルは日用品の ID 付 POS データに適用し、マルコフ連鎖モンテカルロ(MCMC)法によって
推定する。階層モデルに単一の正規分布を設定した既存モデルに対して提案モデルのモデルフィ
ットと予測力を比較するとともに、分析期間中の価格を変化させたときのマーケットシェアの予
測を比較する。
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