足もとのJ-REIT市場の下落と今後の見通しについて

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2015年2月4日
マーケットレポート
足もとのJ-REIT市場の下落と今後の見通しについて
2月3日の東証REIT指数は、1,812.59ポイントと前日比▲3.25%下落し、7営業日連続で下落しました(7営業
日累計▲6.28%)。主に、投資口の新規供給が集中したことによる換金の影響と思われます。
 短期的に公募増資等の投資口供給増加が集中したことによる需給悪化が顕在化
 一方、不動産市況の改善は続いており、依然良好
 追加金融緩和は継続しており、価格調整により利回り面で投資魅力は拡大
■ 一時下落も影響は少ないものと予想
2月3日の主な下落要因は、投資口の新規供給が集中したことによる換金売りの影響と考えられます。主にケ
ネディクス商業リート投資法人やイオンリート投資法人の資金調達が挙げられます。
資金流入傾向は続いていたものの、1営業日に約800億円もの投資口の新規供給が集中した結果、短期的に
需給が崩れて価格調整されたものと思われます。2月2日には、日本リート投資法人の資金調達もあり、この2
日間で約1,000億円を超える資金調達による需給への影響が短期的に凝縮されたと見られます。2月3日の売
買代金は約635億円程度と2月2日の売買代金約452億円と比較しても約4割程度増加しています。
金利面で見ると、2月3日の10年国債の入札が低調に終わり、長期金利が一時上昇したことも1つの下落要因
として考えられますが、依然として金利水準は低く、今後の影響は少ないものと思われます。
2015年に入り、公募増資や新規公開による新投資口の供給総額は約2,000億円規模となっており、市場全体
の時価総額約10兆円や例年と比較しても、短期に集中していると思われます。ただ、現在公表されている増資
関連の申込み資金調達はすでに峠を越えており、需給悪化は一時的なものと思われます。
■ 今後の見通し
引き続き、日本銀行の追加金融緩和は継続されており、中古マンション価格の上昇など不動産市場の回復も
続いていることから、J-REIT市場を取り巻く外部環境には昨年から大きな変化はなく、価格調整により配当利
回りと国債との利回り格差でみた投資魅力は変わらないものと思われます。
J-REIT配当利回りと
10年国債利回りとの格差(リスクプレミアム)推移
東証REIT指数の推移
(ポイント)
2,000
(2014年11月3日~2015年2月3日、日次)
1,950
1,900
1,850
1,800
1,812.59
1,750
1,700
1,650
1,600
14/11/3
14/11/25
14/12/17
15/1/8
15/1/30
(2014年11月3日~2015年2月3日、日次)
(%)
3.5
3.4
3.3
3.2
3.1
3.0
2.9
2.8
2.7
2.6
2.5
14/11/3
リスクプレミアム
J-REIT配当利回り
3.17
2.81
14/11/25
14/12/17
15/1/8
(年/月/日)
※J-REIT配当利回りは三井住友トラスト基礎研究所の予想配当利回り、リスクプレミアムは予想配当利回りと国債との差
(出所)三井住友トラスト基礎研究所およびBloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成
15/1/30
(年/月/日)
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