血友病患者における足関節固定術

Abstract: B. E. Bluth, et al.
Abstract (Musculokeletal )
血友病患者における足関節固定術
Ankle fusion in patients with haemophilia
B. E. Bluth, Y. J. Fong, J. J. Houman, M Silva and J. V. Luck Jr.
要 約:血友病患者における足関節固定術は,終
脛踵固定で 10.4 %,距骨下固定で 8.3 %であった。
末期関節症の十分に容認された治療法である。し
この割合は 1995 年に新たな手術技法が導入された
かし,現在公表されている転帰についてのデータは
後,それぞれ 3.7 %および 5.6 %まで低下した。癒
少数の症例に基づいたものであり,追跡期間は概
合しなかったこれらの関節に,補正手術を要した例
して短い。本試験の目的は,1 医療機関で治療を受
はなかった。改変 AOFAS 尺度から,患者の 75 %
けた大規模な血友病患者群において,足関節固定
は術後平均 7.2 年にわたり,手術を受けた足関節に
術の長期的転帰を評価することであった。1971 ∼
痛みを感じなかったことが明らかとなった。残り
2010 年の間に患者 45 例で実施された 57 件の足関
25%の患者は,平均の痛みの強さを 3/10 と評価し
節固定術の結果を,後向きにレビューした。血友病
た。スコアの機能に関する項目では,患者のアライ
の病型および重症度,HIV の状態,固定法,術後
ンメントが良好であること,活動の制限または歩行
合併症および追加手術の必要性に関するデータを
異常がほとんどないこと,また長距離歩けることが
収集した。追跡調査の結果が得られた 20 の足関節
示唆された。我々は,足関節固定術が疼痛を効果的
について,米国足外科学会( AOFAS )改変下肢スコ
に緩和し,良好な機能転帰をもたらすと結論する。
アを算出した。患者の追跡期間は平均 6.6 年であっ
足関節固定法は,終末期の血友病性関節症の足関節
た。術中または手術直後に,足関節固定術に関連し
に適した治療法である。
た合併症は認められなかった。全体の非癒合率は,
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Haemophilia (2013), 19, 432–437
© 2013 Blackwell Publishing Ltd
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