筑波大学数学問題集①

筑波大学数学問題集 1
1 f(x) = x4 + 2x2 ¡ 4x + 8 とする。
(1) (x2 + t)2 ¡ f(x) = (px + q)2 が x の恒等式となるような整数 t,p,q の値を一組求めよ。
(2) (1) で求めた t,p,q の値を用いて方程式 (x2 + t)2 = (px + q)2 を解くことにより,方程式 f(x) = 0
の解をすべて求めよ。
2006 年[1]
x
(1) (x2 + t)2 ¡ f(x) = (px + q)2 より
2(t ¡ 1)x2 + 4x + t2 ¡ 8 = p2 x2 + 2pqx + q2
これが x の恒等式であるから
2t ¡ 2 = p2 ÝÝ 1, 4 = 2pq ÝÝ 2, t2 ¡ 8 = q2 ÝÝ 3
2 をみたす整数 p,q は
(p; q) = (1; 2); (2; 1); (¡1; ¡2); (¡2; ¡1)
であるが,1,3 より,(p; q) = (1; 2); (¡1; ¡2) のときは t が整数とはならないので不適。
よって
(p; q) = (2; 1); (¡2; ¡1)
このとき,1,3 より
t=3
したがって
(t; p; q) = (3; 2; 1); (3; ¡2; ¡1)
(2) (t; p; q) = (3; 2; 1) のとき
(x2 + 3)2 = (2x + 1)2
(x2 + 3)2 ¡ (2x + 1)2 = 0
これを解くと
(x2 + 3 ¡ 2x ¡ 1)(x2 + 3 + 2x + 1) = 0
(x2 ¡ 2x + 2)(x2 + 2x + 4) = 0
p
x = 1 § i; ¡1 § 3i
2 67回生
2 xy 平面上に 2 定点 A(1; 0) と O(0; 0) をとる。また,m を 1 より大きい実数とする。
(1) AP : OP = m : 1 を満たす点 P(x; y) の軌跡を求めよ。
(2) 点 A を通る直線で,(1) で求めた軌跡との共有点が 1 個のものを求めよ。また,その共有点の座標も
求めよ。
2007 年[1]
x
(1) AP : OP = m : 1 より,mOP = AP すなわち m2 OP2 = AP2 であるから
m2 (x2 + y2 ) = (x ¡ 1)2 + y2
(m2 ¡ 1)x2 + 2x + (m2 ¡ 1)y2 = 1
m > 1 より,m2 ¡ 1 > 0 であるから
1
2
x2 + 2
x + y2 = 2
m ¡1
m ¡1
2
1
m2
; + y2 =
#x + 2
ÝÝ 1
2
m ¡1
(m ¡ 1)2
m
1
よって,点 P の軌跡は,中心 #¡ 2
; 0;,半径 2
の円である。
m ¡1
m ¡1
(2) (1) で求めた円を C とする。点 A(1; 0) を通る直線 l は,x = 1 または y = k(x ¡ 1) とおける。
i). l が x = 1 のとき
C の中心と l の距離は
であるから
1 ¡ #¡
m2
m2
1
;= 2
¡1
m ¡1
m2
m
> 2
m2 ¡ 1
m ¡1
よって,C と l の共有点はない。
ii). l が y = k(x ¡ 1) のとき
条件より,C と l が接すればよいので,C の中心と l:kx ¡ y ¡ k = 0 の距離が C の半径に等し
ければよい。よって
¯
¯
¯
¯
¯¡ 2k
¡ k¯
m
¡
1
p
k2
p
+1
mjkj
=
m
m2 ¡ 1
=1
k2 + 1
両辺を 2 乗して
m2 k2
=1
k2 + 1
2
(m ¡ 1)k2 = 1
ゆえに
k = §p
1
m2
¡1
したがって,求める l の方程式は
1
y = §p
(x ¡ 1) ÝÝ 2
2
m ¡1
2 を 1 に代入すると
2
1
m2
1
; + 2
#x + 2
(x ¡ 1)2 =
m ¡1
m ¡1
(m2 ¡ 1)2
m2
x2 = 0
2
m ¡1
よって,x = 0 であるから,2 より
1
y = ¨p
m2 ¡ 1
したがって,共有点の座標は
%0; ¨ p
1
m2
¡1
= (直線の方程式と複合同順)
筑波大学数学問題集 3
3 p,q を正の実数とする。x の方程式
log10 (px) ¢ log10 (qx) + 1 = 0
が 1 より大きい解をもつとき,点 (log10 p; log10 q) の存在する範囲を座標平面上に図示せよ。
2008 年[1]
x
真数条件より,px > 0,qx > 0 であり,また,p > 0,q > 0 であるから,x > 0。
より
log10 (px) ¢ log10 (qx) + 1 = 0
(log10 x + log10 p)(log10 x + log10 q) + 1 = 0
ここで,log10 x = t,log10 p = a,log10 q = b とおくと
(t + a)(t + b) + 1 = 0
t2 + (a + b)t + ab + 1 = 0 ÝÝ 1
x > 1 のとき,t = log10 x > 0 であるから,t についての 2 次方程式 1 が少なくとも 1 つの正の解をも
てばよい。よって
f(t) = t2 + (a + b)t + ab + 1
2
(a ¡ b + 2)(a ¡ b ¡ 2)
a+b
; ¡
= #t +
2
4
とすると,y = f(t) のグラフが t 軸の正の部分に少なくとも 1 つの共有点をもてばよい。放物線 y = f(t)
a+b
である。
の軸の方程式は,t = ¡
2
q)1 の 2 解が正と負のとき
f (0) < 0
すなわち
ab < ¡1 ÝÝ 2
r)2 の 2 解が正と 0 のとき
a+b
f (0) = 0 かつ ¡
>0
2
すなわち
ab = ¡1 かつ b < ¡a ÝÝ 3
s)1 の 2 解(重解を含む)がともに正のとき
(a ¡ b + 2)(a ¡ b ¡ 2) <
a+b
a+b
;=¡
f #¡
> 0 かつ f (0) > 0
= 0 かつ ¡ 2
2
4
すなわち
> a + 2 または b =
< a ¡ 2」 かつ b < ¡a かつ ab > ¡1 ÝÝ 4
「b =
4 67回生
以上より,2 または 3 または 4 が求める a,b
の条件であり,点 (a; b) の存在する範囲は,右の
図の斜線部分である。ただし,境界線は,
直線 b = a + 2 (a < ¡1),b = a ¡ 2 (a < 1) を
含み,曲線 ab = ¡1 (¡1 < a < 0; 1 < a) は含ま
ない。また,2 点 (¡1; 1),(1; ¡1) は含まない。
筑波大学数学問題集 5
4 以下の問いに答えよ。
(1) 等式 cos 3µ = 4 cos3 µ ¡ 3 cos µ を示せ。
(2) 2 cos 8º は 3 次方程式 x3 ¡ 3x + 1 = 0 の解であることを示せ。
(3) x3 ¡ 3x + 1 = (x ¡ 2 cos 8º)(x ¡ 2 cos ®)(x ¡ 2 cos ¯) となる角度 ®,¯ を求めよ。ただし,
º < ® < ¯ < 18º とする。
2009 年[1]
x
(1) cos 3µ
= cos(2µ + µ)
= cos 2µ cos µ ¡ sin 2µ sin µ
= (2 cos2 µ ¡ 1) cos µ ¡ (2 sin µ cos µ) sin µ
= 2 cos3 µ ¡ cos µ ¡ 2 sin2 µ cos µ
= 2 cos3 µ ¡ cos µ ¡ 2(1 ¡ cos2 µ) cos µ
= 2 cos3 µ ¡ cos µ ¡ 2 cos µ + 2 cos3 µ
= 4 cos3 µ ¡ 3 cos µ
(2) (1) より,cos 3 £ 8º = 4 cos3 8º ¡ 3 cos 8º であるから
(2 cos 8º)3 ¡ 3 ¢ 2 cos 8º + 1 = 2(4 cos3 8º ¡ 3 cos 8º) + 1
= 2 cos 3 £ 8º + 1
= 2 cos 24º + 1
1
= 2 #¡ ; + 1
2
=0
よって,2 cos 8º は 3 次方程式 x3 ¡ 3x + 1 = 0 の解である。
(3)
より
x3 ¡ 3x + 1 = (x ¡ 2 cos 8º)(x ¡ 2 cos ®)(x ¡ 2 cos ¯)
x = 2 cos µ (µ = 8º; ®; ¯; º < ® < ¯ < 18º)
は 3 次方程式 x3 ¡ 3x + 1 = 0 の解であるから
(1) より
(2 cos µ)3 ¡ 3 ¢ 2 cos µ + 1 = 0
2(4 cos3 µ ¡ 3 cos µ) + 1 = 0
2 cos 3µ + 1 = 0
よって
1
2
º < µ < 18º より,º < 3µ < 54º であるから
3µ = 12º; 24º; 48º
cos 3µ = ¡
ゆえに
µ = 4º; 8º; 16º
したがって
® = 4º; ¯ = 16º
6 67回生
5 f(x) = 1 x3 ¡ 1 ax2 とおく。ただし a > 0 とする。
3
2
< f(3) となる a の範囲を求めよ。
(1) f(¡1) =
(2) f(x) の極小値が f(¡1) 以下となる a の範囲を求めよ。
<x=
< 3 における f(x) の最小値を a を用いて表せ。
(3) ¡1 =
2010 年[1]
x
1
1
9
¡ a; f(3) = 9 ¡ a
3
2
2
< f(3) より
であるから,f(¡1) =
9
1
1 <
9¡ a
¡ ¡ a=
3
2
2
ゆえに
< 7
a=
3
a > 0 であるから,求める a の範囲は
< 7
0<a=
3
f0 (x) = x2 ¡ ax = x(x ¡ a)
(2)
(1)
f(¡1) = ¡
a > 0 であるから,f(x) の増減表は次のようになる。
x
0
Ý
0
f (x)
+
f(x)
0
0
%
a
Ý
¡
&
Ý
0
+
1
¡ a3
6
%
1 3
a が f(¡1) 以下であることより
6
1
<¡1 ¡ 1a
¡ a3 =
6
3
2
>0
a3 ¡ 3a ¡ 2 =
>0
(a + 1)2 (a ¡ 2) =
>2
a > 0 であるから,a =
極小値 f(a) = ¡
(3) i). 0 < a < 3 のとき
<x=
< 3 における f(x) の増減表は次のようになる。
¡1 =
x
¡1
0
f (x)
f(x)
¡
Ý
1
1
¡ a
3
2
0
+
0
%
0
a
Ý
0
¡
&
¡
1 3
a
6
3
Ý
+
%
9¡
(2) の結果より,最小値は
0 < a < 2 のとき
< a < 3 のとき
2=
1
1
f(¡1) = ¡ ¡ a
3
2
1 3
f(a) = ¡ a
6
> 3 のとき
ii). a =
<x=
< 3 における f(x) の増減表は次のようになる。
¡1 =
x
¡1
0
f (x)
f(x)
(1) の結果より,最小値は
f(3) = 9 ¡
9
a
2
¡
1
1
¡ a
3
2
Ý
0
+
0
%
0
Ý
3
¡
&
9¡
9
a
2
9
a
2
筑波大学数学問題集 7
6 O を原点とする xy 平面において,直線 y = 1 の jxj > 1 を満たす部分を C とする。
=
(1) C 上に点 A(t; 1) をとるとき,線分 OA の垂直二等分線の方程式を求めよ。
(2) 点 A が C 全体を動くとき,線分 OA の垂直二等分線が通過する範囲を求め,それを図示せよ。
2011 年[1]
x
1
であるから,線分 OA の垂直二等分線は傾きは
t
t
1
; を通るから,その方程式は
¡t であり,線分 OA の中点 # ;
2
2
1
t
y¡
= ¡t #x ¡ ;
2
2
すなわち
1
y = ¡tx + (t2 + 1) ÝÝ 1
2
(2) 点 A(t; 1) が C 全体を動くので
> 1 ÝÝ 2
jtj =
(1) 線分 OA の傾きが
t が 2 の範囲で動くときの 1 の通過範囲を求めればよい。
x を s に固定して,t を 2 の範囲で動かすときの y のとり
得る値の範囲を求める。1 に x = s を代入して
1
y = ¡ts + (t2 + 1)
2
1
1
1
= (t ¡ s)2 ¡ s2 +
ÝÝ 3
2
2
2
> 1 のとき
i). jsj =
> ¡ 1 s2 + 1
3 は t = s のとき最小となり,y =
2
2
< s < 1 のとき
ii). 0 =
> ¡s + 1
3 は t = 1 のとき最小となり,y =
iii). ¡1 < s < 0 のとき
> s+1
3 は t = ¡1 のとき最小となり,y =
8 67回生
したがって,1 の通過範囲は
> ¡ 1 x2 + 1 (jxj =
> 1)
y=
2
2
> ¡x + 1
< x < 1)
Yy =
(0 =
> x+1
y=
(¡1 < x < 0)
これを図示すると,右の図の斜線部分である。
ただし,境界線を含む。
筑波大学数学問題集 9
7 x の方程式 j log xj = px + q(p,q は実数)が 3 つの相異なる正の解をもち,次の 2 つの条件を満た
10
すとする。
(a)3 つの解の比は,1:2:3 である。
1
(b)3 つの解のうち最小のものは, より大きく,1 より小さい。
2
このとき,A = log10 2,B = log10 3 とおき,p と q を A と B を用いて表せ。
2012 年[1]
x
j log10 xj = px + q ÝÝ 1
(a)より,3 つの解は,®,2®,3® (® > 0) とおける。
1
(b)より, < ® < 1 であるから
2
3
1 < 2® < 2;
< 3® < 3
2
よって
log10 ® < 0; log10 2® > 0; log10 3® > 0
ゆえに,1 より
¡ log10 ®
X log10 2®
log10 3®
= p® + q
= 2p® + q
= 3p® + q
すなわち
¡ log10 ®
= p® + q
X log10 2 + log10 ® = 2p® + q
log10 3 + log10 ® = 3p® + q
ここで,A = log10 2,B = log10 3 であるから
¡ log10 ®
= p® + q ÝÝ 2
X A + log10 ® = 2p® + q ÝÝ 3
B + log10 ® = 3p® + q ÝÝ 4
2 + 3 より
A = 3p® + 2q ÝÝ 5
4 ¡ 3 より
B ¡ A = p® ÝÝ 6
6 を 5 に代入すると
3
B ÝÝ 7
2
6 と 7 を 2 に代入すると
q = 2A ¡
¡ log10 ®
よって
®=
6 より
p=
3
= B ¡ A + 2A ¡ B
2
1
=A¡ B
2
1
= log10 2 ¡ log10 3
2
2
= log10 p
3
p
3
2
1
2
(B ¡ A) = p (B ¡ A)
®
3
10 67回生
8 f(x),g(t) を
f(x) = x3 ¡ x2 ¡ 2x + 1,g(t) = cos 3t ¡ cos 2t + cos t
とおく。
(1) 2g(t) ¡ 1 = f(2 cos t) が成り立つことを示せ。
¼
(2) µ =
のとき,2g(µ) cos µ = 1 + cos µ ¡ 2g(µ) が成り立つことを示せ。
7
¼
(3) 2 cos
は 3 次方程式 f(x) = 0 の解であることを示せ。
7
2013 年[1]
x
(1) 2g(t) ¡ 1
= 2 (cos 3t ¡ cos 2t + cos t) ¡ 1
= 2 (4 cos3 t ¡ 3 cos t ¡ 2 cos2 t + 1 + cos t) ¡ 1
= 8 cos3 t ¡ 4 cos2 t ¡ 4 cos t + 1
= f(2 cos t)
(2) (左辺)¡(右辺)
µ=
¼
より,7µ = ¼ であるから
7
3µ = ¼ ¡ 4µ
= 2g(µ) cos µ ¡ 1 ¡ cos µ + 2g(µ)
= 2g(µ)(cos µ + 1) ¡ (cos µ + 1)
= (cos µ + 1)(2g(µ) ¡ 1)
= (cos µ + 1)(8 cos3 µ ¡ 4 cos2 µ ¡ 4 cos µ + 1)
= 8 cos4 µ + 4 cos3 µ ¡ 8 cos2 µ ¡ 3 cos µ + 1 ÝÝ 1
よって
cos 3µ
= cos(¼ ¡ 4µ) = ¡ cos 4µ ÝÝ 2
cos 3µ
cos 4µ
= 4 cos3 µ ¡ 3 cos µ
= 2 cos2 2µ ¡ 1
= 2(2 cos2 µ ¡ 1)2 ¡ 1
ここで
= 8 cos4 µ ¡ 8 cos2 µ + 1 ÝÝ 3
ゆえに,1,2,3 より
(左辺)¡(右辺) = (4 cos3 µ ¡ 3 cos µ) + (8 cos4 µ ¡ 8 cos2 µ + 1)
= cos 3µ + cos 4µ
=0
したがって
¼
µ=
のとき,2g(µ) cos µ = 1 + cos µ ¡ 2g(µ)
7
(3) (2) より
2g(µ) cos µ = 1 + cos µ ¡ 2g(µ)
(2g(µ) ¡ 1)(1 + cos µ) = 0
¼
のとき,1 + cos µ Ë 0 であるから
µ=
7
2g(µ) ¡ 1 = 0
よって,(1) より
f(2 cos µ) = 2g(µ) ¡ 1 = 0
¼
したがって,2 cos
は 3 次方程式 f(x) = 0 の解である。
7
筑波大学数学問題集 11
9 f(x) = x3 ¡ x とする。y = f(x) のグラフに点 P(a; b) から引いた接線は 3 本あるとする。3 つの接
点 A(®; f(®)),B(¯; f(¯)),C(°; f(°)) を頂点とする三角形の重心を G とする。
(1) ® + ¯ + °,®¯ + ¯° + °® および ®¯° を a,b を用いて表せ。
(2) 点 G の座標を a,b を用いて表せ。
(3) 点 G の x 座標が正で,y 座標が負となるような点 P の範囲を図示せよ。
2014 年[1]
x
(1) y = f(x) のグラフ上の点 (t; f(t)) における接線の方程式は
y = f0 (t)(x ¡ t) + f(t)
= (3t2 ¡ 1)(x ¡ t) + t3 ¡ t
= (3t2 ¡ 1)x ¡ 2t3
これが点 P(a; b) を通るとすると
b = (3t2 ¡ 1)a ¡ 2t3
2t3 ¡ 3at2 + a + b = 0 ÝÝ 1
1 の異なる 3 つの実数解が ®,¯,° であるから,解と係数の関係より
3
®+¯+°= a
2
®¯ + ¯° + °® = 0
1
®¯° = ¡ (a + b)
2
(2) (1) より
®2 + ¯2 + °2 = (® + ¯ + °)2 ¡ 2(®¯ + ¯° + °®)
9
= a2
4
®3 + ¯3 + °3 = (® + ¯ + °) f(®2 + ¯2 + °2 ) ¡ (®¯ + ¯° + °®)g + 3®¯°
3
1
9
= a # a2 ¡ 0; + 3 S¡ (a + b)k
2
4
2
3
3
27 3
a ¡ a¡ b
=
8
2
2
であるから
f(®) + f(¯) + f(°) = (®3 ¡ ®) + (¯3 ¡ ¯) + (°3 ¡ °)
= (®3 + ¯3 + °3 ) ¡ (® + ¯ + °)
3
3
3
27 3
=#
a ¡ a ¡ b; ¡ a
8
2
2
2
27 3
3
=
a ¡ 3a ¡ b
8
2
よって
より
G$
(3) 条件より
G#
すなわち
®+¯+°
f(®) + f(¯) + f(°)
<
;
3
3
9 3
1
1
a;
a ¡ a ¡ b;
2
8
2
1
a>0
2
W
9 3
1
a ¡a¡ b<0
8
2
a>0
9
b > a3 ¡ 2a
4
1 の左辺を g(t) とすると
V
ÝÝ 2
g0 (t) = 6t2 ¡ 6at = 6t(t ¡ a)
P から y = f(x) のグラフに 3 本の接線が引けるためには,1 が異なる 3 つの実数解をもてばよい。そ
のためには g(t) が極値をもち,極大値と極小値が異符号であればよいが,a > 0 であるので,g(0) > 0
かつ g(a) < 0 であればよい。よって
12 67回生
U
a+b>0
¡ a3 + a + b
ÝÝ 3
したがって,2,3 を同時にみたすような
点 P(a; b) の存在範囲は,右の図の斜線部
分である。ただし,境界線を含まない。
筑波大学数学問題集 13
10 座標空間において,原点 O を通り方向ベクトル (cos µ; sin µ; 0) をもつ直線を Lµ とする。点 A(2; 0; 1)
から直線 Lµ に下ろした垂線と Lµ との交点を Pµ とする。
(1) µ が実数全体を動くとき,Pµ は xy 平面内の円周上を動くことを示し,その中心の座標と半径を求めよ。
< µ < ¼ の範囲を動くとする。三角形 OAPµ の面積の最大値と,そのときの Pµ の座標を求
(2) µ が 0 =
2
めよ。
2006 年[1]
x
¡
!
(1) 直線 Lµ の方向ベクトルを u = (cos µ; sin µ; 0) とすると,t を実数として
¡¡!
OPµ = t (cos µ; sin µ; 0) = (t cos µ; t sin µ; 0)
よって
¡¡!
APµ = (t cos µ ¡ 2; t sin µ; ¡1)
¡¡! ¡
!
であるから,APµ ? u より
cos µ (t cos µ ¡ 2) + sin µ ¢ t sin µ + 0 ¢ (¡1) = 0
t !cos2 µ + sin2 µ9 ¡ 2 cos µ = 0
t = 2 cos µ
ゆえに,点 Pµ の座標は
(2 cos2 µ; 2 sin µ cos µ; 0) = (1 + cos 2µ; sin 2µ; 0)
ここで,x = 1 + cos 2µ,y = sin 2µ とおくと
2
(x ¡ 1) + y2 = 1
したがって,Pµ は xy 平面内の円周上を動き,その円の中心の座標は (1; 0; 0),半径は 1 である。
¡¡!
(2) (1) より,OPµ = (2 cos2 µ; 2 sin µ cos µ; 0) であるから
¡! ¡¡!
OA ¢ OPµ = 2 ¢ 2 cos2 µ + 0 ¢ 2 sin µ cos µ + 1 ¢ 0 = 4 cos2 µ
< µ < ¼ のとき
0=
2
C
¡¡!
OPµ
= (2 cos2 µ)2 + (2 sin µ cos µ)2 + 02
C
= 4 cos4 µ + 4 sin2 µ cos2 µ
C
= 4 cos2 µ(cos2 µ + sin2 µ)
= 2 cos µ
¡!
また,OA = (2; 0; 1) より
B
¡!
OA = 5
よって,4OAPµ の面積を S とすると
F
¡! 2 ¡¡! 2
¡! ¡¡! 2
1
S =
OA OPµ ¡ #OA ¢ OPµ ;
2C
1
5 ¢ 4 cos2 µ ¡ 16 cos4 µ
=
2
C
= 5 cos2 µ ¡ 4 cos4 µ
F
25
5 2
=
¡ 4 #cos2 µ ¡ ; +
8
16
B
B
F
F
F
10
6
5
5
25
5
したがって,cos µ =
=
,sin µ =
1¡
=
のとき,S の最大値は
=
8
4
8
4
16
4
である。
B
B
B
10
6
15
5
5
2
また,このとき,2 cos µ = 2 ¢
= ,2 sin µ cos µ = 2 ¢
¢
=
であるから
8
4
4
4
4
B
15
5
; 0=
Pµ % ;
4
4
14 67回生
11 (1) 一般項 an が an 3 + bn 2 + cn で表される数列 fan g において,
n 2 = an+1 ¡ an (n = 1; 2; 3 Ý)
が成り立つように,定数 a,b,c を定めよ。
n
P
1
(2) (1) の結果を用いて,
k2 = n(n + 1)(2n + 1) となることを示せ。
6
k=1
(3) 1; 2; Ý ; n の相異なる 2 数の積のすべての和を S(n) とする。たとえば,
S(3) = 1 £ 2 + 1 £ 3 + 2 £ 3 = 11 である。S(n) を n の 4 次式で表せ。
2007 年[1]
x
(1) an = an 3 + bn 2 + cn において,n 2 = an+1 ¡ an であるから
n 2 = a(n + 1)3 + b(n + 1)2 + c(n + 1) ¡ (an 3 + bn 2 + cn)
= 3an 2 + (3a + 2b)n + a + b + c
これがどのような n についても成り立つためには
3a = 1; 3a + 2b = 0; a + b + c = 0
よって
1
1
; c=
2
6
1 3
1 2
1
(2) (1) の結果より,an = n ¡ n +
であるから
3
2
6
n
n
P 2
P
k
=
(ak+1 ¡ ak )
a=
1
;
3
k=1
b=¡
k=1
= (a2 ¡ a1 ) + (a3 ¡ a2 ) + (a4 ¡ a3 ) + ÝÝ + (an+1 ¡ an )
= an+1 ¡ a1
1
1
1
1
1
1
= (n + 1)3 ¡ (n + 1)2 + (n + 1) ¡ # ¡
+ ;
3
2
6
3
2
6
1
= (n + 1) Q2(n + 1)2 ¡ 3(n + 1) + 1i
6
1
= (n + 1)(2n 2 + n)
6
1
= n(n + 1)(2n + 1)
6
(3) Sn
=
=
=
=
=
=
1
Q(1 + 2 + 3 + ÝÝ + n)2 ¡ (12 + 22 + 32 + ÝÝ + n 2 )i
2
2
1
1
1
S n ( n + 1 ) k ¡ n ( n + 1 ) (2n + 1 ) ˜
2
2
6
1 1 2
1
2
S n (n + 1) ¡ n(n + 1)(2n + 1)k
2 4
6
1
n(n + 1) f3n(n + 1) ¡ 2(2n + 1)g
24
1
n(n + 1)(3n 2 ¡ n ¡ 2)
24
1
(n ¡ 1)n(n + 1)(3n + 2)
24
筑波大学数学問題集 15
12 二つの数列 fan g,fbn g を次の漸化式によって定める。
a1 = 3; b1 = 1
1
an+1 = (3an + 5bn )
2
1
bn+1 = (an + 3bn )
2
(1) すべての自然数 n について,an 2 ¡ 5bn 2 = 4 であることを示せ。
(2) すべての自然数 n について,an ,bn は自然数かつ an + bn は偶数であることを証明せよ。
2008 年[1]
x
(1) an+1 2 ¡ 5bn+1 2
よって
(2)
2
2
1
1
= S (3an + 5bn )k ¡ 5 S (an + 3bn )k
2
2
1
Q(9an 2 + 30an bn + 25bn 2 ) ¡ 5(an 2 + 6an bn + 9bn 2 )i
=
4
= an 2 ¡ 5bn 2
an 2 ¡ 5bn 2 = a1 2 ¡ 5b1 2 = 32 ¡ 5 ¢ 12 = 4
an ,bn は自然数かつ an + bn は偶数である。 ÝÝ (A)
が成り立つことを数学的帰納法により示す。
i). n = 1 のとき
a1 = 3,b1 = 1 であるから,a1 ,b1 は自然数かつ a1 + b1 は偶数である。
よって,n = 1 のとき,(A) は成り立つ。
ii). n = k のとき (A) が成り立つ,すなわち
ak ,bk は自然数かつ ak + bk は偶数である。
が成り立つと仮定すると
1
1
ak+1 = (3ak + 5bk ) = (ak + 2bk ) + (ak + bk )
2
2
1
1
bk+1 = (ak + 3bk ) = bk + (ak + bk )
2
2
1
1
ak+1 + bk+1 = (3ak + 5bk ) + (ak + 3bk ) = 2(ak + 2bk )
2
2
であるから,ak+1 ,bk+1 は自然数かつ ak+1 + bk+1 は偶数である。
したがって,n = k + 1 のときも (A) は成り立つ。
q),r) より,すべての自然数 n について,(A) は成り立つ。
16 67回生
13 自然数の数列 fan g,fbn g は
B
B
(5 + 2)n = an + bn 2 (n = 1; 2; 3 Ý)
を満たすものとする。
B
(1) 2 は無理数であることを示せ。
(2) an+1 ,bn+1 を an ,bn を用いて表せ。
(3) すべての自然数 n に対して an+1 + pbn+1 = q(an + pbn ) が成り立つような定数 p,q を 2 組求めよ。
(4) an ,bn を n を用いて表せ。
2009 年[1]
x
(1) 背理法により示す。
B
2は無理数でない,すなわち,有理数であると仮定すると
B
a
2 = (a,b は互いに素である自然数)
b
とおける。両辺を 2 乗して,分母を払うと
a2 = 2b2 ÝÝ 1
よって,a2 は 2 の倍数であるから,a は 2 の倍数である。
ゆえに
a = 2c(c は自然数) ÝÝ 2
とおける。1,2 より
4c2 = 2b2 ,すなわち,2c2 = b2
よって,b2 は 2 の倍数であるから,b も 2 の倍数である。
これは,a と b が互いに素であることに矛盾する。
B
したがって, 2 は無理数である。
(2) 漸化式
より
B
B
(5 + 2)n = an + bn 2 ÝÝ 3
B
an+1 + bn+1 2
B
= (5 + 2)n+1
B
B
= (5 + 2)n (5 + 2)
B
B
= (an + bn 2)(5 + 2)
B
= 5an + 2bn + (an + 5bn ) 2
B
ここで,an ,bn は自然数であり, 2 は無理数であるから
an+1 = 5an + 2bn ; bn+1 = an + 5bn
(3) (2) の結果を,an+1 + pbn+1 = q(an + pbn ) に用いると
5an + 2bn + p(an + 5bn ) = q(an + pbn )
(5 + p)an + (2 + 5p)bn = qan + pqbn
これがすべての自然数 n について成り立つためには
5 + p = q; 2 + 5p = pq
よって
B
B
(p; q) = (§ 2; 5 § 2)(複合同順)
B
B
(4) (3) の結果より,p = ¡B 2,q = 5B¡ 2 のときB
an+1 ¡ bn+1 2 = (5 ¡ 2)(an ¡ bn 2)
また,3 より
a1 = 5;
b1 = 1
B
B
B
B
よって,数列 fan ¡ bn 2g は,初項 a1 ¡ b1 2 = 5 ¡ 2,公比 5 ¡ 2 の等比数列である。
ゆえに
B
B
B
B
an ¡ bn 2 = (5 ¡ 2)(5 ¡ 2)n¡1 = (5 ¡ 2)n ÝÝ 4
したがって,3,4 より
筑波大学数学問題集 17
an =
B
B
1
f(5 + 2)n + (5 ¡ 2)n g;
2
B
B
1
bn = B f(5 + 2)n ¡ (5 ¡ 2)n g
2 2
18 67回生
14 点 O を原点とする座標平面上に,2 点 A(1; 0),B(cos µ; sin µ) (90Ü < µ < 180Ü) をとり,以下の条
件をみたす 2 点 C,D を考える。
¡! ¡!
¡! ¡!
¡! ¡!
¡! ¡!
OA ¢ OC = 1; OA ¢ OD = 0; OB ¢ OC = 0; OB ¢ OD = 1
また,4OAB の面積を S1 ,4OCD の面積を S2 とおく。
¡! ¡!
(1) ベクトル OC,OD の成分を求めよ。
(2) S2 = 2S1 が成り立つとき,µ と S1 の値を求めよ。
(3) S = 4S1 + 3S2 を最小にする µ と,そのときの S の値を求めよ。
2010 年[1]
x
¡!
¡!
(1) OA = (1; 0); OB = (cos µ; sin µ)
¡!
¡!
OC = (p; q); OD = (r; s) とおく。
¡! ¡!
¡! ¡!
OA ¢ OC = 1; OB ¢ OC = 0 より
p = 1; p cos µ + q sin µ = 0
であるから
よって
q=¡
cos µ
sin µ
¡!
cos µ
OC = (1; ¡
)
sin µ
¡! ¡!
¡! ¡!
また,OA ¢ OD = 0; OB ¢ OD = 0 より
r = 0; r cos µ + s sin µ = 1
であるから
s=
よって
1
sin µ
¡!
1
OD = (0;
)
sin µ
1
1
(2)
S1 =
¢ 12 ¢ sin µ =
sin µ
2
2
1
1
cos µ
1
; =
S2 =
1¢
¡ 0 ¢ #¡
2
sin µ
sin µ
2 sin µ
であるから,S2 = 2S1 より
1
1
= 2 ¢ sin µ
2
2 sin µ
1
sin2 µ
=
2
ここで,90Ü < µ < 180Ü より,sin µ > 0 であるから
1
sin µ = B
2
よって
µ = 135Ü
このとき
B
2
1 B1
S1 =
¢
=
2
4
2
(3) S
= 4S1 + 3S2
1
1
= 4 ¢ sin µ + 3 ¢
2
2 sin µ
3
= 2 sin µ +
2 sin µ
sin µ > 0 であるから,相加平均と相乗平均の大小関係により
F
3
3
>
S = 2 sin µ +
2 2 sin µ ¢
2 sin µ = B
2 sin µ
=2 3
B
3
3
等号が成り立つのは,2 sin µ =
,すなわち,sin µ =
のときである。
2
2 sin µ
筑波大学数学問題集 19
よって
B
µ = 120Ü のとき,S の最小値は 2 3
20 67回生
15 数列 fan g を,
a1 = 1;
1
1
(n + 3)an+1 ¡ nan =
¡
n+1
n+2
によって定める。
(n = 1; 2; 3 Ý)
(1) bn = n(n + 1)(n + 2)an (n = 1; 2; 3 Ý) によって定まる数列 fbn g の一般項を求めよ。
(2) 等式
p(n + 1)(n + 2) + qn(n + 2) + rn(n + 1) = bn (n = 1; 2; 3 Ý)
が成り立つように,定数 p,q,r の値を定めよ。
n
P
(3)
ak を n の式で表せ。
k=1
2011 年[1]
x
(1)
1
1
¡
n+1
n+2
の両辺に,(n + 1)(n + 2) をかけると
(n + 1)(n + 2)(n + 3)an+1 ¡ n(n + 1)(n + 2)an = (n + 2) ¡ (n + 1)
(n + 3)an+1 ¡ nan =
ここで,bn = n(n + 1)(n + 2)an であるから
bn+1 ¡ bn = 1
また
b1 = 1 ¢ 2 ¢ 3 ¢ a1 = 1 ¢ 2 ¢ 3 ¢ 1 = 6
よって,数列 fbn g は,初項 6,公差 1 の等差数列である。
したがって
(2) (1) より
bn = 6 + (n ¡ 1) £ 1 = n + 5
p(n + 1)(n + 2) + qn(n + 2) + rn(n + 1) = n + 5
(p + q + r)n 2 + (3p + 2q + r)n + 2p = n + 5
両辺の係数を比較すると
p + q + r = 0; 3p + 2q + r = 1; 2p = 5
よって
5
p= ;
2
(3) (1),(2) より
an
=
=
=
=
=
よって
n
P
k=1
ak
q = ¡4;
r=
3
2
bn
n(n + 1)(n + 2)
3
5
(n + 1)(n + 2) ¡ 4n(n + 2) + n(n + 1)
2
2
n(n + 1)(n + 2)
5
4
3
¡
+
2n
n+1
2(n + 2)
5
3
5+3
+
¡
2n
2(n + 1)
2(n + 2)
5 1
1
3
1
1
# ¡
;¡ #
;
¡
2 n
n+1
2 n+1
n+2
1
3 1
1
5
#1 ¡
;¡ # ¡
;
2
n+1
2 2
n+2
5 n
3
n
=
¡
2 n+1
2 2(n + 2)
10n(n + 2) ¡ 3n(n + 1)
=
4(n + 1)(n + 2)
n(7n + 17)
=
4(n + 1)(n + 2)
=
筑波大学数学問題集 21
16 四面体 OABC において,次が満たされているとする。
¡! ¡! ¡! ¡! ¡! ¡!
OA ¢ OB = OB ¢ OC = OC ¢ OA
点 A,B,C を通る平面を ® とする。点 O を通り平面 ® と直交する直線と,平面 ® との交点を H とする。
¡! ¡!
(1) OA と BC は垂直であることを示せ。
¡! ¡! ¡! ¡! ¡! ¡!
(2) 点 H は 4ABC の垂心であること,すなわち AH ? BC,BH ? CA,CH ? AB を示せ。
¡!
¡!
¡!
¡! ¡!
¡! ¡!
¡! ¡!
(3) jOAj = jOBj = jOCj = 2,OA ¢ OB = OB ¢ OC = OC ¢ OA = 1 とする。このとき,4ABC の各辺
の長さおよび線分 OH の長さを求めよ。
2012 年[1]
x
¡! ¡! ¡! ¡!
(1) OA ¢ OB = OC ¢ OA より
¡! ¡!
¡! ¡! ¡!
OA ¢ BC = OA ¢ #OC ¡ OB;
¡! ¡! ¡! ¡!
= OA ¢ OC ¡ OA ¢ OB
=0
よって
¡! ¡!
OA ? BC
同様にして
¡! ¡!
OB ? CA;
¡! ¡!
OC ? AB
¡!
(2) OH ? 平面 ® であるから
¡! ¡!
¡! ¡!
OH ? AB; OH ? BC;
よって
¡! ¡!
OH ? CA
¡! ¡! ¡! ¡! ¡! ¡!
OH ¢ AB = OH ¢ BC = OH ¢ CA = 0 ÝÝ 1
(1) の結果と 1 より
¡! ¡!
¡! ¡! ¡!
AH ¢ BC = #OH ¡ OA; ¢ BC
¡! ¡! ¡! ¡!
= OH ¢ BC ¡ OA ¢ BC
=0
同様にして
したがって
(3) ¡! ¡!
BH ¢ CA = 0;
¡! ¡!
AH ? BC;
¡!
AB
2
¡! ¡!
CH ¢ AB = 0
¡! ¡!
BH ? CA;
¡! ¡!
CH ? AB
¡! ¡! 2
= OB ¡ OA
¡! ¡!
¡! 2
¡!
= OB ¡ 2OB ¢ OA + OA
= 22 ¡ 2 ¢ 1 + 2 2
2
=6
よって
B
¡!
AB = AB = 6
同様にして
B
BC = CA = 6
ゆえに,4ABC は正三角形であるから,垂心 BH は重心と一致し
B
3
2 B
2 B
AH =
¢ 6 sin 60Ü =
¢ 6¢
= 2
3
3
2
したがって
C
C
B
B
OH = OA2 ¡ AH2 = 22 ¡ ( 2)2 = 2
22 67回生
17 3 つの数列 fan g,fbn g,fcn g が
an+1 = ¡bn ¡ cn
bn+1 = ¡cn ¡ an
cn+1 = ¡an ¡ bn
(n = 1; 2; 3 Ý)
(n = 1; 2; 3 Ý)
(n = 1; 2; 3 Ý)
および a1 = a,b1 = b,c1 = c を満たすとする。ただし,a,b,c は定数とする。
(1) pn = an + bn + cn (n = 1; 2; 3 Ý)
で与えられる数列 fpn g の初項から第 n 項までの和 Sn を求めよ。
(2) 数列 fan g,fbn g,fcn g の一般項を求めよ。
(3) qn = (¡1)n f(an )2 + (bn )2 + (cn )2 g (n = 1; 2; 3 Ý)
で与えられる数列 fqn g の初項から第 2n 項までの和を Tn とする。a + b + c が奇数であれば,すべて
の自然数 n に対して Tn が正の奇数であることを数学的帰納法を用いて示せ。
2013 年[1]
x
(1) pn+1
= an+1 + bn+1 + cn+1
= (¡bn ¡ cn ) + (¡cn ¡ an ) + (¡an ¡ bn )
= ¡2(an + bn + cn )
= ¡2pn
p1 = a1 + b1 + c1 = a + b + c
よって,数列 fpn g は,初項 a + b + c,公比 ¡2 の等比数列である。
したがって
(a + b + c)f1 ¡ (¡2)n g
1 ¡ (¡2)
a+b+c
f1 ¡ (¡2)n g
=
3
(2) an = pn ¡ (bn + cn ) = pn + an+1 より
an+1 ¡ an = ¡pn
Sn
=
よって,数列 fan g の階差数列が f¡pn g であるから
> 2 のとき
n=
n¡1
P
an = a1 +
(¡pk )
k=1
a+b+c
=a¡
f1 ¡ (¡2)n¡1 g
3
これは,n = 1 のときにも成り立つ。
したがって
a+b+c
f1 ¡ (¡2)n¡1 g
an = a ¡
3
同様にして
a+b+c
bn = b ¡
f1 ¡ (¡2)n¡1 g
3
a+b+c
cn = c ¡
f1 ¡ (¡2)n¡1 g
3
a + b + c が奇数であれば,Tn が正の奇数である。 ÝÝ (A)
(3)
が成り立つことを数学的帰納法により示す。
i). n = 1 のとき
T1 = q1 + q2
= ¡((a1 )2 + (b1 )2 + (c1 )2 ) + ((a2 )2 + (b2 )2 + (c2 )2 )
= ¡(a2 + b2 + c2 ) + (¡b ¡ c)2 + (¡c ¡ a)2 + (¡a ¡ b)2
= a2 + b2 + c2 + 2ab + 2bc + 2ca
= (a + b + c)2
よって,n = 1 のとき,(A) は成り立つ。
筑波大学数学問題集 23
ii). n = k のとき (A) が成り立つ,すなわち
a + b + c が奇数であれば,Tk が正の奇数である。
が成り立つと仮定すると
n = k + 1 のとき
2(k+1)
P
Tk+1 =
ql
l=1
=
2k
P
l=1
ql + q2k+1 + q2k+2
= Tk + q2k+1 + q2k+2
ここで
q2k+1 + q2k+2 = (¡1)2k+1 f(a2k+1 )2 + (b2k+1 )2 + (c2k+1 )2 g
+(¡1)2k+2 f(a2k+2 )2 + (b2k+2 )2 + (c2k+2 )2 g
= ¡f(a2k+1 )2 + (b2k+1 )2 + (c2k+1 )2 g
+f(¡b2k+1 ¡ c2k+1 )2 + (¡c2k+1 ¡ a2k+1 )2 + (¡a2k+1 ¡ b2k+1 )2 g
= (a2k+1 )2 + (b2k+1 )2 + (c2k+1 )2
+2(a2k+1 b2k+1 + b2k+1 c2k+1 + c2k+1 a2k+1 )
= (a2k+1 + b2k+1 + c2k+1 )2
= (P2k+1 )2
(2) より
P2k+1
= a2k+1 + b2k+1 + c2k+1
a+b+c
a+b+c
=a¡
f1 ¡ (¡2)2k g + b ¡
f1 ¡ (¡2)2k g
3
3
a+b+c
+c ¡
f1 ¡ (¡2)2k g
3
= a + b + c ¡ (a + b + c)f1 ¡ (¡2)2k g
= (a + b + c) 4k
よって,P2k+1 は偶数であるから,q2k+1 + q2k+2 は偶数である。
ゆえに,Tk+1 は奇数である。
したがって,n = k + 1 のときも (A) は成り立つ。
q),r) より,すべての自然数 n に対して (A) は成り立つ。
24 67回生
18 平面上の直線 l に同じ側で接する 2 つの円 C1 ,C2 があり,C1 と C2 も互いに外接している。l,C1 ,C2
で囲まれた領域内に,これら 3 つと互いに接する円 C3 を作る。同様に l,Cn ,Cn+1 (n = 1; 2; 3; Ý) で
1
囲まれた領域内にあり,これら 3 つと互いに接する円を Cn+2 とする。円 Cn の半径を rn とし,xn = C
rn
とおく。このとき,以下の問いに答えよ。ただし,r1 = 16,r2 = 9 とする。
(1) l が C1 ,C2 ,C3 と接する点を,それぞれ A1 ,A2 ,A3 とおく。線分 A1 A2 ,A1 A3 ,A2 A3 の長さおよ
び r3 の値を求めよ。
(2) ある定数 a,b に対して xn+2 = axn+1 + bxn (n = 1; 2; 3; Ý) となることを示せ。a,b の値も求
めよ。
(3) (2) で求めた a,b に対して,2 次方程式 t2 = at + b の解を ®,¯ (® > ¯) とする。x1 = c®2 + d¯2
B
を満たす有理数 c,d の値を求めよ。ただし, 5 が無理数であることは証明なしで用いてよい。
(4) (3) の c,d,®,¯ に対して
xn = c®n+1 + d¯n+1 (n = 1; 2; 3; Ý)
となることを示し,数列 frn g の一般項を ®,¯ を用いて表せ。
2014 年[1]
x
上の図より
An An+1 =
C
同様にして
C
(rn + rn+1 )2 ¡ (rn ¡ rn+1 )2 = 2 rn rn+1
C
An+1 An+2 = 2 rn+1 rn+2 ;
C
An An+2 = 2 rn rn+2
また
An An+1 = An An+2 + An+2 An+1
であるから C
rn rn+1 =
C
rn rn+2 +
C
rn+1 rn+2
ゆえに
1
1
C1
=C
+C
ÝÝ 1
rn+2
rn+1
rn
筑波大学数学問題集 25
(1) r1 = 16,r2 = 9 であるから,1 より
C1 = 1 + 1 = 7
3
4
12
r3
よって
144
r3 =
49
また
C
B
A1 A2 = 2 r1 r2 = 2 16 £ 9 = 24
F
C
96
144
A1 A3 = 2 r1 r3 = 2 16 £
=
49
7
F
C
144
72
A2 A3 = 2 r2 r3 = 2 9 £
=
49
7
1
(2) xn = C であるから,1 より
rn
xn+2 = xn+1 + xn
よって
a = 1;
b=1
2
(3) 2 次方程式 t = t + 1 すなわち t2 ¡ t ¡ 1 = 0 を解くと
B
1§ 5
t=
2
であるから
B
B
1+ 5
1¡ 5
®=
; ¯=
2
2
よって
B
B
2
2
1¡ 5
1+ 5
2
2
= + d%
=
c® + d¯
= c%
2
2
B
5
3
= (c + d) +
(c ¡ d)
2
2
1
また,x1 =
であるから
4
B
5
1
3
= (c + d) +
(c ¡ d)
4
2
2
ゆえに
1
c+d= ; c¡d=0
6
したがって
1
1
c=
; d=
12
12
(4) xn = c®n+1 + d¯n+1 ÝÝ 2 が成り立つことを数学的帰納法により示す。
i). (3) より,x1 = c®2 + d¯2
1
1
=
であり
また,x2 = C
3
r2
3
3
c® + d¯
であるから
B
B
3
3
1 1+ 5
1 1¡ 5
%
= +
%
=
=
12
2
12
2
B
B
1
1
=
(2 + 5) + (2 ¡ 5)
12
12
1
=
3
x2 = c®3 + d¯3
よって,n = 1 のとき,2 が成り立つ。
ii). n = k; k + 1 のとき,2 が成り立つと仮定すると,(2) より
xk+2 = xk+1 + xk
= (c®k+2 + d¯k+2 ) + (c®k+1 + d¯k+1 )
= c®k+1 (® + 1) + d¯k+1 (¯ + 1)
ここで,®; ¯ は 2 次方程式 t2 = t + 1 の解であるから
® + 1 = ®2 ; ¯ + 1 = ¯2
26 67回生
よって
xk+2
= c®k+1 ¢ ®2 + d¯k+1 ¢ ¯2
= c®k+3 + d¯k+3
= c®(k+2)+1 + d¯(k+2)+1
ゆえに,n = k + 2 のときにも 2 が成り立つ。
したがって,q),r) より,すべての自然数 n について 2 は成り立つ。
1
1
より,rn =
また,xn = C
2 であるから
x
n
rn
1
rn =
(c®n+1 + d¯n+1 )2
1
ここで,c = d =
であるから
12
144
rn =
(®n+1 + ¯n+1 )2