福岡市で「いじめゼロプロジェクト」 がスタートした平成 25 年,香椎第1

取組名:香椎1中「いじめゼロプロジェクトチーム」と小中連携したあいさつ運動の取組
福岡市で「いじめゼロプロジェクト」
がスタートした平成 25 年,香椎第1中学
校では「香椎1中いじめゼロプロジェク
トチーム」を結成しました。これは,学
校長・生徒会三役(生徒会長・副会長・
書記)を中心に,生徒指導主事・生徒会
担当・教務主任・各学年主任などが「学
校・地域にいじめゼロの風を吹かそう!」
という意気込みで結成したチームです。
この「いじめゼロプロジェクトチーム」
の話し合いで,平成 25 年6月に行われた
生徒総会で生徒会長による「いじめゼロ
いじめゼロ実現を目指した「いじめゼロプロジェクトチーム」
アピール」を行い,
「香椎1中版いじめゼ
ロ宣言第1条」を制定し,毎年,第2条・第3条・・・と積み上げていくことが決定しました。
生徒全員が「いじめゼロ宣言第1条」の原
案を出し合い,各学級で1つの案にまとめ,
学級委員が集まって「香椎1中いじめゼロ宣
言第1条」を採択しました。第1条は「全員
が笑顔になれるようお互いを大切にします。
まず,話しかけます!」というものです。こ
の中にある「まず,話しかけます!」という
言葉に生徒の切実な想いが込められています。
「いじめゼロ」実現のため,生徒たちはお互
いのコミュニケーションを大切にしたいと考
えたのです。こののち,
「いじめゼロ」実現に
向けて,この「まず,話しかけます!」が合
平成 26 年度の生徒総会での「いじめゼロ宣言第2条」の採択
い言葉になっています。
「香椎1中版いじめゼロ宣言第1条」は,8月に行われた「いじめゼロサミッ
ト」で採択された4つの「いじめゼロ宣言」とともに,各学級や廊下に掲示しました。
平成 26 年度の生徒会もこの活動を引き継ぎました。平成 26 年度は6月を「いじめゼロ月間」とし
て,
「いじめゼロ」実現に向けた道徳の授業を行うとともに,昨年度と同様に生徒全員から原案を集め
て,生徒総会で「香椎1中いじめゼロ宣言第2条」を採択しました。第2条は「しっかりと周りを見て,
1 人ひとりを支えます。相手のいいところを見つけます!」となりました。
平成 25 年から活動している「いじめゼ
ロプロジェクトチーム」はさまざまな企
画や取り組みを行ってきました。例えば,
平成 25 年9月には,生徒対象のアンケー
ト調査を実施しました。その結果,生徒
の携帯電話やインターネットに依存した
生活の実態と,
「コミュニケーションの取
り方の変化」という現実課題が浮き彫り
になりました。そこで,頻発する携帯電
話やインターネットによるトラブルを防
止するため,全校道徳の形で専門家によ
「いじめゼロ宣言第2条」と「ピタ・ペコくん」
る「ケータイ教室」を開催しました。
また,
「コミュニケーションの基本はあいさつから」と考えた「いじめゼロプロジェクトチーム」は,
生徒会で行ってきた「あいさつ運動」の活性化を目指して,イメージキャラクターづくりに取り組みま
した。香椎1中ブロックではちょうど,夏の小中合同研修会で提案された「ピタッと止まって,ペコッ
とあいさつ」という「ピタペコあいさつ運動」を展開しようとしていました。これにあわせて,平成
25・26 年度の生徒会生活専門委員長の2人が協力して呼びかけ,全生徒からイメージキャラクター「ピ
タ・ペコくん」の原画を募集し,平成 26 年の4月にデビューしました。上記の「香椎1中いじめゼロ
宣言第2条」ポスターのように,全校のいたるところに登場しています。
さらに,平成 26 年8月に開催された「いじめゼロサミット」で採択された,毎月10日の「いじめ
ゼロの日」には,生徒会役員が,
「いじめ」や「ネットトラブル」などに関する新聞記事やニュース,
コラムや詩を収集し,朝の放送で読み上げ,意見発表を行う取り組みを始めています。
「ピタ・ペコくん」は,香椎1中ブロックの3
つの小学校でも活躍しています。写真は,千早小
学校でのあいさつ運動の様子です。中学校の生徒
会役員と小学生,両校の教師が合同であいさつ運
動を行っています。このように「いじめゼロ」実
現のために大切な「コミュニケーション能力」
,
そしてその出発点としての「あいさつ」を活性化
する運動を,香椎1中ブロックでは実施していま
す。この「いじめゼロプロジェクト」の取り組み
をもとに,香椎1中では,平成 26 年度から「キ
ャリア・コミュニケーション・プロジェクト」を
平成 26 年度の小中合同あいさつ運動の様子
開始しました。総合的な学習の時間を中心に,スポーツや芸術,特技などの
面で,夢や目標を持って取り組んでいる生徒による発表を行いながら,「コ
ミュニケーション能力の育成」を重視した教育活動を創造するものです。
これからも「いじめゼロ」実現を目指した取り組みは続きます。