カタログコード:711271-5 ブルセラ選択培地 BRUCELLA SELECTIVE MEDIA OXOID コード:CM0271 2 CULTURE MEDIA E 組成(培地1Lあたり) E 用途・特徴 Brucella属は発育が遅く栄養要求が厳しいため、乳や動物 組織の培養には共存菌の過剰発育を抑制するために選択剤を 血液寒天基礎培地No.2(CM271) プロテオースペプトン …………………… 15.0 g 肝消化物末 ………………………………… 2.5 g 酵母エキス ………………………………… 5.0 g 塩化ナトリウム …………………………… 5.0 g 寒天 ………………………………………… 12.0 g pH 7.4±0.2 加えなければならない。 JonesとBrinley Morgan1)は、抗菌性色素を含む培地では Brucella abortus生物型2および他の発育条件の難しい菌株が 抑制されることを示した。 彼らはまた、色素の代わりに抗生物質を用いた選択培地で Brucella属全ての生物型の発育が可能であることを示した。 しかし、Leechら2)は、JonesとBrinley Morganの血清-ブド ウ糖-抗生物質培地の選択性は不十分で、モルモットへの接 コロンビア血液寒天基礎培地(CM331) 種より成績が劣ると報告した。 スペシャルペプトン ……………………… 23.0 g Mair4)の考案した選択培地を改良したBarrowとPeel3)の デンプン …………………………………… 1.0 g 培地は抗生物質とゲンチアナバイオレットの両方を含む。 塩化ナトリウム …………………………… 5.0 g Brucella abortusの一部の株は発育しないことから、これら 寒天 ………………………………………… 10.0 g の菌が非常に低い色素濃度にも敏感であるという Mairの説 が確認された。 pH 7.3±0.2 Farrell 7) は血清-ブドウ糖寒天基礎培地にバシトラシン 25IU/mL、バンコマイシン20μg/mL、ポリミキシン ブルセラ選択サプリメント(SR83) 5IU/mL、ナリジクス酸5μg/mL、シクロヘキシミド100μ 1バイアルあたり:500mL用 g/mLおよびナイスタチン100IU/mLを添加した極めて選択性 ポリミキシンB ………………………… 2,500 IU バシラシン …………………………… 12,500 IU シクロヘキシミド ………………………… 50.0 mg の強い培地を考案した。 比較試験では 5)この培地はモルモット接種の場合と同等 の分離率を示し、またBrucella abortus生物型2の発育も支持 した。 Oxoid 社のブルセラ選択サプリメント( SR83 )は Farrellのすぐれた処方に基づいている。本培地は血清-ブド E 調製方法 血液寒天基礎培地 No.2( CM271) 20g、もしくはコロン ウ糖寒天培地または Barrowと Peelの培地よりも、選択性が 極めて高いことが報告さている6)。 ビア血液寒天基礎培地(CM331)19.5gを500mLの精製水に 懸濁し、沸騰するまで加熱して溶解する。121℃で15分間、 高圧蒸気滅菌し、約50℃に冷却する。 ブルセラ選択サプリメント(SR83)1バイアルに10mLの メタノール/滅菌精製水(1:1)溶液を加え懸濁する。35℃で 10∼15分間放置後撹拌し、約50℃に冷却した500mLの滅菌 済み培地に添加する。 血液寒天基礎培地No.2(CM271)やコロンビア寒天基礎 培地(CM331)を使用するときは5∼10%となるように非働 化したウマ血清を添加し、更に1%となるように滅菌したブ ドウ糖溶液を添加する。 E 方法 1. Brucella属を乳試料から直接培養するには、試料を無菌容 器に移して40℃で一夜保温する。 2. 白金耳で一定量のクリーム部分を取り、コンラージ棒で 塗り広げる。 3. 35℃、10∼20%炭酸ガス条件下で培養し、2日間づつ10日 まで観察する。 4. Brucella属のコロニーは辺縁が丸く凸型である。スライド 凝集で確認すること。 2 ─ 50 ブルセラ選択培地 E 保存方法・使用期限 30℃以下の乾燥保存でラベル表示期限まで使用可能。調 製した培地は2∼8℃に保存する。 E 参考文献 1. Jones L. M. and Brinley Morgan W. J. (1958) Bull. Wld Hlth Org. 19. 200. p.576. 2. Leech F. B., Vessey M. P., Macrae W. D., Lawson J. R., MacKinnon D. J. and Brinley Morgan W. J. (1964) Animal E 品質管理 陽性コントロール Brucella abortus ATCC 4315 Disease: Survey No. 4, HMSO, London, p. 17. 3. Barrow G. I. and Peel M. (1967) Mon. Bull. Minist. Hlth 26. 192- 196. 4. Mair N. S. (1955) Mon. Bull. Minist. Hlth 14. 184-191. 陰性コントロール CULTURE MEDIA Escherichia coli ATCC 25922 2 5. Farrell I. D. and Robinson L. (1972) J. Appl. Bact. 35. 625630. 6. Hunter D. and Kearns M. (1977) Br. Vet. J. 133. 48&489. 7. Farrell I. D. (1969) PhD Thesis, University of Liverpool, cited in Reference 4. E 注意 Brucella属は伝染性が強いので、培養は適切に保護された 条件下で扱われなければならない。24∼48時間、5∼10%炭 酸ガス培養すること。 ブルセラ選択培地 2 ─ 51
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