平成26年度高知県学力定着状況調査の公表に係る県教育長コメント 平成27年2月26日 3回目の実施となりました「高知県学力定着状況調査」の結果を公表いたします。 本調査は、これまでの学力調査結果から明らかになった小学校中学年の二極化や中1 ギャップによる学力低下など、本県の子どもたちの学力課題を解決するために実施して います。また、調査問題には、これからの社会を生きていく子どもたちに求められてい る「根拠を基に自分の考えを説明する力」や「必要な情報を読み取って説明する力」な どを問う内容を出題し、より質の高い授業づくりへのメッセージを込めております。 今回の調査結果を見ますと、国語における基本的な文法事項、また、算数・数学にお ける二等辺三角形の作図や図形の平行移動など、基礎的・基本的な知識や技能に関する 問題については改善傾向にあります。 しかしながら、これまでに課題としてあげられてきた文章の内容を正確に捉えること、 また、複数の資料を関連付けて読み取ったり、根拠を明らかにして自分の考えを書いた りする内容については、引き続き改善が必要です。 各学校や市町村教育委員会におかれましては、本調査を効果的に活用して、子どもた ちの学習の定着状況を把握するとともに、分析結果を学習指導の充実や指導方法の改善 に生かし、子どもたち一人一人に学習内容を確実に定着させることのできる取り組みを 進めていただきたいと考えております。 県教育委員会としましても、これらの課題を解決するため、単元テストや学習シート を作成・配付して、わかる授業づくりを進めてまいりました。また、子どもたちが自ら 課題を見つけ、主体的・協働的に学ぶ探究型の授業づくりを充実させることが重要であ ると考えており、このため、各学校での思考力問題集等の活用を通して、思考力・判断 力・表現力の育成を図るとともに、教員研修を強化しているところです。さらに、厳し い家庭環境にある子どもたちや学力が十分に身に付いていない子どもたちに、基礎学力 をしっかりと定着させ、学習意欲の向上を図るため、地域の方々のご協力もいただきな がら放課後等における補充学習の取り組みも充実させていきたいと考えております。 そうして、市町村教育委員会との連携を一層強めるとともに、保護者や県民の皆様の ご理解やご協力を得ながら、子どもたちが「夢」や「志」をもって、社会を生き抜く力 を身に付けることができるよう、学力向上の取り組みをさらに充実させてまいります。 高知県教育長 田村 壮児
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