平成24年度 スキー準指導員 理論問題 解答

平成24年度
スキー準指導員
理論問題
解答
1.スキーの楽しさを求める人々の目的は様々ですが、指向から大別して三つに分類できま
す。三つの指向について説明せよ。
指向性
(健康)指向
目的
(健康の維持増進)・気晴らし
結果としての期待
よりよい生活・(行動力)
(斜面克服)指向 行動範囲の拡大・(技術追求)
よりよく(生きる)
(競技)指向
何よりも結果とその(過程)
競技力の向上・(勝利追求)
指導P62
2.主体的学習の推進を目指し、学習者の「やる気」を起こさせることが必要です。次の文
章は、モチベーションを高める手段のひとつ「学習者の能力レベルに応じた技術課題、克
服課題を持たせる」について説明している。文中の空欄を語句を選び完成させよ。
個人の目標や(イ 期待の高さ)(要求水準)によって、(キ 学習)が成功であったと感
じるか、失敗に終わったと感じるか違ってきます。課題が、
(コ 要求水準)から見て易し
すぎても難しすぎても、
(ウ 成功感)、
(オ 失敗感)のどちらにも沸いてきません。成功
したときの(エ 満足感)は、さらに要求水準を高め、より、
(ケ 難しい課題)に挑もう
とする積極的意欲を喚起します。逆に失敗の経験があまり多いと(ア 自信)を失い、学
習に対する(カ 意欲)が低下します。個人の技能レベルに応じた目標を持たせることに
より、成功と失敗が(ク バランス)よく体験できるようにすることが大切です。
ア 自信
キ 学習
指導P66
イ 期待の高さ
ウ 成功感
ク バランス
ケ 難しい課題
エ 満足感
オ
コ 要求水準
失敗感
カ
意欲
3.指導場面での指導者は、様々な役割を担い、それらの役割を遂行する責務があります。
学習を進めるうえで基本的な課題を5項目答えよ。
①学習の「めあて(技術的課題)」や「学習活動」を具体的に理解させる。
②学習環境や条件を整備する。
③効果的な説明や発問の方法、解りやすい示範(デモンストレーション)を適用する。
④運動のできばえにつながるようなフィードバックを与える。
⑤現在進行中の学習活動をどこでやめ、次の課題に移行するか的確な判断が必要である。
⑥つねに良好な人間関係が保てるようにする。
指導P77-80
4.スキー学習は、多様な対象者に目的の達成に向けた意図的で計画的な活動です。そのた
め、実践にあたっては周到な計画が必要です。3つの具体的な指導計画について述べてい
る。空欄をうめよ。
(全体計画)とは、(一定の期間内)に実施されるスキー学習の全体の計画
(単元計画)とは、学習内容を(有機的な)ひとつのまとまりとして設定した展開計画
(指導案(日案))とは、単位時間内での学習活動を綿密に(具合化)した計画
指導P82
5.次の表は、評価の基準から区別される3つの評価方法について説明したものである。語
群から選択して、空欄をうめよ。
評価の基準
その基準の性格
結果の表し方
(絶対評価) (教育目標達成) 教育目標に対して
の有無・程度
(直線的)
生徒に
1.(合否)
(外在的) 2.累点(正答率)
3.段階的評価
4.誤答分析等
(相対評価) (所属する集団) 教育目標に対して
の成績分析
(間接的)
生徒に
1.(順位)
(外在的) 2.段階評価(%を考
える)
3.パーセンタイル
4.偏差値
個人内評価
(学習者の目標) スキーヤーの目標 生徒に
1.長所、短所
や過 去時 点での や過去の時点での (内在的) 2.(進歩の状況)
成績水準
成績水準
3.プロフィール
4.成就値等
学習者の目標 合否 相対評価
外在的 間接的 順位 内在的
進歩の状況
絶対評価
教育目標達成
直線的
所属する集団
指導P89
6.指導展開中における具体的な安全対策について、5項目答えなさい。
①服装、用具の点検
②学習者の個人的特性の把握
③環境変化に対する配慮
④学習環境の整備
⑤指導中における学習者の掌握
⑥学習中における指導者の位置
⑦スキーを中止して休養させる配慮
必携P103ー105
7.トレーニングの一般的原則を6つ記せ。
①個別性 ②全身性・全面性 ③漸進性 ④継続性
指導P94
8.次の(
⑤自覚性
⑥栄養と休養
)内をうめよ。
(①ローカルスタビライザーズ)
身体の一番深いところで脊柱を安定させている筋肉。
常に働いていることが必要。(②静的安定)
(①ローカルスタビライザーズ)の少し表層にあって、
(③グローバルスタビライザーズ) 安定と動きのコントロールをしている。
特に回転に関与している。(④動的安定)
(⑤モビライザーズ)
表層にあって、大きな動きよスピードに関わっている。
また大きな負荷にも対応できる。
指導P95
9.左図より身体の体幹部であるコアと呼ばれる筋肉を5つ記せ。
①多裂筋
②腹横筋
③横隔膜
④骨盤底筋群
⑤大腰筋
指導P98
10.ストレッチングの効果を5つ記せ。
①関節の可動域を広げることで柔軟性を向上させる
②スキーでの傷害の予防ができる
③心身をリラックスさせストレス解消になる
④疲労回復や筋肉痛回復
⑤身体の感覚の自己認知
指導P117
11.トレーニングの計画立案の原則と条件を4つ記せ
①系統性と漸進性の原則
②科学性と創造性の原則
③適合性と反復の原則
④意志性の原則
指導P119
12.トレーニングの原理を3つ記せ。
①過負荷(オーバーロード) ②可逆性
指導P93
③特異性
14.スキーの特性と鍛えておきたい体力要素を3つ記せ。
①持久力 ②筋力 ③行動を調整する能力
指導P95
15.トレーニングの負荷設定に必要な条件
①負荷強度 ②反復回数 ③頻度
指導P105
16.日常生活の中で実施が容易で、かつ人間の基本的動きに関連した有酸素運動を4つ記
せ。
①ウォーキング ②ジョギング ③サイクリング ④アクアエクササイズ
指導P109
18.地球環境、自然破壊の原因は何か。
①地球温暖化 ②大気汚染 ③酸性雨 ④熱帯林破壊 ⑤オゾン層の破壊
⑥ヒートアイランド ⑦海洋汚染
必携P170-171
19.バインディング(締め具)について、次の文章の空欄を埋めよ。
バインディングの正しい設定は、
(ISO 11088)を基準として国際基準化されて
おり、
(身長・体重・年齢・ブーツ・技量)の元に正確に解放値を設定しばければなりませ
ん。滑走の際に(スキー板)や(ブーツ)だけでなく、
(バインディング)を含めた全てが
正しい(解放値)に設定されて、始めて最高のパフォーマンスを発揮します。
安全P34
20.下記の文章は、A単位種目についての説明です。空欄をうめよ。
「谷回りの連続(制動要素)緩中斜面 整地」
(体幹)主導による(二軸)運動の谷回りの連続です。スキー(横軸)方向の落下運動を
主体とした(制動)性の高い連続ターンを表現する。
「谷回りの連続(推進要素)緩中斜面 整地」
(体幹)主導による(二軸)運動の谷回りの連続です。スキー(縦軸)方向の落下運動を
主体とした(滑走)性の高い連続ターン表現する。
このように(制動)要素も(推進)要素もターン運動の基本的な構成は同じです。どちら
も(体幹)主導の(二軸)運動による谷回りの連続であることには変わりない。
指導 P154-157
21.公認スキー指導者制度 ステージⅡ・公認スキー準指導員の役割について公認スキー準
指導員は、公認スキー指導員に準じるとありますが公認スキー準指導員の役割を答えなさ
い。
一般のアルペンスキーに必要な技術の全般的な取り扱いができ、さらに、スキーの本質的
な楽しみ方をコーディネートできる指導者像を位置づけている。
指導P178
22.ステージⅡ公認スキー準指導員の受験資格を答えよ。
①本連盟登録者で、受検年度の4月1日現在、男女とも20歳以上
②前年度までに、級別テスト1級の取得者
③実施団体が開催する養成講習を修了している者
指導P179
23.ステージⅡ公認スキー準指導員の受験種目及び設定斜面について答えよ。
A単位「(ステージⅠの過程)の運動表現能力
○回転技術 谷回りの連続(制動要素)
緩中斜面・整地
○回転技術 谷回りの連続(推進要素)
緩中斜面・整地
B単位「(中急斜面)における運動表現能力
○パラレルターン大回り
中急斜面・ナチュラル
○パラレルターン小回り
中急斜面・ナチュラル
C単位「(総合斜面・不整地)における運動表現能力
○フリースタイル小回り
中急斜面・不整地
○フリースタイル リズム変化
総合斜面・ナチュラル
24.ステージⅠ・認定スキー指導員の役割について答えよ。
①地域・クラブ等において、ボランティア指導者として、またスキー学校の非常勤講師と
して指導できる。
②志向別・対象別指導として、レベルに応じた指導、主に導入技術、基本技術の指導にあ
たる。
指導P180
25.スキーに必要な運動技術を3つ答えよ。
①導入技術 ②平地での移動技術 ③傾斜地での移動技術
指導P33ー34
26.実地指導の展開について空欄に適当な語句をうめよ。
指導者と学習者は、それぞれの結果の原因を見つけながら(修正)を加えて上達してい
くことになります。大切なところは、(何ができたか)という定性的な評価よりも、(どの
ようにできたか)、あるいは(どれくらいできたか)という定量的な評価の割合を多くする
ことです。このことが、運動の質的内容を重視するとういうことになる。
指導P36
27.傾斜地での移動技術を3つ記せ。
①登る技術 ②滑り降りる技術 ③回転する技術
指導P34
28.次にあげる競技種別について、その競技種目を書け。
①アルペン競技種目
滑降、回転、大回転、スーパー大回転、パラレル競技、複合種目、トーナメント種目、
団体種目
②フリースタイル競技種目
モーグル、デュアルモーグル、エアリアル、スキークロス、ハープパイプ、団体種目
③ノルディック競技種目
個人競技種目 団体競技種目
④スノーボード競技種目
スラローム、パラレルスラローム、ジャイアントスラローム、パラレルジャイアントス
ラロ
ーム、スーパー大回転、ハープパイプ、スノーボードクロス、ビッグエアー、特別競技、
スロープスタイル
指導P123
29.以下はアルペン競技における旗門の説明文です。空欄に適切な数字を入れよ。
①「滑降技術」は(2)組のスラロームポールと(2)枚のフラッグからなる。
②鬼門の幅は、最低(8)mなければならない。
③コンビネーション中の旗門の距離は、(0.75)m以上でなければならない。
④オープン、またはクローズ旗門のターニングポール間の距離は、(6)m以上(13)m
以下でなければならない。例外として、チルドレン種目では、最大(12)mまでとする。
指導P124
30.次の文章に適切な語句をいれよ。
モーグルは(コブ斜面)での(正確)で(スピード)にのった滑りに、コース上(2)
ヶ所に設置された(ジャンプ台)から(エア)トリックするなど、高いスキー技術と、2
002年以降ルール化された(3D)トリックなどには、高度な(空中感覚)が求められ
る種目となりました。審判(ジャッジ)はターンの(質)、(スピード)、(エア)の完成度
を採点し勝敗を決めます。指導P130
31.競技大会組織におけるジュリーメンバーを記せ。
①技術代表(TD)
②主審
③競技委員長
④滑降とスーパーGの副審
⑤スタート審判
⑥フィニッシュ審判
指導P135
32.救助法の範囲は、「患者を早く救助して、正しい応急手当を行って、医師に引き渡すま
で」を指します。救助に際してまず守ることを以下に述べている。空欄をうめよ。
①(指導者自身が安全を確保)して救助できる余裕をもつ。
②上から滑ってくるスキーヤーが衝突して、(二重事故)にならないような工夫をする。
③(患者に声をかける)。意識があれば返事をするので本人が一番楽だという姿勢を確保す
る。意識がなければ窒息しない体位でで気道を確保する。
④患部の(安静を保ち)、患者自身に(傷や出血を見せない)。
⑤上着などで全身を包んで(保温)
⑥(患者を力づけ安心させる)。
⑦一人で救急処置や連絡ができない場合は、
(まわりの人)に話をして(協力してもらう)。
⑧(早くパトロールセンターや救急センターに運搬)し、救急処置のできる体制を考えて
対応する。
⑨(飲み物は与えない)
⑩生死の判定は医師が行うので、どんな些細なケガでも(医師の治療を受けるように進め
る)
必携P48
33.スキーヤーに求められる基本的な注意義務を説明せよ。
①障害物や危険箇所に近寄らない義務
②死角にいるスキーヤーの存在にも気を配れ
③下方にいるスキーヤーの上方から滑走者に対する注意義務
④標識に注意し、パトロールの指示に従う義務
⑤飲酒、薬物、疲労により滑走能力が損なわれているときはスキーをしえてはならない
⑥パトロールに通報する義務
⑦正しいスキー技術の習得
必携P55-57
34.冬の季節風は、日本海の上空を通過する間に水蒸気を含み、雪雲に発達して雪を降らせ
ながら日本海側に上陸します。中央山脈にぶつかりさらに雪を降らせます。日本で見られ
る雪の種類を挙げよ。
新雪、しまり雪、ざらめ雪、しもざらめ雪、アイスバーン(氷板)、雪板、スカブラ ま
たはシュカブラ 、
クラスト(ウインドクラスト、サンクラスト、レインクラスト、フィルムクラスト、ブレ
ーカブラクラスト)、
水を含む程度による分類(乾雪、湿雪、濡雪) 必携P164-165
35.指導者として学習者にすべき「フィードバック」についてそれぞれの語彙を説明せよ。
①肯定的フィードバック
良い結果に対する指導者の誉め言葉で、学習者への励ましと満足感を与え学習への動機
付けとなる。
②矯正的フィードバック
失敗に対する叱責ではなくどうしたらよいか修正するための課題を助言する。
指導P138
36.スキースポーツにおいて、次の言葉を説明せよ。
①プラトー
練習過程において比較的初期の段階で進歩が一時的に停滞する現象
②内傾角
回転する力を得るために、身体の重心がターンの内側に位置するとき、荷重点と重心を
結んだ線と垂直線がなす角度
③谷回り
重力活用における自然で楽なスキーの立場から、フォールラインに向かい、フォールラ
インを超えていく一連の身体運動のまとまり
指導P139,145,146
37.ターンポジションにおけるスキーの姿勢について、空欄を埋めよ。
ターンポジションをとったときに、下肢の傾きに対して上体を外側に傾けて構えることを
(外傾)といい、下肢の傾きと同じ角度に構えることを(内傾)という。
上体をスキーの長軸方向よりも外向きに構えることを(外向)、スキーの長軸方向に構える
ことを(正対)、スキーの長軸方向よりも内向きに構えることを(内向)という。
語群:内傾、正対、外向、外傾、内向
指導P147
38.動機づけとは何か、またその動機づけを高めるための方法を3つ記せ。
学習者に、やる気を起こさせ、やる気を持続させる働きかけをすること
①達成可能でわかりやすい目標の設定
②成功と失敗、賞罰をバランスよく与える。
③学習結果を知らせる。
指導P138
39.スキースポーツにおける抵抗を5つ書き、それぞれを説明せよ。
①雪面抵抗 スキーヤーとスキー(板)の移動に対して雪面から受ける抵抗
②除雪抵抗 スキー(板)が雪面を押しのけて進むときに受ける抵抗
③摩擦抵抗 スキー(板)の滑走面と雪面との摩擦によってうまれる抵抗
④圧雪抵抗 スキーヤーがスキー(板)で雪面を圧することによって生じる垂直抵抗力に
抵抗
⑤空気抵抗 スキーヤーが滑走中に受ける空気の抵抗
指導P143-144
40.実地指導の展開におけるスキー運動を説明した文章の空欄を埋めよ。
目標の技術の原則的な構造を組み立てることになります。
(スキーを操るための身のこな
し)が主体になりますが、まず、(重心移動)を優先的に考えるようにしましょう。(体幹
部)上に乗せている(骨盤を中心)とした動きが、全ての技術の(原則的な要領)になり
ます。
指導P37
41.導入技術におけるスキーの主要技術と原則的な構えについて述べよ。
スキーの主要な技術
用具の取り扱い方、準備運動、自然な立ち方と身体運動、転倒時への対応
原則的な構え
左右対称の重心軸が真ん中にある構え、そして、肩甲骨を緩めて骨盤を立てたポジショ
ン
指導P38-42
42.スキーにおける左右の運動について、空欄をうめよ。
左右方向の動きは、(体幹部を傾ける動き)と(左右に置き換える「サイドステップ」の
動き)があります。左右の動きは(「外力の作用」に対してバランスをとりやすい)といえ
ますが、通常は、(自然な身体の傾き(内傾)によってバランス)をとります。
(体幹部を傾ける動作)は、実際のターンの中では、(左右それぞれの足)が、(股関節
の屈曲と伸展)という(逆方向の運動を協働的に行うこと)によって遂行されます。
(サイドステップの動き)は重心位置を捉える(両スキーの間に)うえで、
(実践的に使わ
れる動き)と言えます。
つまり、左右のスキーへの(荷重の配分を調整する動き)である、ということです。こ
の意味で(左右の動き)は重要なのですが、実際のターンの中では、
(自発的な動きの範囲)
はできるだけ(小さくすることが)必要になります。
指導P40
43.実践的な回転技術における「山回り」と「谷回り」の違いをそれぞれ3つ述べよ。
谷回り
①フォールラインを基準にして「谷向きにに移動していくかたち」
②「内スキー操作をキッカケ」にして、両スキー荷重で雪面抵抗を進行方向に受ける運動
の系統
③外力の作用に対して内力で方向をあたえる運動
山回り
①フォールラインを基準にして「フォールラインを超えて山に向かうかたち
②「外スキー荷重」を主体とし、雪面抵抗をスキーの側方に求めていく運動の系統
③外力の作用に対して内力で受け止める運動
指導P54
44.以下の文章は自然で楽なスキーについて述べている。空欄をうめよ。
自然で楽な(スキー(HYBRID SKIING))の展開は、最初から(谷回り)の連続で行いま
す。この(谷回り)の連続によるパラレルターンは、
(粗野な(crud))ものから(精錬され
た(refined))ものへ発展していきます。
(粗野な(crud))パラレルターンは、(ワイドスタンス)によるもので、(プルークのス
タンス)がはっきり現れることも否定するものが終わって、次の(谷回り)は、はっきり
とした(ニュートラル・ポジション)から始まることが多くなります。
(粗野な(crud))段階では、
(上体の緊張)と必要以上に大きな(身体運動)によって(重
心移動)が行われるのが特徴です。
しかし、全体的な(身体運動)における無駄な動きが除々に取り除かれ、明確な(運動
軸意識)が形成され、(精錬された(refined))パラレルターンへと質的に向上していきま
す。とくに、(両脚の協働(内脚主導・外脚従動))にその特徴が見られます。
指導P55
45.次の文章はスキー指導のあり方を説明している。空欄を埋めよ。
学習指導は、スキーを学ぶための自発的、主体的な(運動欲求)が満たされるものでな
ければなりません。スキーを学習することの喜びは、学ぶ者自身の力で(挑戦対象)や(技
術課題)を克服し(目標)を達成していくところにあるからです。指導者には、教え込み、
(与える)だけの指導よりも、
「(やる気)」を引き出したり、学ぶ者自身に(問題)を解決
していく能力を身につけさせるよう(手助けする)姿勢が望まれます。指導者としては、
学習者全員を対象に画一的に「(教える)」という姿勢でなく、一人ひとりに目を向け学習
を「(支援する)」姿勢が何よりも必要です。
指導P63
46.指導展開前の課題と指導者としての役割を3つあげよ。
①指導の計画、準備:実際の指導に先だって、指導展開の道筋、方法(指導計画)と指導
に必要な諸準備を整備しておく役割
②学習者ひとり一人の個性の把握:学ぶ側が主人公になる学習活動(主体的学習)を進め
るには、何よりも学習者ひとり一人をよく理解する
③学習形態を計画する:効果的な指導には、学習集団を組織化する必要があり、そのため
には、指導者と学習者、そして学習者相互の良好な人間関係をつくる
指導P76
47.指導計画立案について説明したものである。空欄をうめよ。
①(全体計画)・・・一定の期間内に実施されるスキー学習の全体の計画
②(単元計画)・・・学習内容を有機的なひとつのまとまりとして設定した(展開)計画
③(指導案)(日案)・・・単位時間内での学習活動を綿密に(具体化)した計画
指導P82
48.指導のあり方についての評価で、良いスキー指導とは何か4つ記せ。
①精一杯運動させてくれた
②技や力を伸ばしてくれた
③友人と仲良く学習させてくれた
④何か新しく発見させてくれた
指導P90
49.指導展開での課題と指導者としての役割を6つあげよ。
①学習のめあてや学習活動の方法を具体的に理解させる
②学習環境や条件を整備する
③効果的な説明や発問の方法、解りやすい示範を適用する
④運動のできばえにつながるようなフィードバックを与える
⑤現在進行中の学習活動をどこでやめ、次の課題に移行するか的確な判断が必要である
⑥つねに良好な人間関係が保てるようにする
指導P79-80
50.指導現場における指導者の示範による方法の留意点について、空欄をうめよ。
a.学習者がわかりやすく理解でき、容易に(模倣)できる。
b.正しいものと正しくないものの判断の(基準)が理解できる示範[(比較対比)]できる
示範
c.(動作)の特徴に注意が向けさせられる示範[(分解的)示範、動作誇示示範]
d.(言葉)による説明が的確に加えることのできる(理論的根拠)に基づいた示範
指導P78
51.スキースポーツの魅力と真価を3つあげよ。
する、観る、支える
指導P10
52.スキーにおける歴史的な出来事である。空欄をうめよ。
西暦
人物又は場所
出来事
1.(1911)(レルヒ少佐
)(日本で始めてのスキー講習)
2.(1924)(ハンネス・シュナイダー)(アールベルグ・バイブル完成)
3.(1924)(シャモニー
)(第1回冬季オリンピック)
4.(1925)(日本
)(全日本スキー連盟創設)
5.(1947)(日本
)(一般スキー術 出版)
6.(1951)(ツールス
)(第1回インタースキー開催)
7.(1955)(クルッケンハウザー
)(バインシュピール技術)
8.(1956)(コルチナ・ダンペッツォ)
(第7回オリンピックで猪谷千春がSLで2位)
9.(1972)(第 11 回札幌オリンピック
)(70m級ジャンプで金、銀、銅独占)
10.(1998)(第 18 回長野オリンピック
)(日本8個のメダル獲得)
指導P19-25
53.求められる指導者像について空欄をうめよ。
スポーツ指導者は、(スポーツの楽しさ)を自ら表現できるモデルとなり、(言動)で見
本を示す必要があります。それは、スポーツ指導者がプレイヤーとお互いに(尊敬の関係)
を築き、指導することによって、プレイヤーに伝えることができるものなのです。
単に(技術・戦術)の指導に優れているだけではプレイヤーに信頼される指導者にはな
れません。指導者の(人格)がプレイヤーに尊敬されてこそ信頼を得られるものです。
相互尊敬の関係を築くために、スポーツ医・科学に裏付けられた(知識)と(コミニュケ
ーションスキル)を身につけ、プレイヤーの立場に立った指導をするとともに、スポーツ
マンシップとフェアプレイに代表されるスポーツの(マナー)、(エチケット)の手本とな
るような態度、行動が重要になります。
また、何より大切なことは、プレイヤー(コミニュケーションを図る)ことです。相手
のニーズや要望にあわせ、同じことを伝えるにも、相手に応じた話し方を工夫するなど、
個々人の特徴に対応した一対一のコミニュケーションを図ることが求められます。スポー
ツ指導者は多様なニーズに的確に対応するため、つねに(自己研鑽)も図り、自ら(成長)、
(発展)し、周囲から(尊敬)、(信頼)される人間であることが求めらています。
指導P29
54.スポーツ指導者は、スポーツに関わる人々の様々な要求に対し、適切にサポートしてい
くことが求められます。望ましい公認スポーツ指導者が対応しなければならない10項目
を挙げよ。
①コミニュケーションスキルを身につけ、プレイヤーのやる気と自立心を育てるためのサ
ポートする
②マナー、エチケットなど道徳的規範を身につけさせるためのサポートする
③明確な目標を設定できるようにサポートする
④スポーツとの出会いをコーディネートする
⑤スポーツを継続できるサポートする
⑥スポーツ仲間をつくるためのサポートする
⑦快適なスポーツライフ構築するための方法や内容についてのサポートする
⑧個々人の年齢、技能、要求にあった年代における最適な指導を行う
⑨各スタッフと協力してプレイヤーに対すし最適な環境を提供する
⑩自ら研鑽に努め社会に評価される指導者を目指す
指導P30
55.PATROLの意味を説明せよ。
P:結果ではなく、経過を重視しましょう
A:承認しましょう
T:一緒に楽しみ、一緒に考えましょう
R:尊敬しましょう 尊重しましょう
O:よく観察しましょう
L:話をよく聞きまょう
指導P32-33
56.自然で楽なスキーのコンセプト3つについて、説明せよ。
①重さで滑る
スキーヤーが平地に立ち、静止しているときは、重力と抗力が鉛直線状につり合う「安
定」であり、物理的運動を生起させない。この状態から運動を生起させるためには、
「安定」
を意図的に崩すこと、つまり身体の重心を移動させ、
「不安定」を作り出すことが求められ
ている。その点では、スキーの滑降・回転は、
「不安定」によって生み出される重力による
落下運動によって生起されると言える。
②両脚で滑る
スキーヤーは、自然な身体運動の基盤として、体幹の「重さ」を両脚で支えて滑る。そし
て、両脚の運動によって、スキーヤーの「重さ」は、目的に応じて活用される。この場合、
スキーヤーの重力線は、遠心力の有無に関わらず、つねに両脚の間に落とされることにな
る。人間の身体運動は、二足(両脚)で行えるところに、その優位性がある。
③谷回りで滑る
「谷回り」は、スキーヤーが谷側へフォールラインを超えて滑降・回転する「一連の身体
運動のまとまり」である。これは、身体の重心が谷側の脚を追い越す運動であり、股関節
を屈曲(外旋)させ、身体を積極的に運動方向に導く動きである。
「谷回り」は、スキーヤ
ーの「重さ」をスキー板の滑降・回転に活用する、つまり「不安定」による物理的エネル
ギーの変換である。
教程P20ー29
57.谷回りのメカニズムについて5つの観点で説明せよ。
①重力による落下運動
重力を活用する「谷回り」は、重力によるスキー板の縦軸に沿う力と横軸に沿った力から
構成される。そして、
「谷回り」の回転弧は、この重力による落下運動とふたつの力とこれ
らと逆方向に働く抵抗によってコントロールされる。
「谷回り」は、スキーヤー自身の「重
さ」で滑降・回転するということ
②二軸運動意識
二軸運動意識は、身体に形成される重力軸意識に対応して、身体運動を制御する軸として
意識されるものである。重力軸意識が重力に対応しているのと同じように、運動軸意識は
抗力に対応している。重力軸意識を基盤にして、運動軸意識が「安定」と「不安定」を制
御するといえる。二軸運動意識は、基本的に人間が直立二足動物であること、つまり、両
脚で体幹の重さを支えることがベースとなる
③体幹主導
重力を利用する身体運動は、
「体幹」からの運動が認識されてなければならない。
「谷回り」
においてスキー板をターン内側へ向ける力は、谷側の股関節の屈曲・外旋によって導出さ
れる。この身体運動は、
「カカトを踏んで膝を抜く」という動きが有効であるとされ、この
「膝抜き」は、膝関節だけで行われるものではなく、かならず股関節の運動は、肩甲骨の
周辺の筋肉を緩めることによってスムーズに遂行される。
④ニュートラルポジション
「谷回り」のスタートは、基本的に両脚を軽く伸展させ、斜面上のフォールラインに対し
てある角度で立つことから始まる。これが「ニュートラルポジション」であり、すぐに「不
安定」が作り出せるポジションである。見方をかえれば、すでに「不安定」を内包してい
るポジションでもある。
⑤フェース・コントロール
スキー板の面のコントロールのことであり、
「谷回り」を理解する上で新しい鍵となる概念
である。スキーの身体運動の考え方は、重力活用を基盤に、
「体幹主導」へと進化してきた。
そして「体幹主導」では、体幹部による「荷重」のコントロール、つまり「重さ」をどの
ように使うかがもっとも重要な技術的課題となる。スキー板の面によって水平面への荷重
が行われることになる。谷回りの前半は内脚によるフェースコントロールが、谷回りの後
半は外脚によるフェースコントロールがよる重要な機能を果たすことになる。
教程P30-45
58.「自然で楽なスキー」の中核となるパラレルターンとはおのようなものか。また、どの
ように習得したらよいか説明せよ。
「自然で楽なスキー」の中核は、重力を最大限に活用した「谷回り」の連続によるパラ
レルターンである。
スキーの楽しさの追及は、粗野なパラレルターンのレベルからでも挑戦可能なものとな
る。むしろ、さまざまな楽しさへの挑戦が、精錬されたパラレルターンの習得への近道と
なる。
教程P45
※設問の56から58の解答は一例であり、全てではない。
受験者の解釈により、その人なりの解答を作られたい。
59.公認スキーC級検定員の受験について述べている。空欄をうめよ。
【受験会場】
C級検定員検定会は(加盟団体の主管)で実施されます。
C級検定員は、スキーバッジテストのうち、
(級別テスト)において実施することを原則と
しています。
【受験手続】
①受験希望者は、(加盟団体)が定める(受験願書2通)と必要書類を添え、(検定料)と
共に(所属団体)を経て加盟団体に締切期日までに提出します。
②必要書類は、
①受験年度の(SAJ会員証)
②C級は(準指導員ライセンス)
【検定の内容と合格基準】
①標準点に対して、合・否の(的中率が70㌫以上)
②基準ポイントに対するポイント差が(±3ポイント以内)の的中率が(80㌫以上)
③①及び②の(合格基準)を上回っている者を合格とする。
④採点対象者を(20名以上)とし、実際の検定で採点することを原則とする。
⑤受験者を(25名程度)の班編成とし、(3種目)を選ぶものとする。
指導P206
60.評価の観点の理解についての記載である。空欄をうめよ。
指導と評価の一体化
公認スキー検定員を受験するにあたっては、
(技術を評価する)というのは、検定の場面
だけでなく、指導の現場でも評価は大切なもので、
(学習過程の段階や学習の仕組み)は指
導者に欠かせない知識になります。
スキー指導者は、スキー技術に優れているだけではなく(より高い指導技術)に加え(よ
り深い知識)、(より幅広い教養と豊かな人間性)を備えていること、さらに正しい情報の
提供者としての役割が求められています。
また、学習対象者に対する技術評価がその時々に的確におこなわれることで、対象者の
(学習意欲が喚起)されます。そして指導者としては、(指導)と(評価)の(一体化)が
図れる日頃の指導実践が重要になります。技術評価の観点をとらえていくこと、
(スキー技
術の構造とスキー運動の原因)を確認することが大切です。
指導P203
61.公認スキーバッジテスト2級について記述せよ。
【受験資格】
13歳以上、ジュニア1級取得者
【テスト内容】
①実践講習テスト
公認検定員(講師)が講習の中で「中急斜面、総合斜面の種目」を指導し、次の内容に
ついてテストを行う。
・パラレルターン 大回り
・パラレルターン 小回り
・フリー滑降
②講習・テスト斜面は
・パラレルターン 大回り・・・中急斜面 ナチュラル
・パラレルターン 小回り・・・中~中急斜面・整地
・フリー滑降・・・総合斜面 ナチュラル
【採点基準】
①公認検定員(講師)が、講習を通し「傾斜地での移動技術」の回転技術を指導し、運動
課題の到達度を評価する。
②1種目の最大値×3種目の195ポイント以上を合格とする。
指導P194-195
62.ステージⅡ・公認スキー準指導員についての記載である。空欄をうめよ。
検定を受検するための養成講習は、ステージⅡ・準指導員は、有効期限(2ヵ年)です。
ただし、実技実習については(受験年度のみ)となります。
さらには、
(単位制)が拡大され(未取得単位受検者)と(50歳以上初回受検者)が(受
検講習)の受講が可能になり、
(中高年層)に受けやすい環境に改善されました。単位制の
有効期限も(4年)に延長され受験の継続性に配慮されています。
(養成講習カリキュラム40時間)の習得にも、改善が図られ集合講習(28時間)、(自
主学習12時間)となり、自己研鑽努力を求めています。
指導P179