第9回 通信理論 講義資料

通信理論
第9・10回
電子情報工学科
尾知 博
N408
[email protected]
授業計画
Content
Date
1
ディジタル通信とは?・情報源符号化
10/1
2
ディジタルデータの帯域制限
10/8
3
線形ディジタル変調I (BPSK)
10/15
4
線形ディジタル変調II (QPSK・QAM)
10/22
5
無線チャネルのモデルと通信路容量
10/29
6
信号の波形等化
11/5
7
Scilab実習I(ロールオフフィルタ)
11/12
8
中間試験
11/19
9
同期回路・ビット誤り率の計算
12/3
10
マルチキャリア変調(OFDM)と多重化アクセス I
12/10
11
マルチキャリア変調(OFDM)と多重化アクセス II
12/17
12
Scilab演習(OFDM)
1/7
13
伝送路符号化と誤り訂正I (線形符号)
1/14
14
伝送路符号化と誤り訂正II (畳み込み符号)
1/21
15
期末試験
2/4 予定
Multipath channel
レイリーフェージング;NLOS、 ライスフェージング;LOS
Frequency Selective Fading
How to convert?
7.OFDM
7.1
7.2
7.3
7.4
7.5
7.6
Principle and Architecture
Guard Interval
Coded OFDM
OFDM =Complete Parallel Transmission
OFDM Pass-band Model
Matlab Demo
7.1 Principle and Architecture
シングルキャリア変調と周波数シフト
図7.1 周波数シフト
Single carrier pass-band signal
QAM変調: d(nT)=a(nT)+jb(nT)
(Base Band)
同相
(7.2)
直交
帯域信号:
(7.3)
(7.4)
Multi-carrier modulation
Power
・・・
f1
f2
サブキャリア
f3
ガードバンド
fN
Frequency
OFDM Modulation
H k ( ) 
(   k ) NT
2
(   k )T
sin
2
sin


(7.5)
図7.3 OFDM変調波の周波数スペクトル
Frequency Spectrum
等間隔周波数
でゼロクロス
(直交性)
OFDM Modulator
S/P
図7.4 OFDM変調回路=IDFT
l  0,1,, N  1
(7.6)
(7.7)
(7.8)
図7.6 OFDM変調のベースバンド信号生成手順
OFDM Wave form
NT
高PAPR
図7.6
Ex.7.2 Bandwidth
同じシンボルデータd(nT) をシングルキャリアとOFDMで変調
したい。占有周波数帯域幅を比較しなさい。
[解]
シングルキャリアの占有周波数帯域幅をfwsとすると、
(7.9)
f  1/ T
WS
一方、OFDMの場合をfwoとすると、図7.3より
(7.10)
f wo  Nf 0  N (1 / NT )  1 / T
となり、サブキャリア数Nに依らず、シングルキャリアと同じ帯
域となる。式(7.10)もOFDM変調の有する重要な性質の一つ
である。
□
Q:サブキャリア数Nが増やすと伝送レートも増すか?
OFDM Frequency Response
図7.4よりインパルス応答は、
hl (k , i)   u(kT  iNT )  u(kT  (i  1) NT ) e j 2lf 0 kT , k  0,1,, N  1
そのフーリエ変換すなわち周波数特性は、 l  0の場合
H 0 ( ) 

 jkT
h
(
k
,
i
)
e
0
k 
N 1
  e  jkT
k 0
(7.12)
一般的に
H l ( )  H 0 (  l0 )
(7.13)
(7.11)
Ex.7.3 Impulse response and
Frequency response
図7.4のOFDM変調回路の振幅特性を求めなさい。
h l (k , i )
H 0 ( )
N  8, i  1, l  0
(a) インパルス応答
(b) 振幅特性
OFDM Demodulator
1
d (l , i) 
N
N 1
 j 2lk / N
S
(
k
,
i
)
e
 B
k 0
l  0,1,, N  1
(7.14)
図7.8 OFDM復調回路=DFT
7.2 Guard Interval
2波モデル
h=0.5δ(nT)+0.5δ(nT-2T)
図7.9 周波数選択フェージング伝送路
[Demo 7.1] BER with various N
(ex7_7.m)
キャリア数Nの増加
に伴いBER改善;
しかしまだ不十分
Mitigate multipath channel by using
Guard Interval
Guard Interval =
NT
0
Cyclic Prefix
S B (k , i )
S B ( N  k , i)
for k=-Tg~0
,
for k=0~N-1
=
SB (k , i)i
図7.11 ガードインターバル信号
,
(7.15)
NT
i 1
i 1
i
NT
i 1
i
図7.12 ガードインターバルの性質
i 1
Ex.7.4 Cyclic Prefix = IDFT Periodicity
式(7.7)において次式 が成立することを示しなさい。
(7.16)
S B (k , i)  S B ( N  k , i), for k=-Tg~0
[解]
式(7.7)において、mを整数とすると,
任意のkにおいて
N 1
N 1
S B (k  mN , i)   d (l , i)e j 2 ( k mN )l / N  d (l , i)e j 2kl / N S B (k , i)
l 0
l 0
(7.17)
が一般に成立する。このように、IDFTはNを周期とする周
期関数であるので、式(7.16)も成立する。
□
Ex7.5 Effect of Guard Interval
サブキャリア数N=2048、
サイクリックプリフィックス
(ガードインターバル)長
Tg=200、
2波モデル、
DU比=3dB、CN比=30dB
図7.13 サイクリックプリフィックスの効果
文献
1 尾知 博、“シミュレーションで学ぶディジタル信号処理”、第7版、CQ
出版
2 尾知、上田、“OFDMシステム技術とMATLABシミュレーション解説”、
トリケップス、2002年
3 大野修一 “周波数選択性通信路に対する無線ブロック伝送方式”、ト
リケップス、2002年
4 小林英雄、“OFDM通信方式の基礎と応用技術”、トリケップス、2004
年
5 L.Hanzo, M.Munster,” OFDM and MC-CDMA for Broadband MultiUser Communications, WLANs and Broadcasting”, John Wiley &
Sons, 2003
6伊丹誠、“わかりやすいOFDM技術”、オーム社、2005年
宿題
1.問7.2
2.問7.4
3.式4.5から式4.4を示せ。