2015年1月号 - 兵庫県人権啓発協会

ƨƽżƊ।‫ڧ‬ǡȌÁdzȔ
ひろげよう こころのネットワーク
2015
1
平成27年
特集
テーマ
震災
20 年
つな がりづくり
つながりあうまちづくり
「つながりが築く兵庫の未来」
2 巻頭言
井戸敏三
(兵庫県知事)
3 グラフで見る
「特に関心がある人権問題」
4 「家族・人とのつながりの大切さ ―震災報道の現場から―」
杉尾秀哉さん(TBSテレビ報道局 解説室長)
5 「個人的なつながりをいかに再生するか? ―東日本大震災の教訓をふまえて」
阿部真大さん(甲南大学文学部 准教授)
6 「学びの里 日置と石門心学 地域づくりに先人の志を」
向井祥隆さん
(日置地区まちづくり協議会 事務局長)
7 「ハンセン病を正しく理解するために 加西市人権研修会フィールドワークに参加して」
8
情報ぷらざ
兵庫県マスコット
はばタン
兵庫県・
(公財)兵庫県人権啓発協会
巻頭言
ま
し
を
い
た
だ
き
な
が
ら
懸
命
の
努
力
を
続
ま そ た の が で が 合 か 点 化 な 跡 の こ す の 有 ボ 生 は 見 い で を や 大 く を な 一
の 。 心 形 ラ ま 、 ら 、 も 浮 個 震 20 残 い 瞬
救
20
温 無 ン れ 被 れ 出 、 き 人 災 年 し 命 に
震 彫 主 は を た を し
災
年
ま
ま 形 テ ま
活
災 り 義 未 迎 阪 奪 て
者
間
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動
直 に 化 曾 え 神 い 6
同
、
た
光 ご ア た
や
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後 し が 有 ま ・ 、 千
士
。
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火
地
か
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今 を け た え 所 活 域 し む 被 。 路 さ を
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多
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震 兵 え
心
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く
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だ 、 外 い
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都
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の
も
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残
よ
住
り 声
支
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ま の ら 助
ら 深 け
の
っ
う
宅
組 を
援
、
し こ 多 け
ま い が
問
て
高
や
合 な む 掛 な
た も
も 傷 え
励
い 。 っ く い ど 姿 け な 題 齢
元
気
で
安
全
安
心
な
地
域
づ
く
り
の
基
本
例
も
多
く
見
受
け
ら
れ
ま
す
。
ま
ま
事
件
と
な
っ
て
初
め
て
顕
在
化
す
る
事
ど
、
地
域
か
ら
孤
立
し
、
助
け
が
得
ら
れ
な
い
た
、
児
童
虐
待
や
自
殺
、
高
齢
者
の
孤
独
死
な
あ
本 り
年 ま
も せ
ど ん
う か
ぞ 。
よ
ろ
し
く
お
願
い
し
ま
す
。
さ
と
兵
庫
﹂
の
実
現
を
め
ざ
し
て
い
こ
う
で
は
切
さ
を
改
め
て
胸
に
刻
み
、
﹁
安
全
元
気
ふ
る
を
愛
す
る
人
々
で
す
。
共
に
生
き
る
こ
と
の
大
兵
庫
の
未
来
を
切
り
拓
く
の
は
、
ふ
る
さ
と
で
私
た
ち
は
、
人
と
人
と
の
つ
な
が
り
や
地
域
け
て
き
ま
し
た
。
創
造
的
復
興
の
歩
み
の
な
か
人
権
侵
害
へ
の
関
心
が
高
ま
っ
て
い
ま
す
。
ま
希
薄
に
な
る
な
か
、
イ
ン
タ
ー
ネ
ッ
ト
に
よ
る
き
な
底
力
と
な
り
ま
す
。
最
近
で
は
、
生
活
様
式
も
変
わ
り
人
間
関
係
が
る
体
験
や
地
域
活
動
は
自
信
に
結
び
つ
き
、
大
と
の
連
帯
感
の
喪
失
が
懸
念
さ
れ
て
い
ま
す
。
す
。
ふ
る
さ
と
の
自
然
や
文
化
、
産
業
に
ふ
れ
化
し
、
心
の
拠
り
所
で
あ
る
家
族
や
地
域
社
会
は
、
命
の
尊
重
や
思
い
や
り
に
つ
な
が
り
ま
求
め
て
き
た
結
果
、
生
活
や
街
の
風
景
は
画
一
願
っ
て
い
ま
す
。
ふ
る
さ
と
の
人
々
と
の
絆
一
方
、
経
済
的
な
豊
か
さ
や
効
率
性
を
追
い
し
な
の
で
す
。
は
、
い
た
だ
い
た
支
援
に
対
す
る
最
大
の
恩
返
き
ま
し
た
。
助
け
合
い
の
輪
を
広
げ
る
こ
と
国
内
外
の
被
災
地
の
復
旧
復
興
を
支
援
し
て
日
本
大
震
災
を
は
じ
め
、
ト
ル
コ
や
台
湾
な
ど
で
こ の
う 助
し け
た 合
経 い
験 の
や 大
教 切
訓 さ
を を
生 学
か び
そ ま
う し
と た
、 。
東
故
郷
と
思
え
る
よ
う
な
、
人
と
人
、
人
と
地
域
て
も
、
そ
こ
で
生
活
し
て
い
る
人
が
、
そ
こ
を
え
て
い
ま
す
。
ま
た
、
生
ま
れ
育
っ
て
い
な
く
る
﹁
ふ
る
さ
と
意
識
﹂
を
持
っ
て
欲
し
い
と
考
ら
す
人
々
と
の
ふ
れ
あ
い
を
通
じ
て
育
ま
れ
育
っ
た
地
域
で
の
様
々
な
体
験
や
、
そ
こ
に
暮
な
が
り
で
す
。
だ
か
ら
こ
そ
、
私
は
、
生
ま
れ
と
の
つ
な
が
り
を
持
っ
て
も
ら
え
れ
ば
と
︵
公
益
財
団
法
人
兵
庫
県
人
権
啓
発
協
会
会
長
︶
兵
庫
県
知
事
つ
な
が
り
が
築
く
兵
庫
の
未
来
は
、
人
と
人
、
人
と
地
域
、
地
域
と
地
域
と
の
つ
2
特集
特に関心がある人権問題をあげてください。
(○は5つまで ※H15年度調査では○は3つまで)
阪神・淡路大震災では、私達は人と人とのつながりの大切さを学びました。しかし、最近は社会
から孤立している人や孤独死が増えており、つながりの希薄化が進んでいると言われています。
震災から 年を迎え、改めて皆がつながりあって、幸せに暮らすことのできる地域づくりにつ
いて考えてみましょう。
平成25年度 人権に関する県民意識調査の結果より
20
0
20
40
60
0
20
40
60
46.6
インターネット
(パソコン、
スマートフォンなど)
による
人権侵害の問題
39.3
8.3
ホームレスの人に
関する問題
29.4
特グ
に
8.8
46.3
障害のある人に
関する問題
46.1
38.6
8.1
刑を終えて出所した人
に関する問題
6.8
ラ
関
フ
心で
38.4
50.4
高齢者に関する問題
38.0
性同一性障害者
(心と
身体の性が一致しない
人)
に関する問題
5.1
4.0
2.9
37.4
働く人の権利に
関する問題
39.5
4.7
エイズ患者・HIV
(エイズ・ウイルス)感染者に
関する問題
8.0
8.3
37.0
37.1
子どもに関する問題
36.0
4.7
人身取引
(性的搾取、
強制労働等を目的とした
人身取引)
に関する問題
4.4
29.7
28.3
女性に関する問題
30.0
性的指向
(異性愛、
同性
愛、
両性愛)
を理由とした
人権侵害の問題
24.6
北朝鮮当局によって
拉致
(らち)
された
被害者に関する問題
31.8
が見
ある
る
4.0
2.1
2.2
ハンセン病患者・回復
者等に関する問題
3.3
19.0
0.7
23.7
犯罪被害者に関する問題
35.4
アイヌの人々に
関する問題
18.3
同和問題
1.6
16.4
16.9
その他の問題
1.8
3.2
14.9
東日本大震災に伴う
人権問題
2.0
2.6
特にない
2.5
2.8
13.8
1.3
19.4
環境と人にかかわる問題
無回答
2.1
1.2
13.3
日本に居住している
外国人に関する問題
10.2
14.6
H25年度調査(n=1,210)
H20年度調査(n=1,368)
H15年度調査(n=1,448)
特に関心のある人権問題をみると、
「インターネットによる人権侵害の
問題」
が46.6%で最も高く、
「障害のある人に関する問題」
(46.3%)
が4
割台となっています。
以下、
「高齢者に関する問題」
(38.4%)
「
、働く人の権
利に関する問題」
(37.4%)、
「子どもに関する問題」
(37.0%)が3割台、
「女性に関する問題」
(29.7%)
「
、北朝鮮当局によって拉致された被害者
に関する問題」
(24.6%)
が2割台で続いています。
どれも等しく大切な人権問題です。
正しく理解し、
つながりあう
まちづくりをめざして一緒に考えていきましょう。
人
権
問
題
域 で の 、人 と 人 と のつ な が り の 強 さ
家族・人とのつながりの大切さ
―
律と秩序が守られている被災者の人
震災報道の現場から
―
震災から学んだこと
TV報道の世界に身を置いて
と話しています。
年。 た ち 。世 界 中 の メ ディア が 感 嘆 し た による﹂
こ う し た 姿 は 、普 段 か ら 地 域 社 会 で そ う 言 え ば 、東 日 本 大 震 災 の 後 の
の 町 を リ ポ ー ト し な がら 涙 が 止 ま ら
も﹁ 驚 天 動 地 ﹂の 出 来 事 で し た 。神 戸
路 大 震 災 で 被 災 し 、去 年 1月 他 界 し
たからこそに他なりません。阪神・淡
の
﹁人と人のつながり﹂
や
﹁絆﹂があっ
人が半数近くに上ったのもこれと符
る 意 識 や 行 動 を 変 え た ﹂と 回 答 す る
世論調査で
﹁震災後、
家 族の 絆 に 対 す
阪神・淡路大震災は、
その私にとって
な かった の を 、今 で も 鮮 明 に 覚 え て
すぎ
お
ひで
や
さん
T BSテレビ報道局
解説室長
杉尾 秀哉
ぷく」
「ひるおび」
等情報番組のコメンテーターなど数多くの
合します。
にこう話しました。﹁こんなにご近所 と こ ろ が 、﹁ 喉 元 過 ぎ れ ば 熱 さ を
さ ん の 有 難 さ を 感 じ たこ と は な い 。 忘 れ る ﹂。震 災 か ら 時 が 経 ち 、記 憶 が
つ、家 族 や 地 域 で の﹁ 絆 ﹂の 大 切 さ を
噛 み 締 め る 、震 災 の 原 点 に も う一度
立ち戻りたいと思います。
ターを経て、現在「週刊BS-TBS報道部」キャスター、
「いっ
た 私 の 父 も 、震 災 後 に し み じ み と 私
薄 れ る につ れ て 、こ う し た 意 識 が 次
という小国。
この国はGDP
︵国 内 総
当。ワシントン支局長などを経て現職。
「朝ズバ」コメンテー
います。
本大震災が起きました。
死者・行方不
お互いに同 じ 境 遇 だから辛 さ が よく
第に希 薄になって 来てはいないで
生死の境はまさに紙一重。
すんでの所
生 産 ︶で は な く 、G N H︵ 国 民 総 幸 福
1993(平成5)年から「JNNニュースの森」キャスターを担
年で、
今度は東日
明 者 合 わ せて 2万 人 余︵ 震 災 関 連 死
分かる﹂
。
で 偶 然 助 かった 人 も い れ ば 、無 念 に
量︶
を上げるのを国是とする、世論調
全 員 が 健 康 で一 緒 に い ら れ る こ と ﹂
ンター報道局ニュース部、警視庁記者クラブ等に所属し、
それからわずか
を含む︶
。
阪神・淡路大震災を遥かに上
も 犠 牲 に なった 人 が い ま す 。いつ 自
査をすると実に
一方で震災は私達に数多くの事を
と答えます。また、ブータンのGNH
生きていられることに感謝しつ
しょうか?
つながりづくりをもう一度
るのでしょうか?
回る
﹁異次元の災害﹂
になりました。 では人間の幸せの原点はどこにあ
この仕事をしていてつくづく思う
のは、﹁世の不条理﹂
と
﹁ 人の命のはか
なさ﹂
です。何の罪もない市民が理不
分がそうした立場に立たされるか分
す る 国 で す 。そ こ で ブ ー タ ン 国 民 に
尽 に も 突 然 、命 を 奪 わ れ る 。そ して 、 ヒマラヤ山脈の麓にあるブータン
かり ま せ ん。
二度の 大 震 災 は、
その 冷
﹁ な ぜ 幸 せ なの か ? ﹂
と問うと、﹁家族
%が
﹁幸せ﹂
と回答
厳な事実を我々に突き付けました。
教えてくれました。例えば、
大 災 害に
番組に出演。
97
担 当 大 臣 は﹁ 人 間 の 幸 せ は 家 族 や 地
学文学部社会学科卒業。
同年、
(株)
東京放送に入社。
制作セ
33
遭っても冷静で、忍耐力があって、規
1957
(昭和32)
年、
兵庫県生まれ。
1981
(昭和56)
年 東京大
16
4
りをもっていない人が増えています。どうす
東
―日本大震災の教訓をふまえて
べ
さん
まさ ひろ
核家族化と郊外化の進展は、﹁個人的なつな
阿部 真大
あ
甲南大学文学部 准教授
個人的なつながりをいかに再生するか?
人々は様々な人間関係のなかで生活してい
ないかを顕在化させます。私は東日本大震災
係のうち、何が頼りになって何が頼りになら
街﹂とのつながりが︵全国調査と比較して︶極
おいて、個人的なつながり以外で唯一、﹁商店
実は、
このたびの調査では、
東日本大震災に
﹁無縁社会﹂
を乗り越える道筋が見えてくるか
に想像力を働かせるべきでしょう。その先に
は今一度、その重なり合う場所にあったもの
をかつてないほど広げてしまいました。我々
がり﹂と
﹁ 個 人 的 で な いつ な が り ﹂
の間の距 離
発生後の2012
︵平成 ︶
年に被災三県調査
め て 高 い 信 頼 感 で あったこ と が 分 か り ま し
ればよいのでしょうか。
と全国調査を大規模におこないました。その
た。
つまり、
商店街が大きな自然災害に
﹁強い﹂
ますが、
大規模な自然災害は、
こうした人間関
結果から、東日本大震災において、家族、親せ
ことが示されたのです。
私はここに、
個人的な
今回の震災で、あなたにとって頼りになった人や組織は
次のうちどれですか(複数回答、単位は%)
100
80
60
地方議員
ボランティア
NPOや
地元の
商店街
地元の
企業
自衛隊
消防士や
警察
市や県の
職員
近所の人
友人
親せき
。東 京 大 学
岐 阜 市 生 まれ
年
)
51
和
昭
1976(
家族社会
労働社 会 学、
は
門
専
。
者
学
卒。社 会
取される 若
な著 書 に『 搾
主
。
論
査
調
(集 英
学 、社 会
た! 』
聞出
ライダー は 見
便
ク
イ
(日本 経 済新
』
バ
―
者 たち
らさを超えて
づ
き
生
た新
―
し
学
現
会
の 間 に出
『居場所の社
社)、
― 都会と田 舎
ち
た
者
若
る
『地 方にこも
る。
版社)、
版社)などがあ
(朝日新聞出
しい社会』
もしれません。
き、友人、近所の人といった
﹁ 個 人 的 なつ な が
つながりの再生のヒントがあると思っていま
国会議員
その他
何も
なかった
り ﹂の 信 頼 感 が 、行 政 や N P O 、民 間 企 業 と
す。
商店街とのつながりは、
家族や親せきなど
の 人 のつな が り ほ ど は 個 人 的 で は ないけ れ
いったそれ以外のつながりと比較して、圧倒
的に高かったことが分かりました。
ど、行政やNPOとのつながりよりは個人的
なものです。
つまり、
それは個人的なつながり
そ の 理 由 と し て は 、東 日 本 大 震 災 が﹁ 想 定
外﹂
の大震災であったことが考えられます。
つ
と個人的でないつながりの中間にあるもので
ではないでしょうか。
まり、行政やNPOや民間企業が想定できな
いほどの巨大な災害であったため、その機能
も、
商店街の人々が語ったのは、
商売の話だけ
私が東日本大震災後、被災地を訪れた際に
ざるをえない状況に追い込まれたのです。
ではなく、
そこに集う人々の話であり、
地元の
が無力化し、人々は個人的なつながりに頼ら
これからも、こうした
﹁想定外﹂
の大震災 が
か、これからどう生きていきたいかという話
話であり、彼らがそのなかでどう生きてきた
たしたちは普段から個人的なつながりをしっ
でした。
それは、
そこがショッピングモールや
起きないとは限りません。
その時に備えて、
わ
かりとつくっておく必要があります。
これが、
コンビニのような単なる
﹁消費の場﹂
ではなく
20
東日本大震災が私たちに残した教訓です。し
2.3
5.7
0.5
0.8
8.2
8.5
44.8 46.1 41.2
8.5
13.1 16.5
4.1
家族
5
人々のつながりを生む
﹁生活の場﹂
であるから
こその語りだったと言えるでしょう。
0
84.3
40
かし、﹁無縁社会﹂
といわれている今、
家族や親
せき、
友人、
近所の人といった個人的なつなが
被災三県(岩手県、宮城県、福島県)調査(実施月日2012年11月 標本数n=388)
24
ひ お き
訪れました。
も ん
し ん
が く
て
じま
と
庵 を 開 祖 と し 、多 く の 門 弟 が 講 義 に
あん
す 。石 門 心 学 の二 世 と さ れ る 手 嶋 堵
せ き
学びの里 日置と石門心学
地域づくりに先人の志を
学びの歴史遺産を復活
篠山市の東部に位置する日置地
区 。京 都 に 通 じ る 国 道 3 7 2 号 線 沿
え
い
よし たか
さん
日置地区まちづくり協議会
事務局長
むか
向井 祥隆
心の高さを知ることができます。
心合わせは学びの成果
日置地区のまちづくり協議会には
の 組 織 が 加 盟 してい ま す 。今
自治会・女性団体・教育福祉関係団体
など
21
夜間は 歳から 歳ま まで単独の活動であったものが連携
ら 歳まで、
共通の地域課題への取り
で が 入 れ 替 わ り な が ら 講 義 を 受 け 、 することで、
い の 地 域 だ け に 、多 く の 神 社 仏 閣 を
学びが生かされている実感
はじめとする歴史遺産が残っていま
当時の古文書の中に昼間は6歳か
す。﹁中立舎﹂
もその一つ、江戸時代に
地域の学びの拠点として開設された
石門 心 学の 学 舎 として現 存 してい
※
る 全 国 で も 数 少 な い 建 物 で す 。平 成
年 に 、少 子 高 齢 化 の 波 の 中 で 疲 弊
して い く 地 域 を 活 性 化 さ せ る こ と
べ
に 学 校 が 設 置 さ れ た 時 に は 、各 地 で
す。
明治5年に
﹁ 学制発布 ﹂
され 、
地域
ほ と ん ど が 学 ん だ と 思 わ れ る 数 字で
さ れ てい ま す が 、地 域 の 青 少 年 層 の
一番多い日には904人が来たと記
事 業 で 顔 な じ み と な り 、ス ム ー ズ な
会 の 盆 踊 り と 通 学 合 宿 も 開 催 。協 働
心部会の防災訓練やふるさと交流部
一人暮らし高齢者が集います。
安全安
部会の
﹁いきいきサロン﹂
は毎月2回、
組 み が 始 ま り ま し た 。ふ れ あ い 福 祉
25
子ども集めに四苦八苦していたこと
15
人間関係の中で互いの理解と思いや
14
から考えると勉 学に対 する地 域の関
り が 醸 成 さ れ てい き ま す 。石 門 心 学
の教えは庶民の生きる力となって日
置 の 地 に 根 付 き 、人 生 哲 学 と なって
継 承 さ れ 、地 域 づ く り 活 動 の 根 幹 と
なります。
日 置の地 域 づくり が
﹁学び
の歴史﹂
である
﹁中立舎﹂
とともに存続
し継承されることを願っています。
※石門心学は、
江戸時代中期に京都で活躍した思
想家・教育者である石田梅岩が、
仏教や神道、
儒
教・道教等の粋を集め、
心学道話としたもので、
町民や農民、
子どもや女性にも
﹁正直﹂﹁勤勉﹂﹁倹
約﹂﹁質素﹂
の大切さを教えたものです。
生
3 )年 、篠 山 市
19 4 8( 昭 和 2
部
祉
福
、
し
勤務
まれ。篠山市に
長
局
務
事
会
議
長、社 会 福 祉 協
平
(
12
0
2
、
務め
会 教育
( 理 事 )など を
護司・篠 山市 社
保
、
は
在
現
。
職
に
退
に
年
域
成24)
任し、地 活 動
くの 役 職を兼
多
ど
た
な
し
長
と
議
心
を中
委員会
「まちづくり」
いる。
て
し
の
加
同
参
共
に
化
積極的
は「 文
演を行 う 。著 書
講
で
マ
ー
テ
幅 広い
房など。
」共 著)青木書
ネットワーク(
を 目 標 に﹁ 日 置 地 区 ま ち づ く り 協 議
会 ﹂が 発 足 し 、そ の 活 動 の 拠 点 施 設
と し て﹁ 県 民 交 流 広 場 事 業 ﹂を 受 け
て整備しました。 年 近 く 無 人 とな
べ
ろく
八上新村波部六兵衛により篠山藩に
は
政8年
︵1796年︶
に 当 時の 大 庄 屋
﹁ 中 立 舎 ﹂は 今 か ら 21 8年 前 、寛
学びの志を継承
て復 活しました。
す る﹁ 古 民 家 再 生 ﹂の ブ ー ム も あ っ
う と し て い た も の が 、家 屋 を 再 活 用
歴史遺産でありながら忘れられよ
り 取 り 壊 さ れ る 危 機 に あった 家 屋 、
10
出 願 し 、許 可 を 得 て 開 舎 さ れ て い ま
(上)通学合宿の様子。
(下)中立舎の入
り口に下がる行燈には、
まだ男尊女卑・
武家中心の社会であった江戸時代に、
武家の学びを町民・農民、
さらには子ど
もや女性をも対象に教育実践していた
ことが記されています。受講料を無料
としており、当時として画期的な取組
であったことがうかがえます。
18
6
つい
納骨堂に献花する参加者。
戻るところがない遺骨約3500柱が
眠っています。
TEL 0869-25-0321
15
21
映画紹介
周年記念作品として製作されました
日
時からサン
日からシネリーブル神戸で映画版
る映像には心が和みます。
で 、神 戸・阪 神 の あ ち こ ち が 温 か く 写 さ れ
に楽しんでいるいくつかのシーンは愛嬌
桂とは性格の異なる母親が、神戸を大い
も受け止めて、前を向きはじめます。
とを学んだ桂は、尊敬する日和の突然の死
震災の記憶を含めて神戸から様々なこ
響を受けます。
レーターの日和洋次と知り合い、大きな影
ひ な た よう じ
寄付するなど社会貢献に熱心なイラスト
ま す 。ま た 、売 り 上 げ を 各 地 の 震 災 復 興 に
性にあふれた友人に目を開かされたりし
指してフランスにまで行ってしまう積極
し た が 、何 と か 友 人 も で き ま す 。モ デ ル 目
心を開かない、俯き加減で生活する彼女で
学 し ま す 。ナ イ ー ブ さ の あ ま り 、な か な か
転勤もあって神戸の大学に美術志望で入
東京で育った主人公の辰木桂は、父親の
たつ き かつら
スとして描かれています。
が、震災のことが物語の中心ではなくベー
開局
阪神・淡路大震災 年 /サンテレビジョン
20
分︶
が公開され、1月
7
1月
(シネ・リーブル神戸)
20
すみ か
国立第一号の療養所として1930(昭和5)
年に開設。当時は2000人近くの方が収容
されていました。現在、入所者は232人。入
所者の平均年齢は84歳で、
平均在園年数は
59年になります。
後遺症のために社会復帰
が困難な状況で、愛生園を「終の棲家」と
して生活されています。
歴史館が併設され、
個人見学も受け入れています。
45
17
テレビでTVドラマ版が放送されます。
お問い合わせ
︵
078-334-2126
17
監督:白羽弥仁
(神戸在住)
脚本:安田真奈(神戸大学出身)
出演:藤本泉、
菅原永二、
浦浜アリサ、竹下景子
ハンセン病を
正しく理解する
ために
す。
また、
差別や偏見を恐れて、
故郷
しい。
正しくハンセン病を理解する
に 帰 る こ と が で き な い と いっ た 問
ことで差別・偏見は取り除くことが
題もあります。
できます。
そのためにはまず関心を
持つことが大切﹂
と力強く語りかけ
正しい理解を求めて
ました。
加西市では、
平成 年から国立療
園内の史跡を巡り、
当時の状況に
養 所﹁ 長 島 愛 生 園 ﹂︵ 岡 山 県 瀬 戸 内
思いを馳せながら、
同じ過ちを繰り
市︶
を訪問しています。
入所 者
︵自治
返 さ ないこと を 誓い 納 骨 堂 に 献 花
会 ︶との 交 流 等 を 通 じて 、ハン セン
しました。
病に対する正しい理解を深め、
差別
や 偏 見の 解 消 に 向 けて 啓 発 するこ
とが目的です。
今回の参加者は 名。
県立北条高
校の生徒3名も参加しました。
参加
加西市人権研修会
フィールドワークに参加して の動 機は、所属する放送部 が、NH
K 杯 テ レ ビ ド キュメ ン ト 部 門 へ 応
ハンセン病は治る病気
募
す
る
題
材
に、
ハンセン病を取り上
ハンセン病は、
らい菌という細菌 げたこと。
入所されている加西市出
による感染症ですが、
感染したとし 身 の 歌 人 谷 川 秋 夫 さ ん と の 交 流 を
ても発病することは極めてまれで、 繰り返し、
今回の研修の機会も活用
し か も 、万一発 病 し て も 、現 在 で は
し
て
取材を続けています。生徒の一
治療法も確立し、
早期発見と適切な 人は
﹁このような悲しい歴史があっ
治療により後遺症も残りません。
たことに驚いている。当事者からの
日本では、1996
︵平成8︶
年ま 思いをしっかりと伝えたい﹂
と作 品
で 強 制 隔 離 政 策 がと ら れ 、行 動 、住
を
通
し
た
啓
発
に
意
欲
を
み
せていま
居、
職業選択、
学問、
結婚の自由が制 す。
また、
別の参加者は、
かつて療養
限 されるな ど 患 者の 人 権 が 傷つけ 所で暮らしていた友 達 をより深 く
ら れ てい ま し た 。現 在 、入 所 者 のハ 理 解 し たい と回 数 を 重 ねて 研 修 に
ンセン病自体は治癒していますが、 参加しています。
戦前戦後の過酷な処遇により、
後遺 愛 生 園 の 歴 史 を 解 説 す る 学 芸 員
症 に 苦 し んでいる 人 が 多 く お ら れ の田村さんは、﹁元患者を奇異な目で
ます。
ほとんどの元患者は 歳を超 見るのではなく、
後遺症が残る障害
え て お り 、経 済 的 な 自 立 が 困 難 で の あ る 人 と して 隔 て な く 接 して ほ
70
神
戸
在
住
96
国立療養所
「長島愛生園」
歴史館
国立療養所「長島愛生園」
情 報 ぷ ら ざ
平成26年度人権啓発ビデオ
『あなたに伝えたいこと』が完成しました。
この作品のテーマは「インターネット時代における同和問題」です。
同和問題は、様々な対策の結果、生活環境などハード面の改善は進みま
したが、結婚差別や身元調査など意識の面では依然として課題が残され
ています。また、インターネットには、利便性とともに、匿名性に関する誤っ
た理解による差別的な書き込みやネット依存など陰の部分があります。
この物語の主人公は、ごく普通の若い女性です。物語が進む中で、彼女
は、自分の祖母や母が同和問題でつらい思いをしてきたことを知ります。
彼女の結婚話を中心に、恋人や友人、家族などとの関わりを通して、この
問題が決して他人事ではないこと、ネット上の情報だけではなく実際に人
とふれあう中で、お互いを正しく知り合うことが同和問題やすべての差別
をなくしていくために重要であることを、明るい希望とともに伝えます。
つるおか もえ き
ね ぎし とし え
出 演/寉岡萌希、根岸季衣、中村育二、高田敏江 ほか
企 画/兵庫県、
(公財)兵庫県人権啓発協会
企画協力/兵庫県教育委員会 製作/東映(株)
字幕副音声付/36分/活用ガイドあり
● 貸し出しについて
● 購入について
(公財)兵庫県人権啓発協会研修部 TEL 078
(242)5355
東映(株)関西営業推進室 TEL 06(6345)9026
イ ベ ント ガ イド
神戸市
子どもたちへの
メッセージ運動展2015
淡路市
じんけん市民講座
「人権問題探究コース」
日時
1月15日(木)∼21日(水)10:00∼18:00(土日も左記時間で開催)
場所
神戸市役所1号館2階市民ギャラリー
※JR「三ノ宮」駅、阪急・阪神「神戸三宮」駅、神戸市営地下鉄山手線「三宮」駅下車 南徒歩約6分
震災に関する展示・子どもたちへのメッセージならびに協力団体による展示
日 時 1月20日(火)14:00∼16:00
問い合わせ
神戸市人権推進課
TEL 078-322-5234
問い合わせ
淡路市防災あんしんセンター ※津名ICから車で約5分
講演「子どもたちから学んだ人権∼京都市立弥栄中学校を取材して∼」
●講師 林 由紀子さん
(毎日新聞社大阪社会部)
場所
淡路市教育委員会
人権推進課
TEL 0799-64-2521
日 時 1月25日(日)10:00∼16:10
「つどい」
∼阪神淡路震災
20年・多文化共生
をめざして∼
問い合わせ
学校法人神戸中華同文学校 ※JR「元町」駅西口から徒歩15分
震災の経験や教訓を伝え
(「伝える」)、大災害に備え
(「備える」)、復 「つどい」
実行委員会
興の成果を発信する
(「活かす」)
ための、国籍を問わず誰でも気軽に
公益財団法人
兵庫県国際交流協会
楽しく参画できるフェスティバル
①防災運動会 ②世界の炊き出し ③国際成人式 ④パネルディスカッション「東日本
TEL 078-230-3261
大震災被災地との絆」⑤国際こども音楽祭 ⑥1.17は忘れない(震災パネル展示)
場所
( )
インターネットで
「人権文化をすすめる県民運動」
の模様を配信中!
ハー
フ
half
タイ
ム
time
人権文化をすすめる 動画
検索
かつて地域の消防団に入っていました。夜通しで消火活動にあたったことなどが思い出され
ます。当時は、休日の早朝訓練などが億劫で、早く退団したいと思ったこともありました。今は、
世代交代のために退団していますが、地域の人と顔を合わす機会がめっきりと少なくなり、
少々さびしさを感じています。今にして思えば、消防団を通した地域のつながりが心地よかっ
たのだろうと思います。
自治会では、祭りやイベントを定期的に開催していますので、積極的に参加するように心が
けています。私も「地域のつながり」や「ふるさと意識」が大切だと実感している一人です。
「きずな」の編集においては、人権を通したつながりづくりを意識していきたいと思います。
今年もよろしくお願い申し上げます。 (小池)
「きずな」は、協会ホームページからもご覧になれます。
(公財)兵庫県人権啓発協会 〒650-0003 神戸市中央区山本通4-22-15 県立のじぎく会館内
TEL 078
(242)
5355 FAX 078
(242)
5360
兵庫県人権啓発協会
検索
[email protected]
2015
(平成27)
年1月発行