平成27年度全国学力・学習状況調査の結果 [237KB pdfファイル]

平成 27 年度全国学力・学習状況調査における幸田町児童生徒の結果について
平成 27 年 12 月
1
調査の概要(平成 27 年度実施分)
(1) 調査期日
平成 27 年4月 21 日(火)
(2) 対象学年・人数
小学校6年
429名、中学校3年
390名
(3) 調査項目
①
教科
小学校:国語、算数、理科
中学校:国語、数学、理科
知識及び活用の状況
②
2
学習・生活習慣等の状況調査
幸田町全体の傾向について
(1) 教科の状況
今年度は、国語と算数・数学に理科を加えた3教科で実施されました。理科は、平成 24
年度から3年毎に実施されることになっており、今回は小学校6年生及び中学校3年生の全
児童生徒が参加する悉皆方式でした。
全国の状況と比較すると、本町児童生徒の傾向は、小学校の算数において「活用」がよく
できています。中学校の国語においては、「知識」「活用」ともによくできています。数学
においては、「知識」「活用」ともに大変よくできています。中学校では、理科においても
よくできています。
小学校国語においては、「知識」「活用」ともに、引き続き努力を要する状況にあると言
えます。具体的には、目的に応じて表現の工夫を捉えたり、取材した内容を整理しながら記
事を書いたりする力に課題が見られます。中学校国語においては、単語の種別についての理
解や文脈に即して正しく漢字を書く力が身についています。
小学校算数においては、小数の計算の結果を見積もったり、確かめたりすることや基準量
と比較量、割合の関係を正しく捉えることに課題があります。中学校数学では、事柄や数量
の関係を捉え、その関係を文字式に表す力や、資料の傾向を的確に捉え、数学的な表現を用
いて判断の理由を説明する力が身についています。
小学校理科では、観察、実験の器具について、適切な操作技能を定着することについて課
題があります。一方、中学校理科では、自然の事物・現象から問題を見いだし、適切な課題
ができる力が身についています。今回調査した質問紙調査で、全国では「理科の学習が好き」
と答えた中3は 62%で、小6に比べ約 20%減少していることから理科離れが進んでいると言
われていますが、幸田町では中3で 71%の生徒が「理科が好き」と答えており、小6からの
減少も8%です。実験や観察を通して、理科好きな児童 生徒が多くいることがわかります。
幸田町では、町単独で非常勤講師を配置し、全校で算数・数学を中心とした少人数指導を
実施しています。今回、小中学校ともに、全国に比べ、算数・数学の下位層が少ないことか
ら、少人数指導の成果が表れていると考えます。
全国の状況と比較し、各教科の学習領域で、「よくできていた領域」「課題がある領域」
の主な内容を示します。
<◎ たいへんよくできている内容
○ おおむねよくできている内容 △ 努力を必要とする 内容>
【小学校6年生】
教科
国
語
算
数
理
科
主として「知識」に関する問題
○学年別漢字配当表 に 示されている漢 字
を読む。
△新聞のコラムを読 ん で、表現の工夫 を
捉える。
△学年別漢字配当表 に 示されている漢 字
主として「活用」に関する問題
△目的や意図に応じ、取材した内容を整理
しながら記事を書く。
△文章と図とを関連付けて、自分の考えを
書く。
△目的に応じ、中心となる語や文を捉える。
を書く。
○除数が整数である 場 合の分数の除法 を
計算する。
○異分母の分数の減法の計算をする。
△小数の分数について、計算の結果のお
よその大きさを捉える。
◎概数を用いた見積もりの結果とそれに基
づく判断を理解し、理由を記述する。
○条件を整理した場面に面積を2等分する
考えを適用して、示された部分の面積を
求める。
○実験器具の名称を 理 解する力、適切 な
扱い方を理解している。
○メダカの雌雄を見 分 ける方法を理解 し
ている。
△実験器具の名称を正しく理解してい
る。
△電磁石の働きを利用した振り子につい
て、試行した結果を基に自分の考えを改
善する。
△生物の成長に必要な養分のとり方につい
て、調べた結果を視点をもって考察して
分析する。
【中学校3年生】
教科
主として「知識」に関する問題
◎単語の種別について理解する。
国
○語句の意味を理解 し 、文脈の中で適 切
に使うことができる。
語
△聞き手を意識し、 分 かりやすい語句 を
選択して話すことができる。
数
◎与えられた比例の 式 について、その グ
ラフ上の点の x 座標を基にy座標を求
めることができる。
◎等式を目的に応じ て 変形することが で
きる。
学
主として「活用」に関する問題
○文章の中心的な部分と付加的な部分など
を読み分け、要旨を捉える。
○資料の提示の仕方を工夫し、その理由を
具体的に書く。
△複数の資料から適切な情報を得て、自分
の考えを具体的に書く。
◎振り返って立てられた構想に沿って、事
象を数学的に表現し、その意味を解釈す
ることができる。
○発展的に考え、予想した事柄を説明する。
△平面図形と空間図形を関連付けて事象を
考察し、その特徴を的確に捉えることが
できる。
理
◎身近な動物を他の 動 物と関連付けて 分
類する。
○オームの法則を使 っ て、抵抗の値を 求
めることができる。
科
△デンプンが消化酵 素 によって分解さ れ
◎二酸化炭素の体積を量る場面において、
水上置換法では正確に量れない理由を説
明する。
○グラフを分析して解釈し、化学変化につ
いて正しく読み取る。
て、最 終的に でき る物 質の名 称を表 す
△実験の結果を分析して解釈し、規則性を
ことができる。
見いだす。
(2) 学習・生活習慣等の状況
幸田町の傾向を全国と比較すると、小学校においては「学校のきまりを守っている」「家
で、学校の宿題をしている」「今住んでいる地域の行事に参加している」 「いじめはどんな
理由があってもいけないと思う」「家の人は、授業参観や運動会などの学校の行事に来る」
と回答した児童の割合が高く、中学校においては「学級会などの時間に話し合って学級のき
まりなどを決めている」「学級みんなで協力して何かをやりとげ、うれしかったことがある」
「学校の規則を守っている」「家で学校の宿題をしている」「家の人は、授業参観や運動会
などの学校の行事に来る」と回答した生徒の割合が高くなっています。小中学校ともに割合
が高いのは「学校のきまり(規則)を守っている」「家で学校の宿題をしている」「家の人
は、授業参観や運動会などの学校の行事に来る」という項目です。
一方、全国と比較して、小学校においては「新聞を読んでいる」と回答した児童の割合が
低く、中学校においては「毎日、同じくらいの時刻に寝ている」「難しいことでも、失敗を
おそれないで挑戦している」「将来の夢や希望をもっている」生徒の割合が低くなっていま
す。小中学校ともに割合が低いのは、「難しいことでも、失敗をおそれないで挑戦している」
という項目です。
学習・生活習慣と正答率との関係については、小中学校ともに、「その教科の勉強が好き」
「友達に自分の考えや意見を発表している」「朝食を毎日食べている」「ものごとを最後ま
でやり遂げて、うれしかったことがある」と回答した児童生徒ほど、高い正答 率を得ていま
す。
小学校、中学校別に、全国と比較して割合の高いものと低いものについて代表的なものを
示します。
【小学校6年生】
・「学校のきまりを守っている」児童の割合は高い。
・「家で、学校の宿題をしている」児童の割合は高い。
・「今住んでいる地域の行事に参加している」児童の割合は高い。
・「人の気持ちが分かる人間になりたいと思う」児童の割合は高い。
・「算数の勉強は好き」という児童の割合は高い。
・「家の人は、授業参観や運動会などの学校の行事に来る」児童の割合は高い。
・「いじめはどんな理由があってもいけないと思う」児童の割合は高い。
・「難しいことでも、失敗をおそれないで挑戦している 」児童の割合は低い。
・「新聞を読んでいる」児童の割合は低い。
【中学校3年生】
・「家で学校の宿題をしている」生徒の割合は高い。
・「家の人は、授業参観や運動会などの学校の行事に来る」生徒の割合は高い。
・「学校の規則を守っている」生徒の割合は高い。
・「理科の勉強は好き」という生徒の割合は高い。
・「あなたの学級では学級会などの時間に話し合って学級のきまりなどを決めている 」生徒
の割合は高い。
・「学級みんなで協力して何かをやりとげ、うれしかったことがある」生徒の割合は高い。
・「毎日、同じくらいの時刻に寝ている」生徒の割合は低い。
・「難しいことでも、失敗をおそれないで挑戦している 」生徒の割合は低い。
・「将来の夢や希望をもっている」生徒の割合は低い。
3
調査結果を受けて
上記の結果は、幸田町全体の傾向であり、各学校によって結果や課題は異なっています。
各学校は結果を分析し、課題を明らかにして、授業改善を図っています。
家庭においては、子どもの学力の状況を知るとともに、前向きな生活習慣の確立を図 るな
ど、子どもたちが学習に対して意欲を持って取り組むことができるような励ましをお願いし
ます。
この調査は、小学校6年生と中学校3年生を対象に、国語と算数・数学、理科について
調査したものです。この調査で測定できるのは、学力の特定の一部分です。子どもたちの
学力や生活のすべてを表しているわけではありません。そのことを十分踏まえたうえで、
調査結果を今後の指導に生かしていきたいと考えています。
問い合わせ先
幸田町教育委員会学校教育課
℡
学校指導G
0564-62-1111 (内線424)