注力特集 注力特集 InterBEE 2014 Preview ∼ 4KやIP伝送を支える製品∼ ミハル通信 ミ ハ ル 通 信 は1955年 の 創 業 以 来、 高周波伝送技術を根幹とするCATV施 設や共聴設備分野に使用されるセンタ 設備及び伝送機器を開発してきた企 業。こうしたコア技術だけではなく、 光伝送、デジタル映像処理/伝送、IP ミハル通信の4K対応ヘッドエンド製品 伝送、無線、統合監視・制御など広範 な分野で新たな技術を確立している。 ズで実現した「MDSR シリーズ」を 同社は IP 伝送システムによる地上 今回の展示では 「次世代放送Next 提案しており、同シリーズの 4K 対応 デジタル放送回線のバックアップを提 Solution」 をテーマに、4K、ネットワー ユニットも随時製品化していく予定だ 案している。このシステムは、放送信 ク、ノンストップの各Solutionが提案 という。従来製品は 9U に 8 ユニット 号を RF のまま受信して、一旦 IP に される。 実装だったのに対し、「MDSR シリー 変換し、伝送後に再び RF 信号に戻す ズ」では 3U に 12 ユニットの実装が という極めてシンプルなインターフェ 4K対応ヘッドエンド機器(CATV向け) 可能となっているので、実行効率は約 イスとなっているので、従来製品より CATV 向けヘッドエンド装置の市 5 倍と大幅に向上する。今後、4K や も扱い易く、コスト削減も実現してい 場で高いシェアを誇っているミハル通 8K、IP リニア放送と現行サービスを る。岩鶴氏は「本回線となるマイクロ 信は、4K 対応ヘッドエンド製品とし サイマルで運用するにあたり、ヘッド 波とは異なる伝送システムにより冗長 て、HITS トラモジユニット、QAM/ エンドルーム自体のスペース拡張は難 することで、災害により OFDM が伝 QAM ユニット、SI/QAM ユニットの しいので、機器の小型化による省スペ 搬できない状況下でも伝送することが 3 モデルを紹介する。同社 総務部 主 ース化は有効だ。ハイビジョンから できる」と話す。 査の岩鶴賢一氏は「今年 10 月時点で 4K への移行期間は長期に亘ることが このシステムは、送信側の OFDM 45 局の CATV 事業者が 4K 試験放送 予想されるので、従来の 9U への追加 エラー訂正機能により、受信点で品質 を始めており、弊社の 4K 対応ユニッ と、新しい 3U への入れ替えが選択で 劣化が発生した場合でも、IP 受信側 トはその中の 8 局でご採用頂いてい きることは、CATV 事業者にとって はエラーフリーの OFDM 出力が可能 る」と話している。 魅力的だろう。 だ。その他にも、次のような特長があ る。送信側で不要なデータを省くこと 同社の CATV 向けヘッドエンド装 置はデジタル化が広まった 10 数年前 地上デジタル放送信号IP伝送システム に よ り、IP 回 線 の 帯 域 圧 縮 を 実 現。 から導入されており、展示される 4K 対応ユニットはその 9U サブラックに 追加することができる。 「既存の地上 デジタル放送装置や自主放送装置と同 じサブラックで運用ができ、電源も共 有できるメリットもある」( 岩鶴氏 ) という。 同社は別途、従来の各種ヘッドエン ド装置の機能をコンパクトな 3U サイ ミハル通信が提案するIP伝送システムのイメージ OPTCOM December 2014 注力特集 InterBEE 2014 Preview ∼ 4KやIP伝送を支える製品∼ TOT オフセット機能も搭載。付属コ ントローラにより送受信装置を一対と した N+1 の冗長構成が可能。 映像素材IPネットワーク配信システム IP 機 能 付 き OFDM 変 調 器 「MR3300X」は、ネットワークで配信 ミハル通信が提案する映像素材IPネットワーク配信システムのイメージ された映像・音声を地デジの信号に変 換することができる製品。例えば、企 いる段階だ。ブースでは実際にタブレ 返すポーリングの方法を採用したこと 業の本社と複数の拠点間にて、会議や ット端末を使ったデモ展示を予定して で、1 台で多数のチャンネル監視を実 全社朝礼の映像をマルチキャストで いる」( 岩鶴氏 ) という。 現したという。岩鶴氏は「低コストか つ省スペースということで、既に約 IP 伝送するといった使い方が可能だ。 TS から IP への変換、および IP から 多チャンネルのRF、TS、画音監視を1台で実現 250 局の CATV 局からデモのご依頼 TS への変換機能がこの 1 台に備わっ 新 製 品 と な る CATV 監 視 装 置 は やお引き合いを頂いている」と話して ているので、送信側、受信側の双方に RF、TS さ ら に は 画 音 監 視 ま で を 1 対応でき、各拠点でこのモデルを使う 台で監視できるオールインワン監視装 ことができる。 置 いる。 さらにオプション対応ではあるが だ。OFDM、QAM、BS/CS-IF、 4K 放送の監視にも対応しているとい 導入実績としては、地方自治体で行 また CATV 局特有のパイロット信号、 う。「STB 経由では4K 放送は監視で われている議会中継の IP 伝送が有る。 FM 信号までも監視対象なので、異常 きないが、対してこの装置は出力信号 また、放送局向けの導入事例として、 箇所の特定だけではなく、原因の特定 そのものを見ているので、4K 放送で 地方でのみオンエアされている映像を まで可能だ。CATV 監視装置は復調 あっても同じように監視することがで 他の支局で確認する場合に IP で配信 機能とデスクランブル機能を内蔵して きる」と岩鶴氏は説明している。 するといった使い方がされている。岩 いるので、STB を使わずに監視する 鶴氏は「こうした事例をご紹介しなが ことができる。 CATV 向けの装置ではあるが、一 台で RF、TS、画音、4K 放送の監視 従来の方式であれば、数十、数百チ ができるという部分は放送局にとって ャンネルの停波事故を防ぐために、チ も役立つ技術と言える。岩鶴氏は「放 ャンネル数に比例した数の各種監視装 送分野の課題をマーケティングしなが 置や STB を揃える必要が有るので、 ら、お役に立てる製品を開発していく」 コンテンツをスマートフォンやタブ 多額のコストが掛かる。そこで今回紹 と話しているので、興味のある方はブ レット、コミュニティテレビなどリニ 介される監視システムでは、複数の周 ースで詳しい話を聞いてみるのが良い ア放送に適した配信を可能にするマル 波数を順番に監視していくことを繰り だろう。 ら、具体的にシステムをご説明する」 と話している。 IPDC送出システム。 チスクリーンエンコーダと、それらの TS を OFDM 変調する装置が参考展 示される。これには地デジ 12+1 セグ 変調機能も搭載しているので、IPDC サービスと共に地デジ受信機へも映 像、音声を配信できる。 「次世代の放 送形態の一つとして期待されている IPDC は、フィールド実験も行われて ミハル通信のCATV監視装置
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