ノバルティス ファーマ株式会社 〒106-8618 東京都港区西麻布4-17-30 http://www.novartis.co.jp/ MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIA • MEDIENMITTEILUNG 2014年12月26日 報道関係各位 ノバルティス ファーマ株式会社 この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が2014年12月12日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳 (要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については英語が優先されます。 英語版はhttp://www.novartis.comをご参照ください。 ノバルティスの「コセンティクス®」 乾癬に対するウステキヌマブとの直接比較試験において 皮膚症状の寛解で優越性を示す • 「コセンティクス」は、乾癬患者さんに対し主要評価項目である投与 16 週時の皮 膚症状の寛解またはほぼ寛解で示される PASI 90、および副次評価項目である投与 4 週時の PASI 75 の達成率に関してウステキヌマブに対して優越性を示した 1 • CLEAR 試験は、エタネルセプト*に対し優越性を示した第 III 相臨床試験である FIXTURE に続く「コセンティクス」の 2 番目の直接比較試験 2 • CHMP は、欧州の中等症から重症の成人尋常性乾癬患者さんに対する全身療法の 第一選択薬として「コセンティクス」を承認勧告 • 第 III 相臨床試験において、「コセンティクス」300mg は投与 16 週後に患者さん の 70%以上が皮膚症状の寛解(PASI 100)または皮膚症状のほぼ寛解(PASI 90) を達成 2 2014年12月12日、スイス・バーゼル発 – ノバルティスは本日、第IIIb相CLEAR試験か ら、「コセンティクス」(一般名:セクキヌマブ、開発コード:AIN457)は、ウステキ ヌマブと比較して、乾癬患者さんに対して主要評価項目である投与16週時の皮膚症状の寛 解またはほぼ寛解で示されるPASI 90において優越性を示したことを発表しました1。また 副次評価項目である投与4週時のPASI 75においても優越性が示されました1。安全性の結果 は、これまでに報告された「コセンティクス」の第III相臨床試験の結果と同様でした。 CLEAR試験は、「コセンティクス」を乾癬に対する既存の生物学的製剤と比較した2番目 の直接比較試験です。本試験は、「コセンティクス」が標準治療薬であるエタネルセプト* に対する乾癬の皮膚症状の寛解における優越性と同等の安全性プロファイルを示した第III 相試験であるFIXTUREに続いて実施されました2。 乾癬患者さんの50%は、生物学的治療を含む既存治療に満足していません4-7。そういった 環境の中で皮膚症状の寛解を達成することは、乾癬患者さんの治療において最終目標とな るものです。「コセンティクス」の臨床試験プログラムで得られたデータから、皮膚症状 の寛解またはほぼ寛解の達成と乾癬患者さんにおける生活の質(QOL)の向上との有意な 相関関係も示されました3。 ノバルティス ファーマのグローバル開発部門責任者であるヴァサント・ナラシンハン (Vasant Narasimhan)は次のように述べています。「喜ばしいことに、当社のインター 1/4 ロイキン-17A(以下、IL-17A)阻害薬である『コセンティクス』は、中等症から重症の乾 癬患者さんに広く用いられている生物製剤のウステキヌマブより優れていることが示され、 標準治療薬である腫瘍壊死因子(以下、TNF)阻害薬に替わりうる新たな治療法になりま す。患者さんは、乾癬に対するより効果的な治療選択肢を必要としています。『コセンテ ィクス』により患者さんに劇的なベネフィットがもたらされること、そして皮膚症状の寛 解の達成が可能であるということに対する一連の強固なエビデンスに、今回の素晴らしい 結果を加えることが出来ました」 試験には、中等症から重症の尋常性乾癬を有する679名の患者さんが参加され、2015年の 国際医学会で発表予定です。 「コセンティクス」を中等症から重症の乾癬患者さんに対する全身療法の第一選択薬とし てCHMPが承認勧告したことに続き、この本試験の結果が発表されました。現在の欧州で は、抗-TNF療法およびウステキヌマブを含む全ての生物学的製剤は、乾癬治療において全 身療法の第二選択薬として推奨されています8-10。また、米国では、FDA諮問委員会が全会 一致で「コセンティクス」の承認勧告を決議しました。 「コセンティクス」は、乾癬に罹患した皮膚に高い濃度で存在する蛋白質であるIL-17Aの 作用を中和することにより、その効果を発揮します11-16。 乾癬は、身体的および心理的に生活の質を大きく損なう慢性自己免疫疾患です4,17,18。乾癬 は、世界で人口のほぼ3%にあたる約1億2,500万人以上が罹患しています19。 CLEAR試験について CLEAR(Comparison to assess Long-term Efficacy, sAfety and toleRability of secukinumab vs. ustekinumab)は、52週間、多施設共同、無作為化、二重盲検試験であり、中等症から 重症の尋常性乾癬患者さんを対象に「コセンティクス」を用いて開始し、「コセンティク ス」とウステキヌマブの有効性、および長期の安全性と忍容性を比較する2番目の第III相 直接比較試験です1。北米、欧州、アジアおよびオーストラリア1の24ヵ国が試験に参加し、 679名の患者さんが登録されました。なお、日本は本試験には参加していません。 りんせつ 主要評価項目は、投与16週時における乾癬症状(紅斑、肥厚、鱗屑)の重症度および乾癬 に罹患した皮膚の範囲の90%以上の低下を意味するPsoriasis Area and Severity Index(PASI) 90でした1。PASI 90は、乾癬の臨床試験の大半で用いられている標準的な有効性測定基準 と比べて、皮膚症状の寛解の範囲がより明確に測定できると考えられます20。また副次評 価項目は、投与4週時に乾癬症状の重症度が75%以上低下することでした(PASI 75)。 CLEAR試験は、皮膚症状の寛解における「コセンティクス」のエタネルセプト*に対する 優越性が示された主要な第III相直接比較FIXTURE試験に続くものです2。エタネルセプト* は、中等症から重症の尋常性乾癬治療として承認された標準治療薬である抗TNF-α薬であ り8、FIXTURE試験の結果は2013年10月に初めて発表されました。 「コセンティクス」(セクキヌマブ)およびインターロイキン-17A(IL-17A)について 「コセンティクス」は、IL-17Aを選択的に中和するヒト型抗モノクローナル抗体です11,12。 IL-17Aは、乾癬に罹患した皮膚で高濃度に認められ、治療薬開発のターゲットとされてい ます11-16。 現在では、CLEAR試験以外にも掌蹠乾癬、爪乾癬および掌蹠膿疱症を対象とした第IIIb相 試験を実施中です。 「コセンティクス」は、関節症性乾癬(PsA)および強直性脊椎炎(AS)の第III相開発も 2/4 実施されており、これら疾患における海外での「コセンティクス」の承認申請は、2015年 に計画されています。 乾癬について 乾癬は、プラーク(局面)と呼ばれる厚くて広範囲におよぶ皮膚病変を特徴とする慢性自 己免疫疾患であり、かゆみ、鱗屑のはがれ、および痛みの原因となることが知られており、 身体的・心理的な生活の質の著しい低下を招きます4,17,18。世界の人口のほぼ3%にあたる 約1億2,500万人超が乾癬に罹患しています19。 一般的かつ苦痛を伴うこの疾患は、単なる美容上の問題だけでなく、極めて軽症の症状で あっても患者さんの日常生活に影響を及ぼします3。さらに、患者さんのほぼ50%は、生物 学的治療を含む既存治療に満足していないため、新たな乾癬治療が早急に必要とされてい ます4-7。 * 日本においてエタネルセプトは乾癬の適応では未承認です。 参考文献 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 13. 14. 15. 16. 17. 18. 19. 20. Novartis, Data on file. Langley RG, Elewski BE, Lebwohl M, et al. “Secukinumab in plaque psoriasis: results of two phase three trials.” New Engl J Med. 2014. Jul 9;371(4):326-38. McLeod LD, Mallya UG, Fox T, Strober BE. “Psoriasis Patients With PASI 90 Response Achieve Greater Health-Related Quality-of-Life Improvements Than Those With PASI 75 Response.” European Association of Dermatology and Venereology Congress. Amsterdam, Netherlands. 10 October 2014. Stern RS, Nijsten T, Feldman S, et al. “Psoriasis Is Common, Carries a Substantial Burden Even When Not Extensive, and Is Associated with Widespread Treatment Dissatisfaction.” J Investig Dermatol Symp. 2004;9(2):136-9. Christophers E, Griffiths CEM, Gaitanis G, et al. “The unmet treatment need for moderate to severe psoriasis: results of a survey and chart review” J Eur Acad Dermatol Venereol. 2006;20:921-925. Krueger JG, Koo J, Lebwohl M, et al. “The impact of psoriasis on quality of life: Results for a 1998 National Psoriasis Foundation patient membership survey.” Arch Derm. 2001;137:280-284. Sterry W, Barker J, Boehncke WH, et al. “Biological therapies in the systemic management of psoriasis: International Consensus Conference.” Br J Dermatol. 2004;151 Suppl 69:3-17. European Medicines agency website, “Enbrel Summary of Product Characteristics” http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/EPAR__Product_Information/human/000262/WC500027 361.pdf. Accessed November 2014. European Medicines agency website, “Humira Summary of Product Characteristics” http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/EPAR__Product_Information/human/000481/WC500050 870.pdf. Accessed November 2014. European Medicines agency website, “Stelara Summary of Product Characteristics” http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/EPAR__Product_Information/human/000958/WC500058 513.pdf. Accessed November 2014. Gaffen SL. “Structure and signaling in the IL-17 receptor family.” Nat Rev Immunol. 2009;9(8):556-67. Ivanov S, Linden A. “Interleukin-17 as a drug target in human disease.” Trends Pharmacol Sci. 2009;30(2):95-103 Kopf M, Bachmann MF, Marsland BJ. “Averting inflammation by targeting the cytokine environment” Nat Rev Drug Discov. 2010; 9(9):703-18. Onishi RM, Gaffen SL. “Interleukin-17 and its target genes: mechanisms of interleukin-17 function in disease.” Immunology. 2010;129(3):311-21. Krueger J, Fretzin S, Suárez-Fariñas M, et al. “IL-17A is essential for cell activation and inflammatory gene circuits in subjects with psoriasis.” J Allergy Clin Immunol. 2012;130(1):145-154. Johansen C, Usher PA, Kjellerup RB, et al. “Characterization of the interleukin-17 isoforms and receptors in lesional psoriatic skin.” Brit J Dermatol. 2009;160(2):319-24. Rapp SR, Feldman SR, Exum ML, Fleischer AB, Jr., Reboussin DM. “Psoriasis causes as much disability as other major medical diseases.” J Am Acad Dermatol. 1999; 41(3 Pt 1):401-7. Farley E et al. “Psoriasis: comorbidities and associations.” G Ital Dermatol Venereol. 2011 Feb;146(1):9-15. International Federation of Psoriasis Associations (IFPA) World Psoriasis Day website. “About Psoriasis.” http://www.worldpsoriasisday.com/web/page.aspx?refid=114. Accessed December 2014. European Medicines Agency. Guideline on clinical investigation of medicinal products indicated for the treatment of psoriasis. http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/Scientific_guideline/2009/09/WC500003329.pdf. Accessed December 2014. 3/4 免責事項 本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その 内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどに より、現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。なお、詳細につきましては、 ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照ください。 ノバルティスについて ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、アイケア(眼 科用医療機器、コンタクトレンズなど)、高品質かつ安価なジェネリック医薬品、予防の ためのワクチン、OTC医薬品、動物用医薬品など、幅広い分野の製品を提供しています。 ノバルティス グループ全体の2013年の売上高は579億米ドル、研究開発費は99億米ドル (減損・償却費用を除くと96億米ドル)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバル ティスは、約133,000人の社員を擁しており、世界150カ国以上で製品が販売されています。 詳細はホームページをご覧ください。http://www.novartis.com/ 以上 4/4
© Copyright 2024 Paperzz